【キングダム】胡傷(こしょう)は秦国六大将軍で唯一の智謀の士!史実での実績は?

胡傷(こしょう)とは漫画キングダムに登場するキャラクターの1人です。漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)は秦国の旧六大将軍の1人であり、他の六大将軍を知謀で支えて華陽の戦いで大きな戦果を挙げたことから軍略の天才と呼ばれています。しかし史実に実在した胡傷(こしょう)はあまり目立つ功績を残しておらず、はたして本当に軍略の天才だったのか分かっていません。本記事ではそんな胡傷(こしょう)とはどのようなキャラなのか史実の実績や王翦との関係などを交えてご紹介します。

【キングダム】胡傷(こしょう)は秦国六大将軍で唯一の智謀の士!史実での実績は?のイメージ

目次

  1. キングダムの胡傷(こしょう)とは秦国六大将軍で唯一の智謀の士
  2. キングダムの胡傷は軍略の天才ではない?史実での実績から考察
  3. キングダムの胡傷と王翦の関係
  4. キングダムの胡傷と関係のある王翦の性格や強さ・史実
  5. キングダムの胡傷に関する感想や評価
  6. キングダムの胡傷まとめ

キングダムの胡傷(こしょう)とは秦国六大将軍で唯一の智謀の士

キングダムの作品情報

大人気漫画キングダムの作中で旧六大将軍の1人に数えられている胡傷(こしょう)。胡傷(こしょう)は昌平君が師匠として仰ぐほどの才を持った軍略家であり、漫画キングダムの作中で旧六大将軍の面々を裏で支え続けました。しかし史実の胡傷(こしょう)は優れた軍略家として歴史に描かれていません。本記事では胡傷(こしょう)とはどのようなキャラなのかについて史実の活躍や王翦との関係などを交えながらご紹介します。

キングダムの概要

では胡傷(こしょう)とはどのようなキャラなのかについて史実の実績や王翦との関係などを交えてご紹介する前に、胡傷(こしょう)が登場する漫画キングダムとはどのような作品なのかについてご紹介していきます。胡傷(こしょう)が登場するキングダムとは中国の春秋戦国時代を舞台に後の秦の始皇帝である嬴政と大将軍を夢見る信の活躍を描いた原泰久の漫画作品であり、2006年より「週刊ヤングジャンプ」で連載されています。

2020年9月現在漫画キングダムは合計59巻もの単行本が刊行されており、数少ない春秋戦国時代を描いた作品であることから6800万部を越える累計発行部数を記録するほど非常に高い人気を博しています。この人気から漫画キングダムは2012年から3期に渡ってアニメ化されており、2019年には実写映画が公開されました。またアニメや映画の他にも漫画キングダムはゲームやイベントとのコラボなど様々なメディア展開が行われてます。

キングダムのあらすじ

上述でもご紹介した通り、漫画キングダムとは春秋戦国時代を舞台に秦の始皇帝となる嬴政と大将軍を目指す主人公・信の成長と活躍を描いた長編歴史漫画作品です。実際の歴史を舞台にした作品であることから史実に実在した人物も数多く登場しており、中国の歴史が好きな方にはたまらない作品です。また歴史を基に手に汗握るストーリーが描かれているため、歴史に詳しく無い方も十分楽しむことが出来る作品となっています。

胡傷のプロフィール

本記事で史実の実績や王翦との関係などをご紹介する胡傷(こしょう)とは漫画キングダムに登場するキャラクターの1人です。漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)は軍師風の服装と大量に蓄えた髭が特徴のキャラクターであり、秦国で最強と謳われる六大将軍の1人に数えられています。この秦の六大将軍とは秦の王であった昭王が作った制度であり、六代将軍に数えられる人間は戦争の自由という特別な権利が与えられています。

作中では胡傷(こしょう)の他に白起・王齕・司馬錯・摎・王騎の5人が六大将軍の1角を担っています。胡傷(こしょう)は秦の六大将軍の頭脳であり、数々の作戦を立案して功績を挙げたことから「軍略の天才」と称されています。しかし漫画キングダムの本編では故人であり、回想シーンにしか登場していません。そんな胡傷(こしょう)は史実にも実在していたものの、漫画キングダムとはまた違った人物だったといわれています。

TVアニメ「キングダム」公式サイト

キングダムの胡傷は軍略の天才ではない?史実での実績から考察

考察①華陽の戦いに出陣

胡傷(こしょう)は上述でご紹介した通り、史実に実在した人物です。しかし胡傷(こしょう)という名前では無く、「公孫胡易(こうそんこしょう)」という名前で歴史に残っています。ではここからは漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)の実績や活躍をご紹介していきます。まず胡傷(こしょう)は華陽の戦いで歴史の表舞台に登場します。華陽の戦いとは魏と同盟を結んだ趙と韓の間で起こった史実の大規模な戦いです。

