時をかける少女の主題歌は奥華子が担当!「変わらないもの」と「ガーネット」を考察

タイムリープをテーマにした大ヒットアニメ映画「時をかける少女」で採用された奥華子の主題歌「ガーネット」と挿入歌の「変わらないもの」の歌詞がキャラクターの気持ちを見事に表していると話題になりました。ストリート時代当時は「自分はダメだ」と自己否定する苦労を乗り越えています。繊細な心理描写とストレートなメロディーラインが特徴な奥華子さんの紹介を交えながら、アニメ映画「時をかける少女」の主題歌である「ガーネット」と挿入歌の「変わらないもの」を考察していきます。

時をかける少女の主題歌は奥華子が担当!「変わらないもの」と「ガーネット」を考察のイメージ

目次

  1. 時をかける少女の主題歌を紹介!奥華子の「変わらないもの」と「ガーネット」を考察!
  2. 時をかける少女とは?
  3. 時をかける少女の主題歌を担当したのは奥華子!
  4. 時をかける少女の主題歌「ガーネット」は真琴目線の曲?
  5. 時をかける少女の「変わらないもの」は千昭目線の曲?
  6. 時をかける少女の主題歌の意味を知るとさらに映画が楽しめる!

時をかける少女の主題歌を紹介!奥華子の「変わらないもの」と「ガーネット」を考察!

アニメ映画「時をかける少女」の挿入歌「変わらないもの」は少し悲しげなメロディーラインから始まり、サビに向けて力強さが強調されて行きます。一方主題歌「ガーネット」は明るく優しい伴奏から曲が始まり、包み込むような曲の構成となっており、その歌詞は主人公である「紺野 真琴」「間宮 千昭」の気持ちをそれをれの視点で代弁しているかのような内容になっており話題になりました。

時をかける少女

時をかける少女とは?

筒井康隆氏の小説『時をかける少女』が原作

1967年に筒井康隆氏のヤングアダルト向けSF小説として「鶴書房盛光社」のSFベストセラーズとして原作「時をかける少女」は刊行されました。この時挿絵は様々な小説の挿絵を担当した谷俊彦氏が担当しています。

実写映画「時をかける少女」が大ヒット

1983年に制作角川春樹氏、監督大林宣彦氏によって製作された実写映画「時をかける少女」が空前の大ヒットを飛ばしました。当時全くの無名だった原田知世さんへの期待の薄さからあまり話題にはなっていなかったのですが、実際に映画が公開されるや否や、1983年の邦画興行成績で2位を収める結果となりました。

実写映画の主題歌「時をかける少女」も大ヒット

実写映画「時をかける少女」で原田知世さんが歌う主題歌「時をかける少女」もセールス累計58.7万枚を記録し、1980年代を代表するアイドルソングに選ばれました。

実写映画化から23年の時を経て、アニメ映画「時をかける少女」が公開

2006年に公開されたアニメ映画「時をかける少女」は当初興行規模が全国でたった21館しかなく、ほとんど宣伝してなかったにも関わらず、実際に見た映画ファンがインターネットを通して口コミを広げ、急遽上映館を増やすなど異例尽くしのスタートでした。最終的には来場者数約18万人、興行収益約2億6000万というロングランヒットを収めました。

主題歌「変わらないもの」「ガーネット」で奥華子も有名になった

奥華子さんがメジャーデビューして1年目の4thシングルで、アニメ版「時をかける少女」の主題歌に起用された「変わらないもの」「ガーネット」の評判がよく、奥華子さん自体の知名度アップにも貢献しました。ここの流れは実写映画版「時をかける少女」の主題歌を担当した原田知世さんと同じ流れです。

アニメ映画「時をかける少女」の簡単なあらすじを紹介

アニメ映画「時をかける少女」の主人公である高校2年生の紺野真琴は津田功介、春に転校してきた間宮千昭と高校生活を楽しく過ごしていました。真琴が時代を行き来できるタイムリープを偶然出来るようになってしまい、真琴はささやかな欲望を満たしていました。ある日真琴は千昭から告白されてしまい、その気まずさからタイムリープを使って告白をなかった事にしました。

その後、調理実習のトラブルが原因で消火器が千昭に衝突するのを防ぐために真琴はタイムリープを活用しますが、千昭が怪我をしなかった代わりに真琴の親友の友梨が怪我をしてしまい、それをきっかけに友梨と千昭が付き合ってしまいます。真琴がその事を面白く感じていなかった矢先、後輩の果穂から功介の事を相談され、真琴は果穂と功介の仲をも取り持つ事となりました。

実はタイムリープには回数制限があり、ある日千昭から電話で「タイムリープをしている」と言われた為、それをごまかす為に最後のタイムリープを使ってしまいます。その後、功介が真琴の自転車を借りて果穂と通学路の踏切に向かう際、ブレーキの故障で踏切に突入してしまう直前、時間が止まり千昭だけがなぜか動いていて真琴の自転車を押していました…。

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時をかける少女の主題歌を担当したのは奥華子!

ストリート上がりのシンガーソングライター

インディーズ時代から精力的にストリートライブを行っており、現在でも無料ライブとして定期的にストリートライブを行っています。代表作は本作「時をかける少女」の主題歌「ガーネット」「変わらないもの」を筆頭に、2010年3/17に発売された「初恋」はオリコンシングルウィークリーで初登場10位をマークしました。

ピアノの弾き語りを主軸とした音楽とやさしい歌声、そして赤い眼鏡が特徴的なシンガーソングライターです。

時をかける少女の主題歌「ガーネット」は真琴目線の曲?

