2021年06月26日公開
2021年06月26日更新
【はたらく細胞】おたふく風邪(ムンプスウイルス)は危険な感染症!細胞たちの活躍を考察
清水茜による漫画作品「はたらく細胞」。数十兆個とも言われる体内の細胞の働きや病気を引き起こす細菌について、可愛いキャラクターを使いながらわかりやすく解説、子供から大人まで楽しく学ぶことのできる内容となっています。この記事で特集するのは、多くの人が子供の頃に感染している「おたふく風邪とその原因菌・ムンプスウイルス」。これからおたふく風邪の概要やはたらく細胞での免疫細胞の活躍ぶりについて考察していきます。
目次
はたらく細胞とは?
はたらく細胞の漫画やアニメの概要
清水茜による漫画作品「はたらく細胞」。2015年講談社の漫画雑誌「月刊少年シリウス」3月号に掲載され、2021年3月号まで6年間にわたり連載されました。単行本は全6巻が刊行され、2021年2月時点での累計発行部数は500万部を超えています。ちなみに、この作品は清水茜のデビュー作「細胞の話」(第27回少年シリウス新人賞で大賞を受賞)がベースになっています。
また、メディアミックス展開も積極的に行われています。2017年「はたらく細菌」を皮切りに原作者監修によるスピンオフ作品10作品が世に送り出されました。さらにテレビアニメも制作され、2018年7月から9月にかけて第1期が、2021年1月から2月にかけて第2期がTOKYOMXなどで放送されました。また、スピンオフ作品「はたらく細胞BLACK」もアニメ化され2021年1月から3月にかけて放送されました。
作品の内容は、人の体内で1日24時間休まずにはたらき続けている免疫系を中心とした細胞とそれに相対する病原菌の物語となっています。1話ないし2話完結の形をとっており、赤血球AA2153を主人公に細胞の日常活動が描かれていきます。細胞は擬人化され、病原菌はモンスターとして描かれており、キャラクター名は細胞や細菌の名称が使われています。
はたらく細胞のあらすじ
何十兆個もの細胞が存在する人間の体内が漫画はたらく細胞の舞台です。細胞たちは1日24時間休むことなく働き続け、与えられた使命を果たしていました。そんな細胞の一つに主人公の赤血球AE3803がおりました。彼女には体中に酸素を運び届けるという重要な任務があり一瞬たりとも気を抜けません。こうして多くの細胞が身を粉にして働いている中、さまざまな病原菌が侵入し体の健康を脅かしていくのでした。
はたらく細胞のおたふく風邪は危険な感染症の病気!細胞たちの活躍を考察
おたふく風邪(ムンプスウイルス)とは?
おたふく風邪は正式名称を「流行性耳下腺炎」といい、強い感染力を持つ感染症です。幼児から小学校低学年までの子供に多く発症し、発症から12~24時間以内に耳の前から下にかけてとあごの下の唾液腺が腫れて激しい痛みと発熱を伴います。38~39度の高熱が3日~5日も続き、インフルエンザ同様に怖ろしい病気として知られています。
この感染症の原因となっているのは、パラミクソウイルス科ルブラウイルス属のムンプスウイルスという病原菌です。通説では「子どもの時に発症すると軽症で済む」と言われているようですが、実際には子供でも合併症を引き起こし場合によっては後遺症が残こともある怖ろしい感染症です。合併症には難聴(ムンプス難聴)や髄膜炎、膵炎などがあります。
おたふく風邪を獲得免疫で倒す
漫画はたらく細胞では、獲得免疫のはたらきでおたふく風邪という病気の原因菌であるムンプウイルスを撃退していく様子が描かれています。
細胞たちの活躍について考察する前に、免疫について説明しておきましょう。免疫とは、ウイルスなどの病原菌から体を守ったり、細胞分裂の失敗で発生したがん細胞や死滅した細胞を処分する、あるいは傷ついた組織を修復する働きのことを言います。
免疫には自然免疫と獲得免疫があります。自然免疫とは人間の体に生まれつき備わっている免疫で、免疫細胞が自分と異物を区別することで異物に攻撃を加え排除します。それに対して獲得免疫とは、ワクチン接種などで後天的に獲得された免疫のことを言います。獲得免疫の特長は学習能力があること、すなわち病気の原因・病原体が体内に侵入するとその情報を記憶し次の侵入時には素早く対応できるようになります。
漫画はたらく細胞では、病気の原因ムンプウイルスのやりたい放題だった状態から、過去に打ったワクチン情報の記憶を引き出した体が反撃を開始、見事敵をやっつけます。膨大な数に増殖したおたふく風邪の病原菌ムンプスウイルスを、獲得免疫の力を借りて殲滅するB細胞の活躍を考察していきます。胸がすく感動を覚えた方も少なくなかったのではないでしょうか。
はたらく細胞のおたふく風邪(ムンプスウイルス)の声優
福島潤のプロフィール
- 名前:福島潤(ふくしま・じゅん)
