2020年03月22日公開
2020年03月22日更新
【ベルセルク】伝説の魔女フローラの正体と目的は?髑髏の騎士との関係は?
『ベルセルク』に登場したフローラは伝説の魔女です。ゾッドによると髑髏の騎士は使徒との戦いを1000年にも渡って続けているとのことでしたが、その髑髏の騎士が「古き友よ」とフローラに向けて言っていました。2人がかなり深い関係にあるのは明白ですが、フローラはベルセルクで初登場を果たしたと同時に命が尽きてしまい、結果的に彼女の正体と目的が分からずじまいとなっています。そこで当記事ではフローラの正体と目的を考察し、髑髏の騎士との関係性に迫っています。
目次
ベルセルクの伝説の魔女フローラとは?
『ベルセルク』の聖魔戦記の章でガッツ一行は霊樹の森で、魔女シールケと出会っていますが、その時にシールケの師匠としてフローラが登場していました。ガッツに「狂戦士の甲冑」を授けた重要人物ですが、未だにフローラの正体と目的が掴めていません。そこで次の章でフローラの正体と目的を考察していきます。それではまず、『ベルセルク』の作品情報とフローラのプロフィールからご覧ください。
ベルセルクの作品情報
ベルセルクの概要
『ベルセルク(BERSERK)』は三浦建太郎によるダーク・ファンタジー作品です。中世ヨーロッパを舞台に、身の丈を越える大剣を携えた剣士ガッツの復讐の旅が描かれており、タイトルの『ベルセルク』は北欧神話の狂戦士伝説に由来しています。『月刊アニマルハウス』にて1989年から不定期に連載が開始され、その後20年以上に渡る長期連載作品となりました。
ベルセルクのあらすじ
ここからは『ベルセルク』の簡単なあらすじを紹介します。『ベルセルク』の「黒い剣士(1巻-3巻)」では、身の丈を超える大剣と大砲を仕込んだ義手などを携えたガッツが1人で旅を続けていました。
ところがある日、いつも通り各地で人々を脅かしている使徒と戦うガッツでしたが、ひょんなことから妖精パックと出会い、共に旅をすることになりました。そしてその後、狂戦士のような戦いを繰り広げ、目的は違うものの一丸となって戦う仲間ができます。果たして、ガッツは使徒への復讐を遂げることができるのでしょうか?
伝説の魔女フローラの基本情報
『ベルセルク』の千年帝国の鷹編で初登場を果たしたフローラは、人が踏み入れれないように結界を張った霊樹の森に棲んでいた魔女です。伝説の魔女であり、シールケの師匠でもあります。シールケと同じく護符や薬草などを作っており、魔法のエレメントや呪われた武具などを保有していたのですが、ベルセルクでの初登場と同時にグリフィスの配下の者たちに襲われ、家と共に道具や武具が焼かれてしまいました。
しかし、その中でもガッツに必要だということから、ガッツに『狂戦士の甲冑』を授けています。また、魔法エレメントの武具をセルピコやイシドロなどの仲間たちにも授けていました。そのおかげでガッツ一行はさらなるパワーアップを遂げているため、これからのベルセルクのストーリーに重要な役割を果たしています。
ベルセルクの伝説の魔女フローラの正体と目的考察
正体と目的考察①法王庁との関係
ベルセルクのフローラは若い頃に現世で活躍していたようです。シールケによると、ベルセルクの魔女は病気の人に薬草を与えて体調を良くするなど医者のようなことをおこなっており、フローラが現世で活躍していた当時は魔女の存在を異端とする様子が無かったとのこと。しかし、結果的にフローラは霊樹の森に居を構えるようになっています。追い立てられるような形で森に居を構えているのですが、それには法王庁の迫害が関係していました。
シールケがガッツ一行と共に、イーノック村の人々を救い出す際は法王庁の役人とシールケの話で、元々、法王庁の教えが精霊を祀る神殿を建てていたことが判明していますが、これはベルセルクでシールケが仲間に加わった時とは違った教えとなっています。このことから、法王庁の教えが変わった結果、魔女の存在が異端として見られたため迫害に至ったのでしょう。
正体と目的考察②千年前
法王庁の教えが変わったのは「千年前」を契機に、ベルセルクの世界観へと何らかの変化があったと考えられます。千年前といえばおとぎ話に語り継がれる「髑髏の王様(ガイゼリック)」が覇を唱えた時代です。伝説とはいえ、少なくともガイゼリックが築いた都はベルセルクの作中で登場するミッドランド王国の王都・ウインダムの地下に実在しています。
ここからおとぎ話の内容ですが、大陸の覇者となったガイゼリックは民衆を苦しめ、それをある賢者が諌めるのですが、結果的には断罪の塔と呼ばれる現在のアルビオン修道院に幽閉されて拷問を受けることになったようです。しかし、それでも賢者は諦めず、「神」にガイゼリックの罪を訴え続け、その結果4人、5人とも呼ばれる天使が降臨し、その天使たちによってガイゼリックが築いた都が一夜にして地上から姿を消したとのこと。
もしかすると、この賢者の正体が魔女を迫害するに至った元凶、つまり法王庁の教えの開祖なのかもしれません。ベルセルクの民衆は幽界との縁が遠いのですが、これは法王庁の教えによって人々の価値観が変わったからこそ、至った結果と考えられます。ベルセルクの世界では実際に怪物と妖精が存在しているのですが、民衆が認識している現実では存在しないことになっています。
ほとんどの人が妖精の姿を視認できない理由、それに影響を与えているのが価値観であり、その価値観が大きく変わったからこそ視認できなくなったと考えられるのではないでしょうか?そうなると、フローラのような魔女は怪しい存在であり、悪しき存在となるため迫害を受けるに至ったのかもしれません。
ベルセルクの伝説の魔女フローラと髑髏の騎士の関係
関係①現在のガッツ達を自分達の過去と重ねている?
