【死役所】漫画各巻のあらすじをネタバレ解説!シ村や職員の正体・過去とは?

ドラマ化された漫画「死役所」は、この世とあの世に位置する成仏手続きを行う機関・死役所を舞台に、手続きに訪れた死者の人生をオムニバス形式で描いた作品です。本文では、「死役所」から、漫画原作の1巻~17巻のあらすじネタバレ解説、死役所の総合案内・シ村をはじめとする死役所職員の正体や過去、「死役所」の漫画原作の見どころや作品に関する感想や評価を、あらすじネタバレ紹介します。

【死役所】漫画各巻のあらすじをネタバレ解説!シ村や職員の正体・過去とは?のイメージ

目次

  1. 死役所とは?
  2. 死役所の漫画1巻~5巻のあらすじネタバレ解説
  3. 死役所の漫画6巻~10巻のあらすじネタバレ解説
  4. 死役所の漫画11巻~17巻のあらすじネタバレ
  5. 死役所の登場人物一覧!それぞれの正体・過去とは?
  6. 死役所の見どころ
  7. 死役所に関する感想や評価
  8. 死役所のあらすじまとめ

死役所とは?

漫画「死役所」のイメージ画像

漫画「死役所」とは、死者が最初に向かう場所・死役所を舞台に、成仏手続きに訪れた死者の人生ドラマや、役所で働く職員の知られざるを描いた作品です。以下では、漫画「死役所」から、原作漫画のあらすじネタバレや、死役所の登場人物、死役所の原作漫画の見どころなどをネタバレ紹介します。

死役所の原作漫画の概要

あずみきし先生の漫画「死役所」は、2013年から新潮社出版の「月刊コミックパンチ」にて連載されている漫画作品で、単行本は2021年9月時点で計19巻が刊行されています。物語は、此岸と彼岸の境界にある死役所を舞台に、自分の死亡の手続きをするべく訪れた人々や、死役所で働く職員の過去や最期を描いています。

死役所のドラマ化

死後の世界を舞台とした、独創的な世界観が目を引く「死役所」は、2019年にドラマ化され、松岡昌宏さんを主演に迎え、深夜枠で放送されました。

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死役所の漫画1巻~5巻のあらすじネタバレ解説

死役所の漫画1巻~5巻のあらすじネタバレ解説・イメージ画像

人間が死んで最初にすることは、自分の死亡手続きをすることで、死役所と呼ばれる機関で手続きを終えると、成仏できます。以下では、「死役所」の原作漫画1巻~5巻をあらすじネタバレ解説しました。

1巻あらすじネタバレ

人生の最期を迎えた死者が最初に行きつく死役所は、死者が無事に成仏するために、死者の死因を記した申請書を提出する場所です。ある日、大怪我を負った中学1年生の男の子が市役所を訪れ、職員のシ村の案内で自殺課へ向かいます。男の子は、生前、いじめを苦に飛び降りによって自らの命を断ってしまい、申請書を作成する過程で、かつての苦しい人生を思い出してしまいます。

男の子の家庭は、実の両親が離婚し、母親は社会的地位の高い男性と再婚していました。死者は、締切日までに申請書を提出しないと成仏できない決まりであり、生前の世界に未練のある男の子は、やり場のない怒りや悲しみから、書類を提出できずにいました。そして、男の子の申請手続きの締切日、彼を自殺に追いやったいじめの主謀者の男の子が、他殺課にやってきました。

実は、男の子の死後、自殺の原因を知った義父が、いじめの主謀者である男の子を轢き殺したことが発覚し、生前は仲が良くなかった義父の以外な行動に、男の子は驚きを隠せませんでした。その後、男の子は、いじめっ子と一緒に申請書を提出し、成仏していきました。その後も、市役所では成仏のための申請手続きが行われる中、シ村は、死刑執行を受けた男性へ、死役所の採用試験を受けるように勧めます。

