【七つの大罪】ジバゴとバンの関係は？死亡シーンや魂喰いについて考察

七つの大罪のサブキャラクターの中でも特に泣けるエピソードだったとされるのがバンの過去が明らかになるジバゴとバンのエピソードです。今回はそんなジバゴとバンのエピソードをまとめて紹介していきます。

七つの大罪は2012年から2020年まで週刊少年マガジンで連載されていたハイ・ファンタジー冒険活劇漫画です。個性豊かなキャラクターとアーサー王伝説の前日譚をモデルとしたストーリーは高い人気を集め累計発行部数3700万部を突破する程の作品となりました。同時に漫画業界内での評価も高く代39回講談社漫画賞・少年部門を受賞するなどの実績も残している作品です。

メディアミックス展開も積極的に行われており、2014年からアニメ化が順次行われ、レギュラー放送3度、スペシャルアニメ1度が放送されている他、劇場版映画、舞台、ゲーム、トレーディングカードゲームなど幅広いメディアで展開されています。2021年にも4度目となるアニメ化が行われるなどまだまだメディアミックス展開が続いていく作品です。

伝説の騎士団七つの大罪を探して旅をしていたリオネス王国第三王女のエリザベス。慣れない旅で困窮する中倒れ込む形で立ち寄った豚の帽子亭にてついに七つの大罪の団長メリオダスを発見します。メリオダスと共に七つの大罪をメンバーを探す旅をする中でディアンヌ、バン、キングと順にメンバーが合流、リオネス王国の奪還の為に動き出すのでした。

ジバゴはリオネス王国奪還以降、七つの大罪と別行動を取っていたバンとジェリコが出会う事になるのがジバゴです。作中では少数民族と思われる狐の獣人でその見た目故に周囲から阻害されており、スリでなんとか生計を立てるような生活を送っていました。バンと盗賊の街レイブンズで再会した時点で65歳と高齢で老衰している状態でした。変身能力を持っており普段は人間の姿に擬態しています。

バンとも人間に擬態した状態で出会っており、自身の姿を恐れられる事を懸念して自身の正体が獣人である事は明かしていませんでした。七つの大罪加入前盗賊をしていたバンにとっては師であり、父親のような存在でした。またジバゴ自身はおとぎ話の類と思っていましたがバンに妖精の森の生命の泉の話を聞かせた張本人でもあります。つまり間接的にバンとエレインの出会いを作り出した存在でもあるのです。

バンは元々盗賊の街レイブンズの出身であった事が明らかになっています。盗賊の街と言われる程に治安の悪いレイブンズではバンは生まれた当時も治安が悪く荒廃した街でした。バンはそんな街で両親から盗みをやるように命令されるなど虐待に近い幼少期を過ごしていました。当然子供のバンはうまく盗みをする事ができずにボコボコにされる事もしばしばあるような状態でした。

バンは元々盗賊をしていたという過去が明らかにされており、七つの大罪本編でも度々盗みを働いていますがそこ一切の悪気は感じさせません。そんなバンの人格形成は幼少期のこのレイブンズでの生活が大きく影響していたのです。当時は両親からもまともに教えてもらう事もなかった為に良く聞く言葉を勝手に解釈しており、「ありがとう」の代わりに「クソ野郎」と言う程に言葉使いもちぐはぐしたものでした。

両親からも虐待を受けいつ死んでもおかしくない状態であったバンを救った命の恩人とも言えるのがジバゴです。ジバゴの人柄に触れたバンは生きていく為にジバゴに盗みを教えてほしいと頼み込みます。ジバゴは当初「人間社会で表立って生きていけなくなる」としてこれを渋りますが、結局バンの熱意に負ける形で共に盗みをするようになります。

ジバゴはバンに盗みのやり方などと同時に言葉遣いなども教え、バンはそれまでの経験から人を信じられなくなっており、ジバゴもまた人を信じてはいけないと説きますがバンは「ジバゴを信じる」と言わせるまでになりバンを肉体的にも精神的にも救う事になりました。

ジバゴにとってバンがほっとけない存在となったもう1つの理由だったのがジバゴにはセリオンというバンと同じ年頃の息子がいた事も関係しています。息子と同じ年頃の子供であるバンが盗みを習いたいという事に重ねてしまったのです。バンはジバゴによく懐きジバゴもバンの事を「目つきと口の悪いツンツン頭」というバンをもう1人の息子として大切に感じていました。

ちなみにジバゴはレイブンズの街の近辺にいくつかのアジトを持っており、バンと落ち合うアジトと息子セリオンを待たせるアジトは別にしているのでバンはセリオンに会った事はありません。特にセリオンは獣人なので山の中の隠れられるアジトに身を隠すようにしていました。

ある時ジバゴとバンはレイブンズの街でも大きな屋敷に盗みの計画を立てます。しかし約束の時間になってもジバゴは姿を見せず、バンはジバゴに1人でやって褒めてもらおうと1人計画を実行してしまいます。しかし計画は失敗し屋敷の見張りに見つかったバンはボコボコにされる事になってしまいます。そこに遅れてやってきたのがジバゴでした。ちなみに遅れた理由は単なる寝坊であり、バンを1人にさせるつもりだったわけではありません。

ボコボコにされるバンを助けようとするジバゴですが、そこに街の衛兵達が「山で獣人を見つけたから狩りに行く」という話をしているのを耳にしてしまいます。ジバゴは息子のセリオンを助けるか、もう1人の息子と語ったバンを助けるかの究極の選択を強いられる事になるのです。ジバゴは迷った挙げ句バンを見捨ててセリオンを助けに向かう事に決めます。

