【カイジ】佐原は最後落下して死亡？強風の原因は？ギャンブルに参加した理由も考察

賭博黙示録カイジに登場するキャラクターの中でもギャンブルで出会う前からカイジと因縁があったキャラクターが佐原です。賭博黙示録第2章「絶望の城」で登場した佐原は最後には死亡してしまうキャラクターでもあります。今回は賭博黙示録カイジの佐原について、死んだ理由と死因となった風の原因についてまとめていきます。

賭博黙示録カイジは1996年から1996年にかけて週刊ヤングマガジンにおいて福本伸行先生によって連載されたギャンブルを題材とした漫画です。独自のギャンブルに加えて極限状態の中での人間の思考や生き様、さらには福本伸行先生独自の作風が話題を集め高い人気を誇る作品で、賭博黙示録カイジを始めとするカイジシリーズは改題を繰り返しながら2020年8月現在でも連載され続けている作品シリーズになっています。

友人の保証人になった事をきっかけに多額の借金を負う事になった自堕落な生活を送る青年カイジは、闇金の遠藤に紹介を受ける形で、多額債務者を集めて行われるギャンブル船「エスポワール」に乗り込みます。船中で行われる限定ジャンケンにおいてカイジは幾度となく煮え湯を飲まされながらも追い込まれた者が見せる圧倒的なひらめきと駆け引きを繰り広げていく事になります。

佐原はエスポワール船から降りた後カイジが始めたコンビニのバイト先の後輩であるという立場のキャラクターです。金色に染めた髪と饒舌な軽口から軽薄な雰囲気を醸し出しているキャラクターです。アルバイトで生計を立てどこかで一発当てる事を夢見ながらも対した努力をしているわけでもないという点ではカイジに親しい存在であるとも言えます。

カイジとはバイト先で店の売上金が盗まれた事件で因縁があり、本来の真犯人は佐原でしたが、普段の態度からカイジが疑われたのを良い事にカイジに冤罪を被せて良いように利用した関係でもあります。当然利用されたカイジは激昂しますが、それも上手く窘め酒を奢る事で有耶無耶にしたりしています。

佐原が最初に参加したギャンブルは人間競馬と呼ばれるギャンブルで、高さ8~10メートルにかけられた25メートルの平均台を渡るというギャンブルです。このギャンブルは参加者はどちらかといえば競走馬でしかなく実際にお金をかけるのはそのギャンブルをみている富豪達になっています。その代わり参加者は1位か2位でゴールすると賞金が得られるという仕組みになっています。

平均台という場所の都合上、平均台を渡り始めた時点で順位は確定的ですが、この人間競馬では他の参加者を押したりして落下させる事で順位を上げる事ができるというルールも存在し、参加者達は他人に怪我をさせるかもしれないという葛藤、自分が落とされるかもしれないという恐怖と戦いながら平均台をクリアする必要があります。

この人間競馬にてカイジは失格してしまいますがなんと佐原は優勝、1位に与えられる賞金である2000万円の引換券を手に入れる事に成功します。

上記の人間競馬で手に入れた引換券を現金にする為にはさらなるギャンブルに挑む必要があります。それが鉄骨渡りです。基本的なルールは人間競馬と同様ながら高さが74メートルと超高層になり、落下＝即死の状態で挑まなければならない事、さらに鉄骨には電流が流されており手を付く事は許されないなどのルールが追加されています。代わりにこの鉄骨渡りは順位制ではなくゴールにたどり着けば良いという事になっています。

この鉄骨渡りにて恐怖心などから次々と死亡していく参加者の中2番目に鉄骨渡りを介しした佐原は順調に足を進めていきます。途中前を進んでいた太田を結果的に見捨てる形になってしまった事で、幻覚に囚われてしまう一面もあり一時は動く事が出来なくなってしまいましたが、なんとかゴールまで辿り着く事に成功します。

