鋼の錬金術師のホムンクルスのエンヴィーとは?その魅力や正体を徹底考察

『鋼の錬金術師』に登場する『エンヴィー』。彼は『鋼の錬金術師』という物語において黒幕とも言えるホムンクルスの1人です。強力な敵キャラクターとして主人公達の前に立ちふさがりました。今回は、ホムンクルスの1人『エンヴィー』の魅力や強さについて紹介します。

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目次

  1. 『鋼の錬金術師』の登場キャラクター「エンヴィー」
  2. 【鋼の錬金術師】エンヴィーの基本情報
  3. 【鋼の錬金術師】エンヴィーの正体
  4. 【鋼の錬金術師】エンヴィーの特殊能力
  5. 【鋼の錬金術師】エンヴィーの強さ
  6. 【鋼の錬金術師】エンヴィーの魅力
  7. 【鋼の錬金術師】アニメ第1期、第2期のエンヴィーの声優は別人?
  8. 【鋼の錬金術師】エンヴィーまとめ

『鋼の錬金術師』の登場キャラクター「エンヴィー」

『月刊少年ガンガン』で2001年から2010年まで連載された大人気漫画『鋼の錬金術師』。その人気から2003年と2009年の2度に渡り、アニメ化。更に2003年2009年それぞれの年に劇場版アニメ映画も公開。更に2017年には実写版『鋼の錬金術師』の映画が公開されました。

『鋼の錬金術師』には敵キャラクターが多数登場します。その中でも強敵とされるのが『ホムンクルス』と呼ばれる存在。ホムンクルスは『鋼の錬金術師』という作品において、黒幕とも言える存在です。今回紹介する『エンヴィー』はそんなホムンクルスの内の1人です。

『鋼の錬金術師』に登場するホムンクルスは、それぞれ七つの大罪の内の1つを名前として使用しています。『エンヴィー』は七つの大罪の1つ、「嫉妬」。ホムンクルスの一員として主人公の前に立ちはだかりました。今回は『鋼の錬金術師』における強敵の1人、エンヴィーの強さや魅力について考察を交えながらみてみましょう。

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【鋼の錬金術師】エンヴィーの基本情報

冒頭でも紹介した通り、エンヴィーの正体は『鋼の錬金術師』における黒幕であるホムンクルスの1人。普段は中性的な若者の外見をしています。更に、ホムンクルスとしての固有の能力として、変身能力を持つことから『鋼の錬金術師』の中では珍しく性別不明のキャラクターとなっています

上半身はガッシリとしていますが、それに対して下半身はかなり細身。口調は少し荒く、男性的ではあるものの基本的な一人称は「このエンヴィー」という独特なものとなっています。原作版『鋼の錬金術師』では「僕」と言うこともありますが、錯乱状態では「私」も使用していたので、性別の判断は困難です(『鋼の錬金術師』コミックス第20巻)。

外見年齢は十代半ばといったところです。ただし、ホムンクルスである上に、変身能力も持っていますので、実年齢については不明です。口数が多く、一見ひょうきんともとれる性格をしていますが、同じホムンクルスの仲間であるラスト曰く「中身は仲間内で一番えげつない性格」(『鋼の錬金術師』コミックス第2巻)。実際、人間の情等による隙につけ込むような行動をとることも多く、他のホムンクルス同様残忍な性格をしています。

【鋼の錬金術師】エンヴィーの正体

冒頭から何度か紹介している通り、エンヴィーの正体はホムンクルスです。『鋼の錬金術師』コミックス第2巻から登場しており、『ラスト』『グラトニー』と共に『鋼の錬金術師』の世界の裏で暗躍する姿が描かれています。エンヴィーは『鋼の錬金術師』の大黒幕である『お父様』と呼ばれる存在が「嫉妬」という感情を切り離した際に生まれました。

『お父様』の正体が、クセルクセスの国民を犠牲に受肉した『人間の形をした賢者の石』ですので、エンヴィーの正体もまた『賢者の石』となります。実際、『鋼の錬金術師』に登場する他のホムンクルス共通の能力として、エンヴィーも数回程度の致命傷では死なない体を持っていました。また、エンヴィーの正体を語る上で、その外見を無視することはできないでしょう。

