2018年08月23日公開
2018年08月23日更新
魔女の宅急便でキキが飛べなくなったのはなぜ?成長に関する都市伝説を考察
魔女の宅急便に登場するキキは魔女見習いで、箒に跨って空を飛んでいます。魔女の宅急便の中でキキは突然飛べなくなったシーンがありました。魔女の宅急便の中でキキは飛ぼうと頑張っているシーンがあり、落ち込むシーンもあります。しかし、なぜキキが飛べなくなったのか、詳細は明かされませんでした。魔女の宅急便の中でキキがなぜ飛べなくなったのかネット上で様々な都市伝説がありますので紹介します。
目次
魔女の宅急便でキキが飛べなくなった理由は?都市伝説を考察
魔女の宅急便の中でキキは突然飛べなくなったというシーンがあります。飛ぶための練習をしたり、飛べない事に落ち込んだりするキキを見て胸を痛めた視聴者もいるでしょう。キキも突然飛べなくなった事で宅配の仕事が出来なくなり、普段の元気が鳴りを潜めてしまいました。キキが飛べなくなった理由にはいくつかの都市伝説が存在します。なぜ、魔女の宅急便の中でキキは突然飛べなくなったのか、紹介します。
魔女の宅急便とは?
魔女の宅急便は角野栄子先生の児童文学です。宮崎駿監督が1989年に映画化しました。2014年には魔女の宅急便の実写映画化もされています。魔女の宅急便はシリーズ6まであり、シリーズが完結した後に魔女の宅急便の特別編が2冊刊行されました。13歳になったら旅立ちをする魔女の掟の従い、魔女のキキは旅立つ事になりました。満月の夜に旅立ったキキですが、街の人達の反応に驚いてしまいます。
街に降り立ったキキは仕事をする為に積極的に人と関わり、自分の空を飛ぶ力を認められるようになります。しかし、黒ずくめの地味な格好をする自分とは対照的に、同年代の女の子たちはお洒落をして自分を着飾り、楽しそうに街を歩いています。トンボという少年とも出会い、彼らに嫉妬したり、劣等感を覚えたキキは精神的に不安定になり、悩むこともありました。やがて、キキはスランプに陥り空を飛べなくなってしまったのです。
魔女の宅急便でキキが飛べなくなったシーンを紹介
突如スランプに陥るキキ
魔女の宅急便の中でキキはとても元気な女の子として描かれます。一人立ちをする前、キキはとても自由に空を飛んでいました。理解してくれる両親と従順な猫を従えて、自由気ままに生活していたのです。しかし、一人立ちをして、街に出てきたキキはすべてを自分でしなければならず、お金を稼ぐ為に自分から人と関わっていかなくてはなりません。街に来て今まで普通に飛んでいた事を周りから褒められて認められます。
キキは空を飛べる事を評価されましたが、同年代の女の子達は黒いワンピースの地味な格好のキキと違い、お洒落をして歩いています。魔女として修行しているキキは街の女の子達の姿を見て劣等感を感じてしまいます。魔女の宅急便の中でキキは届け物を頼まれ「ニシンのパイ」を渡しに行きます。今まで仕事をしていて喜ばれない事はなかったキキは初めて荷物を受け取った女の子に冷たくあしらわれてしまいました。
雨の中、空を飛んできたキキは女の子の態度にショックを受けてしまいます。精神的なショックと街の女の子達と自分を比較した事で劣等感や嫉妬を覚えたキキは雨に打たれた事で風邪を引き、それがきっかけになってスランプに陥りました。空を飛べなくなり、今まで会話をしていた黒猫のジジとも話せなくなってしまうなど、今まで当たり前に出来ていた事をキキは全くできなくなってしまいました。
魔女の宅急便でキキが飛べなくなったのはなぜ?