このように、漫画「死役所」は、職員とのやり取りを通じて、死者の人生を振り返るオムニバス形式の物語で構成されています。漫画原作1巻では、中学1年生の男の子が主人公の「自殺ですね?」をはじめ、恩人を庇って死亡した女性の「命のかえても」、虐待が原因で命を落とした女の子の「あしたのわたし」、死刑判決を受けた男性が主人公の「働きたくない」の4人のエピソードが収録されています。

2巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作2巻では、とある漫画家の死因に迫った「腐ったアヒル」「男やもめ」「初デート」等の計4エピソードが収録され、以下では死役所職員・イシ間の過去に迫った「石間徳治」を紹介します。死役所・他殺課担当のイシ間こと石間徳治の生前は、戦争が終結して間もない日本にさかのぼり、亡くなった弟夫婦の忘れ形見である姪を育てながら、大工として働いていました。

イシ間が犯した罪・イメージ画像

敗戦を迎えた日本は、深刻な食料不足に悩まされ、イシ間家の畑にも芋泥棒が入り込みます。泥棒は、中学生くらいの兄弟で、彼らに遭遇した姪は、さつま芋の代わりに大根を渡すも、後日、姪が兄弟に襲われる事件が起きます。必死に謝る兄弟に対し、怒りの収まらないイシ間は2人を鍬で惨殺し、姪を嫁に出した1年後に、事件が発覚し逮捕されます。

親代わりである叔父の減刑を求める姪をよそに、イシ間は、姪が被害者に犯された件は伏せて犯行を自供し、死刑判決を受けました。それから長い年月が経ち、イシ間が働く死役所へ姪が訪れます。姪は、子供や孫に看取られながら天寿を全うすることができ、姪の幸せを願い続けてきたイシ間の願いは、叶えられました。

3巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作3巻では、「カニの生き方」「前を見て」「成仏しません」等の4エピソードが収録され、以下では、歩きスマホで死亡した女子高生の死の真相に迫った「前を見て」を紹介します。死役所を訪れた女子高生・高生麻帆17歳は、自分が死んだことに気が付かないほどのスマホ依存であり、職員に対してスマホの充電器がないか、尋ねるほどでした。

スマホに夢中な麻帆・イメージ画像

生前の麻帆は、流行り物が大好きな女の子で、スマホを持ち出したことがきっかけで彼女の人生は一変します。クラスのLINEグループに入った麻帆は、既読スルーが原因でグループからハブられそうになった恐怖から、スマホを気にするようになり、生活に支障をきたしてしまいます。麻帆のスマホ依存は、親友・里奈との関係も悪化させ、2人で並んで歩いている時、麻帆はスマホに夢中で階段から落ちてしまいます。

この事故は、麻帆のスマホ依存を快く思っていなかった里奈のいたずらと発覚し、わざと階段のある方へ麻帆を誘導させ、結果、死に追いやってしまいました。その頃、麻帆が所属するLINEグループでは、麻帆の的外れな返答を非難するやり取りが行われ、麻帆はグループからも削除されてしまいました。

4巻あらすじネタバレ

死役所の原作漫画4巻では、「吊るす者 吊るされる者」「堕ちる」「人を殺す理由」「シ村さんの過去」の4エピソードが収録されており、以下では、死役所の総合案内人・シ村の謎に迫った「シ村さんの過去」を紹介します。申請書の提出締切まで残り3日に迫ったミチルは、興味本位から死役所・死刑課のデータを開き、シ村の過去を知ります。

死役所の職員になるためには、生前に死刑囚だったことが条件で、死者を窓口に案内するシ村も、元死刑囚でした。しかし、シ村は他の職員とは異なり、冤罪でありながら、死刑判決を受けた訳ありの職員でした。シ村の過去を知ったミチルは、成仏を前にシ村が冤罪であったことや彼が成仏しない理由を聞きます。シ村は、ある理由を確かめるために成仏しないことを明かし、ミチルは死役所を後にしました。

5巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作5巻では、死役所職員・ハヤシくんの過去に迫った「林晴也」と、番外編「ヒーローごっこ」の3エピソードが収録され、以下では、動画配信サイトの男が主人公の「命の放送」を紹介します。動画配信の人気者だった生田は、晩年に肝硬変を患うも、自身の入院生活を動画にアップし、彼の動画を見てお見舞いに来たファンもいました。

その後、生田は一週間ほどの意識不明の末、肝硬変で亡くなってしまいます。生田の葬儀には、彼の動画配信のファンが訪れ、その様子を動画配信するファンも現れました。生田の葬儀が動画配信されたことについて、ネット上では賛否両論が飛び交いましたが、生前の生田が、多くのファンに愛されていたことを示しているでしょう。

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死役所の漫画6巻~10巻のあらすじネタバレ解説

死役所の漫画6巻~10巻のあらすじネタバレ解説・イメージ画像

死役所には、この世に生まれることができなった胎児や幼くして亡くなった子供たちの姿もあり、彼らと職員たちのやり取りは、涙を誘うでしょう。以下では、「死役所」の漫画原作6巻~10巻をあらすじネタバレ解説しました。

6巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作6巻では、「彫刻さん」「手羽先」「愛する人」の3エピソードを収録しており、以下では、千体地蔵を彫り上げた初老のホームレスの晩年を描いた「彫刻さん」を紹介します。彫刻さんと呼ばれるその男性は、会社の人事課につとめており、首切り役人と称される、いわゆる会社の汚れ役として恐れられるも、会社のリストラに遭い、それらが原因で離婚をし、住む家を追われてホームレス生活を余儀なくされました。

社会復帰を目指して仕事探しを試みるも、ホームレス暮らしでかつ還暦に近い年齢の自分を雇ってくれる会社などなく、河川の橋の下に作ったビニールシートの小屋で生活を始めます。そして、ホームレスになって4年後、市民の苦情を受けた市の職員・広本が、彫刻さん達ホームレスの元を訪れ、社会復帰を目指そうと声をかけるも、彫刻さんのある一言から、広本は自分の考えの甘さを痛感します。

ある日、彫刻さんが暮らす街に台風が接近し、ホームレス仲間が避難所に駆け込む中、彫刻さんは避難所を抜け出し、水位が増した自身の小屋へ戻ってしまいます。翌日、彫刻さんは川の下流で遺体となって発見されるも、かつて彫刻さんの住んでいた場所から、千体観音が出現しました。これらは、彫刻さんが生前に彫り続けた作品で、広本はこの作品を保存するべく、上司に働きかけます。

しかし、広本の心配をよそに、市役所にはすでに彫刻さんの作品の保存を求める問い合わせが殺到していました。生前、自分には頑張った分の見返りはないと言っていた彫刻さんでしたが、市全体による千体地蔵の保存の動きは、彫刻さんが最期まで頑張って生き抜いたことへの見返りとなったでしょう。

7巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作7巻は、「加護の会」「気遣い」、死役所の新たな職員に焦点をあてた「新入職員」の3エピソードが収録され、以下では、火事で亡くなった単身赴任中の男性の死の真相に迫った「気遣い」を紹介します。死役所を訪れた日原は、単身赴任先のアパートで、タバコの火の不始末を原因とする火事で死亡しました。

家族に内緒で煙草を吸う日原・イメージ画像

非常に気を遣う性格の日原は、娘2人のためにタバコをやめたものの、単身赴任となってから再び煙草を吸い始めました。ある日の夜、ビールを片手に煙草を吸う日原のもとへ、奥さんからテレビ電話がかかり、明日、娘たちを連れて日原のアパートに遊びに行くことを聞かされます。日原は、喫煙の痕跡を消すべく部屋の掃除に取り掛かるも、酔いが回りそのまま寝込んでしまい、気が付いた時には死役所にいました。

