【千と千尋の神隠し】ハクは最後どうなった？結末・その後を公式情報から考察

宮崎駿監督が原作・脚本を手掛けた2001年公開のアニメ映画「千と千尋の神隠し」。この記事では、千と千尋の神隠しに登場する謎の美少年・ハクを特集していきますが、その前にまずは作品情報からお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

「千と千尋の神隠し」は、2001年7月20日に公開された日本の長編アニメ映画です。制作はスタジオジブリ、宮崎駿が原作・脚本・監督を務めました。316.8億円の興行収入を上げ、映画「タイタニック」を抜いて日本興行収入歴代第1位に輝きました。ちなみに、この記録は2020年劇場版「鬼滅の刃」無限列車編（興行収入404.3億円）により更新されています。

また、世界3大映画祭の1つ、第52回ベルリン国際映画祭では「ブラディ・サンデー」と金熊賞のダブル受賞を獲得。さらに、第75回アカデミー賞の長編アニメ映画賞受賞や英国BBC主催の「21世紀の偉大な映画ベスト100」4位、ニューヨークタイムズの21世紀最高の外国語映画ランキングで2位に選出されています。また、2016年のスタジオジブリ総選挙では1位に輝くなどジブリ作品の中でも屈指の人気を誇っています。

夏のある日、10歳の少女・千尋は両親と新たな住まいに向かっていました。途中で道に迷い森の中を彷徨った挙句、3人は大きなトンネルに遭遇します。恐る恐るトンネルの中に入り、トンネルを通り抜けた家族を待ち受けていたのは不思議な街の情景でした。両親が無人の料理店で勝手に料理を食べ始めると、何と豚に変身してしまいます。千尋は謎の少年ハクの協力を得て、元の世界に戻るべく奮闘していきます。

この記事で特集する「千と千尋の神隠し」の謎の美少年ハクとはどのような人物なのでしょうか？まずは、ハクのプロフィールから紹介していきます。

ハクは湯屋（銭湯）の「油屋」で働いているおかっぱ頭をした色白の少年です。年齢は千尋より少し年長の12歳くらい。まだ子供のハクですが、油屋では番頭として帳簿を預かり他の従業員からも一目置かれています。

一方で魔女の湯婆婆に弟子入りし、魔法の技能を身に付けるため日々修行に精を出しています。今では、疾風怒涛の猛スピードで走ったり、短時間ですが時間を止める事が出来るようになりました。

千と千尋の神隠しの作中では、魔法で皆の目に触れないように彼女を隠すなど、異界に迷い込んだ千尋を影になり日向になり助けます。千尋のことは幼いころから知っていたようです。

千と千尋の神隠しに色白な美少年として登場するハクですが、その正体は何と白い龍だったのです。かつてはコハク川に住んでいた龍の神様でしたが、開発で住処である川を奪われます。行き場を失ったハクは、やむなく魔女の湯婆婆に弟子入りしました。

そんな竜の神様・ハクの本当の名前がある出来事をきっかけに判明します。ハクは湯婆婆の双子の姉・銭婆から契約印を盗み、その結果、銭婆の魔法でズタズタにされてしまいます。千尋は、ハクが盗んだ印鑑を銭婆のもとに返しに行き許しを乞います。

やがて体調を回復したハクは銭婆のところから千尋を連れて帰るのですが、その際千尋はハクの名前が「コハク川」であると告げます。その言葉がきっかけとなり、ハクは自分の本当の名前を思い出します。その名前とは「ニギハヤミコハクヌシ」。日本の神話に登場する饒速日命（ニギハヤヒノミコト） や速秋津彦（ハヤアキツヒコ）に由来すると言われている名前です。

住処を奪われたハクは、湯婆婆に弟子入りをするため油屋の門を叩きます。湯婆婆はハクを支配するため名前を奪い、ハクを自由に操るためタタリ虫という黒い虫をハクの体内に忍ばせます。他の従業員がやらないような汚れ仕事をさせ、まるで捨て駒のようにハクを使い倒しました。

「千と千尋の神隠し」のハクの最後や結末、そしてその後はどうなったのでしょうか？ここからは、公式情報をもとにハクがどうなったかについて考察していきます。

千尋を送り出した後、ラストシーンでハクの手が現れるのですが、それがとても寂しそうに描かれていると話題になりました。ハクは湯婆婆に彼女の息子・坊を銭婆から連れ戻す代わりに千尋や彼女の両親を解放してほしいと頼みます。それを聞いた湯婆婆は、「お前は私に八つ裂きにされてもいいんかい」と返しました。無言で聞いていたハクの表情から、湯婆婆の言葉を受け入れる覚悟を読み取った人も多かったようです。

