2021年10月05日公開
2021年12月15日更新
【メイドインアビス】「次の2000年」を考察!お祈りガイコツや誕生日に死ぬ病とは?
人類最後の秘境と呼ばれている「アビス」を探索する「探窟家」の活躍を描いた『メイドインアビス』。アビスは秘境と呼ばれるだけあって、数多の謎が残されていました。その謎の一つが原作5巻と劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』において黎明卿ボンドルドが語った「次の2000年」です。そこで当記事では『メイドインアビス』の次の2000年とは何なのか?その意味をお祈りガイコツや誕生日に死ぬ病などの要素から考察していきます。
目次
メイドインアビスとは?
メイドインアビスの概要
『メイドインアビス』とは、つくしあきひとによるアドベンチャー漫画です。本作は「WEBコミックマガジン」にて年2回程度の不定期連載漫画で、2020年2月時点でシリーズ累計発行部数が330万部を突破しているなど人気を博しました。そして2021年7月時点ではコミック10巻が刊行されており、さらに2017年から7月からはテレビアニメも放送されています。
メイドインアビスのあらすじ
ここでは『メイドインアビス』のあらすじをネタバレを交えて簡単にまとめていきます。舞台は人類最後の秘境と呼ばれている「アビス」です。アビスとは、底知れぬ巨大な縦穴を指しており、その縦穴の中には人口物「遺物」を数多く眠らせていました。当然、その遺物を得ようと人々が集まるようになります。そんな経緯を経て、現在はアビスを中心に街が作られ、そこにアビスの探検を担う「探窟家」が暮らしていました。
メイドインアビスの「次の2000年」の意味を考察
『メイドインアビス』原作5巻と劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』において黎明卿ボンドルドが「次の2000年へ踏み入る準備は整いました」という発言をしていたことから、「2000年」のキーワードに何か大きな設定が隠されているのではないかと疑問視されるようになりました。そこで、ここからは『メイドインアビス』のキーワードである「次の2000年」について関連すると考えられる要素からネタバレ考察していきます。
考察①お祈りガイコツ
まず初めに『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味をお祈りガイコツについての要素を交えて考察します。お祈りガイコツとは、深度0mから1350mの空間を指す深界一層「アビスの淵」で見つかる、合掌をした白骨死体のことです。そしてこのお祈りガイコツは約2000年前の遺骨だとされていました。
考察②埋葬塔の遺跡
続いて『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味を埋葬塔の遺跡についての要素を交えて考察します。アビスの深界一層「アビスの淵」には至るところにお祈りガイコツが存在しているのですが、深界一層の地上から約300m地点にある遺跡「埋葬塔」ではお祈りガイコツが何百体と眠っています。
またこの埋葬塔の下にはまた遺跡が発見されているのですが、なんとその遺跡の中に眠っているお祈りガイコツは約4000年前の遺骨でした。さらにその下にも遺跡が発見され、そこに眠っていたお祈りガイコツは約6000年前のものだと判明しています。2000年周期でお祈りガイコツが眠っている遺跡が発見されていることから、人々は何らかの目的で2000年ごとにお祈りガイコツのような両手を合わせたお祈りのポーズをとっていると考えられます。
考察③誕生日に死ぬ病
続いて『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味を誕生日に死ぬ病についての要素を交えて考察します。作中ではリコたちが暮らしている大穴の街「オース」で誕生日を迎えたら死ぬという噂が存在しており、実際に孤児院にいるキウイは誕生日が近づいてきたことで原因不明の高熱にうなされることとなりました。
そこで、船団キャラバンで薬師をしているミオという女性が、キウイを治療するため、アビスが存在する南ベオルスカの孤島外に船舶中の船団キャラバンの医療船に連れていきます。すると、キウイの高熱は何事もなかったかのように下がってしまったのです。
その時、ミオは何も治療していなかったためジルオに「熱が出ていたことが不思議なくらい健康」と話していました。そして第2層の監視基地にいるオーゼンは誕生日に死ぬ病について、かつて2000年ごとに誕生日の病が訪れ、死者が出るという噂があったと語っています。もしかすると、その病こそがお祈りガイコツが存在している原因なのかもしれません。
考察④アビス信仰
続いて『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味をアビス信仰についての要素を交えて考察します。アビスの探窟家の間では「アビス信仰」が存在しており、探窟家たちはその信仰を心の拠り所としていました。さらにナナチが『メイドインアビス』コミック3巻でミーティに「アビスで命を落とした場合は魂が星の底に還っていく。そして命を願って者のところへ姿を変えて旅に出る」と教えています。
さらにナナチは「アビス信仰」について、探窟家がアビスを「神」に見立てて心の拠り所にしていると言っているのですが、もしこれらが本当だとすると誕生日の病で亡くなった人々の祈りは「アビスの底に還る」と考えられるのではないでしょうか?
