【カッコウの許嫁】タイトルの意味を調査!エリカの父親の「カッコウの卵」発言とは?

人気漫画「カッコウの許嫁」のタイトルにはどのような意味があるのでしょうか?作者・吉河美希の連載漫画3作目となる「カッコウの許嫁」。コミックスの売上は実に1500万部を突破し、作者最大のヒット作品となりました。この記事では、本作のタイトルの意味や由来を探るため、カッコウ科の鳥の習性である托卵を詳しく解説、あわせてメインヒロイン・エリカの父親の「カッコウの卵」発言の真意にも迫っていきます。

【カッコウの許嫁】タイトルの意味を調査!エリカの父親の「カッコウの卵」発言とは?のイメージ

目次

  1. カッコウの許嫁とは?
  2. カッコウの許嫁のタイトルや「カッコウの卵」発言の意味
  3. カッコウの許嫁の売上部数や作者
  4. カッコウの許嫁の漫画の見どころやアニメ化
  5. カッコウの許嫁に関する感想や評価
  6. カッコウの許嫁のタイトルの意味まとめ

カッコウの許嫁とは?

カッコウの許嫁の概要

吉河美希による日本の漫画作品「カッコウの許嫁」(かっこうのいいなずけ)。吉河にとっては「ヤンキー君とメガネちゃん」、「山田くんと7人の魔女」に次ぐ3作目の連載作品です。

講談社の「週刊少年マガジン」2019年43号に読み切り作品として登場した「カッコウの許嫁」ですが、その後読者アンケートで連載化を望む声が多かったことから翌年9号より連載が開始されました。単行本は2022年6月現在12巻まで刊行されていますが、第1巻発売より大きな反響を呼び、4週連続重版という記録を樹立しました。

カッコウの許嫁のあらすじ

名門私立高校に通う主人公の海野凪。最近になって赤ちゃんの頃に取り違えられたことを知りショックを受けています。ある日のこと、たまたま出会った資産家のお嬢様で女子高校生の天野エリカに、彼氏のふりをしてほしいと頼み込まれます。この時、エリカは心ならずも許嫁の男性に会いに行く途中だったのです。偶然出会った2人でしたが、後にエリカは凪と取り違えられた子供であり、凪はエリカの許嫁だということが判明します。

TVアニメ「カッコウの許嫁」公式サイト

カッコウの許嫁のタイトルや「カッコウの卵」発言の意味

カッコウの許嫁のタイトルの意味や由来を考察

この漫画のタイトル「カッコウの許嫁」ですが、カッコウと許嫁(いいなずけ)という何ら関連のない言葉が並んでいます。はたして「カッコウの許嫁」とはどのような意味なのでしょうか?ここからはタイトルの意味や由来を考察していきます。

カッコウとは?

「カッコウ」という鳥の名前は誰しも1度は耳にしたことがあるでしょう。しかし、カッコウがどのような鳥なのかは意外に知られていないかも知れません。カッコウとは、アジア・ヨーロッパ・アフリカ大陸に広く分布する鳥で、カッコウ目カッコウ科に分類されます。カッコウ科だけでも、世界中で150種くらい生息が確認されています。

日本では閑古鳥とか呼子鳥と呼ばれることもありますが、それはカッコウの鳴き声に由来していると言われています。閑古鳥はカッコウの鳴き声が寂しげに聞こえることから、呼子鳥はカッコウが人を呼ぶように鳴いていることからそうした名前が付いたようです。

話数カウントは「〇羽目」

漫画「カッコウの許嫁」のタイトルの由来の続きですが、本作の話数のカウントは、「〇話目」ではなく「〇羽目」と表記されます。鳥の数を数える時の単位”羽”が使われているのです。このことからも「カッコウの許嫁」のタイトルが鳥のカッコウに由来していることがわかります。漫画の「話数」は、タイトルと同様に作品の由来や世界観を伝えることもあるのです。

カッコウの「托卵」

カッコウの許嫁のタイトルが鳥のカッコウに由来していることがわかりましたが、このカッコウの最大の特徴は「托卵」という習性を持っていることです。托卵とは、自分の卵を他の鳥(動物)の巣に産み落とし、孵化したヒナを育てさせることを言います。托卵は、カッコウ科のほかに同種内ですがダチョウやムクドリにも見られ、鳥類以外では爬虫類や魚類・昆虫でも確認されています。

カッコウ科の鳥、カッコウをはじめホトトギスやジュウイチなどは、異種であるオオヨシキリ、ホオジロ、モズなどの巣に卵を産み付ける種間托卵を行います。カッコウ科の鳥はやや大型で見た目が鷹に似ています。オオヨシキリたちに近づき、彼らが逃げた一瞬のすきに卵を1つ産み付けるのです。そして数合わせのため、元々あった卵を1つ巣の外に落とします。

