【シャーマンキング】グレートスピリッツとは？オーバーソウルについても考察

『シャーマンキング』は1998年に『週刊少年ジャンプ』で連載が開始された漫画作品。作者は武井宏之です。2004年に打ち切りという形で一度連載が終了しましたが、2008年から完全版が発売され、全300話で完結。その後、『ジャンプ改』で読み切り連作『シャーマンキング0-ZERO-』が掲載され、さらに主人公の息子が主人公である『シャーマンキングFLOWERS』の連載が始まりました。

しかし後に『ジャンプ改』が休刊。2018年からは講談社から作品群が発表されています。2001年7月にテレビアニメ化。作品が完結していなかったため、全64話のうち後半はオリジナルストーリーで話が進んでいます。時が経ち、2021年に『SHAMAN KING』のタイトルで再びアニメ化。こちらは原作準拠の物語が展開されることになっています。

「シャーマン」それは様々な霊・精霊などと交流ができる、あの世とこの世を繋ぐ存在です。主人公の少年・麻倉葉もシャーマンの1人。彼は、500年に一度開催されるシャーマンの王「シャーマンキング」を決める戦い「シャーマンファイト」に参加するため上京。仲間やライバルたちとともに、数々の戦いに身を投じていくことになります。

グレートスピリッツとは？能力やオーバーソウルを考察その1、グレートスピリッツとは？グレートスピリッツ（G.S）について説明していく前に、まずはパッチ族という一族について触れておきます。パッチ族とは、ネイティブアメリカンの一部族。彼らはシャーマンファイトを取り仕切るシャーマン一族です。彼らが信奉しているのが、全知全能の霊・グレートスピリッツ。

グレートスピリッツとは、地球が誕生したそのときから存在する全ての魂の源であり、霊の集合体です。この世の全ての魂はグレートスピリッツから地上へ生まれ、死ぬと再びグレートスピリッツに還るのです。グレートスピリッツの中は「あの世」。あの世と言ってもその世界観は統一されていません。

魂たちが持つ性格やそれぞれの信仰の形などで景色は変わり、そのため同じ宗教を信じているなど似通った魂が集まって「コミューン」と呼ばれる集合体を形成しています。例えば、仏教圏の人々の魂でできたコミューン、キリスト教圏の人々の魂でできたコミューンなどがあるのです。グレートスピリッツの内部には、上のほうに高位の魂が、下のほうには下位の魂が存在しています。

強大な力を持った神クラスの霊のコミューンも存在していますし、罪の意識に囚われた魂で構成される「地獄」というコミューンも存在します。そしてこのグレートスピリッツを持霊とすることができるのが、シャーマンキングで勝ち残った者。シャーマンキングなのです。以上、グレートスピリッツとは？能力やオーバーソウルを考察その1でした。

グレートスピリッツとは？能力やオーバーソウルを考察その2、シャーマンキングとなったハオがグレートスピリッツと一体化？麻倉葉の因縁の相手であるハオ。彼は麻倉家の始祖である大陰陽師・麻倉葉王の転生した姿で、自身の目的のためにシャーマンキングになろうとしていました。そして『シャーマンキング』劇中、彼はシャーマンキングとして覚醒します。

シャーマンキングとなったハオは持霊であったスピリット・オブ・ファイアを捨て、グレートスピリッツを持霊にし、グレートスピリッツと一体となりました。グレートスピリッツは魂の集合体であり、あの世そのもの。グレートスピリッツの中の世界では、心の在り方で目に見える景色もできることも決まります。

そのため、グレートスピリッツの中にいながらグレートスピリッツをオーバーソウルすることも可能。シャーマンキングとなったハオは自分自身にグレートスピリッツをオーバーソウルさせ、凄まじい力で葉たちを圧倒しました。

グレートスピリッツとは？能力やオーバーソウルを考察その3、オーバーソウルとは？『シャーマンキング』は、シャーマンファイトを戦い抜いてシャーマンの王になることを目標とするシャーマンたちの戦いを描いています。シャーマンファイトで勝ち残るのに重要なのが「オーバーソウル（O.S）」です。シャーマンは自分の持霊を自分の体に憑依させ戦うことができます。

