【時をかける少女】千昭は何年後の未来から来た?いつの時代の未来人なのか考察

ガールミーツボーイにSFテイストを加えた異色の小説「時をかける少女」は、当時の時代を彩る若手女優を起用して何度も実写化されていたようです。アニメ映画「時をかける少女」では原作のその後を描いており、ニューヒロインである真琴に関わる千昭も原作小説と同じく正体は未来人ですが、正体の詳細や目的、何年後の未来から来たのか初見では分からないようです。千昭の言動に重点を置きながら、千昭の正体の詳細や目的、何年後の未来から来たのかについて考察していきます。

【時をかける少女】千昭は何年後の未来から来た?いつの時代の未来人なのか考察のイメージ

目次

  1. 時をかける少女の千昭とは?
  2. 時をかける少女の千昭は何年後の未来から来た?絵を見に来た目的も考察
  3. 時をかける少女の千昭の「未来で待ってる」のセリフの意味・その後を考察
  4. 時をかける少女の千昭の声優
  5. 時をかける少女の千昭に関する感想や評価
  6. 時をかける少女の千昭が何年後の未来から来たかまとめ

時をかける少女の千昭とは?

時をかける少女の作品情報

アニメの演出や監督で頭角を現していた細田守さんは、「時をかける少女」のヒットを経て「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」「未来のミライ」「竜とそばかすの姫」などの名作アニメを世に送り出しています。細田守さんは宮崎駿さんや新海誠さんのように、自身の名前だけで観客を呼ぶことができるアニメ監督の一人と言われているようです。

時をかける少女の概要

アニメ映画「時をかける少女」(2006年)は、一味違うSF系小説の先駆けとして知られる筒井康隆さんの同名小説(1967年)を原作としているようです。設定は原作小説から約二十年後となっており、ヒロイン真琴は原作小説のヒロイン和子の姪となっています。アニメ映画「時をかける少女」は、原作のヒロインが偶然に身につけてしまった時を超える不思議な力と、10代の恋と成長をコンセプトにしているのは共通しているようです。

小規模興行だった「時をかける少女」は、リアルに反応がわかるネットなどの口コミ効果により注目され国内外で高い評価を受けたようです。公開の翌年2007年DVD発売日まで、9か月に及ぶロングラン興行という息の長いヒットとなったようです。名作アニメとして挙げられる「時をかける少女」は、監督をした細田守さんのアニメ制作会社「スタジオ地図」創立10周年記念企画として、2021年に4DX版が公開されたようです。

時をかける少女のあらすじ

高校2年生の紺野真琴は、クラスメイトの男子の津田功介、間宮千昭と異性を意識しない友情を築いているようです。7月のある日、理科準備室で不審な人影を目撃した真琴は、自由自在に時間を操る能力(タイムリープ)を身に付けてしまいます。タイムリープ能力で真琴は、少しだけ刺激的な日常を楽しむようになりますが、いつしかそんな日常にささいな変化が起こり始めてきます。

千昭のプロフィール

春に真琴がいるクラスに転校してきた千昭は、校内の規定に反するような制服を着崩したスタイルだったことから、当初は同級生との喧嘩が絶えなかったトラブルメーカーだったようです。しかし、真琴や功介から野球に誘われたことで二人と友情を築き、メンタルも落ち着いてきたようです。

千昭は快活な真琴を異性として意識しているようですが、真琴は気付いていないようです。千昭は真琴に告白するものの、真琴のタイムリープによって告白をうやむやにされてしまったようです。数学の成績は超が付くほど優秀なので勉強が得意だと思いきや、漢字に関しては全くダメなようです。毎朝遅刻ギリギリで登校している、少々だらしない面があるようです。

千昭の正体は未来人

未来人である千昭は、真琴たちのいる時代(21世紀初頭)にある絵に思い入れがあり、その絵を見ることを目的とし、何年後ではなく遥か先の未来からタイムリープでやってきたようです。真琴だけに正体を明かした千昭は、未来に帰ることを理解していながらも真琴や功介との日々を楽しく感じるようになり、未来に帰ることを先延ばしにしていたと語っています。

真琴は千昭の正体を知っているので、千昭が未来に帰るため退学したことを知っていますが、功介はじめ周囲には留学による退学となっているようです。千昭の正体を知らない功介は、千昭が挨拶もなく退学したことが不満だったようです。

『時をかける少女4DX』公式サイト

時をかける少女の千昭は何年後の未来から来た?絵を見に来た目的も考察

考察①未来では人類が地下に住んでいる?