鉄骨渡りのゴールでは賞金の引換券の引き換え機と富豪達が待ち望んでいました。安心した様子で扉を開く佐原でしたが、突如室内から室外に向けて突風が発生、佐原はこの突風に吹き飛ばされる形で落下してしまいます。

風が吹いた理由は賭博黙示録カイジ作中でも触れられているように室内と室外の気圧差によるものです。鉄骨渡りの会場となっている場所は高さ74メートルにもなる高層ビルです。高さも高さなので当然気密性も高く、その上室内にいるのはVIPとも言える存在なので当然室温はばっちり管理されている状態にあると言えます。この温度差からくる気圧差によって風が発生し佐原は死んだのです。

もちろんこれは主催者である帝愛は把握している事態であり、いわば帝愛の罠、佐原が死んだのは帝愛の陰謀ともいえます。佐原がドアを開ける直前、その様子を後ろでみていたカイジは不穏なものを感じて佐原を静止しましたが佐原は聞く耳を持ちませんでした。結果的に佐原が死んだ事でカイジはこの鉄骨渡りの真のゴールに気づく事が出来たのでまさに運によって引き寄せた結果とも言えます。

カイジシリーズ作中において最後に死んだキャラクターは他にも大勢いますが、その中でも特に佐原がピックアップされる事が多い理由の1つが佐原がギャンブルに参加した理由です。カイジシリーズに登場するギャンブルの参加者は基本的に多重債務者であり仕方なくという形で参加しています。対して佐原は借金もない状態でギャンブルに参加したのです。

借金のない佐原が帝愛のギャンブルの存在を知る事が出来たのはカイジとの繋がりがあります。カイジが遠藤に2度目のギャンブルに誘われた現場に遭遇し、遠藤に参加を志願したのです。そこには元々持っていた一発当てたいという思いがあったのだと考察されています。

佐原の声優を務めたのは俳優の甲本雅裕さんです。1989年から俳優として長く活動している俳優さんでドラマや映画を中心に活動されています。アニメでの声優を務めたのは「逆境無頼カイジ」の佐原のみで、その他に声優を担当した作品はありません。バイプレイヤーとして多くの作品に出演しており、バイプレイヤーとして実力はトップクラスであると言われています。

甲本雅裕さんがこれまでに出演した作品としては「踊る大捜査線」シリーズの緒方薫役、「はみだし刑事情熱系」シリーズの牧刑事役、「遺留捜査」シリーズの村木繁役、「三匹のおっさん」シリーズの清田健二役などの他、「下町ロケット」「バイプレイヤーズ」「ユニバーサル広告社〜あなたの人生、売り込みます!〜 」「花咲舞が黙ってない」「出入禁止の女〜事件記者クロガネ〜」などに出演しています。

ここからは既にカイジシリーズを視聴している人の佐原に関しての感想を紹介していきます。鉄骨渡りで死んだキャラクターは落下の瞬間が最後のシーンとなっており実際に死亡するシーンは描かれていません。それは佐原に関しても例外ではなくその心情などがどうだったのか、何を思い浮かべたのかが気になるという声は非常に多くなっています。

またカイジと佐原の関係性についても言及するファンは多いです。極限状態だったとはいえ最後にはお互い助け合えるような関係性を築いた事もありこの関係性に到達したからこそ佐原が鉄骨渡りだけの登場にも関わらずカイジとファンの心に残っているとする声も多くなっています。

佐原に声優を務めた甲本雅裕さんに関してはベテラン俳優さんだけあって安定した声質で佐原を演じてくれた事がより深い感情移入に繋がったとして称賛されています。

佐原はカイジシリーズに登場し死亡したキャラクターの中でもカイジの胸にも大きく刻まれたキャラクターの1人です。ギャンブル参加前の関わり方はもちろん、最後には同志としてみていたという動きも強く後々の回想の中でも思い出される事が多いキャラクターになっています。カイジの深層に残っているキャラクターを知る意味でもまだカイジシリーズを視聴していない人は佐原に注目しながら視聴してみる事をオススメします。