それを「憑依合体」と言いますが、憑依合体ではシャーマンファイトを戦い抜くだけの力は発揮できません。そこで、オーバーソウルが必要になります。オーバーソウルとは、霊・精霊などを物体に無理やり憑依させたことで入りきれず溢れ出た魂のことであり、また持霊を物体に憑依させ具現化する技術のことを指します。シャーマンファイトへの参加条件は、オーバーソウルが可能であること。

オーバーソウルを習得していないと、シャーマンとして一人前とは認められないのです。オーバーソウルには、持霊と親和性の高い「媒介」が必要。例えば、主人公・麻倉葉は持霊の阿弥陀丸をオーバーソウルさせる際、阿弥陀丸に縁のある刀・春雨を使っていました。以上、グレートスピリッツとは？能力やオーバーソウルを考察その3でした。

スピリット・オブ・ファイアは、五大精霊の1つで炎を司る存在。炎に関する様々な能力が使えます。元々はパッチ族が所有していましたが、500年前にパッチ族に転生したハオに奪われ、以降ハオの持霊となっていました。そうは見えませんが感情があり、性格は短気。

ハオの持霊となってから他の五大精霊と会えなくなってしまったため、寂しがっているようです。シャーマンキングとなったハオがグレートスピリッツを持霊としたため、以降はリゼルグ・ダイゼルの持霊となりました。

スピリット・オブ・レインは、五大精霊の1つで水を司る存在。水流の制御や雨や津波の発生など、水に関する様々な能力が使えます。ハオによってスピリット・オブ・ファイアが奪われるという事件が発生したことをきっかけに、エジプト冥界の神・アヌビスに預けられていました。後に、葉の仲間であるホロホロに託され、最終決戦に挑むことになります。

スピリット・オブ・サンダーは、五大精霊の1つで雷を司る存在。電流や電圧の制御や落雷の発生など、雷に関する様々な能力が使えます。ハオによってスピリット・オブ・ファイアが奪われるという事件が発生したことをきっかけに、日本の黄泉の女王・イザナミに預けられていました。後に、葉の仲間である道連に託され、最終決戦に挑むことになります。

スピリット・オブ・ウインドは、五大精霊の1つで風を司る存在。気流や気圧、気体の制御や嵐・竜巻・台風の発生など、風に関する様々な能力が使えます。ハオによってスピリット・オブ・ファイアが奪われるという事件が発生したことをきっかけに、西洋地獄の大公・メフィストフェレスに預けられていました。後に、葉の仲間であるチョコラブに託され、最終決戦に挑むことになります。

スピリット・オブ・アースは、五大精霊の1つで大地を司る存在。引力操作や土砂崩れ・地震の発生など、大地に関する様々な能力が使えます。ハオによってスピリット・オブ・ファイアが奪われるという事件が発生したことをきっかけに、冥府を支配する閻魔大王に預けられていました。後に麻倉葉へと託され、最終決戦に挑むことになります。

グレートスピリッツは全ての魂の源であり、全ての魂が還る場所。そこに蓄積された情報量は相当なもので、グレートスピリッツを直視すると記憶の衝撃に耐えきれず二度と意識が戻らない者もいます。グレートスピリッツを直視して気絶した葉に驚いた人は少なくなかったようです。

厳かな空気を纏った迫力のある姿で描かれているグレートスピリッツ。その姿を見てかっこいいと感じる人は多いようです。『シャーマンキング』ではグレートスピリッツや五大精霊などのデザインにも注目してみてください。

グレートスピリッツは持っている力が強大過ぎて、攻撃も何もかもが異次元の規模になります。グレートスピリッツのそんな規格外なところが好きだという『シャーマンキング』ファンは少なくありません。

『シャーマンキング』に登場する大いなる存在・グレートスピリッツについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？グレートスピリッツは、シャーマンキングになった者だけが手に入れられる凄まじい力を持った存在。

シャーマンキングとなりグレートスピリッツを手に入れたハオに、主人公である葉たちがどのように立ち向かっていくかが作品の大きな見所となっています。『シャーマンキング』の物語の中で、グレートスピリッツがどのような役割を果たしていくのかに注目しましょう。