【平家物語】アニメの感想・評価まとめ!各話のあらすじもネタバレ紹介

フジテレビ系列の2022年春深夜アニメ『平家物語』。日本の著名な古典作品である『平家物語』を独特の目線で描いたアニメ『平家物語』が「面白い」という感想が多くあがり話題となっています。アニメ『平家物語』のあらすじ感想をまとめて面白いという評価の裏側を探るとともに、古典の『平家物語』とどうリンクすることで「面白い」という感想が生み出されるのかをネタバレを最小限にはしつつまとめて紹介していきましょう!

【平家物語】アニメの感想・評価まとめ!各話のあらすじもネタバレ紹介のイメージ

目次

  1. 平家物語のアニメとは?
  2. 平家物語のアニメあらすじネタバレ
  3. 平家物語のアニメの面白い魅力や見どころ
  4. 平家物語のアニメは演出家によって変わる?
  5. 平家物語のアニメに関する感想や評価
  6. 平家物語のアニメの感想まとめ

平家物語のアニメとは?

皆さんはフジテレビ系列の2022年春深夜アニメ『平家物語』をもうチェックしましたか?日本の著名な古典作品である『平家物語』を独特の目線で描いたアニメ『平家物語』について、「面白い」「泣ける!」という感想が多くあがり話題となっています。

アニメ『平家物語』のあらすじ感想をまとめて面白いという評価の裏側を探るとともに、古典の『平家物語』とどうリンクすることで「面白い」という感想が生み出されるのかをネタバレを最小限にしつつまとめて紹介していきましょう!

平家物語のアニメの概要

アニメ『平家物語』の「面白い!」の評価や感想の秘密に迫る前に、まずは作品の概要を確認してみましょう。アニメ『平家物語』はフジテレビ系列の深夜アニメ枠「+Ultra」で2022年の新春アニメとして放映された作品です。全11話に渡って日本の歴史的古典作品である『平家物語』の世界観で「祈り」「語り継ぐ」ことをひとつテーマにしてダイナミックにまとめ描いています。

平家物語のアニメの監督

アニメ『平家物語』を制作したのは『映像研には手を出すな!』(2020)の「湯浅政明」監督などが所属するアニメ制作会社「株式会社サイエンスSARU」で、代表の「チェ・ウニョン」さんが仲立ちする形で「山田尚子」監督を引き合わせています。「山田尚子」監督は主に「京都アニメーション」でメガホンをとっていた女性監督で、人々のあたたかな心の交流や心理描写にしっかり寄り添うライティングや色彩演出などを得意とする監督です。

TVアニメ「平家物語」公式サイト

平家物語のアニメあらすじネタバレ

この章ではアニメ『平家物語』のあらすじを原典にあたる古典作品『平家物語』だとどの辺りなのかに注目しつつ紹介するとともに、SNSのみなさんの感想や評価をそれぞれまとめて紹介してみましょう!

1話あらすじネタバレ

アニメ『平家物語』の第一話「平家にあらざれば人にあらず」は、『平家物語』巻第一の「我身栄花」におおざっくり一致する部分にあたります。

主人公の「びわ」は琵琶法師の父親とともに平家が栄華を極める京を訪れ、そして悲劇的な出会いから平家の屋敷の主人「平重盛」と出会って、重盛の屋敷で暮らすことに。千里眼のような未来を視ることの出来る目をもつびわは、亡者を視ることが出来る目をもつ重盛に「平家滅亡」を告げる劇的なシーンも登場し、ここからびわという観測者のいる平家物語がはじまります。

アニメ『平家物語』第一話「平家にあらざれば人にあらず」の感想として散見されるもののうち「仏教的な題材である」という掴みや、画面に映り込むモチーフの巧みさや史実的正しさを「この作品は面白い!」と評価する感想が多くみられました。

また、山田尚子監督の描く共通したモチーフとして「足」がありそれがアニメ『平家物語』でも徹底されているという感想もみられるなど、丁寧な絵作りと隠喩の巧みさが、歴史ものが好きなファン、山田尚子監督の作品が好きな京都アニメーションファン、そして平家物語という古典題材に触れたことのないアニメファンにも印象的な引き込みのある第一話であったという評価と感想が大多数を占めていました。

2話あらすじネタバレ

第二話の「娑婆の栄華は夢のゆめ」は『平家物語』巻第一の「祇王」「殿下乗合」「鹿谷」などを中心に膨らませてまとめられたものになっており、白拍子たちの生き方など世界観を丁寧に語るとともに第二話ではびわ、重盛と並んでこのアニメ『平家物語』の中心的なテーマを担う女性「徳子」も登場します。

