2018年07月24日公開
2018年07月24日更新
僕たちがやりましたの市橋とトビオの関係は?原作では自殺で死亡する?
「僕たちがやりました」は、荒木光と金城宗幸による日本の漫画で、2015年から週刊ヤングマガジンで連載されていました。また、「僕たちがやりました」は2017年に実写ドラマ化もされ、そのスリリングな内容が話題を呼びました。物語の事の発端は、トビオ達の通う凡下(ぼけ)高と、因縁の仲であった矢場(やば)高の市橋率いる不良グループの対立でしたが、次第に市橋とトビオは心を許し合う仲になっていきます。しかし原作では市橋は自殺するのは本当でしょうか?今回はそんな市橋とトビオの関係に迫ります。
目次
僕たちがやりましたとは?
「僕たちがやりました」は、2015年、週刊ヤングマガジンで連載されていた漫画です。原作者は金城宗幸さんです。「僕たちがやりました」も、2017年には主人公の増淵トビオ役を窪田正孝さん、矢場高校一の不良、市橋哲人役を新田真剣佑さん、ヒロインの蓮子を永野芽衣さんといった豪華なキャストで実写ドラマ化され、原作を忠実に再現した作品となりました。
僕たちがやりましたのトビオを徹底解析
「僕たちがやりました」の主人公で名前は、「増渕トビオ」です。トビオは凡下高校に通う、ごく普通の平凡な男子高校生でした。必死になって追いかける夢もやる気もありませんでしたが、ただ同級生の伊佐美、まる、そして凡下高校フットサル部OBのパイセン(先輩)とつるむ毎日に満足し、そこそこの人生が理想的だと考えていました。
原作ではトビオの通っている凡下高校には、「生徒は必ず部活動をしなくてはならない」という校則が描かれているシーンがあります。トビオ達は校則を守る為に名だけの「フットサル部」に入部していますが、実際は校舎屋上にある人目につかない部室で、同級生のマル、伊佐美、そしてOBのパイセンと共に他愛のない会話を楽しみ、ゲームなどをして過ごしていました。この生活が、トビオにとっての「そこそこの人生」だったのです。
僕たちがやりましたのトビオは仲間思い?
トビオは恋や愛には無頓着でした。異性と付き合い過ごす時間よりも、仲間と過ごす日々に幸せを感じていたのです。トビオ達が事件を起こしてしまった理由も、仲間であるマルが矢場高の市橋率いる不良グループにボコボコにされてしまった復讐でした。実写ドラマ「僕たちがやりました」でも原作同様、トビオ達のおもしろおかしいやりとりは忠実に再現されており話題になりました。
僕たちがやりました重要登場人物・「パイセン」
トビオの「そこそこの人生」にとって、重要な登場。人物は凡下高校OBである「パイセン」でした。パイセンはお金持ちのニート、でトビオ達の為ならいくらでもお金をだし遊び惚けて過ごし、何かあるとお金ですべてを解決してくれました。今回の爆破事件の計画を企てたのもこの「パイセン」でした。
実写僕たちがやりましたのトビオを演じたのは?
実写ドラマ「僕たちがやりました」でトビオを演じたのは、窪田正孝さんです。窪田さんは、フジテレビ系深夜ドラマ「チェケラッチョ!!㏌TOKYO」で初主演を務めあげ、その後「デスノート」など数々の作品に出演している人気若手俳優です。「僕たちがやりました」では、28歳で原作のイメージ通りの高校生の役を見事に演じました。
僕たちがやりましたの市橋とは?
「僕たちがやりました」の、重要な登場人物の一人、市橋哲人を紹介します。矢波の不良グループを率いる、矢場高校2年生で、矢波高一の悪です。矢場高校生の中で、市橋に逆らえる者は誰一人としておらず、市橋に言われた命令は絶対で、恐喝、暴行と犯罪をも犯して警察にも目をつけられているほどでした。
実写僕達がやりましたで市橋を演じたのは?
実写「僕たちがやりました」で市橋哲人を演じたのは、新田真剣佑さんです。新田真剣佑さんは、高校生までは、学業に専念。ハリウッドで生活をしていました。2012年より俳優としての活動を再開、2014年より日本でも活動をはじめ、代表作には「ちはやふる」などがあげられます。ちはやふるでは、爽やかな好青年を演じていましたが、「僕たちがやりました」では不良役を演じ切りました。
特に市橋を演じた新田真剣佑さんの評価は高く、市橋が死亡してしまうという展開には悲しみの声があがり、「市橋ロス」なる言葉がたびたび呟かれるほどで市橋ファンはかなりいたことがうかがえます。
僕たちがやりましたのトビオと市橋の関係は?