火事の原因は、煙草の火の不始末が原因で、煙草の吸殻に残った火種が燃えるゴミに移り、大惨事を引き起こしました。火事の引き金は自分だと思い込む日原は、残された家族にふりかかる賠償請求などに頭を悩ませます。実は、煙草の不始末を原因とする火事は、日原の隣人によるもので、本当は被害者でありながら、罪悪感に苛まれる日原は、上の空の状態で成仏の申請手続きを行います。

8巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作8巻では、「母」と「愛を買う」「理想の家族」イシ間の成仏を描いた「お気を付けて」の計4エピソードが収録され、以下では、不妊治療をする夫婦と、生まれることが出来なかった胎児の物語「母」を紹介します。長年不妊治療を続けてきた荻野泉水は、ようやく子供を授かるも、妊娠38週に常位胎盤早期剥離を起こし、子供を死産で失ってしまいます。

荻野泉水の胎児は、市役所・死産課に案内され、手続きはイシ間が行うことになりました。胎児はおチビと名付けられ、この世に生を受けることはできなかったものの、胎内で育っていた時から母親の愛情を感じ取り、彼女のお腹に宿れて幸せだったと話します。その後おチビは、「お気を付けて」の回にて、成仏の辞令が下ったイシ間に抱きかかえられて、あの世へ旅立っていきました。

9巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作9巻では、「託す」「遺すべきもの」「自己判断」「隠しごと」の4エピソードが収録され、以下では、現実世界でも社会問題となっている、家庭内介護をテーマにした「託す」を紹介します。特別養護老人施設で介護士として働く甲斐亜生子は、入居者のわがままや、施設の方針に不満を持っており、私生活では脳血栓の後遺症を患い、加えて認知症が進行する母・ふく子と2人暮らしでした。

母親の介護を担う娘・イメージ画像

介護士の資格を理由に、自分1人で母親の介護をこなしてきた亜生子でしたが、重度の認知症となった母親の介護に心身ともに疲れ果て、思いつめた末、母親を殺害し、自らも命を断ちました。そして、死役所を訪れた亜生子は、母親を連れて手続きに入るも、実は、母親の死は他殺ではなく、彼女が娘に殺人を依頼した嘱託死と判明します。

自分のせいで娘に辛い思いをさせていることに罪悪感を持っていた母親は、不自由な言葉で自分を殺すように頼むも、娘には聞き取れず、亜生子は自分の意思で母親を殺したと思い込んでしまいます。真実を知った母子は、お互いを苦しめていたことを謝罪しあい、現世では、手を繋ぎながら亡くなった母子の遺体が横たわっていました。

10巻あらすじネタバレ

市役所の漫画原作10巻は、人為災害死課の職員・岩シ水の過去に迫った「石清水直樹」と、「ダイエット日記」「しるし」の本編3エピソードと、番外編「より良い社会を目指して」が収録され、以下では、「ダイエット日記」を紹介します。死役所を訪れた会田杏21歳は、友達と撮った写真をSNSに乗せるなど、普通の女子大生でしたが、細身の方がSNS受けが良いと気が付き、ダイエットを始めます。

SNSでは、杏のダイエットの成功を褒めたたえるコメントが寄せられるも、杏の細身への執着は止まることなく、ついには骨と皮になるまでやせ細り、不整脈による心臓発作で死亡しました。しかし、杏の細身への執着は、死役所へ来ても収まることなく、杏の奇行ぶりに死役所職員たちも戸惑いを隠せずにいました。

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死役所の漫画11巻~17巻のあらすじネタバレ

死役所の漫画11巻~17巻のあらすじネタバレ・イメージ画像

死役所の漫画11巻以降では、謎多きシ村の過去が断片的に語られ、彼が冤罪で死刑となった経緯が少しずつ明らかにされます。以下では、死役所の漫画11巻~17巻をあらすじネタバレ解説しました。

11巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作11巻は、「裁きの先に」「割に合わない」「自責」「ハロー宇宙人」の計4エピソードで、以下では、宇宙人に遭いたいがために、突拍子のない行動に出た女子中学生が主人公の「ハロー宇宙人」を紹介します。中島詩と海野智柚美は、毎日中学校の屋上で宇宙人との交信を試みており、宇宙人とあってここから出ていきたいと願っていました。

女の子たちが待ち望むUFO・イメージ画像

智柚美は母親の彼氏による虐待から逃れるため、詩は母親が長女だけを可愛がっていることを理由に、家に帰りたくありませんでした。しかし、一向に宇宙人が現れる気配はなく、智柚美は別次元に行く方法と称して、詩と共に死ぬことを提案します。智柚美の考えを受け入れた詩は、智柚美の自宅の押し入れに入り、睡眠薬を飲み、練炭自殺を試みます。

しかし、死役所に訪れたのは、詩1人だけで、役所内には智柚美の姿がありませんでした。シ村は、友人がいないのは死ぬ時に時間差が生じた、あるいは友達だけが助かったことを匂わせます。

12巻あらすじネタバレ

死役所の漫画12巻は、「かわいそうな人」「おててつないで」「夜ノ目町爆弾事件」の3エピソードが収録され、以下では、死役所を訪れた幼児の死因を巡って、職員たちの想いを描いた「おててつないで」を紹介します。死役所を訪れた福原潤也1歳は、継父から暴力を受け、殺害された経緯から、子供を殺した過去を持つハヤシには懐こうとしませんでした。

シ村の手を握る潤也をみて、子供を殺した大人の手は嫌いなのか、と寂しさを覚えるハヤシでしたが、同時に潤也の登場は、彼が生前に犯した罪と向き合うきっかけとなりました。そして、潤也のこれからの幸福を願い、彼が成仏するまで一緒に遊んであげることにしました。

13巻あらすじネタバレ

死役所の原作漫画13巻は、謎多き総合案内人・シ村の過去から、妻とのなれそめと娘にまつわるエピソード「幸子」が収録されています。無実の罪で刑務所に入れられたある男性の話を聞いたシ村は、自分も冤罪で死刑判決を受けたことを明かし、まずは妻・幸子との出会いから語り始めます。生前は役所に勤めていたシ村は、仕事帰りに足を痛めた中年女性を自宅に送り届け、その先で妻となる幸子と出会います。

幸子の画材道具・イメージ画像

幸子は、その女性の孫姪にあたり、嫁ぎ先では家事をせず、絵ばかりを描いていたことから離縁させられ、実家からも一家の恥さらしと罵られ、大伯母の家に転がり込んでいました。シ村は、風変りな幸子の絵のモデルをしながら、彼女との交流を深め、大伯母が亡くなった後に2人は結婚・1人娘にも恵まれました。しかし、娘の美幸は、普通の食事を受け付けず、絵の具や土などを食べる奇妙な行動を見せ始めます。

娘の異常な食生活を心配した幸子は、近所の人の紹介で宗教団体・加護の会に入会するも、その出来事がシ村の人生を一変させます。ある日、妻を迎えに加護の会に向かったシ村でしたが、妻を連れて帰ることが出来ませんでした。そして、自宅に戻ると、庭先に倒れ込む美幸の死体を発見しました。

14巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作14巻は、「死んでからしたい10のこと」「知らない人達」「無自覚」の計3エピソードで、以下では、若者グループが起こした煽り運転事故の真実に迫った「無自覚」を紹介します。死役所では、交通事故死した若者グループ3人が申請手続きにきており、仲間の1人がいないことに気が付きます。事故前、4人は車で海に向かうも、その道中で前方の車が急に割り込んでくる事態に直面します。