華陽の戦いで韓は趙と魏の連合軍に押されてしまい、陳筮(ちんふ)という人物が秦国に援軍を求めました。この時秦の王は白起に援軍を率いるよう命令しました。この時胡傷(こしょう)も秦国の宰相である魏冄の命令で出撃しました。そして白起と胡傷は散々に魏と趙を打ち破り、13万人以上の首級を挙げました。しかし華陽の戦いの歴史を描いた資治通鑑には胡傷(こしょう)が何から策を立てた記録が一切残っていません。
 

考察②閼与の戦いで大敗

華陽の戦いで大勝を収めた後、胡傷は魏の領土である巻・蔡陽・長社の3つを占領する功績を挙げました。その後胡傷は紀元前269年に閼与という趙国の領土に軍を率いて攻撃を仕掛けました。詳しく史実に残っていないものの、胡傷(こしょう)が率いる秦軍は廉頗や楽乗といった将軍が閼与を見捨てるよう提案するほど凄まじいものでした。そこで趙国は名将として名高い趙奢を秦軍に攻められる閼与の救援に向かわせました。

援軍に駆けつけた趙奢は胡傷(こしょう)率いる秦軍を策で油断させ、奇襲を行える拠点を密かに制圧します。そして趙奢は一気に攻撃を開始し、秦軍を散々に打ち破りました。趙奢の攻撃に圧倒された胡傷(こしょう)は軍を撤退させ、閼与の戦いで大敗北を喫してしまいました。閼与の戦いが終わった後、趙奢は廉頗と同じ地位である馬服君に任じられたものの、敗北した胡傷(こしょう)は歴史から姿を消してしまいました。

考察③軍略の天才ではない?

漫画キングダムの作中で「軍略の天才」として秦国の六大将軍の1角を担っていた胡傷(こしょう)。しかし残念ながら史実の胡傷(こしょう)は華陽の戦いで勝利したものの、そこまで目立った功績を残していませんでした。逆に閼与の戦いで大敗北を喫してしまったという汚名を残してしまっています。なので漫画キングダムに描かれた胡傷(こしょう)の姿と史実の歴史に描かれた胡傷(こしょう)の姿には大きな食い違いがあります。

確かに閼与の戦いで胡傷(こしょう)を破った趙奢がかなり高い地位にある名将であれば話は別です。しかし閼与の戦いで勝利するまで、趙奢は趙の国税を管理していた政治家でした。そうすると、胡傷(こしょう)はただの一介の政治家に負けたということになります。さらに処刑を恐れたか、胡傷(こしょう)はその後歴史に登場しません。このことから漫画キングダムの胡傷(こしょう)はかなり過剰評価しすぎなのではないでしょうか。

考察④白起は胡傷が登場しなくなっても勝ち続けている

胡傷(こしょう)は漫画キングダムの作中において、その優れた知謀を使って秦国の六大将軍を支えていたと記述されています。もしこれが本当であれば、秦国の英雄である白起は胡傷(こしょう)がいたから歴史に名前が残ったことになります。しかし史実で胡傷(こしょう)が何かしら白起に策を与えた記録が残っていません。逆に白起は胡傷(こしょう)がいなくなってからも秦の歴史で一番といえるほどの絶大な功績を挙げています。

白起とは趙奢の息子である趙括を長平の戦いで打ち破り、約40万人の趙兵を生き埋めにした秦の将軍です。胡傷(こしょう)の経歴を見ると、現代でも趙の地で憎まれるほどの功績を残した白起を裏で支えたとは考えられません。このことから六大将軍を裏で支えたという記述も漫画キングダムのオリジナルだと断言出来ます。そうなると胡傷(こしょう)は六大将軍に名を連ねる名将では無く、ただの凡将であったのではないでしょうか。

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キングダムの胡傷と王翦の関係

関係①鄴攻め

ではここからは漫画キングダムに登場する六大将軍の1人・胡傷(こしょう)と王翦の関係をご紹介します。漫画キングダムに登場する王翦とは史実に実在した秦の名将であり、六大将軍の白起や王騎と同等と評されるほどの実力を持っています。胡傷(こしょう)も生前、軍略だけで六大将軍になれると王翦を高く評価していました。そんな王翦は漫画キングダムの作中で趙の難攻不落の城である鄴の攻略戦にて総大将を務めます。

総大将を務めることになった王翦は防備の固い鄴城を兵糧攻めで苦しめ、副将の桓騎に攻略を託しました。そして王翦自身は後方で罠を仕掛けようとしていた李牧の策を見抜き、朱海平原の戦いで大勝を収めます。その後王翦は斉国の助けもあって鄴攻略を成功させます。史実でも王翦は桓騎に鄴攻略を任せ、閼与にて趙軍を迎え撃ちました。この鄴の戦いで趙は半分以上の国土を失ってしまい、滅亡寸前の状態になってしまいます。

関係②王翦が落とした閼与

上述でもご紹介した通り、王翦は鄴攻略戦にて閼与で趙軍と激突しました。この閼与とはかつて胡傷(こしょう)が趙軍に大敗を喫した土地でもあります。王翦にとって同じ軍略に重きを置く胡傷(こしょう)は師匠のような存在であり、強く慕っていました。そのため閼与は王翦にとって師匠の雪辱を晴らす因縁の地でもありました。王翦が閼与に攻め入った際、胡傷(こしょう)が敗れた趙奢は既に死亡していました。

趙奢の代わりを務めたのは李牧であったものの、王翦の敵ではありません。王翦は李牧率いる趙軍を閼与の戦いで破り、一気に侵軍を開始します。そして王翦は趙が有するほとんどの城や領土を奪い取り、胡傷(こしょう)の雪辱を晴らしました。この経歴を見ると、王翦は史実と漫画キングダムの両方で胡傷(こしょう)より優れた将軍であったのではないかと考えられます。

関係③胡傷は王翦の引き立て役だった?