エンヴィーは通常、中性的な若者の姿をしていますが、それは変身した姿であり実の姿ではありません。エンヴィーの本当の姿については『鋼の錬金術師』コミックス第13巻で明かされました。エンヴィーの正体は巨大な爬虫類のような体に、無数の顔がや体が生えた怪物だったのです。エンヴィーの正体が描かれたシーンは、『鋼の錬金術師』の中でもかなり衝撃的な場面といえるでしょう。

これだけでも充分ショッキングではありますが、『賢者の石』をほぼ使い果たしたエンヴィーの姿は更に驚きです。エンヴィーの巨体はあくまで賢者の石によって成り立つもの。その為、石をほぼ使い果たすと、表面を覆っていた顔や体がなくなります。その後明かされたエンヴィーの本当の正体は、小さなトカゲのような姿になものでした。この姿は『鋼の錬金術師』コミックス第20巻で描かれています。

【鋼の錬金術師】エンヴィーの特殊能力

エンヴィーの特殊能力といえば、それは変身能力でしょう。『鋼の錬金術師』ではエンヴィー以外に変身能力を持つ者はいません。ホムンクルスは共通して不死身に近い体を持っていますが、変身能力はエンヴィー固有のものです。エンヴィーは普段からこの変身能力利用しており、本当の姿という意味での正体は、『鋼の錬金術師』の物語終盤まで明らかにされませんでした。

この変身能力はただの変装とは異なり、年齢・性別の違う人間はもちろん、犬等の動物にも変身することができます。しかし、どうやらこの変身能力はエンヴィーの視覚を元に成立しているようで、エンヴィーが認知していないものに変身はできないようです。『鋼の錬金術師』コミックス第4巻では、マリア・ロス少尉に変身しましたが、その左目の下に泣き黒子がないことをヒューズから指摘されていました。

エンヴィーの変身能力は『鋼の錬金術師』の中で最も危険なものかもしれません。エンヴィーの正体をただ隠すだけではなく、『マースヒューズ殺害事件』、更に『アメストリス国軍将校によるイシュヴァール人誤射事件』という『鋼の錬金術師』のターニングポイントで利用されているのです。

【鋼の錬金術師】エンヴィーの強さ

エンヴィーはホムンクルスですので、数回致命傷を負っても死なない体を持っています。その為なのか攻撃を回避したり、防御にまわることをあまり考えずに攻撃に集中する姿が『鋼の錬金術師』の作中で確認できます。更にエンヴィーの強さについて話すなら、やはり変身能力は欠かせないでしょう。変身能力を使えるのは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターの中では、エンヴィーのみです。

人の弱みに付け込むのも得意のようで、『鋼の錬金術師』第4巻ではヒューズと対立した際、ヒューズの妻であるグレイシアに変身。一瞬の隙をついて、ヒューズを殺害してしまいした。更に原作版『鋼の錬金術師』20巻ではシンへ戻るか悩むメイ・チャンの葛藤を見抜き、口車に乗せてアメストリスへ戻るように仕向けています。それだけでなく、変身を解き、本来の姿になったエンヴィーの攻撃も凄まじいものがあります。

エンヴィーの正体でも紹介した通り、エンヴィーの本当の姿は巨大な爬虫類のようなものです。『鋼の錬金術師』コミックス第13巻でリン・ヤオが指摘したとおり、その体重はかなりのもの。尾や爪による単純攻撃でもその威力は絶大で、その攻撃を受けたエドワードとリンは窮地に追い込まれました。

【鋼の錬金術師】エンヴィーの魅力

『鋼の錬金術師』には魅力的な敵キャラクターが多数登場します。エンヴィーはそんな『鋼の錬金術師』の中でも特に残忍な敵キャラクター。同時に特に魅力的な敵キャラクターでもあります。中性的な外見による魅力はもちろんながら、口がよく回り、挑発的。そうでありながら、その口が災いして自分を追い詰めることもあるという、なんとも憎めない部分もあります。

