オーバーロード・アルシェの切ないエピソードや悲劇の結末とは？かわいい画像も紹介

オーバーロードの作中に悲惨で印象的な最期を迎えるキャラクター達は大勢いますが、中でもアルシェのエピソードや結末はまさに悲劇で、web、書籍と印象強く、web版オーバーロードと書籍版オーバーロードでは大きく変わった結末になっています。今回はオーバーロードのアルシェの悲劇の過去や結末、そのエピソードや、さらにアルシェの可愛い画像も紹介していきます。

アルシェは『フォーサイト』というワーカーチーム所属の魔法使いである少女です。相手の魔力量を見ることができるタレント持ちで若くして第三位階までの魔法を操り、帝国魔法学院の生徒であった頃は天才として知られていました。しかし早熟故であるがためで既に成長限界に達しかけています。web版での名前は『アルシェ・イーブ・リリッツ・フルト』で、書籍版では『アルシェ・イーブ・リイル・フルト』となっています。

優秀なアルシェとは裏腹に、家庭環境は最悪なものでした。その家庭環境がアルシェの悲劇の始まりとなりました。ここからはオーバーロードのアルシェの悲劇の原因となったエピソードを紹介していきます。

元は帝国貴族であったアルシェの実家、フルト家ですが、バハルス帝国の皇帝である鮮血帝こと『ジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル＝ニクス』の行った反対勢力の貴族や無能な者の粛清という改革により貴族位を剥奪されました。しかし父親はまた貴族に返り咲くがために借金をしてまで見栄を張り美術品などを買い込んでいました。さらには母親も化粧品や香水など、余裕のない状況で必要のないものを買うことをやめませんでした。

アルシェも父親の浪費癖を黙ってはいませんでしたが、「貴族たるもの、こういったものに金をかけなければ笑われてしまうものだよ」と現実を見てはいませんでした。アルシェが家は既に貴族でないことを伝えると強く否定し、ジルクニフに対して怒りをあらわにします。アルシェもそれ以上は強く出ることができず、自分にも非があると考えています。

そのため今までに何度も繰り返されてきた両親の浪費を止めることはできずに、両親に代わってアルシェがワーカーとして働くことで家族を支えてきました。しかしフォーサイトのメンバーとして稼いだお金の使い道は自身の強化に使うことが暗黙の了解であり、当然のことです。命を預けることになるチームのメンバーの装備が弱いままではチームとしても迷惑になるからです。そのお金をアルシェは生活のために使っていました。

しかしそんなアルシェに対してフォーサイトのメンバー達は何も言いませんでした。その事に気づいていたアルシェはフォーサイトのメンバー達のためにも、今まで支えてきた両親の元を離れまだ幼く可愛い妹二人を連れて家をでることを決意します。両親やフォーサイトのメンバーにもそのことを伝えていて、アルシェが本気であることがわかります。

アルシェはそんな両親を支えるために、冒険者としての道を逸れた者達、『ワーカー』となりましたが、通常ギルドに出される依頼というのは、生態系を崩さないか、犯罪のような危険な依頼ではないかをギルドが調査を行い適正である者たちへと依頼されます。しかしワーカーは貴族からの犯罪のような危険な依頼や所謂汚れ仕事などでも報酬次第では請け負います。アルシェはそんな世界で数々の死線を超えお金を得ていました。

アルシェの所属している『フォーサイト』は戦士であるヘッケラン・ターマイトをリーダーとして、神官であるロバーデイク・ゴルトロン、ハーフエルフで盗賊であるイミーナ、そして魔法使いのアルシェの4人チームです。ワーカーチームとしての実力は冒険者でいう所のA相当で、上位の実力派チームです。依頼を受けるかの相談では慎重で、依頼主の噂や状況までの調べを行うほどです。

そんなフォーサイトへフェメール伯爵から悲劇の始まりとも言える、とある依頼がフォーサイトへ届きます。内容は王国国土にあるナザリック大地下墳墓の調査というもので、報酬金額は全部で金貨1800枚にも及び、場合によっては追加報酬もあるとのことです。一般の職人が一月に3金貨を稼ぐことから見てもかなりの大金です。この時アルシェの父親の借金は書籍版で金貨300枚以上、web版で金貨400枚以上となっていました。

アルシェに借金があることを知ったヘッケランたちは、普段なら断るようなこの依頼をアルシェのために受けることにします。そしてアルシェはこの依頼で得たお金を最後の借金返済にあて、妹二人を連れて家を出ることを決意します。しかしこれが悲劇の始まりとなりました。ここからは書籍版とweb版で起こったアルシェの悲劇のエピソードを紹介していきます。

フェメール伯爵からの依頼を受けたことで、アルシェだけでなく、フォーサイトのメンバー達もその悲劇の渦に巻き込まれることになります。オーバーロードではweb版、書籍版とでストーリーに違いがあります。ここからはオーバーロードの中でも印象的なそのエピソードをweb、書籍と分けて紹介していきます

