【ワンピース】藤虎（イッショウ）の名言・名シーン集！かっこいい名セリフランキング

藤虎（イッショウ）は、『ワンピース』に登場する盲目の海軍大将。ドレスローザ編で初登場し、ドレスローザ王国で起こった大事件を最後まで見届けました。今回は、そんな藤虎の名言集を名シーンと共にランキング形式で紹介していきます。まずはその前に、『ワンピース』の基本情報と藤虎のプロフィールなどを押さえておきましょう。

『ワンピース』は海賊王になることを夢見る少年が仲間たちと共に冒険を繰り広げる海洋冒険ロマン漫画。作者は尾田栄一郎で、連載は1997年に『週刊少年ジャンプ』にてスタートしました。既刊は2020年4月時点で96巻。

1999年に放送が開始されたテレビアニメも、絶賛放送中です。アニメ以外にも、ゲームやアプリ、舞台など様々なメディアミックスが展開されており、今やアニメや漫画に興味のない人でも名前だけは知っているというほど知名度のある作品に成長しました。

主人公は悪魔の実の1つである「ゴムゴムの実」を食べてゴム人間になった少年、モンキー・D・ルフィ。海賊王になることを夢見る彼は、伝説の秘宝「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」を見つけるべく大海原に繰り出しました。旅の途中で出会った仲間たちと共に、ルフィは襲いかかる困難を乗り越え、成長していきます。

『ワンピース』に登場する藤虎は、海軍本部の大将。藤虎は通り名で、本名はイッショウです。年齢は54歳で、8月10日生まれのしし座。身長は270センチ、血液型はS型です。出身地は偉大なる航路（グランドライン）。好物はうどんと蕎麦です。超人系悪魔の実の1つ「ズシズシの実」の能力者で重力を操ることができ、さらに武装色の覇気、見聞色の覇気を使いこなす強者。

盲目でありながら周囲の状況を的確に把握し、目が見えている者と変わらない戦い方ができます。世界徴兵という特殊な制度で大将の座に就いた人物で、生粋の海軍ではないため海軍でありながら海軍に染まりきっていないのが特徴。「仁義ある正義」を信念として掲げており、弱き者を第一に考えて行動します。守るべきは市民、という断固とした考えを持つ、軍人としても個人としてもできた人です。

藤虎（イッショウ）の「ズシズシの実」の能力は、重力を自在に操るというもの。狙いを定めた対象に強い重力をかけ、地面に押しつけることで動けなくしたり、周囲の瓦礫を吹き飛ばしたりすることが可能です。藤虎の操る重力は、上から下だけでなく真横にも重力をかけることができるため、様々な攻撃に応用することができるのです。また、反重力を操ることもでき、それを利用して岩などの巨大なものを浮かせて移動させることも可能。

そして最も恐ろしいのが、能力の効果範囲です。ズシズシの実の能力が届く範囲は、宇宙空間にまで及びます。そのため宇宙を漂っている隕石を能力で引き寄せ、地上に落下させることもできるのです。そんなことができるのは、能力者である藤虎自身が卓越した戦闘能力とコントロール技術を持っているため。彼が海軍本部の最高戦力である大将に抜擢されたのも納得の凄まじい実力の持ち主であることがわかります。

ここからは、藤虎（イッショウ）のかっこいい名言集と題して、藤虎の名言・名セリフや名シーンをランキング形式で紹介していきます。どの名言・名セリフも、藤虎の人柄が表れた心揺さぶるものばかり。この名言集を見れば、藤虎のファンになってしまうことでしょう。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第10位は、『ワンピース』74巻に収録されている第735話「藤虎の思惑」で登場する名言。藤虎がドフラミンゴを前にして言った宣言です。ドフラミンゴが支配するドレスローザ王国にて、それぞれ動き出した麦わらの一味。藤虎はとりあえず、麦わらの一味を押さえようとするドフラミンゴ寄りで動くことにします。

しかしそれは別にドフラミンゴの味方になったというわけではありませんでした。ルフィたちがドフラミンゴを狙っているのなら、その過程で一般市民に被害が出るかもしれない。藤虎はそれを防ぐことを最優先すべきだと考えたのです。市民の安全さえ確保できれば、藤虎は王下七武海の1人であるドフラミンゴすら捕らえる心積もりでした。