- 性別:男性
- 出生地:愛媛県
- 生年月日:1976年9月4日
- 年齢:44歳(2021年6月現在)
- 身長:171cm
- 職業:声優
- 趣味:ギター・ビリヤード
- 事務所:アーツビジョン
アニメはたらく細胞でおたふく風邪(ムンプスウイルス)の声を演じているのは、声優の福島潤です。1998年ヨシモトムチッ子物語のヨコバエヨシオ役でテレビアニメデビューを飾り、2016年「この素晴らしい世界に祝福を!」のカズマ役で初主演を務めました。
また、声優業の傍ら日本ナレーション演技研究所で講師を務め、鈴代紗弓や市川太一などの声優を世に送り出しました。2007年に一身上の都合で声優業を引退した中田雅之の後を継いで、「機動戦士Vガンダム」のオデロ・ヘンリーク役を担当しています。
福島潤の主な出演作品
1998年の声優デビュー以来おびただしい数の作品に出演してきた福島潤。その中から彼の代表作品を一覧で紹介します。
- メジャー(眉村渉)
- 刀剣乱舞(浦島虎徹)
- 琴浦さん(真鍋義久)
- ジョジョの奇妙な冒険Parte5黄金の風(ホルマジオ)
- HUGっと!プリキュア(ハリハム・ハリー)
- アクエリオン(ジン・ムソウ)
- この素晴らしい世界に祝福を!(カズマ)
- 弱虫ペダル(鳴子章吉)
- デュエル・マスターズシリーズ(赤城山バサラ)
- 爆丸バトルプラネット(ウィントン・スタイルズ)
はたらく細胞のおたふく風邪に関する感想や評価
ここまで漫画はたらく細胞のおたふく風邪について考察してきましたが、最後にはたらく細胞のおたふく風邪に関する感想や評価をTwitterより紹介します。
はたらく細胞!! 2話
— ふぶき (@9fubuki1) January 28, 2021
おたふく風邪の予防は昔に行うからこその記憶細胞さんの忘れ なるほどなぁ 未来予知の勘違いは笑う ワクチンの仕組みやおたふくの正式名称初めて知った… カンピロバクターもをおびきだす白血球たちの棒読みやうるうるが可愛いし面白いなw#はたらく細胞
最初に紹介するはたらく細胞のおたふく風邪に関する感想や評価は、はたらく細胞でおたふく風邪の予防について学んだ方のツイートからです。この作品でワクチンの仕組みやおたふく風邪の正式名称を初めて知ったといいます。学校の授業で学ぶよりも受けるインパクトが強く、記憶に残りやすいのでしょう。
「はたらく細胞」をプライムビデオで見て予習してから、年長次男、おたふく風邪など予防接種に行ってきた。
— まり@国立大卒理系専業主婦 (@m316jp2) April 7, 2021
先生に「がんばろうね」と言われて、
「死にかけのムンプスウイルスだから、別に大丈夫です。」と言ってた🤣
次に紹介するはたらく細胞のおたふく風邪に関する感想や評価は、はたらく細胞をamazonプライムビデオで見てからおたふく風邪の予防接種に出かけた、幼稚園年長組の息子さんの話から。
ワクチン接種の先生に「がんばろうね」と声をかけられたときの息子さんの答えが奮っていました。「死にかけのムンプスウイルス」という表現には、先生もさぞかしビックリされたのではないでしょうか?
ワクチン怖がる人にはたらく細胞のおたふく風邪の回を見せてやれよ…あれめっちゃわかりやすいから…。
— ロミはリングコンを握れ (@r_mio3510) February 19, 2021
最後に紹介するはたらく細胞のおたふく風邪に関する感想や評価は、ワクチンを怖がる方への提言をしているツイートからです。
2021年2月19日投稿のツイートですから、おそらくコロナウイルスのワクチンを指していると考えられます。そうした人には、はたらく細胞のおたふく風邪のエピソードを見せてあげればよいといいます。もしかするとご自身にもワクチンに対する抵抗があり、はたらく細胞のおたふく風邪の回を見たことでそんな恐怖が霧散していった実体験を持っているのかも知れません。
はたらく細胞のおたふく風邪まとめ
ここまで、はたらく細胞に登場する感染症、おたふく風邪(ムンプスウイルス)に焦点を当て、おたふく風邪の概説から病気の原因をやっつける細胞たちの活躍を考察してきました。いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したはたらく細胞・おたふく風邪のエピソードでは、獲得免疫のはたらきでおたふく風邪という病気の原因菌・ムンプウイルスを撃退していくメカニズムを考察、子供にもわかりやすく描かれていました。
かつて妹から「細胞について覚えたいので読み切り漫画を1本描いて」と要望されたことが出発点となった清水茜の漫画はたらく細胞。この機会にこの漫画作品を手に取り、体にとって大切な細胞の働きや体の健康を脅かす細菌について楽しく学んでみませんか?