フォーサイトはフェメール伯爵の依頼を受けて、王国国土にあるナザリック大地下墳墓、オーバーロードの主人公であるアインズの拠点の調査へ他のワーカーチームと共に向かいます。ナザリックの異様な雰囲気に戸惑いつつも、4チームのうち3チームがナザリックの内部、巨大な壁の内へと向かうことになり、アルシェたちフォーサイトも内部へ向かうことになりました。

アインズは既に侵入者であるワーカーたちにの存在に気づいていており、土足でナザリックに侵入したワーカーたちに腹を立てていました。ワーカーたちはオーバーロードの作中で最強の存在に気づかれているとは知らずに不自然なまでに静かで罠のないナザリックを進んで行き、ある程度奥に進んだ先の部屋で、棺に入った大量の金や財宝を見つけました。

今まで不自然なほど罠がなかった事や墓であるのにも関わらずアンデッドなどのモンスターに出くわさなかったことを幸運だと勘違いし、宝に夢中になりました。そして危険だと理解はしていても頭から宝の存在が離れず、愚かにもさらに奥へと道を進むことにしたワーカーたちですが、これがアルシェやフォーサイト、ワーカーたちの悲劇のエピソードへの一歩となりました。

アルシェたちフォーサイトは、先に進んだ所でアンデッドと戦闘となり、倒しきって一息をつくと突然足元に魔法陣が展開し光に包まれ闘技場へと転移させられました。そこからは空が見え、アルシェ達は外に出たと考えます。そしてそこでオーバーロードの主人公でありナザリックの支配者であるアインズ・ウール・ゴウンと対峙することになります。

アインズは魔法使いの姿ではなく骸骨である頭部を晒し、黒く輝くフルプレートメイルを纏い右手に巨大な剣を持つ戦士の姿で登場します。まずはヘッケランがアインズに交渉を試みるも、ナザリックに許可を得て踏み入ったと嘘をついたのが始まりでアインズの仲間の名を騙ろうとしたことからアインズを激怒させてしまいます。当然アインズのそういった感情は抑制されますが、アインズの中では小さな怒りが燻ぶっていました。

戦士であるアインズとフォーサイトの戦闘はどちらも決めてに欠ける状態で、アインズの桁外れの身体能力から振るわれる一撃一撃にヘッケランがギリギリで避け他のメンバーがカバーし、フォーサイトの経験からくる連携のとれた攻撃をアインズがその計り知れない身体能力であり得ない速度で反応し避けるといった戦闘が繰り広げられます。

アインズが剣を捨て鎧姿から、ズボンだけの姿になりヘッケランとアルシェが、アインズが魔法使いだったことに気づきます。しかしアインズが魔力の気配を隠していたことで魔力を見ることができるアルシェは必死にアインズが魔法使いであることを否定しますが、アインズが隠していた魔力の気配を解放すると、その圧倒的な魔力の量を見たアルシェはその膨大な魔力や恐怖に耐えきれずその場で嘔吐してしまいます。

オーバーロードの主人公であるアインズの圧倒的な迫力に勝てないことを悟ったフォーサイトはそれでも逃げる時間を稼ぐために果敢に挑みますが、チームリーダーであるヘッケランが一瞬にして殺されたことによってアルシェ達の心は折られてしまいます。しかしアインズは、後ろから追っ手をつけるが一人だけ逃げるチャンスを与えます。イミーナやロバーデイクは迷わず妹がいてフライを使えるアルシェに逃げるよう伝えます。

最後の別れだと悟りながらも声にならい声で了承したアルシェはフライを使って地面をすべるように飛び逃げます。残ったイミーナはアインズによって無残な死を遂げ、ロバーデイクはアインズから人体実験に協力すればアルシェを殺さないという取り引きを呑み生きたまま捕らえられます。そしてシャルティアが逃げたアルシェの後を追います。

魔力を回復するために少し休憩をとり仲間の無事を祈ってるとシャルティアが目の前から顔を覗いてることに気がつきフライを使って上へと逃げますが途中で見えない壁に阻まれ、外だと思っていた場所が、オーバーロードの至高の41人が作り上げたナザリックの第六階層で地下であることを伝えられ最後まで抵抗しますが殺されることなくシャルティアに捕らえられます。その絶望から自我を手放してしまいます。

アインズはガウンとズボンを纏い、後ろにアルベドを従え登場します。書籍版でもヘッケランがアインズの仲間の名を騙ろうとしアインズを激怒させます。感情を抑制されたアインズはガウンを脱ぎ、手には片刃の漆黒に染まる剣と黒く丸い盾がいつの間にかありました。

web版同様の攻防が繰り広げら、アインズが魔法使いの真の姿を見せることによって恐怖からアルシェが嘔吐して、戦況が一変するところまでは同じです。イミーナを庇いヘッケランが戦闘不能になったことで、イミーナとロバーデイクはアルシェに逃げるよう伝えます。仲間を庇ったイミーナやロバーデイクに免じてアインズはアルシェに苦痛のない慈悲のある死を与えることを約束します。

