最果てのパラディンのヒロインは誰？グレイスフィールなど候補キャラを紹介

最果てのパラディンは柳野かなた先生が小説投稿サイト「小説家になろう」にて2015年から連載し、2016年からオーバーラップ文庫にて書籍化が行われている異世界もの、いわゆるなろう系小説です。2017年には漫画化、2021年にはアニメ化も行われるなどメディアミックス展開も行われた作品でアニメ2期の制作も発表されている作品になっています。

おぼろげな前世の記憶を持ったまま生まれた赤ん坊のウィルは3人のアンデットに育てられます。前世に後悔を抱えたまま死亡したウィルは今度こそ悔いのない人生を送る決意をして3人のアンデットからそれぞれに教育を受けながら少しずつ成長していきます。そしてこの世界で成人の日に当たる15歳の冬至の前日、ウィルは3人の育ての親のルーツと自身が彼らに育てられた経緯を聞かされる事になるのでした。

最果てのパラディンにおいてヒロイン候補の1人として扱われるのがグレイスフィールです。グレイスフィールが誰かと言えば、多神教世界の最果てのパラディン世界に実在する生々流転を司る女神で、死者の魂を輪廻に導く役割をしている神様です。同時に主人公のウィルを異世界転生させた本人であり、成人したウィルにとっては自身の守護者として誓いを立てた相手でもあります。

グレイスフィールは何か重要な啓示がある場合にウィルの前に現れるなどしていたりウィルの行く末を見守っていたりと超常的な存在である事からメインヒロインとは言いづらいですが、最果てのパラディンがヒロイン不在の作品である事、愛とは違う形ながらも主人公に慕われている点などがヒロイン候補として名前が上がる要因になっています。

同じく神でありながらヒロイン候補として扱われるのが不死神スタグネイトです。スタグネイトは元々は善なる神陣営でしたが、悪なる陣営に鞍替えした神で、最果てのパラディン作中において主人公ウィルが初めて相対した相手でもあります。初登場時は「木霊」を使い男性神の姿でしたが、実際には女神であり、グレイスフィールの姉神であったりします。

スタグネイトの場合、最初の戦いでウィルの事を気に入っており、「愛している」と明確に言葉にした最果てのパラディン作中では非常に珍しいキャラクターになっています。

上記2柱は神なのでヒロインとは言いづらいですが、その2柱とは違う意味でヒロイン候補止まりなのがビィです。ビィが誰かと言えば、旅の吟遊詩人（トルバドール）をしている小人族（ハーフリング）の少女です。天真爛漫な性格をしていて登場した際にはヒロインになるのではないかとされたキャラクターでもありました。

ただビィの場合はウィルとの関係性はどちらかといえば姉と弟に近いものであり、一時期共に旅をしていますが、基本的には旅を続ける吟遊詩人という性質上、物語に大きく関わってはこないという点からヒロイン候補止まりになっています。

最果てのパラディン作中でヒロインになってもおかしくなかったとされるのがアンナです。アンナは白帆の都の神殿長を務めるバグリーの養女でバグリーに仕える女性神官でした。ウィルが「パラディン」に任じられキマイラ討伐に赴く際にはバグリーの命により派遣された神官の1人として派遣される事になりました。

生真面目な性格ながらも気が利いて知性があり、尚且美人というヒロインの素養は持っていたアンナでしたが、アンナがヒロインになる事はありませんでした。元々サポート役という事で出番が少なかった事もありますが、最果てのパラディン作中において起こったとある出来事によりレイストフと結ばれているのです。

ヒロイン候補の中でも1番ヒロインになりそうな登場をしたとされているのがルナーリアです。ルナーリアはウィルが涙滴の都（イリアスティア）を訪れた際に出会う事になります。ルナーリアはウィルに対しハニートラップを仕掛けるという形で登場したのです。しかしウィルはこれに引っかかる事はありませんでした。

