【借りぐらしのアリエッティ】キャラクター・登場人物一覧！声優キャストも紹介

『借りぐらしのアリエッティ』は、小人の少女の物語です。人間に見られてはいけないという掟を守り、借りをしながら生活しています。本記事では、個性的なキャラが揃った登場人物と声優キャストについて、一覧で詳しく紹介していきます。ぜひお気に入りのキャラクターを見つけて、『借りぐらしのアリエッティ』をさらに楽しんでください。

『借りぐらしのアリエッティ』は、スタジオジブリ製作のアニメーション映画で、2010年7月17日に日本で公開されました。監督は米林宏昌さんが務めており、本作が初監督となっています。脚本は宮崎駿さん、丹羽圭子さん、音楽と主題歌はセシル・コルベルさんが担当しました。興行収入は92億円を記録しています。

また、登場人物の声優キャストは、映画やテレビ、舞台で活躍する多くの俳優陣が演じていることでも、話題となりました。

『借りぐらしのアリエッティ』はスタジオジブリのオリジナル作品ではなく、ベースとなる原作があります。原作は、メアリー・ノートンの「小人の冒険」シリーズ第1作目である「床下の小人たち」です。イギリスの児童向けに出版された、ファンタジー小説となっています。

登場人物のキャラ設定や物語の内容が、映画と原作では多少異なる部分もあります。映画の登場人物の「翔」は、原作で名前は明らかにされていません。また、映画の物語の続きとなる、小人たちが冒険へ繰り出すストーリーも、原作では描かれています。映画と原作を比較しながら、それぞれの魅力を楽しむのも良いでしょう。

『借りぐらしのアリエッティ』の物語の主人公です。14歳の小人の少女で、人の目に触れないように床下で物を借りながら、両親と3人で暮らしています。アリエッティは、明朗活発で好奇心旺盛なキャラクターです。何事にも物怖じせず勇敢に突き進んでいきます。知らないことに対しては積極的に挑戦し、スリリングな体験も楽しめるタイプです。

ある日、アリエッティは母親の誕生日のために、紫蘇の葉やローリエなどを採りに出かけます。そのときに、翔から目撃されてしまいました。最初は警戒していたアリエッティが、翔に対して少しずつ心を開いていきます。

『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物の翔は、幼少から心臓に持病を抱えていました。運動はもちろんのこと、小走りさえもできないほど深刻な状態でした。両親は離婚しており父親と別居し、母方に引き取られています。物語では、心臓の手術前の1週間を、大叔母の家で療養するという設定です。翔は12歳ですが、実年齢より大人びた感性を持っているキャラクターとなっています。

また、病弱な身体で過ごしてきたこともあり、悲観的な一面も垣間見えます。基本的には心優しく、小人のアリエッティを見たことも秘密にしてくれました。アリエッティのお母さんが捕まったときは、運動制限があるにも関わらず、救出するのを手伝っています。

『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物のホミリーは、アリエッティの母親です。身振りや手振りが大きく、表情豊かに話をする明るいキャラクターになります。借り物を工夫して、家庭の生活に役立てることが得意です。

また、ホミリーの夢は、本物の海を見ることです。模して作った部屋のガラス窓の背景は、3年間も替えずに海の絵を飾っています。ドールハウスのキッチングッズに憧れていますが、紛失するとバレてしまうため、夫に反対されて我慢している様子です。ホミリーの年齢は52歳で、苦手なものは虫になります。

『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物の貞子は、翔の祖母の妹で大叔母にあたる人です。年齢は68歳で、アリエッティが住んでいる屋敷の主人でもあります。病弱な息子の近くにいてやれず、仕事で外国へ出張している翔の母親を批判するような、良心的なキャラクターです。

小人が現れたときにプレゼントをするため、貞子の父親がイギリス職人に作らせたドールハウスのことを、翔に話します。ある日そのドールハウスに、ハーブ入りのティーポットが忘れ置かれていたのを、貞子が見つけました。貞子は、やはり小人はいたのだと確信して大喜びをします。

『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物のスピラーは、12歳の小人の少年です。蓑をまとって赤い弓を持ち歩くのが特徴的なキャラクターです。ぶっきらぼうな物言いで、野性的な暮らしをしています。いつも野外を活発に動き回っており、モモンガのように滑空するシーンも描かれていました。コオロギの脚を携帯食に持っており、アリエッティやホミリーに見せていましたが、気持ち悪がられます。