せっかくの楽しい気分を害されたグループは、前方の車を煽り立て始めるも、危険運転の末、車は斜面防護壁へ衝突し、運転手を含めたグループ3人と、近くを歩いていた女性1人を含めた計4人が事故死しました。巻き添えを食らった女性は、近々初孫が生まれる予定の助産師で、事故当日は、里帰り出産で実家に戻ってきた娘のために、コンビニでアイスを買い、自宅へ戻る途中でした。

助産師の女性は、自分が死んだことに号泣するも、その様子を間近くで見ていた若者3人は、謝罪の言葉をかけるどころか、お互いに罪を擦り付け合い、1人だけ生き残った仲間へ恨み事を発します。その頃、現世では、ドライブレコーダーの解析により、若者グループの煽り運転の発端は、生存者の一言が原因と判明するも、当の本人もまた、自分の罪を自覚することなく、助産師の女性の死も他人事のように聞いていました。

15巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作15巻は、「私が殺しました」「普通の恋人」、番外編「たらい回し」の3エピソードが収録され、以下では、宗教団体・加護の会と娘の死に直面したシ村の苦悩を描いた「私が殺しました」を紹介します。美幸の食生活の改善のため、妻の加護の会への入会を許可したシ村でしたが、その時から妻・幸子に異変が生じ、自宅の庭で美幸が何者かに殺されてしまいます。

警察から事情聴収を受けるシ村は、妻が加護の会へ入会していることや、美幸の異常な食生活を打ち明けることができず、警察側からも次第に怪しまれてしまいます。一方、幸子は、置き手紙を残して加護の会からも出て行ってしまい、行方が分からなくなっていました。また、警察側では、美幸の死亡解剖の結果、目を疑うような異物が出てきたことから、美幸は父親に虐待され、殺害されたと断定されます。

暴力を厭わない取調の末、シ村はついに加護の会と妻の関係を打ち明けるも、警察側は、是が非でもシ村に罪を認めさせようと必死でした。シ村も負けじと無実を訴えるも、ついに自分が娘を殺したと自白し、冤罪を被りました。その後、シ村は、冤罪でありながら死刑判決を下され、死役所職員となりましたが、娘を死に追いやった加護の会や事件の真相を探るべく、死役所に留まり続けていました。

16巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作16巻は、病死課担当の職員・シラ神の過去を描いた「白神靜佳」「ニンジン」「そばにいるよ」の3エピソードが収録され、以下では、事故物件に秘められた年の差カップルの結末を描いた「そばにいるよ」を紹介します。元カノとの別れをきっかけに引越しした照屋は、家賃の安さに惹かれ、職場近くのアパートの一室で暮らし始めます。

その部屋は、前に住んでいた50代の女性がヒートショックを発症し、浴槽で亡くなった事故物件でしたが、照屋は浴槽ではなく、リビングで異様な気配を察し、悪寒を覚えるようになっていました。物語は、部屋で亡くなった女性・七島俊美と、21歳下の彼氏・大須賀時和との交際にさかのぼります。造園会社で働く時和は、仕事を通じて俊美に好意を抱くようになり、親子ほどの年齢差を承知で交際を始めます。

時和の俊美への想い・イメージ画像

時和の俊美への想いは次第に精神的な依存へと変貌し、仕事よりも俊美と一緒にいる時間を優先し始めます。その後、2人は別れることにあり、時和が部屋を出ていくことになりましたが、密かに俊美の合鍵を作っており、俊美の部屋に忍び込むと、天井裏で生活を始めます。俊美の留守を狙って天井裏から降り、バイトに行ったり、家事をこなすも、ある冬の朝、時和は人知れず天井裏で凍死してしまいます。

しかし、その事実を知らない俊美は、時和が亡くなってからもその部屋に住み続け、2年3ヶ月後に亡くなりました。一方、部屋を借りた照屋は、内見の時に感じた悪寒に再び襲われるも、天井裏で大須賀時和の遺体が眠っていることなど知る由もなく、原因不明の体調不良に悩まされていました。