飛ぶのはキキの才能
キキがどうして飛べるのかご存知でしょうか?魔女の宅急便の中でキキが話していましたが、キキが空を飛べるのは魔女の「血」があるからです。魔女として生まれたキキには生まれつき空を飛ぶ才能があったのです。その証拠にキキは何も考えずに空を飛んでいたと明かしています。普通の人には出来ない空を飛ぶという行為をキキは何の努力もしないで生まれついての才能のみで飛んでいたのです。
宮崎駿監督はキキの空を飛ぶ力を「才能」と表現しています。才能は無意識で使っている時期もありますが、いずれは意識的にその力を自分のものにする過程が必要になると話しています。キキの空を飛ぶ力を「才能」にする事で、飛べなくなる理由はいくらでもあると考えました。魔女の宅急便ではトンボとキキの「恋」の話と考える人もいますが、映画魔女の宅急便はキキが自分の才能を意識的に自分の力にしていく物語といえます。
それまで飛ぶ事は当たり前で、考えることなどしてこなかったキキが自分以外の世界に触れて、飛べなくなった後はなぜ飛べないんだろう、と深く考え、悩みます。魔法に限らず、どんな事でも人と比べて自分の力が伸び悩んで挫折する事があります。魔女の宅急便でキキも同じように体験して自分の「才能」と向き合います。最後はトンボを助けたいという気持ちが再び、キキを空に飛ばしました。
魔女の宅急便は一人の少女が思春期を迎え、精神的にも肉体的にも成長を促され、今まで考えてこなかった「才能」について悩み、無意識に使っていた「才能」を意識的に自分の力にしていく物語だと視聴者の一部で考察されています。キキがスランプに陥り、悩んで、苦しむ姿を見て自分の事のように感じる人や、懐かしさを覚える人もいるでしょう。視点を変えて魔女の宅急便を視聴するとまた違った楽しみがあると言えます。
特別なことじゃない誰にでもあるスランプ
魔女の宅急便の中で、突然飛べなくなったキキはスランプに陥ってしまいます。飛べなくなった後、キキはウルスラの小屋に行き、彼女と話します。ウルスラは魔法と絵は似ていると言い、自分にも絵が描けなくなる時がある事を告げました。ウルスラはジタバタして描いて描いて描きまくると話し、それでもだめなら描くのを辞めると言いました。他の事をしていれば、また描きたくなるとキキに話しました。
魔女の宅急便の中でウルスラが語った事は魔女の宅急便の原作にはないセリフで、宮崎駿監督がいれたかったセリフなのです。ウルスラのセリフは宮崎駿監督の本音であり、宮崎駿監督も「君の絵は誰かに似ている」と言われた経験を持っていた為、ウルスラのセリフは説得力があり、重みがありました。キキが飛べなくなった理由として魔法を伝統もののから切り離し、彼女の才能の一部として限定的に考えたと明かしています。
魔女の宅急便のキキの成長に関する都市伝説とは?
恋をしたら飛べなくなった
魔女の宅急便の中でキキがなぜ飛べなくなったかの都市伝説の一つに「恋」があげられています。思春期の女の子には必ずある「恋」であり、少女達にとって「恋」は人生の一大イベントとも言えます。実際、魔女の宅急便を観た視聴者はネットでキキがトンボに恋をした事が飛べなくなった原因と考えている人が多くいました。キキがトンボを意識している事はわかりますし、魔女の宅急便の原作でも同じ展開です。
魔女の宅急便のキキがなぜ飛べなくなったのか、都市伝説では必ず「恋」による精神的な不安定さが原因と言われる事も多いですが、宮崎駿監督はインタビューで、トンボとキキは恋仲にはなったとは思っていない、気の置けない友人にはなるだろうと話していて、宮崎駿監督はトンボとキキは恋をする関係ではないと考えています。更に女の子ならわかるとも話していて、それがもう一つの都市伝説に繋がります。
初潮が来たから飛べなくなった
魔女の宅急便の都市伝説で、キキが一番飛べなくなった理由としてあげられているのが、キキの体が少女から大人へと成長した事があげられています。キキの年齢は13歳で、身体的な成長と言えば「初潮」です。平均では12歳前後で初潮が来ると言われていますので、キキに「初潮」が来てもおかしくありません。街に来てキキは様々な体験をします。その経験がキキの体に「初潮」をもたらしたと言えるでしょう。
「初潮」は少女が大人の女性へと変化する第一歩です。街で人と関わり、精神的にも肉体的にも大きな変化が訪れたキキは飛べなくなったのです。キキはほうきで空を飛べなくなった時、痛そうにお腹を押さえるシーンがあります。「初潮」が来た事を表すシーンと言えるでしょう。「初潮」が来た事でおてんばだったキキは成長を遂げて女性らしい表情を見せるようになりました。キキの「初潮」という都市伝説は非常に有力です。
ジジの言葉がわからないのは?