アリエッティが落ち込んでいるときに、スピラーがラズベリーの実を渡して励まします。他にも、アリエッティに別れの挨拶をしている翔に対して、勘違いをして弓を放とうとしました。このことから、スピラーはアリエッティに好意を寄せている可能性が高いです。

『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物のポッドは、61歳の小人の男性でアリエッティの父親です。がっしりとした体つきと、落ち着いた雰囲気のキャラクターです。人間に見られてしまったアリエッティを、責めることもせず落ち着いて諭していました。また、アリエッティが迂闊な行動をとれば、きちんと叱り危険を回避させるなど、一家の大黒柱として貫禄のある存在です。

手先が大変器用で借り物を使って、藁カゴ編みの工作や華麗なロッククライム術などを、披露するシーンもあります。もしも、自分に何かあったときに備えて、アリエッティに「初めての借り」を教えました。

『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物のハルは、貞子の屋敷の家政婦をしています。年齢は65歳で、老眼のため少し目が悪い様子です。ハルの赤い車の停め方が悪いと、貞子に駐車マナーについて度々注意をされています。また、小人を捕獲するために、一般のネズミ捕りの業者に依頼するなど、安直な考えを持つキャラクターです。

ハルは小人の捕獲に必死で、劇中では悪役に相当する立場になっています。実は、ハルが小人に執着するのは訳があります。『ロマンアルバム 借りぐらしのアリエッティ』によると、ハルは幼少の頃に小人を見たことがありました。しかし、周りの人は誰も信じてくれず、大変悔しい思いをしたのです。ハルは小人を捕獲して、そのときの悔しさを晴らそうとしています。

• 名前：志田未来（しだ みらい）
• 生年月日：1993年5月10日
• 出身地：神奈川県綾瀬市
• 所属事務所：研音

登場人物一覧のアリエッティを演じる声優キャストは、志田未来さんです。子供時代からドラマや映画で、さまざまなキャラクターを演じる女優として活躍しています。2005年にはドラマ「女王の教室」で、第46回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。

主な出演作と演じたキャラは、2006年「14才の母」一ノ瀬未希役、2008年「正義の味方」中田容子役などです。他にも、2015年「まっしろ」 松岡菜々役、2022年「ミステリと言う勿れ・第10話」沙也加役など多数あります。声優としてはアリエッティ役以外にも、2013年「風立ちぬ」堀越加代役や、2018年「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜」メリッサ・シールド 役も担当しました。

• 名前：神木隆之介（かみき りゅうのすけ）
• 生年月日：1993年5月19日
• 出身地：埼玉県富士見市
• 所属事務所：アミューズ（2005年～2021年3月）、Co-LaVo（2021年4月～ ）

登場人物一覧の翔を演じる声優キャストは、神木隆之介さんです。母親が事務所に応募をしたことを機に、1995年にCMデビューをしました。1999年にはテレビドラマ「グッドニュース」で、俳優としてデビューを果たしています。2005年に主演キャストとなった「妖怪大戦争」で、日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。

主な出演作と演じたキャラは、2001年「ムコ殿」新井努役、2013年「家族ゲーム」沼田慎一役、2022年「妻、小学生になる。」古賀友利役などです。声優キャストとしても、多くのアニメのキャラクターを演じています。主な作品は2004年「ハウルの動く城」マルクル役、2016年「君の名は」立花瀧役などです。

• 名前：大竹しのぶ
• 生年月日：1957年7月17日
• 出身地：東京都江戸川区
• 所属事務所：エスター

登場人物一覧のホミリーを演じる声優キャストは、大竹しのぶさんです。おしゃべり好きで少し心配性のホミリーのキャラクターを、見事に演じています。大竹しのぶさんは、1973年にテレビドラマ『ボクは女学生』にて、芸能界デビューを果たしました。デビュー以来、仕事が途絶えた時期がないほどの人気女優です。

主な出演作と演じたキャラは、1986年「男女7人夏物語」神崎桃子役、2011年「帰郷」深谷あさみ役などです。その他、映画や歌手、舞台などのキャストとしても、幅広く活躍しています。

