魔女の宅急便で黒猫ジジが言葉を話せなくなった理由!キキの年齢との関係は?

魔女の宅急便において、ジジと主人公キキの関係性も大きなテーマです。黒猫ながら人間の言葉を話していたジジですが、「魔女の宅急便」途中から人間の言葉を話せないようになります。この記事では、ジジがどんなキャラクターかをおさらいしたうえで、ジジが話せないようになった理由や、理由とキキの年齢との関係性について考察しています。さらに、小説版「魔女の宅急便」の設定も紹介いたします。

魔女の宅急便で黒猫ジジが言葉を話せなくなった理由!キキの年齢との関係は?のイメージ

目次

  1. 魔女の宅急便でジジが話せなくなった理由を考察!キキの年齢が関係?
  2. 魔女の宅急便とは?
  3. 魔女の宅急便のジジとは?
  4. 魔女の宅急便のラストでジジが話せない理由は?
  5. 魔女の宅急便のジジの小説版は?言葉を話す?
  6. 魔女の宅急便のジジについてまとめ

魔女の宅急便でジジが話せなくなった理由を考察!キキの年齢が関係?

アニメ映画「魔女の宅急便」は、主人公である魔女見習いキキの、成長を描くストーリーです。ちょっぴり恋模様もあります。それまでのジブリ作品にあった「怖さ」を感じさせない、コミカルでキュートな展開で、今でも高い人気を誇ります。

ジジは、主人公キキの相棒です。その可愛い見た目や、見た目からは想像しにくい毒舌を理由に人気を博しています。

この記事では、人気映画「魔女の宅急便」をジジ、特にジジが話せない理由について、考察をまとめました。小説版ジジとの違いも書いています。また、キキの「13歳」という年齢も切り口として紹介いたします。

スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

魔女の宅急便とは?

1989年の夏に公開されたアニメ映画、「魔女の宅急便」。宮崎駿監督にとって5本目の長編アニメ映画です。原作は角野栄子さんによる同名の児童書です。スタジオジブリにとって、宮崎駿監督以外の原作をもつアニメは初めてのことでした。

「魔女の宅急便」は、13歳を迎えた魔女見習いキキが、魔女のしきたりに従って独り立ちを決めたシーンから始まります。独り立ちといっても、ジジは一緒。一人と一匹で親や友人たちと離れ、憧れていた「海の見える街」へと旅立ちます。

そしてキキが辿り着いたのがメイン舞台となる、海沿いの小さな街、コリコです。都会だけあって魔女の伝統は薄れているため、魔女と自己紹介してもあたたかく話せないどころか、警官に注意まで受けてしまいます。出鼻をくじかれたキキの一つ目の転機が、「忘れ物のお届け」でした。

偶然知り合った豪快な妊婦おソノさんと物静かな旦那さんが営むパン屋で、住み込みを始めるキキ。その傍らはじめたのが、「魔女の宅急便」です。物を、気持ちを届けることで知る喜びや悲しみ。さらに空を飛ぶことに興味津々のトンボとの恋路も絡んで、甘酸っぱい感じに仕上げられています。

実はいわゆるスタジオジブリ作品のうち「魔女の宅急便」までの4作は、興行成績が振るいませんでした。しかし、「魔女の宅急便」ではスポンサーがつき、テレビCMをはじめ、広告を増やしたおかげで動員数がかなり増え、興行収入は36.5億に到達しました。前作、「となりのトトロ/火垂るの墓」は11.7億円なので3倍にも及びます。

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魔女の宅急便のジジとは?

ジジは「魔女の宅急便」の名脇役です。物語は引っ張りませんが、キキの相棒として唯一無二の存在感を放ちます。まずはジジについて詳しく紹介いたします。

ジジの見た目は?

ジジは短毛種の黒猫で、スリムな体つきとしなやかな尻尾をもっています。瞳は白目多めの黒、真っ黒な長いひげが特徴的です。装飾品はなにもなく、本当に真っ黒です。

「魔女の宅急便」キャラクターグッズでは、胸元に赤いリボンがある場合も多いですが、実は「魔女の宅急便」のなかでは一度もリボンをつけていません。ジジがぬいぐるみの真似をしたときも、リボンはついていないのです。真っ黒すぎてさみしいから、キキのトレードマークのリボンとお揃いにしたのでは? という説が囁かれています。

主人公キキの相棒

「魔女の宅急便」では触れられていませんが、小説版「魔女の宅急便」では、ジジがキキの相棒となった明確な理由が書かれています。魔女の血を引く家には、女の子が生まれると、同時期に生まれた黒猫をもらってきて一緒に育てる、というしきたりがあるのです。

キキは空こそ飛べるものの、それ以外はごく普通の少女です。性格も元気で明るく、口達者。さらにわがままを言ったり意地を張ったりところころ変わる感情に、冷静な言葉でつっこんだり、温かい言葉で慰めたりするのがジジの役目。いわば、キキのお兄さんポジションです。

ちなみにジジは、「魔女の宅急便」のなかでは意外と毒舌だったりします。ただ、辛辣というより生意気な少年感があります。ローテンションながら感情表現が豊かなこと、そして一人称が「ぼく」であることが理由だと考えられます。

ジジの「魔女の宅急便」での見せ場は?