未来人という正体を隠すため千昭はイマドキの10代を装っているものの、青い空の下で当たり前の日常を送っている人々を見て驚いてしまっている描写があります。千昭が未来人であることを踏まえると、未来では放射能汚染や自然破壊によって、人類は自然がない地下に居住している可能性があるかもしれません。だらかこそ千昭は、自分がいた未来とこの時代を思わず比べてしまったのかもしれません。

考察②未来は高度な科学技術はあるが希望がない世界?

科学技術の発展により人間の生活は便利になるものの、弊害が起こっているのも事実と言えるでしょう。それでも人間は便利さを優先してしまった結果、過去と未来を自由に往来することが可能となるタイムリープ技術が確立された未来では、人類存亡の危機に関わるほどの弊害が起こっているかもしれません。自分がいる時代に絶望した千昭は、真琴や功介との関係に癒されていたのかもしれません。

考察③千昭は過去の調査に派遣された一人?

タイムリープによって真琴は過去の失敗を修正するものの、新たなトラブルを発生せさせてしまうことからタイムリープは諸刃の剣と言えるかもしれません。千昭は未来人であることから、タイムリープの危険性を十分に理解しているはずです。

なので千昭が個人的な目的のために、取り扱い注意とされるタイムリープを利用するのは理に叶っていないかもしれません。千昭が一人で未来からやってきたと考えるなら、派遣されるそれぞれの時代に対し調査員は一人だけという決まりがあるのかもしれません。

考察④原作小説の未来人・深町一夫は2660年の時代から来た?

原作小説で芳山和子が心惹かれる深町一夫は、2660年の未来からやってきたようです。アニメ映画「時をかける少女」で千昭は未来人ですが、原作小説のように何年後の未来から真琴たちのいる時代にやってきたのか語られていないようです。原作小説とリンクしている点が多いアニメ映画「時をかける少女」で、千昭は何年後先の未来ではなく一夫と同じく2660年の未来からやってきたのかもしれません。

考察⑤絵は人類存続のきっかけとなっている?

千昭が見たがっていた目的の絵は「白梅ニ椿菊図」というタイトルがあり、あの絵が描かれた何百年前には真琴たちの時代には考えられない大戦争と飢饉があったらしいと、美術館勤務の真琴の叔母である和子は語ります。「白梅ニ椿菊図」がどのように読まれていたのか不明ですが、映画公開当時の記事には「はくばいにつばききくず」とルビが振られていたようです。

「白梅ニ椿菊図」を過去の絵と理解してもいいのですが、「時をかける少女」は原作小説のその後を描いていることから、原作小説に登場した未来人である一夫が自分のいる2660年の未来から持ってきたという説があるようです。残念ながら「時をかける少女」では、その点は語られていないようです。

原作小説のラストで和子は一夫に関する記憶を消されたため、一夫が持ってきたとされるあの絵の時代背景を和子がどのように知ったのか疑問となりますが、あの絵が未来に描かれたとすると21世紀から26世紀ぐらいに描かれたと想定されるかもしれません。あの絵が描かれた時代背景と同じく千昭のいる未来が人類存亡の危機に晒されているとすると、何らからの形で知ることとなったあの絵を千昭は心の糧にしていたのかもしれません。

監督の細田守さん曰く、「時をかける少女」に登場する架空の絵「白梅ニ椿菊図」の元ネタはないようです。絵のタッチが日本画風なので日本画家に依頼したと思われがちですが、描いたのはアニメ演出や監督として活躍していた故・平田敏夫さんのようです。和子があの絵を「白梅ニ椿菊図」と名付け、修復を担当しているようです。

考察⑥絵を見に来たのは別の任務のついでだった?

千昭が見たかった「白梅ニ椿菊図」は、修復中だったため見ることが叶わなかったようです。しかし、「白梅ニ椿菊図」をあれほど見たかったのにも関わらず、千昭は目的の絵を見るために奔走することなく未来に帰ってしまったようです。千昭にとって思い入れのある「白梅ニ椿菊図」を見ることは、目的の一つであったのかもしれません。

過去の人に教えてはいけない規制があるタイムリープを使うことから、ひょっとしたら千昭の真の目的は映画「ターミネーター」のカイルのように、人類存亡を賭けた大きな使命を帯びて未来から真琴たちのいる時代にやってきたとも考えられます。

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時をかける少女の千昭の「未来で待ってる」のセリフの意味・その後を考察

考察①もう真琴に会えないことを悟っていた

現代では想像の域を出ないタイムリープが実現している未来は、何年後でなく何百年後の未来技術と考えられるので千昭は何百年後の未来人ではないでしょうか?そうなると二人が再会するには、タイムリープを利用しなければならないでしょう。「時をかける少女」で描かれているように、時代改変の危機があるタイムリープによって本筋の時代から外れ、死ぬべきでない人が死んでしまうことになっても二人は再会するのでしょうか?