• 名前：竹下景子（たけした けいこ）
• 生年月日：1953年9月15日
• 出身地：愛知県名古屋市
• 所属事務所：アイ・バーグマン

登場人物一覧の貞子を演じる声優キャストは、竹下景子さんです。日本のベテラン女優で、数多くの作品に出演しています。主な出演作と演じたキャラは、1981年～2002年「北の国から」雪子役、2010年「ゲゲゲの女房」村井絹代役などです。映画「男はつらいよ」シリーズでは、唯一竹下景子さんだけが、3度のマドンナ役を演じたことでも有名です。

また、アニメの声優キャストとしても、幅広く活躍しています。主な作品は、2011年「コクリコ坂から」小松崎花役、2013年「風立ちぬ」二郎の母役などのキャラクターを演じています。

• 名前：藤原 竜也（ふじわら たつや）
• 生年月日：1982年5月15日
• 出身地：埼玉県秩父市
• 所属事務所：ホリプロ

登場人物一覧のスピラーを演じる声優キャストは、藤原竜也さんです。日本の中でも、演技力のある俳優として知られています。主な出演作と演じたキャラは、2004年「新選組」沖田総司役、2017年「リバース」深瀬和久役などです。舞台のキャストとしても、幅広く活躍をしています。2003年と2015年の蜷川幸雄さん演出による「ハムレット」で、主役を務めたことは有名です。

• 名前：三浦友和（みうら ともかず）
• 生年月日：1952年1月28日
• 出身地：山梨県塩山市（現甲州市）
• 所属事務所：テアトル・ド・ポッシュ

登場人物一覧のポッドを演じる声優キャストは、三浦友和さんです。頼りがいのある男らしいポッドのキャラクターと、声の雰囲気が見事にマッチしていました。

三浦友和さんはベテラン俳優で、1972年にテレビドラマ「シークレット部隊」で俳優デビューをしています。主な出演作と演じたキャラは、2008年「流星の絆」柏原康孝役、2020年「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」今出川孝雄役などです。また、声優やナレーション、朗読などでも活躍しています。

• 名前：樹木希林（きき きりん）
• 生年月日：1943年1月15日
• 没年月日：2018年9月15日
• 出身地：東京都千代田区

登場人物一覧のハルを演じる声優キャストは、樹木希林さんです。嫌われ者のキャラクターのハルを、見事に演じて視聴者にインパクトを与えました。主な出演作と演じたキャラは、2007年「東京タワー」オカン役、2010年「悪人」清水房江役などです。樹木希林さんはベテラン女優ですが、声優キャストとしても活躍をしており、さまざまなキャラクターを演じることができました。2018年9月に東京都の自宅にて75歳で死去しました。

小人のアリエッティ一家は、人里離れた屋敷の床下に住んでいました。ある日、少年の「翔」が療養のために、屋敷へやって来ます。その夜、アリエッティは父親のポッドと「初めての借り」へ行く約束をしていました。しかし、予定外に翔が入居したため、母親のミリーはアリエッティが借りへ行くことを心配します。話し合いの結果、翔はまだ子供のため大丈夫だろうと、初めての借りを決行しました。

アリエッティは初めての借りで意気揚々としていましたが、翔の部屋で姿を見られてしまいます。その際、慌てて隠れたアリエッティは、借りをした角砂糖を落としてしまいました。人間に見つかってしまったため、アリエッティと母親は落ち込みますが、父親の提案でしばらく様子を見てみることにしました。

翌日、アリエッティのいる家と屋外をつなぐ排水口の付近まで、翔が角砂糖を持ってやって来ます。小人のアリエッティに角砂糖を返しに来たのです。アリエッティは翔に警戒しつつも、蟻がたかっている角砂糖を手にしました。

小人に関心を示す翔ですが、アリエッティはこれ以上私たちに関わらないでほしいと伝えます。網戸越しに翔と会話をすることに成功したあと、カラスがいきなり衝突してきました。カラスは羽をバタバタと動かし、アリエッティを煽ります。家政婦のハルが物音に気づき、カラスを追い払いにやって来ました。ハルが見つけないように、翔は機転を利かせてアリエッティを救います。

その頃、人間に見つかってしまったため、父親のポッドは新しい新居を探し始めます。そして、同じ小人のスピラーと出会い、新居のあてがあると言いました。同種族がまだ存在していることに、アリエッティたちは喜びます。

すると、突然に家が揺れ出しました。既存のキッチンが剥がされて、代わりにドールハウスのキッチンが設置されたのです。ドールハウスの存在を知っていた翔が、アリエッティへプレゼントしたのでした。しかし、この一件のせいで、アリエッティたちは引っ越しを余儀なくされます。