閼与に攻め入った胡傷(こしょう)は当初優勢な状況を作り出していました。その中で胡傷(こしょう)は趙の名将である趙奢が援軍に駆けつけることを聞き、間者を使って情報を入手しようとしました。しかし趙奢は胡傷(こしょう)の策に気付いており、閼与の戦いに参加しないという嘘の情報を間者に流します。この嘘に引っかかった胡傷(こしょう)は山で囲まれた細い山道で奇襲を掛けられ、大敗北を喫してしまいました。

一方胡傷(こしょう)を師匠として仰ぐ王翦は趙国三大天の李牧を倒し、閼与の戦いに大勝利を収めます。漫画キングダムの作中でも胡傷(こしょう)と比較する形で王翦の有能さを表わしていました。これはおそらく王翦が胡傷(こしょう)を越える秦国の新六大将軍の1角を担う伏線だと考えられます。もし本当にそうであれば、漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)はただの王翦の引き立て役だったということになります。

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キングダムの胡傷と関係のある王翦の性格や強さ・史実

王翦の性格

ではここからは漫画キングダムに登場する王翦の性格や強さなどについてご紹介します。王家の当主として鄴攻略などで多大な功績を挙げた王翦は非常に寡黙な性格をしたキャラクターであり、あまり作中で言葉を発しません。また部下ですら味方を見るような目で見ず、下の者達から不安と不満を抱かれてしまっています。しかし秦国を思う気持ちは少なからずあるらしく、常人離れした才覚を数々の戦で披露しています。

王翦の強さ

秦国の将軍である王翦は廉頗に白起に匹敵する力を持っていると評されている人物です。特に軍略の才能はずば抜けており、胡傷(こしょう)からも六大将軍になれる人材だと評価されていました。しかし王翦は自身を最強の存在だと自負しており、勝利以外のことを考えていません。さらに国を思う心や仁義も王翦には欠けてしまっているため、廉頗は名将だがその歪んだ人物像が大きな弱点になっていると作中で語っています。

王翦の史実

史実で王翦は鄴を攻略した後、趙の首都である邯鄲を陥落させました。その後王翦は趙の王様を捕虜にし、生き残りの趙と燕の連合軍を撃破する功績を残しました。さらに王翦は史実で燕の首都を攻略したり、昌平君や項羽の祖父である項燕を倒して楚を滅ぼすなどの功績も挙げています。まさに王翦は秦国にとって白起に並ぶ最強の将軍の1人といえます。もし王翦がいなければ嬴政は中華全土を統一することが出来なかったことでしょう。

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キングダムの胡傷に関する感想や評価

漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)に関する感想では地味だけど凄いといった感想が寄せられていました。漫画キングダムの作中で胡傷(こしょう)は死亡しているため、回想でしか登場していません。しかしその頭脳は凄まじく、「軍略の天才」として秦の六大将軍を裏で支え続けていました。もし胡傷(こしょう)の活躍が詳しく描かれておれば、もっと人気を博すキャラクターとなったことでしょう。

漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)に関する感想では「軍略の天才」という肩書きが納得出来ないといった感想も寄せられていました。本記事でご紹介した通り、胡傷(こしょう)は史実であまり目立った功績を残しておらず、「軍略の天才」と呼べるような人物ではありません。なので漫画キングダムの胡傷(こしょう)は過剰評価しすぎのキャラクターの1人に挙げられています。

漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)に関する感想では凄い人物なのに情報が少ないといった感想も見受けられました。史実ではあまり功績を残していないものの、胡傷(こしょう)は漫画キングダムで秦国を代表する軍略家として登場しています。しかし胡傷(こしょう)は会話の中や回想でしか登場しないため、どれほど優れた人物であったのかは2020年9月現在も謎に包まれています。

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キングダムの胡傷まとめ

本記事では漫画キングダムに登場する胡傷(こしょう)とはどのような人物なのかについて史実や王翦との関係などを交えながらご紹介しました。秦国の六代将軍として名を馳せる胡傷(こしょう)は残念ながら史実で閼与の戦いに大敗北した凡将でした。しかし漫画キングダムでは優れた名将として登場しているので、今後胡傷(こしょう)を師匠と仰ぐ王翦を通して過去の経歴がより詳しく明らかになるかもしれません。

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