千昭だけでなく真琴も、無意識のうちに二度と会えないと悟っていたのかもしれません。それでも真琴は、あの絵を見ることなく未来に帰ってしまう千昭のため、未来にあの絵があるようにしてみせると断言します。一見、根拠のない断言のように聞こえますが真琴ならやってくれるに違いないと信じた千昭は、二度と会えなくてもあの絵を通じて「未来で待ってる」と言ったのかもしれません。

考察②前を向くための決意表明だった?

年相応の青春を謳歌している真琴は、今を楽しむことに夢中で未来を歩んでいくことに無頓着のようでした。しかし、偶然身についてしまったタイムリープが無限でないことを知った真琴は、人生には限りがあるという当たり前のことを否応なしに痛感することとなります。

限りある人生を精一杯生きていくことを原動力に真琴は、不確定な未来を歩んでいくことを決意したようです。そんな真琴の潔さに千昭は離れがたい気持ちを抑え、自分が本来いるべき未来へ戻り自分の未来を歩んでいくことを選択し、自分に言い聞かせるように「未来で待ってる」というセリフを言ったのかもしれません。

考察③その後タイムリープを開発する真琴を知っていた?

勉強の苦手な主人公が様々な出来事を通じて成長し、目的を持つようになったことで勉強に身を入れる展開はフィクションによくある展開と言えるでしょう。その定番通り千昭との出会いを通して成長した真琴は、苦手だった勉強に身を入れタイムリープ開発に関係していくかもしれません。真琴の限りない可能性を信じた千昭は、応援するつもりで「未来で待ってる」と言ったのかもしれません。

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時をかける少女の千昭の声優

石田卓也のプロフィール

「時をかける少女」で声優として千昭を演じた石田卓也さんが芸能界入りしたのは、知り合いが「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募したのがきっかけのようです。2002年の第15回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞を受賞し、2005年のテレビドラマ「青春の門・筑豊編」で俳優デビューしたようです。

石田卓也さんは俳優デビューの年に出演した映画「蟬しぐれ」で、第15回日本映画批評家大賞新人賞、キネマ旬報新人賞を受賞し、俳優として華々しいスタートを切ったようです。その後、数々のテレビドラマや映画で、主演やサブなど幅広いキャラクターを演じていたようです。2017年に所属事務所を退社した石田卓也さんは、2021年に俳優業を再スタートしたようです。

石田卓也の主な出演作品

石田卓也さんは「相棒」「緊急取調室」「コウノドリ」など人気テレビドラマではサブやゲストとして出演しており、映画では主演や主要キャラが多かったようです。あだち充原作漫画「ラフ ROUGH」や恩田陸原作小説「夜のピクニック」など話題作に出演していたようです。

デビューの翌年となる2006年に初主演を演じた「夜のピクニック」をはじめ、「キトキト!」「グミ・チョコレート・パイン」「リアル鬼ごっこ」「リアル鬼ごっこ2」舞台「モンゴル野球青春期」でも主演を演じていたようです。

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時をかける少女の千昭に関する感想や評価

千昭も功介もイケメンですが、功介の方が文武両道の爽やかイケメンです。しかし、正体がイマイチ不明でミステリアスな千昭も人気があり、揺らぎ始める3人の関係に目が離せないという感想を持つ方もいます。

千昭のラストのセリフ「未来で待ってる」は、アニメ史に残る最強のセリフと言えるかもしれません。真琴に対する千昭の溢れ出る感情がダイレクトに伝わり、観客の心を激しく揺さぶることでしょう。

幸せで楽しい時間は気がついたら始まっており、終わりはある日突然訪れるものなのかもしれません。真琴や功介にとって千昭は、幸せで楽しい時間の始まりと終わりを示唆するものだったのかもしれません。

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時をかける少女の千昭が何年後の未来から来たかまとめ

多くを語らず不思議な余韻を残した「時をかける少女」で、真琴と心を通わせる千昭は爽やかさと儚げさを持ち合わせたイケメンとして印象深いキャラクターのようです。正体は未来からやってきた少年で、未来人であること以外の正体の詳細は不明のようです。高度な科学技術があると考えられる千昭の未来は、何年後の未来ではなく何百年後または何千年後の未来であるかもしれません。

千昭の言動から目的としている絵を見たい理由や、千昭がいた未来はある程度考察できるものの、語られていな点があまりにも多く新たな疑問が増すばかりのようです。「時をかける少女」のコミック版「時をかける少女 TOKIKAKE」が発売されており、千昭の正体の詳細や目的についての考察の参考になるかもしれません。

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