また、産みつけられたカッコウの卵はいち早く孵化し、生まれたばかりの雛は他の卵を巣から蹴落としてしまいます。こうして過酷な生存競争が繰り広げられるのです。

托卵は、比喩的に人の不倫関係の結果を表す言葉として使われることがあります。他の男の子供とは知らずにお金を稼いで子供を養う夫と、他の鳥の雛とは知らずに一生懸命に餌を運んでくる親鳥を重ねているのです。本作「カッコウの許嫁」の場合には、赤ちゃんを取り違えた事故の比喩の意味で使われています。

カッコウの許嫁というタイトルがつけられた理由

いよいよ本題のカッコウの許嫁というタイトルがつけられた理由について考察してみます。本作・カッコウの許嫁では、主人公の海野凪とメインヒロインの天野エリカは、出産時に母親が入院した病院のミスで取り違えられたという設定です。

凪そしてエリカは共に互い違いの家族のもとで育ちます。育った環境の違いにより性格や価値観が異なるものの、本物の親の遺伝的要素も残されているため全くの赤の他人よりは共通点を感じています。次第に惹かれあっていく2人ですが、単純な恋愛感情では推し量れない複雑な思いを垣間見ることができると言われています。

病院での取り違えが発覚すると、2人の両親は善後策として凪とエリカを結婚させて互いの義理の子供にしようと考えます。そこで2人を許嫁にしたのです。カッコウの卵のように取り違えられた凪とエリカ、そしてその2人を許嫁にすることから「カッコウの許嫁」というタイトルになったと考えられるのです。

エリカの父親の「カッコウの卵」発言の意味

ヒロイン・天野エリカの父親でホテル経営で財を成した資産家の天野宗一郎。娘のエリカとは気が合わず、エリカも父親を避けています。そんな父親・宗一郎が、送り迎えをしてくれる運転手に「カッコウの卵を知っているかね?」と意味ありげに尋ねます。はたして、この「カッコウの卵」という父親の発言にはどのような意味や由来があるのでしょうか?

すでに説明した通り、カッコウは自分の卵を他の鳥の巣に産みつけ育てさせる托卵という習性を持っています。漫画「カッコウの許嫁」では、海野凪と天野エリカが母親が出産した病院で取り違えられた事件を托卵になぞらえています。

ところが、父親・宗一郎が「カッコウの卵」の由来を尋ねた時に、彼が2人の取り違え事件について何か知っているのでは?と感じた方も多かったと言います。さらに踏み込んで考察すると、エリカの父親・宗一郎が意図的に2人の取り違え事件を起こしたのではないかという推論さえあるくらいです。

そもそも常識的に考えて、男の子と女の子を取り違えるなど考えにくいのではないでしょうか?16年前でも出産前に赤ちゃんの性別を知ることはできたでしょうし、生まれた時に看護師さんが赤ちゃんの性別を母親に伝えるでしょう。仮にカッコウの卵のように取り違えてもすぐに気づくのではないでしょうか?

話をカッコウに戻しますと、托卵されたカッコウの卵はいち早く孵化し、生まれたてのヒナは他の卵を蹴落としてしまいます。非情ですが、生き残るためには必要な措置なのです。それでは、漫画「カッコウの許嫁」にそのようなエピソードはあるでしょうか?エリカには兄がいます。実際には凪の兄になるのですが、名前を宗助と言います。ところが、この宗助が何らかの理由で忽然と姿を消してしまうのです。

その後、エリカの父親・宗一郎の別荘に最近まで宗助がいたことを示す痕跡が見つかります。宗助の失踪の謎と取り違え事件を組み合わせると、ホテル王の父親・宗一郎の後継者問題が絡んでいるとの推論が成り立つのではないでしょうか?長男・宗助に次男・凪が加わると、将来後継者を巡り骨肉の争いに発展することも十分あり得るからです。

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カッコウの許嫁の売上部数や作者

カッコウの許嫁の売上部数

ここからは、漫画「カッコウの許嫁」の売上部数や作者の情報をお届けしていきます。最初はカッコウの許嫁の売上情報からです。

カッコウの許嫁の累計発行部数は、2021年2月時点で1500万部を突破しています。わずか1年あまりで1500万部突破ですから、かなりの勢いがあると言えるのではないでしょうか?最新の累計発行部数のデータはありませんが、順調に販売を伸ばしているようです。

カッコウの許嫁の作者

漫画・カッコウの許嫁は、漫画「ヤンキー君とメガネちゃん」や「山田くんと7人の魔女」などで知られる日本の漫画家・吉河美希(よしかわ・みき)の3作目となる連載漫画です。

1982年10月2日生まれの吉河美希は、2022年7月現在39歳。「大和台風」で講談社主催の67回・週刊少年マガジン新人漫画賞の奨励賞を受賞して注目を集め、「グローリーディズ」では70回・同賞の佳作に選ばれます。そして2003年、同作品が月刊漫画雑誌「マガジンSPECIAL」に掲載され漫画家デビューを果たしました。