重盛の館で子どもである維盛・資盛・清経と過ごすなかで娘の徳子を高倉天皇に嫁がせることを考える父・平清盛の思惑と、徳子の等身大な本音が描かれどんどんと平家の勢力が増していくさまが描かれます。

第二話からもう泣けるという感想や素晴らしいとの評価も見られる「娑婆の栄華は夢のゆめ」はファンの皆さんの感想からご覧になれるように、主人公のびわに同じ観測者として感情移入できる構造と女性たちをはじめとする平家栄華の世に生きる人々の視座が丁寧に描かれていることが、高評価と泣ける感想の秘訣になっているようです。

3話あらすじネタバレ

三話の「鹿ケ谷の陰謀」は『平家物語』巻第一の「鹿谷」から巻第二の「西光被斬」「教訓状」「烽火之沙汰」などをまとめるかたちになっています。高倉天皇に嫁いだ徳子をメインキャラクターとして、平家を侮辱したとして沙汰を下そうとする平清盛、そして誰も違を唱えられない平家のなかで冷静に止めるように直言をする重盛など「赦す」というテーマがさっそく描かれていくことになります。

人々の心象にアイレベルを合わせつつ丁寧に描かれるアニメ『平家物語』を評価する著名人は多くいますが、なんとコジマプロダクション代表であるゲームクリエイターの小島秀夫さんもこの3話に至るまでのアニメ『平家物語』を高評価しています。ファンからも前半の厳島から後半の燃える寺などの対比や人々の感情の対比が美しくて面白いとの感想があがっています。

4話あらすじネタバレ

四話の「無文の沙汰」は『平家物語』巻第二の「大納言流罪」「阿古屋之松」「大納言死去」巻第三の「赦文」「御産」「医師問答」などを中心としてまとめるかたちになっています。第四話は清盛が推し進めた沙汰の結果と一方で熊野参りをして祈りを捧げる重盛、そしてのちの安徳天皇を授かった徳子という3人の主要人物がありありと描かれています。終盤のシーンはファンの泣きどころとしても話題です。

『平家物語』は古典のなかでも「諸行無常」という言葉を表すような「もののあはれ」の悲劇譚として人々に愛されています。アニメ『平家物語』もまさにそれであり、第4話から一気に平家物語としての本質が現れ始めたという評価や感想をあげる方は後をたちません。また「4話まで見てほしい!」という感想をあげる方も多くいます。いったい何が起きてしまうのかは是非アニメ『平家物語』をご覧になって確認してみてください!

5話あらすじネタバレ

第5話「橋合戦」は『平家物語』巻第三の「法皇被流」巻第四の「厳島御幸」「還御」「競」「橋合戦」「三井寺炎上」など「橋合戦」に至るまでの経緯などがまとめられています。高倉天皇の移り気を「赦す」と語る徳子に対比するように、重盛の息子・維盛の橋合戦からはじまる「赦されたい」という罪悪感と欲が描かれていきます。

第5話の感想では、徳子の「赦す」という言葉が非常に重く刺さるという感想や泣けてくるという感想など、心理を揺さぶる話であったという評価があがっています。

6話あらすじネタバレ

第6話「都遷り」は『平家物語』巻第五の「都遷」「物怪之沙汰」「早馬」から「富士川」までの流れがまとめられ、主人公のびわと高倉上皇と安徳天皇、徳子、そして平家一門の福原京での小咄とそしてその水面下で巻き起こっていく平家の孤立が描かれていきます。

アニメ『平家物語』6話の感想は特に「富士川」の章に繋がる水面下の「早馬」の文脈が2022年の大河ドラマ『鎌倉の13人』とリンクする点があって面白いという感想が多く上がりました。その上で、5話から丁寧に描かれた維盛の罪悪感や戦に向かない人となりが平家にとっての悲劇を構造が歴史ファンに特に刺さり辛いという感想を多く生みました。

7話あらすじネタバレ

第七話「清盛、死す」では『平家物語』巻第五の「富士川」「五節之沙汰」「都帰」巻第六の「新院崩御」「入道死去」などかなり重い話題の部分をまとめてあります。富士川の戦いに敗走した維盛の精神は段々と壊れていくなかで悲劇は重なってやってきます。それは高倉上皇と平清盛の死であり、びわはそんな平家の一門のなかで平家が崩れていくきっかけに立ち会うことになるのです。