主人公キキの相棒であるがゆえに、登場シーンも多いジジ。見せ場としてあげられるのは、やはりぬいぐるみシーンです。それは序盤、初めて「魔女の宅急便」にお客様が来た際のことです。キキは黒猫のぬいぐるみを届ける予定でしたが、ハプニングで森に落としてしまいます。お誕生日プレゼントのため、出直すことはできません。

そこでキキは、ぬいぐるみがみつかるまで、とジジに身代わりを頼みます。猫のぬいぐるみのふりをして届けられたジジと、それに勘づいてかくまってくれる老犬ジェフとの交流は、「魔女の宅急便」でも人気のハートフルシーンです。

ジジはこのときぬいぐるみのふりをしているので鳴けません。それもあってか、ジェフとの交流は言葉ではなく、すべてボディランゲージで行われました。ただ、キキがぬいぐるみの交換に戻ってきたときは、ジジがキキとジェフの通訳をつとめます。

ジジは動物の言葉を話せる?

ジジは動物とも話せます。一方キキは、ジジ以外の動物とは話せないため、ジェフのときのように、他の動物の鳴き声の意味を、ジジがキキに伝えているシーンがあります。哺乳類だけではありません。雁やカラスなど、鳥類の鳴き声も通訳しています。

ジジの恋模様は?

ジジは「魔女の宅急便」の中で、恋人を手に入れます。それが、隣家で飼われているリリー。小型猫ですが、メインクーンのような白猫長毛種で青い目。バシバシのまつげでデフォルメされています。

リリーは最初はすました感じで描かれ、ジジも「やな感じ」とそっぽを向いていました。ですが、そこから色々進展していきます。「魔女の宅急便」内で具体的には語られませんが、ジジはリリーと仲良くなった姿をキキに見せます。

「魔女の宅急便」のエンディングテーマが流れながら描かれる後日談では、ジジは4匹の子猫を連れています。3匹はリリー似の白猫長毛で、1匹だけジジに生き写しの黒猫短毛でした。

ジジの声優さんは?

ジジの声を担当されたのは、声優の佐久間レイさんです。代表作は「魔女の宅急便」のジジのほか、「アンパンマン」のバタコさんや、「らんま1/2」のシャンプーです。また、「アンパンマン」では、ドキンちゃん役の鶴ひろみさんが急死されたことを受け、1度だけドキンちゃんを演じています。

「魔女の宅急便」におけるジジの一番最初のセリフは?

ジジの一番最初のセリフは、「旅立ちは慎重に行うべきだよ」です。キキが、急に旅立ちを決め、父母ともにあっけにとられつつも反対しない中、唯一反対らしきものをしたのが、ジジでした。それにもさらっと反論するキキとの軽妙なやりとりで、二人の関係性がすぐ分かる演出でした。

「魔女の宅急便」におけるジジの一番最初のセリフは?

途中でキキと話せなくなるジジ。人間の言葉としての最後のセリフは「リリーって言うの。今行く」です。キキがトンボにお届け物に行く直前のシーンでした。猫の鳴き声でのセリフであれば、一番最後のシーンです。トンボを救出して一躍時の人となったキキの肩に飛び乗った時に一声鳴いています。

ジジが「魔女の宅急便」大ヒットの功労者?

「魔女の宅急便」のメインスポンサーの一つが、クロネコヤマトさんでした。最初、クロネコヤマトさんは、スポンサーに乗り気ではなかったのです。ですが、メインキャラクターにジジという黒猫がいることから、話がうまく進み出しました。宣伝費がかけられたこともヒットの理由にあげられるため、ジジが陰の功労者だという声がありました。

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魔女の宅急便のラストでジジが話せない理由は?

「魔女の宅急便」後半で魔力が弱まってしまったキキ。魔力が弱まったと気付いたきっかけが、ジジと話せないことでした。キキが魔力を取り戻したら、ジジと放せるようになるかと思いきや、「魔女の宅急便」ラストでも、ジジは人間の言葉を話しませんでした。そこにどのような理由があるのでしょうか。

ラストでジジが話せないのは演出?

実は、キキにだけはジジの言葉がわかったのではないか、という説があります。理由は、最後のワンシーンでジジが鳴いたとき、キキがほっとした顔をしたためです。また、類似する意見で、もっと魔力が回復すれば、ちゃんと空も飛べてジジも人間の言葉を話せるのでは、という意見もありました。

ジジの変化が関係?

キキのお兄さんポジションだったジジ。ですがジジは、「魔女の宅急便」であまりキキ以外とのコミュニケーションをとっていません。ジジはキキを新しい世界に引っ張っていく、というよりも、キキに引っ張られて、受動的に次々新しい体験をしていたのです。

ジジはコリコの街で出会ったリリーと友達になります。つまりジジは、能動的に動き、キキから離れて、猫コミュニティに入ったのです。そのために、キキと話せないようになってしまったのでは?という意見があります。

キキの変化が関係?