その後、「FAIRY TAIL」などの作品で知られる漫画家・真島ヒロのアシスタントを経て、2005年には初の連載漫画「ヤンキー君とメガネちゃん」が週刊少年マガジンに掲載されます。現在では、本作「カッコウの許嫁」と並行して「柊さんちの吸血事情」を別冊少年マガジンにて連載しています。

カッコウの許嫁の作者の他作品

漫画「カッコウの許嫁」は、作者・吉河美希にとって連載3作目の作品です。それ以前には読み切り作品もいくつか描いています。次に、吉河美希のその他の作品を一覧で紹介します。

読み切り作品

  • 魔王の教室(「別冊少年マガジン」2011年10月号)
  • 東京ヘルヘヴンズ(「週刊少年マガジン」2019年38号)
  • 柊さんちの吸血事情(「週刊少年マガジン」2019年41号)
  • カッコウの許嫁(「週刊少年マガジン」2019年43号…連載前の読み切り作品)
連載作品
  • ヤンキー君とメガネちゃん(「週刊少年マガジン」2006年46号~2011年25号)
  • 山田くんと7人の魔女(「週刊少年マガジン」2012年12号~2017年12号)
  • カッコウの許嫁(「週刊少年マガジン」2020年9号~)
  • 柊さんちの吸血事情(「別冊少年マガジン」2021年11月号~)

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カッコウの許嫁の漫画の見どころやアニメ化

カッコウの許嫁の漫画の見どころ

カッコウ科に属する鳥の習性である「托卵」になぞらえた漫画作品「カッコウの許嫁」。その見どころとは、赤ちゃんの取り違えという事件に端を発して複雑に絡み合う人間模様にあると言われています。

主人公の凪とヒロインのエリカは、高校生になってから判明した本当の両親との間の距離感や育ての親やとの微妙な関係の変化に戸惑います。特に凪は、今まで兄妹だと思っていた妹・幸が実は血のつながらない間柄だとわかり、互いに今までとは違う感情が芽生えていきます。こうした複雑な人間模様こそ本作「カッコウの許嫁」の最大の見どころと言えるのではないでしょうか?

カッコウの許嫁のアニメ化

漫画「カッコウの許嫁」はアニメ化され、2022年4月23日よりすでに放送が開始されています。スタッフは、総監督:赤城博昭、監督:白幡良志之、シリーズ構成:中西やすひろ、キャラクターデザイン:髙野 綾、音楽:石塚玲依、そして制作はシンエイ動画/SynergySPです。

また、声優陣は、主人公・海野凪役は石川界人(幼少期:島田愛野)、メインヒロイン・天野エリカ役は鬼頭明里、凪の妹・幸役は小原好美、そして凪が好意を寄せる瀬川ひろ役には東山奈央が配されています。

そして放送・配信は、テレビ朝日系全国ネット「NUMAnimation」枠(毎週土曜日の深夜1時30分〜)とHULUやABEMAなど各種配信サイトにて楽しむことができます。また、CSテレ朝チャンネル1でも2022年4月23日より放送されていますが、こちらは深夜2時30分からとなっています。

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カッコウの許嫁に関する感想や評価

ここまで「カッコウの許嫁」のタイトルの意味や由来を中心に作品の情報をお届けしてきましたが、最後にTwitterより感想や評価を紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、主人公・海野凪の性格に関する感想からです。ブラザーコンプレックスの義妹・幸とのトラブルの後の対応に着目しています。きちんと謝れる性格は信頼されるタイプだと言います。妹・幸の兄への感情も信頼から来ているのでしょうか?
 

続いて紹介するのは、カッコウの許嫁の読んだ後の感想ツイートからです。読む前はタイトルからドロドロした不倫ものを想像していたそうですが、純粋なラブコメディで安心したとのことです。

最後に紹介する感想・評価は、アニメを観て疑問が湧き上がっているというツイートからです。この記事でも取り上げたエリカの父親・宗一郎の意味深なセリフなどに頭を悩ませているようでした。

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カッコウの許嫁のタイトルの意味まとめ

ここまで、「カッコウの許嫁のタイトルの意味を調査!」と題して、タイトルの由来やカッコウの托卵という習性、そしてエリカの父親の「カッコウの卵」という発言などについて考察してきました。いかがでしたでしょうか?

カッコウの許嫁のストーリーは、生後間もなく病院で取り違えられた凪とエリカが、高校生になってから出生の秘密を知り、両親の意向で許嫁となるというもの。托卵という習性を持つカッコウになぞらえて「カッコウの許嫁」というタイトルが付けられました。また、エリカの父親・宗一郎の「カッコウの卵」という発言には、彼が2人の取り違えを知っていた、もしくは彼が仕組んだのではないかと推察されます。

本作「カッコウの許嫁」の見どころは、赤ちゃんの取り違えという事件に端を発した複雑に絡み合う人間模様にあると言われています。特に、主人公・凪とヒロインたちとの恋の行方は目が離せないのではないでしょうか?引き続き、漫画「カッコウの許嫁」の今後の展開に注目していきましょう。

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