ルナーリアはそんな偽りなくありのままのウィルに惹かれる事になり、ウィルもまたルナーリアを意識するのですが、「友達」という線引で終わる事になりました。

メネルドールはエルフと人間の間に生まれたハーフエルフで、白銀色の髪と緋色の瞳が特徴の「男」キャラクターです。エルフ語で鷲を意味する名前を持つキャラクターで女性に見間違えられるような整った顔立ちをしています。ただその外見に反して口調や態度は非常にガラが悪く、皮肉屋で現実主義者的な側面を持ち合わせたキャラクターになっています。

女性キャラクターもいるにも関わらずメネルドールが最果てのパラディンのヒロインと言われる要因になっているのにはいくつかの理由があります。まずメネルドールはウィルにとって「育ての親以外に初めて出会った人」です。さらに紆余曲折を経てウィルと友達となり、ウィルの旅に同行するようになります。その後も基本的にはウィルに同行する事が多くなっています。

もしメネルドールが女性キャラクターなら間違いなくヒロインになってもおかしくないポジションにいますが、メネルドールはれっきとした男性キャラです。実際最果てのパラディン作中の中でもウィルの相棒として名前が広がっており、「麗しの」という2つ名が付きそうになった際には「それだと吟遊詩人に実は女性だったと捏造されるから」と拒否するなどといった女性として扱われそうな要因も描かれています。

最果てのパラディンはヒロインが登場しそうな場面でも徹底した男性キャラが登場しており、実際アニメ化の際にはオープニングの見栄え的にスタッフが困ったという裏話がある程になっています。面白い作品だけにヒロインになりえる女性がいても良いのではないかという声も多くなっています。男性キャラばかりでムサいとまでは言わないまでも正統派なヒロインがいても違和感なく見れそうという声も見られます。

一方で最果てのパラディンはヒロインらしいヒロインが誰もいない事が1つの特徴になっており、いないまま展開されてほしいという声も多いです。主要なキャラクターであるウィルやメネルドールもどちらかといえば中性的な見た目に近い事もあって男臭くない事、それで面白い物語になっているのだから下手にヒロインを出して他の作品の中に埋もれてほしくないという声も目立つ結果になっています。

ここからは既に最果てのパラディンを視聴した人のヒロインに関しての感想を紹介していきます。最果てのパラディンはなろう系作品なのでヒロインらしいヒロインがいない事に驚いたという声が非常に多くなっています。アニメでのOPでこそ精一杯盛っていますが誰もヒロインじゃなかった時にはなかなかの衝撃を受けたという声が増える結果になっています。

最果てのパラディンはメインヒロイン不在の中で物語が進んでいる作品なので男性キャラとして登場したスタグネイトやメネルドールもまたヒロイン候補にはいる程になっています。特に敢えて実は女神だったという設定のスタグネイトや他の作品ならヒロインが取るであろう数々の行動を取っているメネルドールなどがヒロインとして扱われる結果になっています。

ヒロイン不在の最果てのパラディンですが、昨今のヒロイン過多な作品が多い風潮も相まってヒロイン不在な事が目立つ結果になっているという声もあり、このままヒロイン不在のまま展開してほしいという声も多くなっています。メネルドールに関しても女性キャラクターだったら「恋愛」になる所が「友情」となっておりそれが綺麗に見えるという声も見られる程になっています。

最果てのパラディンはなろう系の異世界転生作品でありながら昨今のなろう系小説の風潮であるヒロイン過多な作品に逆行するようにヒロインが誰もいない作品です。ヒロイン候補に名前が上がるキャラクターはいるものの、ヒロインにまでは至っていないキャラクター、或いは別のキャラクターとくっついたりして主人公ウィルと恋愛関係らしく描かれたキャラクターがほぼいない作品になっています。

ヒロイン不在が逆にいい方向に働いている作品であるともされるのでまだ最果てのパラディンを視聴していない人はヒロインの不在、誰がヒロインになるのかにも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？