魔女の宅急便の中で飛べなくなったキキはジジと会話する事も出来なくなりました。今までわかっていたジジの言葉がわからないのです。それはなぜなのでしょうか?魔女の宅急便を観た視聴者がネットであげている考察としてキキが飛べなくなって、キキの魔法力が落ち、それが原因でキキとも話せなくなったという説が有力です。確かにキキが飛べなくなった事でジジと会話出来なくなるのでとても説得力がある説です。
しかし、ここで不思議なのが、トンボを助ける為に再びほうきに跨って空を飛べるようになったキキの元にジジがやってきますが、ジジは「にゃー」としか鳴かなかったのです。空を飛べるようになったのですから、ジジの言葉がわかってもいいはずなのに、映画の中ではジジが会話をする事は最後までありませんでした。ジジはなぜキキと会話出来なくなってしまったのでしょうか?
ジジに恋人ができたから?
突然、ジジと会話が出来なくなったもう一つの都市伝説があります。それはジジに恋人ができたからという都市伝説です。魔女の宅急便の原作では魔女が生まれると同時に生まれた黒猫と一緒に育てられ、一緒に生活します。しかし、成長していくとお互いにパートナーを見つけるようになり、その後は離れて暮らすというのがこれまでの慣習と言われています。
キキよりも白い猫との繋がりが強くなった事で、キキと会話が出来なくなったという都市伝説はとても有力と言えるでしょう。魔女の宅急便の原作ですと、キキは再びジジと会話出来るようになります。しかし、宮崎駿監督の魔女の宅急便では最後にキキが飛べるようになってジジが肩に乗ってきますが、ジジは「にゃー」と鳴いただけでした。キキが空を飛べるようになってもジジが言葉を話す事はありません。それはなぜでしょうか?
宮崎駿監督はインタビューで「ジジの声はもともとキキ自身の声で、キキが成長した事でジジの声が必要なくなった。変わったのはジジではなくキキ」と話しています。この言葉からジジはもともと話しておらず、ジジのセリフは全てキキの心の声だったのです。魔女の宅急便を視聴してこの答えに辿りつく人はあまりいないでしょう。当初はキキとジジの声を同一の声優にしようという話も出ていました。
魔女の宅急便の中でキキは「初潮」を迎えたかのような描写があり、身体的、精神的に成長した事で、ジジとの会話がなくても一人でやっていけるようになったという事でしょう。13歳で両親の元を離れ、知らない街に来たら、なんでも話せる相手がいないというのは不安でたまらないでしょう。ジジとの会話は街に一人でやってきたキキの心の支えという存在だったということでしょう。
ジジと意思の疎通は出来ていた?
しかし、魔女の宅急便の中でキキの心の声として会話をしてたジジですが、会話が出来なくなる前まではとても忠実な猫として描写されています。話せなくなった途端、猫らしい振る舞いをしていたジジをみる限り、キキはジジと魔法によって意思の疎通を無意識に図っていたと言えます。でなければ、あそこまでジジがキキの傍に付き従うという事はありえないでしょう。他の魔女の女の子も黒猫を上手に従えていました。
ジジとの会話がキキの心の声であったとしても、キキはジジと魔法の「才能」でジジと意思の疎通をしていたのです。その後、精神的に不安定になり、「初潮」を迎えた事で起きた大きな変化により、一時的にジジとの意思疎通がままならなくなり、ジジは普通の猫のようなふるまいをし始めたのでしょう。魔女の宅急便の原作ではジジの声はジジであり、キキの心の声という事はありません。
宮崎駿監督の魔女の宅急便の中で、最後までジジと会話する事が出来なかったキキですが、その表情はとても明るく、悲観していない事がわかります。大きな成長をしたキキはジジと話せなくても、周りに助けてくれる人や友達がいます。ジジと会話が出来なくてもキキは街でやっていけるという宮崎駿監督からのメッセージともとれるでしょう。
魔女の宅急便のキキが飛べなくなった理由まとめ
原作の魔女の宅急便と宮崎駿監督の魔女の宅急便では表現の仕方に違いはありますが、どちらも素晴らしい魔女の宅急便です。宮崎駿監督の描いた魔女の宅急便は原作の魔女の宅急便の最初の部分のみで、原作の魔女の宅急便は30代まで描かれ、見た目も違います。宮崎駿監督の魔女の宅急便のキキはショートカットですが、原作の魔女の宅急便のキキはロングヘア―です。原作と映画の違いはありますが、素敵な作品となっています。
映画の魔女の宅急便を見て、空を飛べなくなったのはなぜなんだろう、と不思議に思った人は原作の魔女の宅急便を読んでみるのもありです。魔女の宅急便にはキキが飛べなくなった理由の都市伝説がいくつもあり、様々な考察もあります。都市伝説や考察を読んでから再度映画の魔女の宅急便を観てみると違った視点から楽しめるのではないでしょうか?