キキとジジは二人で一組。生まれた直後から一緒の相棒です。キキは何かあればジジに頼っていましたし、ジジもキキを支えていました。ですが、コリコの街でキキにも変化が訪れました。

その最たるものがトンボとの関係です。トンボは空に憧れる少年です。そのため、トンボは空を飛ぶ魔女キキを見て猛烈にアプローチしてきます。キキはトンボのなれなれしさに反発していましたが、徐々に心の距離が縮まっていきます。

トンボと雰囲気が良くなったときに現れたトンボの友人たち。その一人が、あのニシンのパイの受取人でした。思わず不機嫌になってしまい、立ち去るキキ。でも、キキ自身もそんな自分が嫌になってしまいます。そして目が覚めると魔力が弱まってしまっていたのです。

ジジと話せないこともあり、一人でスランプに立ち向かったキキ。そして、人間(=猫とは話せない)のコミュニティに入っていきます。その変化により、「猫と話せる」能力がなくなってしまったのではないか、と語る人もいるのです。

キキの年齢が関係?

キキが故郷を出たのは13歳。この絶妙な年齢設定から、実は「魔女の宅急便」のなかで、キキは初潮を迎えたのではないか、という説があります。大人になった描写として、ジジとの話せないようになった、というのです。宮崎駿監督が「話せない理由は、女の子ならわかる」と言ったこともこの理由が重視される一つです。

宮崎駿監督がコメントしていた!

実は「魔女の宅急便」ラストでジジが話せない理由について、宮崎駿監督がはっきりとコメントしています。理由は、あくまでキキが変わってしまったからであり、ジジの変化は関係ないとのことです。

そもそも宮崎駿監督は、キキとジジが交わしていた言葉自体、キキがジジの振る舞いから想定していただけで、「ジジが話せる理由は、キキがジジに自己投影しているから」と考えていたのです。ジジの言葉は内なる自分の言葉であり、壮大な独り言だということです。

キキは、「魔女の宅急便」を通して一人の魔女、一人の人間として成長します。自分と周囲の折り合いもつけていけます。もう自分の内なる声で自分をつっこんだり励ましたり必要がなくなりました。そのため、ラストでジジは話せないままなのです。

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魔女の宅急便のジジの小説版は?言葉を話す?

アニメ映画の原作となった、角野栄子さんの同名小説。どんな小説なのか、そのなかでジジはアニメ版とどのような違いをもつのか、話せるのかについてまとめました。

小説の「魔女の宅急便」とは?

小説「魔女の宅急便」1巻は1982年に出版。その後、映画上映後の1993年に2巻を出し、ゆっくりと順調に巻を重ね、最終巻となる6巻が出版されたのは2009年です。さらに2016年と2017年には特別編がそれぞれ1冊ずつ出ています。

修行の一瞬を切り取りオリジナルエピソードを追加したアニメ版「魔女の宅急便」と異なり、小説版「魔女の宅急便」では13歳から35歳までのキキの半生が丁寧に綴られています。キキとトンボ(小説内表記では「とんぼ」)は仲を深め、紆余曲折を経て、無事結婚します。

小説版「魔女の宅急便」最終巻ではキキが35歳です。そしてとんぼとの間に授かった男女の双子が1巻のキキと同じく13歳を迎えます。双子にもまた、それぞれ相棒の黒猫がおり、作中を通してそれぞれなりの新しい未来に踏み出す姿が描かれています。

アニメ映画よりももっとファンタジー色が強く、さらに児童書である小説版「魔女の宅急便」。ですが読み応えのある作品と評判も高く、累計販売数は150万部を超えています。

小説版ジジは?

小説版「魔女の宅急便」では、ジジが話せる理由は、キキの魔法だと明記されています。スマートな黒猫で、最終的には富豪の飼い猫ヌヌと結婚します。子どもは18匹にまで増え、いずれも水玉模様だと描写されています。

小説のジジはずっと話せる!

小説版「魔女の宅急便」は、魔力が完全になくなる、という描写はありません。魔力が不安定になり「高く飛べない」程度のことはおきましたが、ジジとはずっと話せています。1年の魔女修行が終わったあとも、ジジはキキの仕事についていったり、キキ相手にしゃべったりしています。

キキが大人になってもずっと一緒

小説版「魔女の宅急便」では、キキの傍らには、ずっとジジがいました。実は「魔女は一人前になって結婚したら、魔女猫と別れる」「魔女猫はその後、普通の猫として生きていく」ということ。ですが、キキはそのしきたりを破り、ずっと一緒に暮らすことを選びました。

魔女の宅急便のジジについてまとめ

「魔女の宅急便」主人公キキの相棒、ジジ。全編通して味わえる生意気で可愛い雰囲気や、小説版との違いをまとめました。この記事でご紹介した「ジジが話せない理由」を頭の片隅において、13歳の少女が成長していく「魔女の宅急便」をぜひもう一度お楽しみください。

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