考察⑤ガンジャ隊の進路
続いて『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味をガンジャ隊の進路についての要素を交えて考察します。『メイドインアビス』コミック8巻では、古い文字を使う原住民が黄金卿の住民を真似た刺青を入れて生活をしていました。さらにその原住民は「までぃも」や「ハディまえん」など、深界六層 「還らずの都」の言語と酷似した言葉を用いています。
ガンジャ隊はそんな原住民と接触した後、すぐに深界五層 「なきがらの海」の祭壇に辿り着いていました。これはリコたちとは違って、深界三層 「大断層」や深界四層 「巨人の盃」などで苦労した様子ではありませんでした。このことから、ガンジャたちが到着した時代のアビスには深界五層 「なきがらの海」以下の世界しか存在していなかったのではないかと考えられます。
考察⑥外国人が持ってきた食べ物
続いて『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味を外国人が持ってきた食べ物についての要素を交えて考察します。作中ではリコがレグに対して「外国の人が持ってきた食べ物は食べちゃいけないって教えられている」と話している描写がありました。
つまり、多くの人々は外国人の食べ物を一切口にせず、アビスに生息している生物やアビス周辺で取れた物を普段から口にしているというわけです。それから考えられるのは、オースで生きている人間自体がアビスの一部になっているということです。もしかするとだからこそアビスの2000年周期に巻き込まれているのかもしれません。
考察⑦アビスは命を犠牲にし成長する?
続いて『メイドインアビス』に登場する用語「次の2000年」の意味をアビスの存続についての要素を交えて考察します。これまでに解説した「2000年」に関連する要素から考察するに、もしかすると「アビスは上に階層を増やしている」と考えられるのではないでしょうか?階層を上に増やしているのには、お祈りガイコツが深い階層で発見されているということが関係しています。
では、階層を増やす際にはどうするのかといえば、誕生日に死ぬ病をアビス付近に流行させて命を犠牲にしたのではないかと考えられます。そして深界三層 「大断層」に囚われの海賊船があったのも「次の2000年」に一致した現段階で階層が増加している最中だったからだと考えられるのですが、ボンドルドはすでにアビスが巨大化・深層化することを把握していたのかもしれません。
またアビスと地上を結ぶのであればボンドルドのように命を差し出す必要がありました。ボンドルドは「カートリッジ」という形で自分の命ではなく他者の命を消費して上昇することに成功しています。さらに、ボンドルドは上昇する際に未知なる力が発生する「祝福」を受けることも知っていました。もしボンドルドの狙いが成功するならばアビスの中は全て明るみに出るはずです。
メイドインアビスの白笛を考察
オーゼン
『メイドインアビス』に登場するオーゼンは「不動卿」「動かざるオーゼン」の異名を持つ白笛の一人です。50年以上前から白笛としての名を馳せた実力者ですが、マルルクを助けて以来深界二層の「監視基地」で暮らしています。またライザの師匠であり、探窟隊「地臥せり(じぶせり)」のリーダーでもありました。
ライザ
出典: https://frequ.jp
『メイドインアビス』に登場するライザは、リコの母親であり世界に数人しかいないとされている白笛の一人です。小柄な体躯をしていますが、「殲滅卿」「殲滅のライザ」など見た目に反して過激な異名を持っています。ライザと同じ隊に所属するトーカと結婚した後に二人の間にリコをもうけていますが、リコの出産前にトーカと死別。さらに本編の10年前に絶界行をおこない現在は消息不明となっています。
ボンドルド
『メイドインアビス』に登場するボンドルドは「黎明卿」「新しきボンドルド」の異名を持つ白笛の一人です。全身をパワードスーツのようなもので覆い、常に仮面をつけているのが特徴。
ボンドルドは普段から誰に対しても温和かつ紳士的に接しますが、実際はオーゼンに「筋金入りのろくでなし」と評されるような人物で、常軌を逸した価値観を持っています。しかし、第5層にある6層へ降りるための遺構の真上に「前線基地(イドフロント)」を築くなど実力は本物です。
スラージョ
白笛の一人としてスラージョという人物が存在していますが、名前以外まだ未登場です。そのため、性格や能力も未知数となっています。