ここまでは僕たちがやりましたのトビオと市橋、それぞれの紹介をしてきました。近くの高校に通う同学年といえど、暮らしも性格も全く違うトビオと市橋。二人はなぜ対立しあうようになったのでしょうか。また、親友へと移り変わっていく経緯は?そして、市橋の死亡とトビオは関係しているのか?ここからは、いよいよトビオと市橋の関係についてまとめていきます。
僕たちがやりましたの凡下高校と矢波高校
僕たちがやりましたのトビオの通う凡下高校と、市橋の通う矢波高校はすぐ近所、道路を一本挟んで向かいにあります。矢波高生の市橋率いる不良グループを、凡下高校の教師含む生徒たちは警戒、恐れていました。トビオ達はそんな矢波高生に目をつけられぬよう、身をひそめることしかできませんでした。
同級生や知り合いが矢波高生に暴力をふるわれていようなんだろうが、トビオは見て見ぬふりをしてきました。自分たちは草食動物で、矢波高生は肉食動物であると例え、草食動物である以上、肉食動物に見つからないようひっそりと暮らして生きる運命なのだとトビオは悟っていたのです。警察沙汰の問題を起こし、いつ人生を棒に振ってもおかしくない矢波高生の暮らしを馬鹿にすらしていました。
僕たちがやりましたのトビオと市橋の対?
矢波高生に目を付けられないように生活してきたトビオ達ですが、仲間の「まる」が、「矢波高生死ねー‼」と小声で叫んでいるところを、運悪く矢波生に聞かれてしまいます。そのことが原因で市橋の怒りをかってしまったトビオとまるは、市橋に路上で裸になるよう命令されてしまいますが、凡下高校生卒業生、「パイセン」が現れ、お金でその場をまるく収めてくれます。この一連の出来事が、トビオと市橋の関係の始まりです。
しかし、その場はうまく逃げ切れたトビオ達でしたが、後日「死ね」と言ってしまったことが原因で、ついに矢波高生の標的になってしまったのです。
マルは一人でトイレにいるところを矢波高校生に拉致られ、ぼこぼこにされてしまいます。それはひどいもので、ボコボコにされてしまったマルは駐車場に駐車してあったパイセンの車の前に箱詰めにされ置きざりにされていました。その光景を目の当たりにしたトビオ達は怒りに震え、ついに矢波高生への復讐を心に決めます。
「僕たちがやりました」って一体何をやったのか?
トビオ達は、簡易的な爆発物を作り、深夜の矢波高に侵入、爆弾物を設置しました。ただ矢波高生達をビビらせようという考えだったのですが、仕掛けていた爆発物がプロパンガスに引火、大爆発してしまったのです。凡下高の屋上から爆発物を遠隔操作していたトビオ達は、屋上からその光景を眺めていましたが、まさか自分たちの仕掛けたものにあんな威力はないと、目の前で起きている事態が理解できませんでした。
この爆破事故で、多くの矢波高生と、教師が重軽傷を負い最終話に死亡してしまった人数は10人を超えてしましました。帰宅し、矢波高生の訃報をニュースの報道で見たトビオは、いくら殺意が芽生えていた相手とはいえ、本当に命を奪ってしまった現実に次第に恐怖を感じはじめました。トビオ達がやてしまったこと、それはもはや復讐の域を超えてしまたのです。「僕たちがやりました」それは、爆破事件をおこしてしまったことでした。
僕たちがやりましたの市橋は爆破事故で死亡した?
トビオは爆破事故の後、放課後に幼馴染の青川蓮子とカラオケに行き、その時蓮子から市橋が爆破事故に巻き込まれて死亡したと聞かされます。動揺を隠せなかったトビオでしたが、蓮子に怪しまれないようその場は明るく振舞いただがむしゃらに蓮子とのカラオケを楽しみます。蓮子と過ごす時間に喜びを感じながらもトビオの気持ちは複雑でした。
しかし、実際は恐怖と罪悪感にトビオは押しつぶされそうでした。自分が幸せな人生を歩んでいる姿を想像すると、死亡してしまった市橋の顔が浮かんできてしまうのです。それは、トビオだけではなくあの場にいた、伊佐美やマル、パイセンも同じでした。特に伊佐美は自分がしてしまったことの罪悪感に負けてしまい、首つり自殺を図ってしまうほどでした。
僕達がやりましたの市橋は爆破で死亡しなかった?
市橋が自分たちのしかけた爆発物により、死亡したと思っていたトビオ達でしたが、実際は爆破により重症を負うも市橋は一命をとりとめていました。しかし、完全に完治することは望めないほどの重症で満足に歩くこともできません。市橋は犯人逮捕の報道を知ると、関係しているであろうトビオ達を警察よりも早く見つけ出し、自分の手で殺すべく、仲間にトビオ達の捜索をさせました。
僕たちがやりましたの市橋と蓮子
矢波高爆破事件の前からお互いの共通の友達を通して関わりのあった市橋とトビオの幼馴染の蓮子は、パイセンの逮捕をきっかけに逃亡生活を送っていたトビオをお互いの目的の為に協力して探す約束をします。市橋はトビオの復讐をするため、蓮子はトビオに自分の気持ちを告白すためでした。次第に市橋と蓮子の仲も深まっていき、市橋は蓮子への気持ちを膨らませていったのです。
僕たちがやちました市橋は原作で自殺で死亡する?
