「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」の元ネタは？トラウマシーンの内容は？

『鋼の錬金術師』（ハガレン）には数々の有名なセリフが登場しますが、その中でも特に有名でネット上でよく使われているのが「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」です。このセリフを発したのが『鋼の錬金術師』の登場キャラクターの1人であるショウ・タッカー。そして彼が「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」というセリフを口にしたシーンは『鋼の錬金術師』作中屈指のトラウマシーンとしても知られています。

ここでは、ネット上でよく使われている「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」の元ネタについて紹介。「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」というセリフがどのような経緯で飛び出したのかや、セリフを発したショウ・タッカーの基本情報などを見ていきます。「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」の元ネタを知れば、SNSなどネット上でのやり取りがより楽しめるはずです。

『鋼の錬金術師』は、『月刊少年ガンガン』で2001年8月号から2010年7月号にかけて連載されていたダークファンタジー漫画。作者は荒川弘で、略称は「ハガレン」です。話数は全108話。錬金術が存在し一般にも認知されているという架空の国アメストリスを舞台に、錬金術師兄弟であるエドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックが賢者の石を探し求めて冒険を繰り広げるダークファンタジーです。

作り込まれた世界観と魅力的な登場人物たちの活躍する姿が人気を博し、テレビアニメシリーズが2作制作され、その他にも劇場版映画化、実写映画化、ノベライズ化、ゲーム化など様々なメディアミックスが展開されました。その人気は未だ衰えることなく、2021年7月12日に20周年を迎えた際には多くのファンから祝福され、改めて注目されています。

錬金術師には犯してはならない禁忌が存在します。それは人間を作る人体錬成。エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックは、亡き母を蘇らせたい一心で禁忌を犯し、代償としてエドは右腕と左足を、アルは体の全てを失ってしまいました。兄弟は元の体に戻るため、錬金術の力を増幅させると言われる「賢者の石」を探し求めて各地を旅し、そこで様々な事件に巻き込まれることになります。

物語の舞台となるアメストリス国では錬金術が盛んで国家錬金術師という国家資格があるほどです。主人公のエドワード・エルリックが代表的な国家錬金術師なのですが、ショウ・タッカーもエドと同じ国家錬金術師です。与えられた二つ名は「綴命(ていめい)」。彼は2種類以上の生き物を融合させた動物「合成獣（キメラ）」錬成の権威であり、物語開始の2年前に「人語を理解するキメラ」を錬成して国家錬金術師となりました。

家族構成は妻と娘のニーナと大型犬のアレキサンダーでしたが、2年前に妻に逃げられてしまい、残っているのは娘と飼い犬だけです。気弱そうな印象の男で、物腰柔らか。ロイ・マスタング大佐に連れられてやってきたエドとアルを優しく自宅に迎えており、当初は信頼できる錬金術師といった様子でした。しかし実は狂気を抱えており、彼の狂気が読者の記憶に刻まれるハガレン屈指の強烈なトラウマシーンを生み出すことになります。

ここからは「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」の元ネタのトラウマシーンについて紹介していきます。元ネタのトラウマシーンに至った経緯から順番に見ていきましょう。賢者の石の情報を探し求めて各地を旅するエルリック兄弟は、アメストリス軍の大佐であるロイ・マスタングに、生体錬成に詳しい国家錬金術師を紹介してもらうことになりました。その国家錬金術師こそ、「綴命の錬金術師」ショウ・タッカーでした。

タッカー邸にやってきたエルリック兄弟はタッカーの研究資料が置いてある書庫を使わせてもらうことになります。タッカーは娘のニーナと飼い犬のアレキサンダーと暮らしており、エルリック兄弟はタッカー邸に通ううちにニーナとアレキサンダーともすっかり仲良しになりました。楽しい時間を過ごす3人と1匹でしたが、その裏でタッカーは国家錬金術師であり続けるための「査定」に合格する目処が立たず苦しみます。

このままでは国家資格を取り上げられてしまう。追い詰められたタッカーは狂気的な行動に出ました。ある日、エドとアルがいつも通りタッカー邸に行くと、タッカーとある1匹のキメラがいました。タッカーはエドに錬成したキメラが人語を話すところを披露します。タッカーが生み出した人語を理解するキメラに驚くエド。しかしその驚きは、キメラの口から「お兄ちゃん」という言葉が出たことで絶望と怒りに変わります。

エドはタッカーに「ニーナとアレキサンダーはどこに行ったのか」と訊ねました。その問いかけで、タッカーはエドが全てを悟っていることを知ります。そこでタッカーが口に出したのが「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」というセリフでした。タッカーは自分の娘と飼い犬を組み合わせてキメラを作ったのです。人語を理解するキメラは、ニーナとアレキサンダーの成れの果てでした。ハガレン屈指のトラウマシーンです。

ここからは『鋼の錬金術師』（ハガレン）から生まれた名言「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」のネットでの使われ方について見ていきます。元ネタである「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」というセリフは、僅かな情報で全てを悟ったエドに対して使われました。そのためネットでは、自分にとって都合の悪いことを僅かな情報から見抜いた相手に「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と使うことがあります。

自分にとって都合の悪いことではなくても、核心をついた質問をしてきた相手などにも使います。使用例としては「時間空いたから旅行いかない？」「なに、彼氏と別れたの？」「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」という具合です。「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」というセリフは、相手の問いかけを遠回しに肯定する言葉なのです。