しかしジバゴが山の中のアジトに戻った時に目撃したのはボロボロになり瀕死の状態のセリオンでした。セリオンはジバゴの腕の中で息を引き取り死亡してしまいます。結局ジバゴは息子のセリオンも、もう1人の息子バンもどちらも助ける事ができず、以降バンの前にも姿を見せる事はありませんでした。ジバゴはバンの生死についても確認できずにいたので死亡したか例え生きていても自分を恨んでいるだろうと考えていたのです。

エレインを蘇らせる方法を求めて旅をしていたバンは「死者を蘇らせているフードの男がいる」という情報を元に数十年ぶりにレイブンズに帰ってきました。宿を取り休息を取るバンでしたがそこでバンは街の者からいたぶられていた「フードの男」を話を聞く為に助けます。フードを取ると男はキツネの獣人である事が発覚します。既に老衰により衰弱していたこのキツネの獣人こそがジバゴだったのです。

当初ジバゴはバンに幼少期に会っていた頃は人間に擬態していた事、バンは生命の泉を飲んだ20代の時点から肉体の変化が停止しており、本来壮年に入っているはずというちぐはぐさもあり両者はお互いがお互いだと気づく事はありませんでした。しかしジバゴはバンの目に幼き日に裏切ってしまったという息子の事を思い出しずっと後悔して生きてきたと昔話を聞かせる事になるのです。

その昔話を聞くうちにバンの方がこのキツネの獣人＝ジバゴであると気づいたのです。お互いがバン・ジバゴである事を認識した上でバンはジバゴに全く恨んでいない事を伝え、ジバゴは涙を流しながらバンが生きていてくれた事を喜び、その思いを胸にそっと息を引き取る事になりました。バンはジバゴをしっかり埋葬し天国で息子のセリオンに再会出来る事を祈りました。

ジバゴとのエピソードはこれで終結かと思われましたが、その後バンが十戒のメラスキュラと交戦した際に再登場をしています。メラスキュラはバンに対し魂を喰らおうとし実際にバンは魂を取られそうになってしまいます。魂が取られそうになる中で精神体として登場したのが死んだはずのジバゴでした。ジバゴの魂は死後もバンの側でバンを見守っていたのです。

そこでジバゴはメラスキュラの魂食いを自ら受ける事でバンを守ろうとします。メラスキュラに魂を食べられてしまうと天国にいる息子セリオンとの再会を果たす事も出来ない為、バンはジバゴを止めますが、ジバゴはバンも息子であると良い父親として助けてやりたいとしてメラスキュラに魂を身代わりとして差し出しバンを助ける事に成功するのでした。結果的にバンはジバゴにより救われる事になるのです。

アニメ七つの大罪にてジバゴ役の声優を担当した諏訪部順一さんは1995年に声優としてデビューした声優さんでデビュー当時はナレーションやラジオDJとしての活動が中心でしたがアニメ「テニスの王子様」にて跡部景吾役を務めた事をきっかけにブレイクし以降はバリトンボイスで幅広い役どころのキャラクターを演じ分ける事が出来る声優さんとして高い人気を獲得しています。

諏訪部順一さんがこれまでに出演した作品としては「GTO」の藤吉コージ役、「BLEACH」のグリムジョー・ジャガージャック役、「Fate/stay night」のアーチャー役、「鋼鉄三国志」の甘寧興覇役、「ヴァンパイア騎士」の架院暁役、「レンタルマギカ」の猫屋敷蓮、「鋼殻のレギオス」のサヴァリス・クォルラフィン・ルッケンス役、「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEシリーズ」の神宮寺レン役などを担当しています。

近年演じたキャラクターとしては「空挺ドラゴンズ」のギブス役、「ランウェイで笑って」の柳田一役、「呪術廻戦」の両面宿儺役、「GREAT PRETENDER」のローラン・ティエリー役、「文豪とアルケミスト～審判ノ歯車～」の芥川龍之介役、「あんさんぶるスターズ」の乱凪砂役、「さらざんまい」のケッピ役、「世話やきキツネの仙狐さん」の中野役などを担当しています。

ここからは既に七つの大罪を視聴した人のジバゴのエピソードに関しての感想を紹介していきます。七つの大罪にはメインのシナリオ以外にも様々なエピソードがありますが、その中でも泣けるエピソードとして高い人気を誇っているのがジバゴ関連のストーリーです。バンの出自が分かるエピソードとしても人気が高く、数十年ぶりの再会と別れという流れが良いという声も多くなっています。

同時にメラスキュラとの戦いでかばってくれた事もバンとジバゴの再会が単なる過去を語る為の物ではなく本編にも繋がる物になっているのがさらに泣けるという声も多いです。息子を守れずに後悔していたと話すジバゴが最後の最後に息子を守って魂を身代わりにするというシナリオはそれだけでもかっこいいエピソードになっているので何度読んでも泣けてしまうという声が多くなっています。

アニメ七つの大罪にて諏訪部順一さんがジバゴの声優を担当した事に関しては元々ジバゴにもっていたイメージの通りすぎてジバゴ登場回が原作より泣けるシーンになったという声が多くなっています。諏訪部順一さんはかっこいい声質だけにジバゴの父親としての後悔、語りがとても良かったという声が多くなっています。

七つの大罪のバンに関連するキャラクターとして登場したジバゴは、バンの幼少期を知る人物であり、バンが盗賊として、人として成長する事が出来た恩人とも言うべき存在です。再会した時点で老衰しており、バンに看取られる形で死亡しますが最後には魂の存在になりバンを助けてくれるというキャラクターになっています。

七つの大罪のエピソードの中でも特に泣けるキャラクター・エピソードに名前が上がりやすいのがジバゴで、バンとの再会と別れ、そして最後の最後で息子バンを助けてくれるという展開はどこを取り上げても泣けるといわれているキャラクターです。まだ七つの大罪を視聴していない人はジバゴのエピソードにも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？