そもそも藤虎は「王下七武海制度」を厭うており、それを完全撤廃することを目標としていたのです。その自分の目標を、よりによって王下七武海のドフラミンゴ本人の前で宣言するところが、藤虎のすごいところ。彼の断固とした意志の強さを感じさせる名言・名シーンでした。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第9位は、『ワンピース』80巻に収録されている第800話「子分盃」で登場する名言。ルフィたちの活躍のおかげで、自由と平和を取り戻したドレスローザ。藤虎は海軍から逃げるルフィたちを見送り、彼らが消えた方向へこっそりと頭を下げ、このセリフを発しました。藤虎にとって、海賊であるルフィたちは敵です。

しかし藤虎は、ドレスローザの自由と平和が海軍ではなくルフィたちによってもたらされたものであることを知っていました。自らの組織の非を認め、敵である者たちの活躍に感謝して頭を下げることができる。藤虎の器の大きさが垣間見える名言・名シーンです。

この藤虎のセリフはひっそりと発せられたものでしたが、実は海軍本部の大目付である仏のセンゴクに聞かれており、それに気づいてギクリとするところはまた違った藤虎の魅力が表れていますので、そこまで堪能してください。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第8位は、『ワンピース』79巻に収録されている第793話「虎と犬」で登場する名言。ドフラミンゴがルフィに倒されたあと、藤虎はドレスローザの元国王であるリク王とドレスローザ国民に対し、土下座をしました。

ドレスローザを支配し、国民を長い間苦しめていたドフラミンゴ。海賊である彼を王下七武海だからと野放しにしてきたのは、世界政府と海軍でした。藤虎は海軍側の非を認め、真摯に頭を下げたのです。藤虎の立派な人間性が垣間見える名言・名シーンでした。この土下座のシーンに関しては、後でさらに掘り下げていきます。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第7位は、『ワンピース』79巻に収録されている第788話「私の戦い」で登場する名言。ドフラミンゴが発動させた「鳥カゴ」によって、ドレスローザは切り刻まれようとしていました。ルフィがドフラミンゴを相手にしている間、ゾロやフランキーたちは鳥カゴを食い止めようと試みます。そこに現れたのが藤虎でした。

藤虎はゾロたちと共に、鳥カゴを食い止めるべく行動を始めます。藤虎は盲目のため、ゾロが麦わらの一味であるとは気づいていないということで協力し始めました。しかし、目が見えていないとは思えないほどの実力者である藤虎が、一度は刃を交えたゾロに気づいていないとは考えられません。

藤虎は鳥カゴからドレスローザ国民を守るために、自身の盲目を理由に一時ゾロを見逃し、協力することにしたのでしょう。そして、一見無謀とも思える行動でドレスローザを守ろうとするゾロたちに、敵でありながら好感を抱いていることがこのセリフからわかります。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第6位は、『ワンピース』76巻に収録されている第760話「同じ賭け」で登場する名言。ドフラミンゴに操られたリク王を10年もの長きに渡って恨み続けてきたドレスローザ国民。しかし事の真相が明らかになり、一同はリク王に涙ながらにどうすれば良いのか問いかけます。武器を取って、ドフラミンゴと戦うべきか否か。

リク王はそんな国民たちに、もう少し待ってみようと提案しました。鳥カゴの中で、麦わらの一味と彼らに賛同するものたちが、ドフラミンゴ率いるドンキホーテファミリーを押さえています。リク王は彼らがドフラミンゴに勝利すると信じ、国の命運を託そうと考えていました。そしてそれは藤虎も同じ。ルフィたちが麦わらの一味が、海軍ではできない方法でドレスローザを救ってくれることを信じ、彼らに賭けたのです。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第5位は、『ワンピース』80巻に収録されている第799話「親と子」で登場する名言。ドレスローザから去るルフィたち麦わらの一味を追う海軍。ドレスローザの国民たちはルフィを逃がすために、わざとルフィたちを追いかけ、まとわりつきます。盲目ながらその様子を感じ取った藤虎は、ルフィのことを考え笑みを零しました。