好きという感情に翻弄される思春期を経て自分の気持ちに気が付く

「時をかける少女」主題歌「ガーネット」の曲の1番Bメロで「好きという気持ちがわからなくて」と2番Bメロの「変わってゆく事を怖がってたの」「ずっと友達のまま入れる気がした」という歌詞の部分は、千昭に告白された真琴が動揺していまい、今までの付き合い方と自分の感情にどう折り合いをつけていいのか混乱している事を表しているように見えます。

別れが決まっていたとしても過ごした時間を大切に忘れない

千昭が未来へ帰ってしまう事実は変わりませんが、確定した別れの中で「ガーネット」のサビでは「あなたと過ごした日々をこの胸に焼き付けよう」と前向きな真琴を表現した歌詞となっています。その中で「あなたはずっと特別で大切で」という歌詞の通り、真琴は千昭に対する思いに正面から向き合います。

未来で待っている千昭を追いかける真琴を表現したサビ

アニメ映画「時をかける少女」の最後で千昭は真琴を抱き寄せ「未来で待ってる」と残します。真琴は「うん、すぐ行く。走っていく」と答えています。まさにここを表現しているのがガーネットのサビにある「またこの季節がやってくる」の部分に繋がります。この事から、主題歌「ガーネット」は真琴目線の曲だと考えられます。

主題歌「ガーネット」の動画を紹介!

明るいピアノに対して切ないメロディでスタートするガーネットは、サビに向けて切なさから力強さにメロディが変遷していきます。Cメロでは時が流れ寂しい感情が抑えきれなくなり弱くなって行く自分を、最後のサビに向かって強くあろうとする流れは、奮闘する真琴の気持ちをまさに表していると言えます。

時をかける少女の「変わらないもの」は千昭目線の曲?

奥華子の「変わらないもの」は元々主題歌になる予定だった?

元々最初に奥華子さんにアニメ映画「時をかける少女」の主題歌制作を依頼されたのは、こちらの「変わらないもの」でした。ですが、監督の細田監督はこの「変わらないもの」を聞いて挿入歌として使いたいシーンがあるという事で、別にもう一曲追加で依頼しました。それで出来上がった曲が「ガーネット」です。

映画では語られなかった千昭の思いが歌詞になっている

「変わらないもの」には千昭が真琴に思いを伝える以前からの千昭の思いが綴られています。「帰り道ふざけて歩いた」「訳も無く君を怒らせた」「色んな君の顔を見たかったんだ」「街頭にぶら下げた想い」「いつも君に渡せなかった」。真琴は気づいてはいませんでしたが、千昭は真琴と同じく今の関係を崩したくなく、自分の思いと葛藤していました。

溢れ出る思いと悲しい結末を覚悟する千昭を表現したサビ

未来人である千昭はその正体を隠しつつ真琴への思いを募らせていました。「変わらないもの」のサビには「形ないもの抱きしめていた」「壊れる音も聞こえないまま」とあり、未来へ帰らなければならない宿命を背負った千昭は、日常が壊れてしまう事を覚悟しつつ真琴へ思いを伝えます。やっと通じ合えた二人を待っていたのは別れですが、千昭のそれでも好きという気持ちが止められない事が伝わります。

二人の未来は白梅ニ椿菊図に託される

千昭は元々白梅ニ椿菊図という絵を見たいという理由で過去へやって来ました。別れが確定している二人はこの白梅ニ椿菊図という絵を未来に残すと約束をします。これは「変わらないもの」の最後のサビである「時を超えてく思いがある」という歌詞にあるように、真琴は白梅ニ椿菊図を通して未来の千昭に思いを残して行くと考えられます。

「変わらないもの」を作曲した時点で「時をかける少女」は映像化されていなかった

実はこの「変わらないもの」を作曲する時点でアニメ映画「時をかける少女」は映像化されておらず、一切の映像情報なしに、ここまで千昭の心理を描いた歌詞を書いた事は奥華子さんはまさに天才と言えます。タイムリープというのもは過去を変えてしまう事で様々な小さな事柄が変わって行きます。そんな中、真琴と千昭の気持ちだけは変わらない。まさに「変わらないもの」という事です。

アニメ映画「時をかける少女」挿入歌「変わらないもの」の動画を紹介!

語りかけるようなAメロから苦しい想いを爆発させるようなBメロに繋がり、同じBメロでも2段階に分けて展開していくのは千昭が覚悟を決める瞬間を表しているようです。そこから決意と変わり、信じたものを信じ続けるという気持ちを表現したサビへと繋がります。

時をかける少女の主題歌の意味を知るとさらに映画が楽しめる!

歌詞以外にも原作からの小ネタが満載

アニメ映画「時をかける少女」は原作からの映画化ではなく、原作から約20年後を舞台としています。その中で「魔女おばさん」と呼ばれる人は、実は原作の「時をかける少女」の主人公芳山和子そのものです。作中で「彼との関係はタインミングが悪かったからダメになった」と言っていますが、「タイミング=時代が違う」と考えると意味深な発言に取れます。

主題歌「ガーネット」挿入歌「変わらないもの」の歌詞に注目して映画を見て見よう

映画ラストの千昭がなぜ真琴にキスをせずに抱きしめたのか?という疑問が湧きますが、大好きだからこそキスをするのではなく、変わらないまま待っているという千昭の気持ちを知ると納得できます。主題歌「ガーネット」挿入歌「変わらないもの」の意味を知ると、そうした二人の気持ちの変遷をより深く知ることができ、また違った角度からアニメ映画「時をかける少女」を楽しむことができます。

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