引っ越すことになったアリエッティは、翔に会いに行きました。翔がとった行動が原因で、屋敷を出なければならなくなったことを伝えます。翔は皮肉な物言いをしていたものの、アリエッティに謝りました。また、もうすぐ心臓の手術をすることなどを話し始め、2人は会話をしながら徐々に心を通わせます。

そのようなときに、以前から翔の行動を怪しんでいた家政婦のハルが、ついに小人の住処を見つけました。その場に居合わせたホミリーはハルに捕まり、瓶の中に閉じ込められてしまいます。アリエッティは母親が捕まったことを嘆き、翔がその姿を見て救出することを提案しました。2人の見事な連携によって、ホミリーの救出に成功します。翔はアリエッティたちの住処も移動させ、小人がいた証拠を隠滅しました。

アリエッティと両親は翔のいる屋敷を離れて、新しい住処のある場所へ出発します。道中でアリエッティは、翔の飼い猫のニーヤに遭遇しました。そして、ニーヤは翔を出発場所の川沿いまで、急いで連れて行きます。アリエッティたちはまだ出発準備をしており、翔はなんとか間に合い会うことができました。

翔は別れの挨拶をして、アリエッティに出会い生きる勇気が湧いたことへのお礼を言います。また、アリエッティも守ってくれた感謝の気持ちを翔へ告げました。朝日が昇る中、小人のアリエッティたちは船代わりのやかんに乗って、新天地へ出発しました。

『借りぐらしのアリエッティ』は、小人の少女の物語です。そのため、髄所に小人ならではの小道具や背景が、描かれています。例えば、アリエッティは洗濯ばさみを髪留めに利用していたり、ポッドは豆電球を懐中電灯の代わりに利用しています。また、部屋の壁紙は、人間の世界にある包装紙を使っていたそうです。小人の世界ならではのアイテムを、物語のシーンから探してみるのも楽しいでしょう。

スタジオジブリの作品は、美術面も素晴らしいことで知られています。『借りぐらしのアリエッティ』の米林宏昌監督は、美術的な作品にしようという構想がありました。実際に、物語の背景は色彩が鮮やかで、背景美術の緻密さもジブリ作品の中で圧倒的です。

例えば、夜のシーンは青をベースにしたり、庭のシーンは緑をベースにしたりしています。米林宏昌監督は、シーンごとに画面をイメージカラーで染める演出に挑戦したと、話しています。

『借りぐらしのアリエッティ』の注目ポイントの一つは主題歌です。フランス生まれのセシル・コルベルさんが、ハーブ演奏をしながら歌っています。ジブリ作品では、初の海外の音楽家による主題歌となりました。セシル・コルベルさんはジブリ作品の大ファンで、自らスタジオジブリに手紙と自身のCDを送りました。それがきっかけとなり、起用されることになります。神秘的な物語のイメージにぴったり合う楽曲です。

『借りぐらしのアリエッティ』で話題になった一つは、キャラクターを演じる声優キャストが豪華だったことです。ベテランから人気俳優まで勢揃いで、映画の公開前から期待も大きかったです。また、キャラクターのバランスが良かったという声もありました。登場人物によってハラハラさせられたりホッとしたりで、楽しんで見ることができたという感想も上がっています。

ハルさんのキャラクターが強烈だったという感想が、非常に多いです。元々制作側は、インパクトのある特徴的な顔とキャラにしたかったため、狙い通りになっています。ハルさんが小人を見つけなければ、アリエッティたちは出て行かなくて済んだのにという、嘆きの声もありました。悪人キャラクターのハルさんですが、物語にはなくてはならない重要キャラです。

ポッドは手先が器用なキャラでした。物語には、ポッドの仕事場が細かく描かれているシーンがあります。そこには借り物で作ったと思われる道具が豊富にあり、観ていて楽しいという感想がありました。また、アリエッティが住む部屋には、借り物を利用した家具やキッチン用品もあり、可愛らしいという女性の声も多いです。

借りぐらしのアリエッティは、小人と人間が繰り広げる物語で、さまざまなキャラクターが登場します。病弱な男の子が、小さいながらも逞しく生きるアリエッティの姿に、勇気づけられます。登場人物のキャラやアニメ声優にも注目しながら、借りぐらしのアリエッティの物語を堪能してください。