17巻あらすじネタバレ

死役所の漫画原作17巻は、「正義」「祖母にラブソングを」「幸せな男」「シ役所のお仕事」の4エピソードが収録され、以下では、人生を悲観しながら亡くなった男の衝撃の事実を描いた「幸せな男」を紹介します。妻の不倫が原因で離婚し、15年間も子供に会えずにいる堂場文夫は、休日中に強盗に襲われて命を落としました。犯人の名は本多理と判明するも、堂場はその人物に心当たりがありませんでした。

本多理は、堂場が15年前に生き別れた息子と判明するも、堂場は自分が息子に恨まれる理由が分からず、元妻との離婚も、堂場の言い分では元妻に原因があったと見られます。しかし、元妻の立場から見ると、身重の妻に対する堂場の配慮のなさや、自分が一家の大黒柱であることを笠に着た横柄な態度、妻への暴力が発覚し、堂場は被害妄想に囚われていると見られました。

また、堂場の元妻は、離婚後は、元夫からの暴力の後遺症で心身を患ってしまい、母親の苦労を目の当たりにして育った息子・本多理は、母を苦しめた実父への復讐を目論み、犯行に至りました。

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死役所の登場人物一覧!それぞれの正体・過去とは?

死役所の登場人物一覧の紹介・イメージ画像

死役所の職員は、全員が元死刑囚という過去を持ち、苗字にも「シ=死」が入っていることが特徴です。死役所職員には、任期期間が定められており、任期が明けると辞令が下され、成仏することができます。以下では、漫画「死役所」から、死役所職員の正体や過去についてネタバレ紹介します。

シ村

「死役所」の主人公で、本名:市村正道、総合案内を担当する職員で、「お客様は仏様です」をモットーとするも、慇懃無礼で皮肉を込めた物言いが周囲をひんしゅくを買っています。冤罪で死刑判決を受けた過去を持ち、妻の行方と娘の死の真相を探るべく、元凶となった宗教団体・加護の会について調べています。

ニシ川

「死役所」のヒロインで、本名:西川実和子、自殺課担当の職員です。生前は美容師をしており、不倫関係にあった男性3人の猟奇的殺害で死刑判決を受けました。自分の過去を詮索されることを嫌うと同時に、自分の罪や被害者家族への想いが薄く、かつて不倫関係にあった男性の妻と遭遇した際には、平然とした態度を取っていました。

イシ間

死役所・他殺課の職員で、本名:石間徳治、強面であるが義理人情にあつい中年男性です。生前は、大工をしており、弟夫婦の娘である姪を実子のように可愛がっていたものの、ある事件から死刑判決を受けました。その後、死役所を訪れた姪と再会し、彼女が天寿を全う出来たことを喜び、任期満了の辞令を受け、手続きを代行した赤ん坊と共に成仏しました。

ハヤシ

死役所生活事故死課の職員で、本名・林晴也、外見は今風の青年らしい恰好だが、祖父の影響で古風な言い回しをしています。時代劇役者であった祖父と仲が良かったものの、実は祖父と母との間に生まれた子供と判明します。成人後は、道場を営みながら3人の子供に恵まれるも、夫の出生の秘密を知った妻の不倫を引き金に、妻・子供3人を殺害し、死刑判決を受けました。

ハシ本

新人職員・ハシ本のイメージ画像

イシ間と入れ替わりに他殺課に配属された死役所の新人職員で、本名:端本、無口で表情に乏しいものの、シ村と雑談をするなど一定のコミュニケーション能力はあります。普段から口数が少ないために、不満を爆発させると凶暴化する傾向にあります。

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死役所の見どころ

死役所の見どころを紹介・イメージ画像

この世とあの世の境にある死役所は、死者が成仏するために避けて通れない関門であると同時に、自分の人生を振り返る大切な場所にもなっています。以下では、漫画「死役所」の見どころについて、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