『平家物語』7話では、元はアニメ『平家物語』の重盛の能力であり、その後びわの目に継がれた「亡者を視る」という力と演出がこの悲しい物語のなかに優しい涙を誘っているという感想は多くあります。他にも清盛の憎めなさをあげる感想や、これから始まる平家滅亡を史実で知るがゆえに辛いという感想があがっていました。

8話あらすじネタバレ

第八話「都落ち」は『平家物語』巻第七の「北国下向」「倶利迦羅落」「主上都落」「維盛都落」「聖主臨幸」「一門都落」「福原落」などをひとまとめに、資盛の善意で平家から離れたびわの母探しという足取りの裏で台頭する「木曾義仲」と転がり落ちていく平家一門が描かれていきます。

平家目線から描く関係上湿っぽくなりがちな『平家物語』という題材を木曾義仲の登場と深まる戦乱とともにBGMに変調をもたらすことでスタイリッシュにまとめている点が面白いと評価する感想は多くあります。雪崩のようにここから話が一気に転がるのも冗長にならずにファンを惹きつけ面白いという感想を引き出す秘訣なのでしょう。

9話あらすじネタバレ

第九話「平家流るる」は『平家物語』巻第八の「山門御幸」「太宰府落」「法住寺合戦」巻第九の「木曽最期」「老馬」「一二之懸」 「二度之懸 」「坂落」「敦盛最期」を一挙にまとめた怒涛の回になっています。この第九話ではびわが母の「浅葱の方」と再会し、父への思い、自分と父を捨てた母への思いと母からの言葉によって未来が視えることと平家との関わり方のなかに「祈る」「語り継ぐ」という意義を見出していきます。

源平合戦の名場面として名高い「源義経」の「鵯越え」(坂落)や木曾義仲の最期を敢えてあっさりと描き、平家の人々や市井の白拍子たちにアイレベルを合わせることでびわの心象がより伝わりやすくなるようになっており、その点を興味深いとみる感想も少なくありません。

10話あらすじネタバレ

第十話「壇ノ浦」は『平家物語』巻第九の「重衡生捕」巻第十の「屋島院宣」「請文」「海道下」 「横笛」「高野巻」「維盛出家」「維盛入水」巻第十一の「那須与一」「志度合戦」「壇の浦合戦」をまとめたいよいよ大詰めとなっている部分の物語です。この回で、びわと資盛の再会や、戦に囚われ罪悪感と清い心という平時であれば尊ばれたものにより壊れていった維盛や責を負って散っていく重衡が描かれていきます。

第10話からびわが口にする「語ろうぞ」という言葉が『平家物語』がなぜ語り継がれ愛されているのかを指し示すようで感動するという感想が見受けられるなど、ファンの興奮は止まることを知りません。また、那須与一の一節など古典の授業などで高頻出で習うシーンが盛り込まれ詳しくないファンの心も掴む演出がなされました。

11話あらすじネタバレ

第十一話「諸行無常」は『平家物語』巻第十一の「遠矢」「先帝身投」を中心とした『平家物語』巻第十一をまとめあげ、そして後日談を補足する形になっています。びわは壇ノ浦の平家方にいながらその滅びの一瞬まで視続けそしてその先で徳子の物語、びわの物語の結びが語られていきます。最後のシーンは実はあるシーンに繋がるので注目してみてください。

びわの持っていた不自然とも言える観測者のような視座が結びとともに解かれていく過程や、徳子が語る言葉などオチの付け方が面白いという感想は後をたちません。そして、それぞれのキャラクターの結びを想像させてくれるカットのいじらしさに感動したという感想がタイムラインに満ちることになりました。

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平家物語のアニメの面白い魅力や見どころ

この章ではアニメ『平家物語』の面白いという感想や評価に繋がる魅力についてさらに掘り下げて解説していきましょう!