実際『鋼の錬金術師』連載当時行われた人気投票では、毎回10位以内に入っていました。エンヴィーの敵の隙を逃さない狡猾な性格は、変身能力と相性がよく、能力を駆使しながら戦う様子は見事。戦闘シーンを見てエンヴィーが好きになったファンもいらっしゃるようです。しかし残念ながら『鋼の錬金術師』コミックス第23巻でエンヴィーは物語から退場します。

その最期に見せた本音は「ホムンクルスよりずっと弱い存在のはず」である「人間に嫉妬」していたという何とも人間らしいものでした。普段は口が悪く、挑発的で残忍なエンヴィーでしたが、それは全て人間に嫉妬していた故の行動。そうした点がホムンクルスでありながらも実に人間らしく、魅力的でした。『鋼の錬金術師』のファンの間で人気だったのは、そうした理由があったからでしょう。

【鋼の錬金術師】アニメ第1期、第2期のエンヴィーの声優は別人?

ホムンクルスとして『鋼の錬金術師』の中で暗躍したエンヴィー。しかしアニメ版『鋼の錬金術師』の第1期と第2期ではホムンクルスの設定が異なります。冒頭でも触れた通り、『鋼の錬金術師』は2003年と2007年の2度アニメ化されました。アニメ版第1期『鋼の錬金術師』が放映されたのは、原作版『鋼の錬金術師』の連載中。その為、設定が異なっているのです。

原作版とアニメ版第2期の『鋼の錬金術師』では、ホムンクルスは『お父様』から切り離されて生まれた存在でした。しかし、アニメ版第1期『鋼の錬金術師』では、ホムンクルスは人体錬成の結果生まれた存在とされています。アニメ版第1期『鋼の錬金術師』に登場するエンヴィーは、水銀中毒で死亡したホーエンハイムの息子という設定でした。

アニメ版第1期『鋼の錬金術師』のエンヴィーは原作版とアニメ版第2期『鋼の錬金術師』のエンヴィーとはほぼ別人設定となっているのです。その為なのかアニメ版第1期『鋼の錬金術師』の声優さんとアニメ版第2期『鋼の錬金術師』の声優さんはではそれぞれ違う声優さんがエンヴィーを演じました。

アニメ版第1期『鋼の錬金術師』でエンヴィーを演じたのは声優・山口眞弓さん。大人気アニメ『NARUTO』で幼少期大蛇丸を演じた声優さんです。アニメ版第2期『鋼の錬金術師』でエンヴィーを演じたのは声優・高山南さん。高山南さんは大人気アニメ『名探偵コナン』で主人公『江戸川コナン』を演じることで有名な声優さんです。

第1期、第2期で声優が異なりましたが、どちらのエンヴィーもとても魅力的です。エンヴィーの魅力はもちろんですが、ストーリーとしても原作版『鋼の錬金術師』を忠実再現したアニメ版第2期『鋼の錬金術師』と、オリジナル設定・ストーリーであるアニメ版第1期『鋼の錬金術師』はそれぞれ違った良さがあります。気になった方は是非DVD等でご確認ください。

【鋼の錬金術師】エンヴィーまとめ

『鋼の錬金術師』に登場する魅力的な敵キャラクター、エンヴィーについてまとめてみました。いかがだったでしょうか?『鋼の錬金術師』には敵でありながら魅力的なキャラクターが多数登場します。その中でもエンヴィーはトップクラスの人気を誇ります。

人間のように仲間や精神的な仲間が欲しかったという本音を持っていたエンヴィー。エンヴィーはホムンクルスでしたが、『鋼の錬金術師』の登場人物の中でも1番人間臭かったと言えるのではないでしょうか。残念ながら『鋼の錬金術師』コミックス第23巻で物語から退場してしまいましたが、ホムンクルス達にも人間のような部分があることを読者へと伝える役割を担っていました。

『鋼の錬金術師』は既に連載が終わっていますが、正に傑作といえる漫画です。アニメ版第1期『鋼の錬金術師』と原作版、アニメ版第2期『鋼の錬金術師』はそれぞれ異なる展開となっていますが、両方ともそれぞれ違った『鋼の錬金術師』として充分楽しめます。

連載終了から既に8年経っていますが、今読み返しても面白さは色褪せていません。是非、今一度『鋼の錬金術師』を読み直してみてください。

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