逃げたアルシェの後をシャルティアが追います。web版同様にアルシェがシャルティアに気づき必死に逃げますが見えない壁にあたり外ではなくナザリクの第6階層、つまり地下であることを知らされますがそれでも最後まで抵抗します。しかしシャルティアに捕らえられ恐怖から気絶し、その後シャルティアによって苦痛のない死が与えられました。

アルシェのその後、結末はweb版オーバーロード、書籍版オーバーロードで大きく変わっています。web版では助命されたアルシェですが、その後のエピソードは読者の感想によって決められました。ここからはアルシェの結末をweb版オーバーロードと書籍版オーバーロードの二つのエピソードを紹介していきます。

web版のエピソードでは命は助かったアルシェですが、ナザリックに捕らわれたアルシェはその後シャルティアに与えられます。そこで文字通りシャルティアの玩具にされ、ロバーデイクの変わり果てた姿を一度見たアルシェは、次は自分がロバーデイクのようにされると怯え恐怖し、シャルティアに飽きられないように必死に媚びを売ります。最初は苦痛でしたが、やがてそこに快楽を覚えアルシェ自ら欲するようになっていきます。

そんなアルシェは元は実家が貴族であったため、舞踏会でのダンスやマナーをアインズに教えたことで、その対価を与えられます。はじめはシャルティアに純潔を奪ってほしいと答えるアルシェでしたが、アインズが邪神教団で偶然見つけ保護したアルシェの二人の妹、ウレイリカとクーデリカの姿をアルシェに見せると、アルシェは、主人であるシャルティアや他の階層守護者前でアインズに向けて攻撃魔法を唱えようとします。

アルシェは階層守護者たちに止められ魔法を唱えるまではいきませんでしたが、妹の姿を見たことで気を持ち直したアルシェに対してアインズがもう一度対価について問われると、「私たちが考える幸せを維持したまま……ここで暮らさせて欲しい。魔法などによる幻術などではなく」と願います。アインズはそれを了承し、現在アルシェは第六階層のログハウスにて食料や寝床そして安全を得て妹二人と暮らしています。

苦痛なき死を与えられた後のアルシェの遺体は、ナザリックにより有効に使われます。口、声はエントマに与えられ、皮膚はデミウルゴス、頭はシルクハットの一体に、腕はデッドマン・ストラグルなどに渡り、残った部分はグラントの子供のエサとなり一片も残すことなく使われました。ここからは悲劇を迎えたアルシェのイラスト画像を紹介していきます。

アルシェは無残な目にあいながらも、オーバーロードのキャラクター人気投票で15位を獲得するほどの人気があります。ここからはナザリックに侵入してしまい、web版オーバーロード、書籍版オーバーロードで散々な悲劇に見舞われた、そんなアルシェの可愛いイラスト画像を紹介していきます。

闘技場から逃げ、見えない壁に逃げ道を阻まれたアルシェがシャルティアに捕らえられたシーンのイラスト画像です。web版オーバーロードや書籍版オーバーロードともに捕らえられたときにシャルティアに顔を舐められていました。

戦士から魔法使いへと姿を変え、その膨大な魔力をタレントにより見てしまうアルシェのイラスト画像です。その後アルシェはその膨大な魔力や恐怖に耐え切れずに嘔吐してしまいました。

web版オーバーロードでは生きたままシャルティアに捕らえられたアルシェはその後のイラスト画像です。シャルティアの玩具となったアルシェは猫の耳を模したヘアバンドを付け、尻尾をつけられます。小説では服を着ることを許されていませんでした。

アルシェとイミーナが手配書を見ながら相談しているイラスト画像です。二人の妹を持つアルシェですが、フォーサイトの中では愛される妹のような存在でした。アルシェが嘔吐してしまったときに、イミーナが背中をさすろうとアルシェに駆け寄るシーンがあります。

アルシェの全体が描かれているイラスト画像です。アルシェの持つ杖はアルシェの背丈ほどの大きさがあり印象的です。依頼をこなして得たお金を借金や生活に充てていたためにアルシェの装備はほとんど変わることがありませんでした。

web版では最終的に姉妹三人で安全が確保され暮らしていますが、書籍版ではシャルティアによって殺され、web版では心を殺しシャルティアの玩具として必死だったアルシェのエピソードはとても残酷です。アルシェのイラスト画像もそのようなシーンを描いてあるものが多いです。web版では最後に幸せを得ていますが、書籍版でのせめてもの救いは苦痛のない死を迎えられたことでしょうか。