フローラと髑髏の騎士はベルセルクの「聖魔戦記の章」で語り合っていました。どうやらその話の内容よると、2人はガッツ一行を自分達の過去と重ねているようです。ということは、かつてのフローラと髑髏の騎士はガッツ達と同じように何かを目的にして旅をしていたと考察できます。やはり、この旅の目的の発端も千年前の出来事が絡んでいると考えられるのではないでしょうか?
今のガッツは親友であり仲間の仇であるグリフィスと決着をつけるというのが最終目的です。一方、髑髏の騎士の場合はゴッドハンドの1人である天使長ボイドと深い因縁があり、またゴッドハンドを闇に葬りさるために活動しています。その目的もガッツとほとんど変わらないと言えるでしょう。であれば、フローラは弟子であるシールケと同じ立ち位置だったということになります。
関係②髑髏の騎士の魂が現世にとどまり続けられる理由
ベルセルクに初登場したと同時に、フローラは余命いくばくもない状態でした。しかし一方で髑髏の騎士は余命とは縁が無さそうです。これは単なる想像ですが、髑髏の騎士は「狂戦士の甲冑」の前所有者ではないのでしょうか?狂戦士の甲冑を身につけ続けるとさまざまなリスクがあるとされていますが、彼はそれを着用し続けたため絶命したのかもしれません。ただ、実際に彼はベルセルクの世界にとどまり続けていました。
これについて考えられるのが、髑髏の騎士の甲冑の中身が空洞であるということです。彼は、ベルセルクの使徒・ベヘリットを飲み込んでいますが、飲み込んだ時に「カラン」という音が鳴っていたからです。つまり彼は魂だけが甲冑に宿っており、呪術的な要因が絡んでいると考えられ、その呪術がフローラの魔法に関係しているのかもしれません。
ベルセルクの伝説の魔女フローラに関する感想や評価
ついにベルセルク作中で上位の好きな場面がアニメで見れる!
— ヴァン (@iihitovan) February 4, 2017
ゾッドのセリフ通りなら、千年使途と闘い続けてる髑髏の騎士とフローラの別れ避けられないフローラの死
髑髏の騎士がフローラの為にできる事は使途と闘う事だけ
なんとも悲しい話
過去編でこの二人の過去が読みたい#ベルセルク pic.twitter.com/pczMIOZmFu
『ベルセルク』のフローラと髑髏の騎士についての感想が述べられています。感想では2人の過去編がみたいと言われており、ベルセルクでの初登場で髑髏の騎士とフローラに繋がりがあるのが判明していますが、僅かながらの2人の会話でもかなり引き込まれる内容でした。
ベルセルク読んでるけど髑髏の騎士が覇王ガイゼリックだったとしたら魔女フローラとは昔会ってる可能性があるっていうオタク特有の理論
— の@てぃっく✝くらいしす (@XIII_666_QXZ) January 30, 2015
こちらは『ベルセルク』のフローラと髑髏の騎士の関係性について考察されています。やはり覇王ガイゼリックが髑髏の騎士という説を前提に展開されており、フローラと会っている可能性を見込んでいるようです。ベルセルクの過去「千年前」がこの説を裏付ける決定的な要素となるかもしれません。
この間のベルセルク見たいけどフローラの件がつらすぎて見れない… しかし髑髏の騎士とフローラのやり取りが見たい…
— ともってぃ (@tomo_tty_ido) June 5, 2017
こちらも『ベルセルク』のフローラと髑髏の騎士のやり取りが悲しいと言われています。辛くて見れないのとやり取りが見たいという葛藤があるようで、これから複雑な心境にさせるやり取りであることがうかがえます。
ベルセルクの伝説の魔女フローラの正体まとめ
ベルセルクに登場する伝説の魔女フローラの正体と目的について、髑髏の騎士との関係を交えつつ紹介してきましたが、いかがでしたか?ベルセルクで初登場を果たしたと同時にこの世を去ったフローラですが、ガッツに「狂戦士の甲冑」を授けるという重要な務めを果たしました。そしてフローラと髑髏の騎士の話によると、2人はガッツ達と自分達を重ねているようです。
しかし、ガッツ達が自分達と同じ道を歩むとは限らないという旨の話をしているため、ガッツ達が自分達の目的を果たせると望みを託していることがうかがえます。やはりフローラと髑髏の騎士について考察すると、ベルセルクに重要な意味を持つ「千年前」にいきつきます。これを機にベルセルクの千年前とフローラの動向を照らし合わせているとよいかもしれません。