海賊に苦しめられたドレスローザの国民たちも、元々は敵対していた者たちも、様々な人間がルフィの人柄に惹かれ、協力してくれるようになります。そしてそれは海軍大将である藤虎も同様でした。立場があるから追いはするものの、個人的には憎からず思っている。そんな想いがわかる名セリフです。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第4位は、『ワンピース』79巻に収録されている第793話「虎と犬」で登場する名言。世界政府と海軍の不備を認め、公衆の面前で土下座をした藤虎。海軍本部元帥の赤犬ことサカズキは、海軍が掲げる正義の面目が丸潰れだと激昂します。

しかし藤虎に言わせてみれば、王下七武海という制度の下海賊と手を組み、ドレスローザのような国を生み出した時点で、海軍の正義も面目もありませんでした。間違ったことをしたらそれを認めて謝罪する。これまで海軍はそんな当たり前のことをせず、自らの正義を守るために様々なことをもみ消してきました。

そうしなければ民衆の信頼を得られないというのなら、そんなものは元々ないも同じ。今更傷つけられるようなものですらありません。藤虎の、上司である赤犬、それどころか雇い主である世界政府や海軍本部にすら正論をぶつけるその姿勢と力強い言葉に、多くの『ワンピース』ファンが感動していました。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第3位は、『ワンピース』75巻に収録されている第747話「最高幹部ピーカ」で登場する名言。ドレスローザで騒ぎが起きたことで、ドフラミンゴが国に対して行ってきたこと、様々な闇が明らかになってきました。最早ドフラミンゴは七武海ではいられない、そう考えた海軍中将のメイナードは、藤虎にドフラミンゴを今すぐ捕らえるべきだと進言します。

それに対して藤虎はこの言葉を告げました。元々、海賊が信頼できないものであることは、海軍も重々承知していたはず。その上で、自分たちの都合のために王下七武海という制度を作り利用しようとしてきたのです。ここでただドフラミンゴを捕らえても、また新たな海賊を王下七武海として見繕い、ドレスローザのような国が生まれるだけ。それは海軍が何度も繰り返してきた過ちでした。

自分たちにとって都合が悪くなったから、ドフラミンゴを悪として捕らえ、国民を救おうとする海軍。しかしドレスローザだけでなく、多くの国の人々がドフラミンゴのような海賊によって苦しめられ、悲鳴を上げ続けていたはずで、それには全く気づかなかったのも海軍でした。

藤虎の言う怒りに満ちた悲鳴とは、海賊たちによって生まれたものだけではなく、海軍の怠慢によって生まれて海軍に向けられたもの。それを長い間都合良く聞き流してきたのかと中将、ひいては海軍を責める、凄絶な一言でした。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第2位は、『ワンピース』71巻に収録されている第705話「追撃のメイナード」で登場する名言。藤虎が部下に対して言ったセリフです。ドレスローザにあるコロシアムを出た藤虎は部下に対し、コロシアムの観客の数、町の人口、国の人口を調べてほしいと告げました。それを聞いた部下は、それが必要な情報なのかと疑問に思い、それを口にします。

海軍に最も重要なのは、捕らえるべき敵の情報であると思ったのでしょう。それを聞いた藤虎はこの名言を口にしました。同じ海軍ではありますが、藤虎と多くの海兵の間には正義の違いによる意識の差があります。藤虎の正義は、軍人として市民の安全と生活を守ること。

しかし他の海兵たちの正義は、悪である海賊たちを捕らえることです。元々は多くの人々を守るために海軍に入ったという海兵も多くいるでしょう。しかし組織に染まっていくと、当初の志を忘れてしまうことがままあります。藤虎に疑問をぶつけた海兵も、藤虎の言葉にはっとさせれた様子でした。

藤虎のかっこいい名言集・セリフや名シーンランキング第1位は、『ワンピース』75巻に収録されている第747話「最高幹部ピーカ」で登場する名言。この名言は、第3位で紹介した名言から続いているセリフになります。藤虎が一番怒りを覚えているのは、海賊たちではなく、自分たちの都合でそれを野放しにしてきた世界政府と海軍です。

怒り、悲しむドレスローザの民衆を見て、その怒りが抑えきれなくなったのでしょう。自分たちのために海賊を利用し、無用になれば捕らえる。そのせいで苦しむ民衆がいることなど、世界政府とその命令で動く海軍は考えもしません。自身が海軍に所属しているからこそ、藤虎がその事実に激しい嫌悪と憤りを感じていることがわかります。