見どころ①高畑勲っぽさがある

全体的に淡い色彩とワンポイントになる色で描かれているアニメ『平家物語』は、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』(2013)を彷彿させるという感想もあります。歴史考証へのこだわりや丁寧な心象描写などのアニメで歴史古典ものを描くノウハウやエッセンスとして受け継がれている可能性は高いといえます。

余談ながら高畑勲監督は常々『平家物語』という題材を映画として撮ってみたかったと語っており、その願いから「スタジオジブリ」の名作『平成たぬき合戦ぽんぽこ』(1994)でも那須与一が描かれています。

見どころ②主人公の「びわ」

アニメ『平家物語』の全11話という長さと終盤から布石が回収され最後の最後にやっと意味がわかる魅力的な設定として「主人公がびわ(琵琶法師)である」という点があります。『平家物語』の巻数と同じ11話という数字と、そして「未来を視る目」と「亡者を視る目」という一件ハイファンタジーな異能が結びつくとき、「面白い!」という感想に至るからくりが見えてくるのです。

見どころ③平重盛と徳子

そしてアニメ『平家物語』には原典の『平家物語』から掘り下げられたもうひとつの要素があります。それが徳子や重盛といったいわゆる「良識」や「優しさ」を兼ね備えた人々の「赦す」という戦とは真逆のベクトルの心情を象徴する生き方をするキャラクターたちです。対して「一族を守りたい」という愛情が裏返り暴君と化す平清盛や木曾義仲が描かれ、そのすべてを「語り継ぎ」「祈る」びわ(琵琶法師)という構図が出来上がるのです。

原典の『平家物語』にあったドラマティックな戦記ものとしての群像劇にアニメ『平家物語』では丁寧な心象描写が添えられてファンから「ものすごい面白い」という感想や「しんどい泣ける」という感想を自然な形で引き出させたのです。

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平家物語のアニメは演出家によって変わる?

アニメ『平家物語』の面白いという感想を引き出す魅力の謎、続きましては絵コンテを担当したクリエイターの強みが押し出されているというポイントについて確認していきましょう!

1話の絵コンテと演出

アニメ『平家物語』第一話「平家にあらざれば人にあらず」の絵コンテと演出を担当したのは、山田尚子監督です。一話の感想でもご紹介しましたが、蝶や沙羅双樹の花、歩く人の描写などに込められる祈りのようなあたたかな比喩と思考性がファンの目を一気に惹きつけることになりました。

またアニメ『平家物語』第十一話「諸行無常」もまた山田尚子監督の仕事の丁寧さと繊細なセンスが発揮されています。是非、光を感じながら注目してみてください。

9話の絵コンテと演出

アニメ『平家物語』第九話「平家流るる」の絵コンテと演出を担当した「竹下良平」さんといえば、昨今でいえば『映像研には手を出すな!』(2020)の演出協力や『呪術廻戦』(2020)の絵コンテや演出にも参加したことで知られるアニメーターさんです。澄んだ海や空や青春を彩るかけがえのない心象風景を得意とし、光の使い方が美しい回となりました。

10話の絵コンテと演出

第十話「壇ノ浦」で絵コンテと演出を勤めたのは「山代風我」さんです。山代風我さんは「株式会社サイエンスSARU」新気鋭のアニメーターで、湯浅政明監督のアニメーション映画『犬王』(2022)でも監督補佐として参加しています。ハイセンスな音選びや臨場感あるアニメーションはファンの心を掴むことになりました。

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平家物語のアニメに関する感想や評価

最後にアニメ『平家物語』がTwitterのファンの間でどのような評価を得ているか感想をピックアップしてみましょう!

こちらの方はアニメ『平家物語』が並み居るアニメ作品のなかで2022年の冬アニメ・新春アニメのなかで群を抜いて面白かったと評価しています。

こちらの方はアニメ『平家物語』第一話を観て「アニメを見る喜びと驚きと感動が詰まっている」ととても素晴らしい感想をあげていらっしゃいます。丁寧な絵作りとハイセンスな演出に目から鱗な体験をしたファンの方は多いのではないでしょうか?

こちらの方はアニメ『平家物語』の歴史考証が面白いとの感想をあげています。ほかの方も画面に映り込む植物の種類から「平安時代末期に生えていた種だ!」と喜ぶ方がいるなどかなり丁寧な歴史考証を評価する感想は後をたちません。

余談ながら、アニメ『平家物語』と大河ドラマ『鎌倉の13人』の歴史監修を行ってくださった学者は両方とも立正大学の「佐多芳彦」先生だったりします。先生監修の細やかな演出もアニメ『平家物語』の魅力です。

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平家物語のアニメの感想まとめ

「株式会社サイエンスSARU」と「山田尚子」監督によるアニメ『平家物語』のあらすじや評価や感想のまとめはいかがでしたか?

「株式会社サイエンスSARU」はシームレスにもうひとつの平家物語であるアニメーション映画『犬王』を2022年5月28日に公開予定です。アニメ『平家物語』と並んで「面白い!」という前評判を持つ『犬王』も併せて楽しんでみてはいかがでしょうか…?

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