『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの妻と娘のその後、ショウ・タッカーの妻はその後死亡した？ショウ・タッカーの妻は2年前にニーナを残して家を出たことになっていますが、真実はそうではありません。タッカーは2年前にもトラウマ級の事件を密かに引き起こしていたのです。2年前、タッカーは国家錬金術師の試験に落ち続けていました。

国家錬金術師になれば、研究費が国から出るためもっと研究に専念できます。しかし国家錬金術師の試験は簡単なものではなく、タッカーのような飛び抜けた才能があるわけではない錬金術師にとっては辛いものだったのです。落ち込むタッカーに、彼の妻は「なんでも言ってね！力になるから」と励ましました。タッカーは妻の「なんでも」という言葉に反応し、恐ろしいことを行います。

妻を使って人語を理解するキメラを錬成したのです。人間をベースとして使えば、人語を理解するキメラの錬成は比較的容易でした。タッカーはこの功績が認められ、国家錬金術師の資格を取得します。一方、キメラにされた妻は「死にたい」と口にし、そのまま餌も食べずに死んでしまいました。このシーンも、多くの読者にトラウマを植えつけたシーンの1つとなっています。

つまり、タッカーは結果的に自分の家族全員を国家錬金術師という立場のためにキメラにしてしまったのです。以上、『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの妻と娘のその後、ショウ・タッカーの妻はその後死亡した？についてでした。

『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの妻と娘のその後、キメラにされたニーナもその後死亡した？タッカーによってキメラにされてしまったニーナとアレキサンダー。その事実が露見し、タッカーはエドたちによって軍に引き渡されます。そんなタッカーの前に現れたのが、国家錬金術師を殺害して回っているスカーでした。

スカーはタッカーを殺害したあと、キメラに目を向けて人間と犬が合成されていることを悟りました。キメラにされたニーナとアレキサンダーを分離させ元に戻す方法はありません。スカーはニーナとアレキサンダーを救うために、キメラを殺害しました。タッカーの遺体の横に倒れたキメラ。

このシーンも、多くの読者にトラウマを与えたシーンとなっています。以上、『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの妻と娘のその後、キメラにされたニーナもその後死亡した？についてでした。

『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの声優と俳優その1、声優の永井誠。アニメ『鋼の錬金術師』でショウ・タッカーの声を担当したのは、俳優・声優の永井誠です。永井誠は1967年3月1日生まれ。所属事務所は劇団昴です。俳優・声優活動を1990年代から開始しており、舞台・ドラマ・洋画の吹き替えなど様々なジャンルで活躍しています。

主な出演作品は、アニメ『金田一少年の事件簿』、アニメ『人間交差点』、アニメ『NARUTO』、アニメ『アイアンマン』、OVA『銀河英雄伝説外伝 叛逆者』、ゲーム『JUDGE EYES：死神の遺言』などです。以上、『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの声優と俳優その1、声優の永井誠についてでした。

『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの声優と俳優その2、俳優の大泉洋。実写映画版『鋼の錬金術師』でショウ・タッカーの役を演じたのは、俳優・タレント・声優・作家・歌手の大泉洋です。大泉洋は1973年4月3日生まれで、北海道出身。所属事務所はCREATIVE OFFICE CUEとアミューズです。

主な出演作品は、ドラマ『ハケンの品格』、ドラマ『龍馬伝』、ドラマ『ラッキーセブン』、映画『探偵はBARにいる』、映画『恋は雨上がりのように』、アニメ映画『ブレイブストーリー』、アニメ映画『レイトン教授と永遠の歌姫』などです。以上、『鋼の錬金術師』（ハガレン）作中で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と言ったショウ・タッカーの声優と俳優その2、俳優の大泉洋についてでした。

「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」の元ネタとなったシーンがある原作エピソードは、ハガレン屈指のトラウマ回と言われています。大人でもゾッとするエピソードなので、子どもが見るともっとショッキングだったでしょう。大人になっても当時の恐怖を覚えているという人は少なくありません。

ネット上でよくネタとして扱われている「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」ですが、このセリフが登場したエピソードは救いのないトラウマ回となっています。ニーナとアレキサンダーの身に起こった悲劇は、『鋼の錬金術師』が最終回を迎えてもエルリック兄弟の心に重くのしかかっていました。

「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」というセリフは、ネット上で多く使われています。セリフだけを先に知っていて、後に『鋼の錬金術師』を読んで元ネタがハガレンだったことを知ったという人も多いです。

「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」の元ネタが『鋼の錬金術師』であることを知らない人は多いですが、逆にこのセリフがネットでネタとして使われていることを知らないという人も少なくないようです。ネットに触れる機会が多くない人は、ネタとしての「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」は見ることがあまりないのかもしれません。

「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」という言葉は知っているけど元ネタは知らなかったという人たちは、『鋼の錬金術師』を読んで元ネタを知るとあまりに重く悲惨な内容に衝撃を受けるようです。こうしてトラウマを植えつけられた人間はどんどん増えていきます。

SNSなどネット上で見かける「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」という言葉の元ネタが生まれた『鋼の錬金術師』（ハガレン）のトラウマシーンについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？多くの人にトラウマを植えつけた衝撃のエピソードは、現在でも「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」という名言と共に多くの人の心に残っているようです。