これには海軍中将も顔面蒼白。何も言えなくなってしまいました。たとえこの場にいたのが下官である中将ではなく上官であったとしても、藤虎は迷うことなくこの憤りを言葉にし、ぶつけたでしょう。藤虎の強い正義感が伝わってくる、名言・名シーンでした。

ランキングでも少し触れた、藤虎（イッショウ）の土下座について改めて紹介していきます。ドフラミンゴがルフィに倒され、ドレスローザに平和が訪れました。藤虎はリク王のもとに現れ、彼とドレスローザ国民たちに向けて土下座をします。ドフラミンゴの危険性をわかっていながら、王下七武海として自由にさせ、ドレスローザ国王にまでしたのは紛れもない世界政府でした。

しかし世界政府はそれを認めないでしょう。時間が経てば、過去に何度もそうしたように事件の真実をもみ消される可能性すらありました。そのため藤虎は自分の判断でいち早く王家と国民たちに謝罪し、その様子を映像電伝虫で他国にまで流したのです。海軍本部の大将が不備を認めて土下座をするというこの一件は、世界に大きな衝撃を与えました。

しかし、これこそが藤虎の狙い。ドフラミンゴに手を出さずにいたのは、ドフラミンゴを野放しにしていた海軍が手出しできる道理がなかったことと、こうなれば世界政府と海軍の落ち度が隠蔽されることなく明るみになることを期待したからでした。

海軍本部に報告せず勝手なことをした藤虎は赤犬から責められましたが、藤虎は自身の信念を曲げることはありませんでした。藤虎の、組織の過ちを認め多くの人の前で頭を下げられる男気と、誰が相手でも自分の正義を貫ける強さに、多くのファンが心を打たれた名シーンです。

ドフラミンゴとの戦いで消耗したルフィが回復し、ドレスローザを立つ日がやってきました。藤虎にも海軍大将としての立場がありますので、ついにルフィたちを捕らえるべく、彼らの前に立ちはだかります。ルフィは藤虎と戦闘に入りますが、攻撃をする際にいちいち「殴るぞ」「蹴るぞ」と宣言しました。

盲目であることを憐れんでいるのかと怒る藤虎でしたが、ルフィは堂々と藤虎のことが嫌いではないため無言で攻撃することはできないのだと告げます。藤虎もルフィには好感を抱いていますが、互いの立場があるためにそれを口にすることはせず我慢して戦っていました。結局勝敗はつかない短い戦いでしたが、互いの信念が垣間見える良い戦闘シーンです。

本名も通り名もかっこよくて人気のある藤虎。アニメ『ワンピース』では、担当声優の声もぴったりだと絶賛されました。そして何より、組織の大義よりも自身の筋を通すその性格が大人気です。

藤虎の土下座シーンに衝撃を受け、そこから彼が好きになったというファンは多くいます。自らの意志で組織を背負い、その非を認めて大勢の人の前で深々と頭を下げるのは、簡単にできることではありません。

ルフィは類稀なる求心力で、多くの人間を惹きつけました。敵であるはずの藤虎も、ルフィの人柄に惹きつけられた人間の1人です。しかし盲目である藤虎は、興味を抱いたにも関わらずルフィの顔を見ることができません。嫌なものをたくせん見てきて自ら目を閉じた藤虎が、目を閉じたことを後悔したのが海賊であるルフィの顔が見られないということ。その事実に胸を打たれたファンは多くいました。

藤虎のような男になりたい、と考える『ワンピース』ファンは少なくありません。藤虎は男が憧れを抱く男の中の男でした。ドレスローザ編では、多くの男性ファンの心を打った名シーンの数々を堪能することができます。

藤虎（イッショウ）の名言・名シーンをランキング形式で紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？海軍の語る正義は世界政府に都合の良い正義で、民衆のための正義ではないことが多々あります。

しかし藤虎は、そんな組織に所属していながらも民衆を思いやった正義を掲げる立派な軍人でした。そんな彼の血の通った言葉だからこそ、『ワンピース』ファンは心を打たれるのでしょう。今後も藤虎の活躍やセリフから目が離せません。