見どころ①登場人物それぞれのドラマ

死者が成仏のために避けて通れない関門・死役所には、様々な理由で亡くなった死者が、成仏申請手続きに訪れます。天寿を全うした者もいれば、人生に悲観し自ら命を断った者、不慮の事故・事件に巻き込まれ、自分が死んだことに気づけなかった者、生前に犯してしまった罪に苛まれる者など、死役所では十人十色の人生ドラマが映し出されます。

時には涙を誘うエピソードも見られますが、物語の主人公である死者が無事に手続きを終え、成仏したシーンでは、彼らの生前の写真をページいっぱいに埋め尽くす感動のラストで締めくくられます。生前は、どんなに辛い思いを強いられても、彼らの現世での思い出を集めた写真の数々は、あの世へ旅立つ主人公たちへの贈り物と言えるでしょう。

見どころ②メインキャラのエピソード

死役所の職員は、全員何かしらの重い罪を犯し、死刑判決を受けて命を絶った死者で構成されています。世間からは凶悪な殺人鬼として見られていた職員の過去を紐解くと、大切な人を守るためにやむを得ず、殺人に手を染めてしまった、信じていた人の裏切りややり場のない怒りから、人を殺してしまったなど、様々な過去を秘めています。

しかし、死役所の総合案内・シ村に関しては、冤罪で死刑になった過去を持ち、他の職員とは異なる経緯を秘めています。シ村の過去は、死役所職員でも知る者は少なく、シ村が冤罪で死刑判決を受けた経緯や、彼が死役所に留まり続ける理由など、謎多き主人公の正体に迫ったエピソードも、漫画「死役所」の見どころです。

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死役所に関する感想や評価

死役所に関する感想や評価・イメージ画像

死者が避けて通れない関門・死役所は、死者が成仏するために必要な手続きを行うだけでなく、生前は知ることが出来なかった相手から向けられた想いや、人の優しさ、自分が犯した罪など、成仏を前に自分の人生をもう一度振り返ることができる場所でしょう。以下では、漫画「死役所」に関する感想や評価を紹介します。

感想1:「祖母にラブソング」に感動

死役所・17巻収録の「祖母にラブソングを」は、ギターボーカルの孫娘とチェロの祖母によるセッションを題材にしたエピソードです。2人の音楽活動はやがて音楽関係者の目に留まり、孫娘はプロデビューの誘いを受ける一方、おばあちゃんは孫娘の晴れ舞台を見ることなく亡くなりました。しかし、人生の最期に孫と音楽が出来たことを喜び、心温まる結末は多くの読者を感動させました。

感想2:「死役所」を読むたびに泣かされる

「死役所」のエピソードの中には、悲惨な最期を迎えた主人公への同情や、犯人へのやり場のない怒りから、作品を厳しく評価する声も見られます。一方、死役所で語られる死者たちの人生ドラマに感動し、読み進めるたびに涙が出て来るなど、好意的な感想も寄せられています。

感想3:内容が辛くて読み進められない

死役所を訪れる死者の過去は、仏様の数だけ様々な人生ドラマがあり、時には目を背けたくなるようなエピソードや、自分の罪を反省しない者など、読み手によっては不快に感じる回もあるでしょう。死者の過去を通じて、人生について考えさせられるとして、漫画「死役所」の評価は高いものの、やり場のない怒りややるせなさから、「死役所」を読むのが辛いとの感想も見られます。

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死役所のあらすじまとめ

死役所のあらすじまとめ・イメージ画像

漫画「死役所」のあらすじネタバレ、登場人物の正体や過去、「死役所」の見どころなどをあらすじネタバレを交えながら紹介しました。この世とあの世に存在する死役所では、心温まるエピソードから救いのない最期まで、十人十色の人生ドラマが語り継がれており、人生とは何かを考えさせられる、奥深い作品です。

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