【コードギアス】ジュリアス・キングスレイとは何者？正体はルルーシュ？

コードギアスのキャラクターの中でも不可思議なキャラクターと言われるのがジュリアス・キングスレイです。今回はそんなジュリアス・キングスレイについて、ネタバレありでまとめていきます。

ジュリアス・キングスレイが活躍するのはコードギアス亡国のアキトです。既に放送されていたアニメ、「コードギアス反逆のルルーシュ」「コードギアス反逆のルルーシュR2」の間、空白の1年を描いた劇場版の作品で2012年から2016年にかけて全5話という形でOVAが順次公開されていった作品です。

亡国のアキトでは舞台をヨーロッパに移し、主人公もルルーシュではなくヨーロッパとアフリカをまとめた大国ユーロピア共和国連合に住む日本人（イレブン）の日向アキトになっています。元々外伝的作品ながらその構成は高い人気を集める事になった作品です。

皇暦2017年、神聖ブリタニア帝国が日本を占領してから7年、日本がエリア11として差別的な扱いを受ける中、ヨーロッパ方面でもユーロピア共和国連合とユーロ・ブリタニアによる激しい抗争が行われていました。そんな中、ヨーロッパでも迫害を受ける事になった日本人、日系人で構成される特殊部隊「wZERO」に所属する事になった日向アキト達が使い捨ての駒として危険な最前線に送り出される事になります。

ジュリアス・キングスレイはユーロ・ブリタニア軍に皇帝であるシャルルの名代としてブリタニア本国から派遣されてきた軍師です。その容姿はルルーシュに瓜二つで、左目に眼帯をしているという相違点こそあるものの、自信過剰な言動や高慢な性格など共通点も多くなっています。皇帝であるシャルルに絶対的な忠誠心を持っており、その他の者についてはほとんど興味を示しません。

架空のテロ組織「方舟の船団」によるパリの混乱を誘発させた上で侵攻するという大胆な作戦を使うなど、作戦立案能力と結果至上主義的な一面を持ち合わせたキャラクターになっています。

容姿からもネタバレされているようにジュリアス・キングスレイの正体はルルーシュ本人です。問題は何故ルルーシュがそこにいるのかですが、アニメ1期「コードギアス反逆のルルーシュ」のラスト、ブラックリベリオンの後、スザクとの戦いに敗れて捕らえられたルルーシュが皇帝シャルルの「他者の記憶を書き換えるギアス」によって記憶を改竄された事により誕生したのがジュリアス・キングスレイです。

ユーロ・ブリタニアにはジュリアス・キングスレイの正体が日本で「黒の騎士団」を率いていたゼロ（ルルーシュ）であるという事を知る者はいませんが唯一その正体を知っているのがジュリアス・キングスレイの護衛役としてユーロ・ブリタニアに共に来ていたスザクです。この時のスザクはルルーシュを皇帝シャルルに差し出した事で皇帝直属部隊「ナイトオブラウンズ」のナイトオブセブンの地位を得ていました。

自身の行動によって変わってしまったルルーシュを直視する事は出来ないまでもあくまでも仕事として割り切りジュリアス・キングスレイとして振る舞うルルーシュの護衛を務めていました。ユーフェミアの一件でルルーシュに強い憎しみを抱いてるスザクですが、ルルーシュと友人として過ごした記憶も残っているスザクは複雑な感情、表情を見せるシーンもあるのでした。

シンとの会話の中で自らが発した「皇帝を命を懸けて守る」というフレーズに対し、自ら強い反発心を持つ事になります。ネタバレするとルルーシュは精神力だけでなんとギアスを跳ね返してしまうのです。本来ルルーシュはシャルルに対し強い憎しみ、恨みを持っているので相反する想いにギアスを打ち破る事が出来たのだと考えられています。