メイドインアビスのアビスを紹介
大穴の街「オース」
『メイドインアビス』の大穴の街「オース」は、アビスの周縁に築かれた巨大な街です。中央区、東区、西区、南区、北区の5つの地区に分けられており、このうちの南区には盗掘者によって作られたスラムが存在しています。
深界一層「アビスの淵」
- 深度:深度0mから1350m
- 上昇負荷:軽い目まいと吐き
- 主な特徴:2000年前のものとされている死体「お祈りガイコツ」が数多く遺されている
深界二層「誘いの森」
- 深度:深度1350mから2600m
- 上昇負荷:重い吐き気と頭痛、末端の痺れ
- 主な特徴:あたり一面が森林に覆われ、ある場所から木々が逆さまから生える「逆さ森」に到達する
深界三層「大断層」
- 深度:深度2600mから7000m
- 上昇負荷:、平衡感覚に異常をきたし、幻覚や幻聴を見る
- 主な特徴:強者の巣になっている大きな縦穴と比較的おとなしい動物が生息している小さな横穴が存在している
深界四層「巨人の盃」
- 深度:深度7000mから12000m
- 上昇負荷:全身に走る激痛と、穴という穴からの流血
- 主な特徴:800mを超える巨大な植物「ダイラカズラ」が群生する
深界五層「なきがらの海」
- 深度:深度12000mから13000m
- 上昇負荷:全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為
- 主な特徴:到達可能できるのは白笛の探窟家のみとされている高難度の深界
深界六層「還らずの都」
- 深度:深度13000mから15500m
- 上昇負荷:人間性の喪失もしくは死
- 主な特徴:上昇負荷によって異形と化した者は「成れの果て」と呼称され、ここより深層へと降下した場合は実質帰還不可能
深界七層「最果ての渦」
- 深度:深度15500m以深
- 上昇負荷:確実な死
- 主な特徴:深界七層の終わる深度については未だ不明
深界極点「奈落の底」
- 深度:深度20000m以深
- 上昇負荷:詳細不明
- 主な特徴:詳細不明
メイドインアビスに関する感想や評価
メイドインアビスって2000年ごとにアビスの入口にあるものを飲み込んでるんじゃね?
— 烈花 (@wt_rekka) January 1, 2021
こちらでは『メイドインアビス』では2000年周期でアビスの入り口にあるものを飲み込んでいるのでは?と考察されています。他の感想では島そのものを飲み込んでいる可能性についても言及されているので、2000年周期とアビスの活動には関連性があると考えられているようです。
オーゼンさんとライザの2人がこれから2000年毎のお祈り骸骨の真相を解き明かしていくんだろうだけど、それよりもオーゼンさんがジルオをあんなに気に入っている理由が気になりすぎて夜しか寝れない、オゼジル推せる #メイドインアビス #オーゼン #ジルオ pic.twitter.com/pnVpORTN8y
— レオパルド (@Kurapikawaii44) June 8, 2019
こちらでは『メイドインアビス』の「次の2000年」と「お祈りガイコツ」についての真相をオーゼンとライザが解き明かしに行くかもしれないと考えられているようです。興味のある方はオーゼンとライザの動向に注目しておくと良いかもしれません。
メイドインアビス 2000年周期で層が増えてる説
— 文カス (@pedan_madur) September 7, 2021
大いにアリだと思います
こちらでは2000年周期で階層が増えているという説に賛成されているようです。他の感想でも階層が増えているという意見に賛成して方がいたので、この説の信憑性はかなり高いといえるでしょう。
メイドインアビスの次の2000年まとめ
『メイドインアビス』の「次の2000年」について、お祈りガイコツや誕生日に死ぬ病などの意味を考察しつつ解説してきましたがいかがでしたか?さまざまな要素と意味を交えつつ考察した結果、「次の2000年」というのはアビスが誕生日に死ぬ病で命を犠牲にして、「階層を増やす」「生存する」ことに必要な出来事だということが導き出されました。
そして、ボンドルドはさまざまな意味を理解しつつ何かしらの目的を果たそうとしていることから、彼の動向に注目しておく必要があるといえるでしょう。今回のまとめて興味を持たれた方は「次の2000年」の意味を独自に考察してみるのも良いかもしれません。