爆破事故で一命をとりとめ、トビオ達への復讐心に燃えていた市橋ですが、市橋は原作、実写ドラマ共に突如自殺してしまいます。市橋はなぜ自殺という死への道を選択してしまったのでしょうか。原作でも、ドラマでも明確な理由は語られることはありませんでしたが、市橋が自殺の道を選んでしまった要因と思われるものについてまとめます。
僕たちがやりましたの市橋はなぜ自殺した?要因その1:叶えられなくなった夢
市橋には夢がありました。ドラマ「僕たちがやりました」ではバイクレーサーになり、世界中のレースに出場し大金を稼ぐことが夢だったと書かれていますが、原作ではパイロットになって政界中を回ることだったと市橋は語っています。しかし、自由に動けなくなった身体で夢を叶えることはできません。市橋は自分の将来に失望したのかもしれません。
僕たちがやりましたの市橋はなぜ自殺した?要因その2:仲間の裏切り
警察より先にトビオ達を見つけ自分の手で復讐をしたいと考えていた市橋ですが、身体が自由に動かない為、事件前からつるんでいた仲間を使ってトビオを探させます。しかし、そこで以前からいいように使われていると不満があった仲間たちは市橋を裏切ります。
僕たちがやりましたのトビオと市橋は友達になる?
トビオは学校の屋上から飛び降り自殺をしようと屋上から飛び降りたものの命が助かります。トビオは死んで罪を償おうとしましたが、もし生き残った時は罪を忘れ、新しい自分として生きていこうと心に決めていました。運よく命が助かったトビオは、偶然同じ病院に入院していた市橋に対して、後ろめたさを感じることなく明るく振舞い、接したのです。
また、爆破事件の「真犯人」を名乗る人物が逮捕されたことにより、市橋のトビオに対する復讐心も消えていました。それどころか、明るく前向きに生きているトビオの姿に市橋は感銘をうけていました。次第に市橋はトビオに心をひらき、市橋とトビオの仲はどんどん深まっていったのです。
僕たちがやりましたの市橋はなぜ自殺した?要因その3:トビオの裏切り
市橋はトビオの幼馴染の蓮子に片思いをしていました。市橋は蓮子に告白もしています。トビオは市橋の蓮子に対する気持ちを知り市橋の背中を押し続けていました。それなのにも関わらず、トビオは蓮子と付き合い始めてしまいます。身体に大きな傷を負ってしまっただけではなく、失恋で心にも傷を負ってしまったのです。
僕たちがやりましたの市橋はなぜ自殺した?要因その4:孤独の市橋
市橋が自殺の道を選んでしまった理由と考えられる要因その4は、唯一の家族だった市橋の祖母の死です。市橋には両親、兄弟はいないようで、唯一の家族は祖母でした。親友だと思っていたトビオと蓮子が付き合い始め、祖母も亡くなり、身体は自由に動かせない。市橋が自殺の道を選んでしまった理由はそこにあったのかもしれません。
僕たちがやりましたの市橋の最期
市橋は、トビオから蓮子と付き合っていることを聞くと、トビオに「コングラッチネイション」と祝福の言葉を伝えます。トビオは、その言葉にホッと胸をなでおろしますが、その後すぐに市橋から最期の言葉となるビデオメールが届き、しに直後、市橋はついに死亡してしまいます。
ぼく達がやりましたのトビオの罪悪感
パイセンの父親が仕組んだ偽物の犯人が「真犯人」として逮捕されたことにより、逮捕を逃れたトビオでしたが、市橋の死亡により爆破で10人もの人の命を奪ってしまったことに加えてトビオの罪悪感はますます大きくなっていきました。市橋はトビオが犯人だという事実を知ることなくトビオを友達だと思い信用したまま死亡したのです。
トビオ同様、同じく犯行を共にしたパイセンや、マル、伊佐美もまた罪悪感に苛まれ最終的に自首することを決めます。「僕たちがやりました!」と自首したのです。その後、罪を償ったトビオ達ですが、トビオの罪悪感は薄れることがありませんでした。蓮子と別れ、新しくできた彼女と結婚、新しい命が誕生するもトビオの脳裏には爆破事件で奪ってしまった命への罪の意識がいつもあったのです。
僕たちがやりましたの市橋とトビオの関係についてまとめてみた!
以上、ここまで市橋とトビオの関係についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。市橋がなぜ自殺という道を選んでしまったのか、原作でも実写ドラマでも明確な理由は語られていませんが、トビオが大きく関わっていたことに間違いはないと言えるでしょう。ドラマ放送から丁度1年が経ちましたが、「僕たちがやりました」をもう一度見返してみると新たな発見があるかもしれません。