以降のジュリアス・キングスレイは記憶が混濁してます。そんなジュリアス・キングスレイが何故か水を求めるシーンがあり、視聴者の間でもどういう意味があったのかが分からないとされていました。本当に水を求めるようなシーンではなかった為です。これは後にスタッフナイトトークショーで赤根監督により「記憶の喪失が渇きと重なっているから」という解答をしています。

シンとの会話で記憶の混濁を起こしたジュリアス・キングスレイはその後、ルルーシュとしての記憶を取り戻します。しかしネタバレするとルルーシュの記憶は完全な形ではなく、記憶退行した状態であり幼い頃のルルーシュとしての人格が表に出てきています。共に牢に捕らえられたスザクと僅かな間ながらも安らかな時を過ごしました。

ユーロ・ブリタニアによってジュリアス・キングスレイことルルーシュとスザクは牢に入れられていましたが、皇帝シャルルの使者としてやってきたロロによって解放されます。解放された2人はそのままブリタニア本国に連れ戻されました。スザクはナイトオブセブンとして活動し、ルルーシュは再びシャルルのギアスにかかり、今度は学生として平穏に暮らす事になります。そして物語はコードギアス反逆のルルーシュR2へと繋がっていくのです。

ジュリアス・キングスレイの正体がルルーシュである事を示す要素の1つになっていたのが声優です。ジュリアス・キングスレイの声優はルルーシュと同じ福山潤さんが担当しています。1997年にデビューした声優さんで最初は高音なボイスが特徴的な声優さんでしたがルルーシュ役などの経験もあり、低い声も出せるようになり変幻自在の声質を持っているとされる声優さんになっています。

福山潤さんがこれまでに声優として出演した作品としては「暗殺吸湿」の殺せんせー役、「エリアの騎士」の逢沢傑役、「おそ松さん」の一松役、「キングダム」の嬴政役、「黒子のバスケ」の花宮真役、「テガミバチ」のゴーシュ役、「ダイヤのA」の枡伸一郎役、「テニスの王子様」の忍足謙也役、「七つの大罪」のキング役、「BLEACH」の綾瀬川弓親役などがあります。

ここからは既にコードギアス亡国のアキトを視聴した人のジュリアス・キングスレイについての感想を紹介していきます。全5章全てが公開されて正体がルルーシュである事は明らかになっていますが、作中でもその事が明確に明らかになったのは後半である為、見た目ルルーシュなのに皇帝への忠誠を誓う姿などはなかなか驚愕的だったという声も多くなっています。

最終的にジュリアス・キングスレイとしての偽りの記憶を打破したルルーシュですが、作中でも不明になっているのがジュリアス・キングスレイとしての記憶の扱いです。例え偽りの記憶であったとしてもジュリアス・キングスレイとして活動していた事、作戦を指揮していたのは事実でありその事をルルーシュ自身は覚えているのか気になるとする声も多くなっています。

亡国のアキトにおいて敵側として登場するジュリアス・キングスレイですが、R2につなぐ必要があったとはいえ無理矢理ルルーシュを出した感が否めないという声も多くなっています。核心に迫るような事もなく敵側である「wZERO」の日向達からみれば自滅したような形であり、本筋にはあまり絡んでいないとする声もありわざわざ出さなくとも良かったのではないか？とする声も見られます。

ジュリアス・キングスレイは亡国のアキトに登場するキャラクターで、その正体はネタバレしたようにルルーシュです。アニメの1期と2期の間のエピソードである亡国のアキトのその時系列を分かりやすくする為の存在でもあり、同時に完全な状態ではなかったとはいえあのルルーシュの作戦立案能力の高さを発揮して敵対した時の絶望感を演出していきました。

最終的にはルルーシュがシャルルのギアスをも打ち破ってしまう事により自壊したような形で消えていったジュリアス・キングスレイですが、その物語はアニメ2期へと続いていく事になります。まだコードギアスシリーズを視聴していない人はジュリアス・キングスレイとなるルルーシュにも注目しながら亡国のアキトまで視聴してみてはいかがでしょうか？