こうしたことから、本作の結末で描かれたハクの手には、湯婆婆に八つ裂きにされ二度と千尋とは会えないというハクの心情が表されていると言われています。

千と千尋の神隠しの結末でハクがどうなったかを公式情報から分析すると、ハクは元いた世界に戻っているという可能性も出てきます。湯婆婆との契約を解除するとペナルティを課される恐れもありますが、公式の見解では名前を取り戻したハクにとっては意に介することではないようです。

ハクが本作の結末で見せた悲壮な表情は、八つ裂きによる結末を覚悟したものではなく、元の世界に戻ると再び千尋と会うことはないだろうという彼の心情を表していると考えられるのです。

ハクの住まいであるコハク川は、その後どうなったのでしょうか？公式情報によると開発で埋め立てられてしまったとのことです。つまり公式にはハクに帰る場所はなく、油屋に居続けるしかないという状況にあるというのです。

ただし、以前とは異なり湯婆婆に捨て駒として使われることはないので、油屋に残って働くのも悪くないかも知れません。その後ハクがどうなったかについて公式情報を分析すると、油屋居残り説は現実にありそうです。

公式の情報からハクのその後どうなったかを考察しますと、結末についてもう1つの説が浮上してきます。現在は埋め立てられマンションが建っているコハク川なのですが、別の場所に移設されているという説です。コハク川がどこかに存在するのなら、その主であるハクには帰る場所が存在することになります。その場合、ハクの未来は明るく開かれていると言ってもよいでしょう。

最後に、公式情報からハクがその後どうなったか、結末について考察してみましょう。宮崎監督はインタビューに答えて、千と千尋の神隠しは「悲しいお話」であることを明かしています。この「悲しいお話」が独り歩きして、ハクの最後が悲しく悲惨という定説が生まれたと考えられます。

ところが、その後の公式情報でこれが全くの誤解であることが判明しました。日本テレビの金曜ロードショーでの解説によると、「悲しいお話」という結末は、実はハクではなく千尋のことを言っていたとのことです。

千と千尋の神隠しのハクと千尋は、その後どうなったのでしょうか？例えば5年後あたりに再会できるのでしょうか？次に、再会するにあたってクリアしておかなければならない条件について考察してみます。

その後、例えば5年後に再会するための条件として、最初に挙げられるのはハクと湯婆婆の契約解除です。なぜなら、ハクが油屋から離れられなければ、人間界にいる千尋とは永遠に会えないからです。

この点に関しては、ハクが湯婆婆の弟子を辞めると言っていたことや自分の名前を取り戻したことなどから推測すると、契約は解除できたと考えられます。

人間の姿をしているハクですが、あくまでコハク川の主であり人間ではありません。したがって、人間界ではハクは白い龍など別の姿で映るか、もしくは見えないかのどちらかでしょう。その後再会する条件としては、ハクが別の姿をしていたり見えなくなっていたとしても、千尋に気づいてもらう必要があります。

千尋は最後にトンネルを抜けて人間界に戻っていきますが、その時点で油屋での出来事は忘却の彼方へと去っていたことでしょう。目の前にハクが現れたとしてもわからないかも知れません。

ただし、銭婆は言うには、一度あったことは思い出せないだけで決して忘れないそうです。その後、例えば5年後に再会した時には、仮に思い出さなくても感覚が残っており、ハクを前にした千尋に懐かしさがこみ上げてくるかも知れません。

それでは、次にハクと千尋が再会する場合の方法について考察してみましょう。どのような再会方法が考えられるでしょうか？

千尋が引っ越した家は、実は油屋のすぐ近くにあります。家の窓からテーマパーク跡地が一望できるかも知れません。その気になれば、油屋に出かけて会うことも可能でしょう。

もちろん人間界に戻った時点で過去の記憶は消えてしまうのですが、前述の銭婆の言葉を借りるなら千尋の感覚に残っている可能性はあります。油屋の前を通り過ぎるたびに、後ろ髪を引かれる思いに駆られるかも知れません。千尋が油屋に行って再会することもあり得るでしょう。

本来は川の神様で本当の名前をコハク川というハク。「元の世界に戻る」と言っていましたが、元の世界とはコハク川の跡地を意味するのではないかと考えられます。

そこで、千尋とハクが再会する方法として挙げられるのが、千尋がコハク川の跡地に出向くというもの。ハクの名前が「コハク川」であることを千尋が潜在意識の中で憶えていて、かつて溺れかけたことのある場所へ行ってみようと思い立つこともあるのではないでしょうか？

最後に紹介するのは、夢の中で再会するという方法です。お互いにまた会いたいと思っている2人ですから、千尋がハクに会う夢を見ることはごく自然なことと言えるでしょう。はたして再会したことになるのかどうかは微妙ですが、最も可能性が高いのではないでしょうか？

最後にハクと千尋の再会がいつになるのか考察してみましょう。現在10歳の千尋は5年後には15歳、そろそろ少女時代とは決別し大人の入口に差し掛かる年頃と言ってもいいでしょう。

5年後の千尋を想像してみると、油屋で起きた出来事については憶えていてハクとの再会を夢見て人生を歩んでいます。ところが、待てど暮らせどハクと思しき人物は現れません。一方、ハクについては輪廻転生し、5年後には草木や流れる小川の水になっているかも知れません。そして千尋は草木や流れる小川など自然の全てにハクの存在を感じるようになります。

5年後、大人の階段を上がっていく千尋は、過去を振り返った時に、すでにハクに出会ってるかもしれないと気づくのではないでしょうか？千尋がそんな境地に達するのは5年後くらいになりそうです。あくまで想像の世界ですが、ハクと千尋の再会は5年後と考えられるのです。

ここからは、長編アニメ映画「千と千尋の神隠し」でハクの声を担当した声優の入野自由を紹介します。最初はプロフィールからになります。

入野自由（いりの・みゆ）は、1988年2月19日生まれ、東京都出身の男性声優です（本名同じ）。4歳の時に劇団ひまわりへ入団し、6歳の時ドラマ「コルチャック先生」にて俳優デビューを飾ります。その後、ジャンクションに移籍し、現在では声優や歌手としても活動しています。ちなみに声優デビューは1995年のテレビアニメ「逮捕しちゃうぞ」。園児トリオの1人・しょうを演じました。

次に、アニメ「千と千尋の神隠し」でハクを演じた声優・入野自由の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

• アイシールド21（小早川瀬那）
• 機動戦士ガンダム00（沙慈ほか）
• 遊☆戯☆王ZEXAL（アストラルほか）
• 男子高校生の日常（タダクニほか）
• あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。（宿海仁太）
• ハイキュー!!（菅原孝支）
• おそ松さん（松野トド松ほか）
• 終わりのセラフ（百夜優一郎）
• キングダムハーツ（ソラ）
• プラチナエンド（架橋明日）

ここまで千と千尋の神隠しのハクの最後について特集してきましたが、最後にTwitterでの感想や評価を紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、謎の都市伝説があるところがジブリ作品の良いところというツイートからです。その1つとして、ハクの最後に関する都市伝説を挙げています。この記事で取り上げたもの以外にもまだ多くの都市伝説があるようです。

続いて紹介する感想・評価は、千と千尋の神隠しを改めて観たという方のツイートからです。ハクの最後を考えると悲惨な結末ばかりが思い浮かび悲しいそうです。

最後に紹介する感想・評価は、ジブリ作品の魅力について語るツイートからです。ハクと千尋の最後を曖昧なままにして観る者の想像に委ねるのも作品の魅力の1つになっているそうです。

ここまで「千と千尋の神隠しのハクの最後はどうなった？」と題して、ハクのプロフィールからハクと千尋が再会できるのかなど物語の結末やその後・5年後の2人の姿などを考察してきました。いかがでしたでしょうか？

都市開発により住処を追われた龍の神・ハクは、湯屋の世界に転生し湯婆婆に弟子入りします。そして、引っ越しの途中で道に迷い転生してきた人間の千尋を助けます。そんなハクの最後は、湯婆婆により八つ裂きにされる説と元の世界に戻りコハク川の移設先に辿り着く説、そしてそのまま油屋に居続ける説など複数あることがわかりました。

また、ハクと千尋のその後の再会についても、条件・方法ともに複数の案が浮かび上がりました。改めてジブリ作品が物語の結末を視聴者の想像力に委ねていることがわかったのではないでしょうか？