2020年03月23日公開
2020年03月23日更新
【ジョジョ】吉良吉廣は写真のおやじ!吉良吉影の父親のスタンド能力と最期は?
人気長編漫画作品として有名な『ジョジョの奇妙な冒険』。単行本は既に100巻を越えていますが、2020年現在もその人気は衰えていません。今回はそんな『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部に登場した吉良吉廣について紹介します。吉良吉廣は、第4部のボスキャラとされている吉良吉影の父にあたる人物。物語開始時には既に死亡している人物であるにもかかわらず、幽霊として登場。そんな吉良吉廣についてスタンド能力やその最期、そして担当声優について紹介します。
目次
吉良吉廣が登場するジョジョとは?
今回の記事では『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に敵キャラクターとして登場する吉良吉廣について紹介します。吉良吉廣は、『ジョジョの奇妙な冒険』第4部のボスキャラとされる吉良吉影の父。物語開始時には既に死亡しているキャラクターですが、幽霊として登場し、そのスタンド能力で空条承太郎や東方仗助を苦しめました。今回の記事ではそんな吉良吉廣について、スタンド能力やその最期、そして彼の声を担当した声優について紹介します。
ジョジョの奇妙な冒険4部の概要
しかしその前に、まずは吉良吉廣が登場する『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部についてみていきましょう。『ジョジョの奇妙な冒険』は1987年から2004年までは『週刊少年ジャンプ』、そして2005年以降は『ウルトラジャンプ』で掲載されている人気漫画作品です。著者は荒木飛呂彦。少年漫画の中でも長編作品として有名で、単行本は2020年時点で100巻を越えています。
『ジョジョの奇妙な冒険』の大半は、DIO及びその眷属や手下と、ジョースター家との戦いを描いたもの。その中でスタンド能力という特殊な能力でキャラクターがバトルを繰り広げます。しかし単純なバトル漫画ではなく、サスペンスやホラーといった要素も盛り込まれており、長きにわたって多くのファンから愛されている作品です。
『ジョジョの奇妙な冒険』の第4部はコミックス29巻から47巻に収録されており、「ダイヤモンドは砕けない」という副題で知られています。それまでは海外が舞台となる事の多かった『ジョジョの奇妙な冒険』の中でも、日本を舞台とした物語だということも話題となりました。その人気から2015年にはアニメが放送され、2017年には実写映画も公開されています。
ジョジョの奇妙な冒険4部のあらすじ
『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の舞台は1999年の日本。架空の都市杜王町に住む男子高校生、東方仗助が主人公です。東方仗助は、『ジョジョの奇妙な冒険』第2部の主人公であるジョセフ・ジョースターの隠し子として登場しました。東方仗助はごく普通の高校生として毎日を過ごしていましたが、ある日空条承太郎が現れ、それまで知らなかった父、ジョセフ・ジョースターのことやスタンドの話を聞かされます。
突然のことに東方仗助は戸惑い拒絶しますが、ある日スタンド使いによって祖父である良平が殺害されてしまうことに。激怒した仗助は、祖父の意思を受け継ぎ、杜王町をスタンド使いから守る事を決意します。その後祖父の仇にあたるスタンド使いを撃破しますが、その他にも杜王町には多数のスタンド使いが存在することが明らかに。
その後東方仗助はスタンド使い達が起こす事件に巻き込まれたり、仲間を得たりしていくのですが、その内、仲間のスタンド使いである宮重清が何者かに殺害されてしまいます。仲間と手を組み犯人捜しを始めた東方仗助は、やがて吉良吉影という人物が犯人である事をつきとめます。杜王町を守ると誓った東方仗助は連続殺人犯である吉良吉影と対立することになり…というのが『ジョジョの奇妙な冒険』第4部のあらすじとなっています。
吉良吉廣は写真のおやじで吉良吉影の父親
吉良吉廣は『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に登場する「写真のおやじ」として知られています。故人であるはずの吉良吉廣は何故「写真のおやじ」と呼ばれているのでしょうか?ここからは吉良吉廣について詳しく見ていきましょう。
吉良吉廣は写真のおやじ
既に紹介していますが、吉良吉廣は『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の物語開始時には既に死亡している人物として登場しました。設定では1987年、吉良吉影が21歳の時にがんで死去したことになっています。しかしながら、東方仗助と空条仗助が吉良吉影の手がかりを探すために訪れた吉良家の中で、幽霊という形で登場しました。
物語の中盤で、東方仗助と空条承太郎は吉良吉影を追跡する為、かつて吉良吉影が住んでいた吉良家へ侵入しました。吉影が既に家を捨てていた為空き家となっていましたが、そんな中ポラロイドカメラがひとりでに動き、東方仗助と空条承太郎の姿を写し出します。しかしその写真の中には2人の他に、家の中にはいないはずの見知らぬ男性の姿が。その男性こそ吉良吉廣。吉良吉廣は写真に写る幽霊となっていたのです。
吉良吉廣と吉良吉影との関係
『ジョジョの奇妙な冒険』第4部では、「写真のおやじ」として登場した吉良吉廣。では彼は何故幽霊となったのでしょうか?それには吉良吉影に対する異常な執着心が関係していました。吉良吉廣にとって吉良吉影は年を取ってから生まれた息子で、溺愛の対象でした。その為、がんで死んだ際にも息子である吉影のことが心残りとなっていたのです。
その溺愛ぶりは異様ともいえるほどで、たとえ吉良吉影が連続殺人を犯していたとしてもそれを咎めることなく、むしろ逮捕されないよう手回しするほど。しかも吉良吉廣は、生前エジプトでDIOの部下である「エンヤ婆」から「弓と矢」を受け取っており、自身と吉良吉影をスタンド使いにさせていました。
父から矢を受けたことによりスタンド使いとなった吉良吉影は、その能力を活用することにより自身が起こした事件についての証拠を隠ぺいすることができるようになってしまいました。その為、その後更に凶行を繰り返すようになってしまいます。これらのことから、ファンの一部からは「吉良吉廣が全ての諸悪の根源なのでは?」とも考えられているようです。
吉良吉影の幼少期
吉良吉廣に溺愛されて育った吉良吉影。では吉良吉影はどのような幼少期を過ごしていたのでしょうか?作中では昔から争いや目立つことを好まず、妬まれることもなければ馬鹿にされることもない順位ということで、どのような分野でも3位という成績をおさめていたことが明らかにされています。17歳のころに杉本一家を惨殺するという犯行を犯しますが、逮捕されることなく事件は迷宮入り。
そしてその後、父親である吉良吉廣が『弓と矢』を得たことによりスタンド使いとなりました。その後凶行を繰り返しますが、『弓と矢』によって得たスタンド「キラークイーン」の能力を駆使し、犯行の証拠となるものを隠滅。両親は年を取り、吉良吉影と死別することとなりましたが、幽霊となった吉良吉廣はその後も吉良吉影をサポートし続けました。
吉良吉廣のスタンド能力や強さ
吉良吉影に対する強い執着心によって、幽霊となった吉良吉廣。そんな吉良吉廣ですが、幽霊でありながら吉良吉影のサポート役として活躍できたのには、彼の持つスタンド能力が関係しています。ここからは吉良吉廣の持つスタンド能力が一体どのようなものだったのか見ていきましょう。
スタンド能力は「アトム・ハート・ファーザー」
吉良吉廣が持つスタンドは「アトム・ハート・ファーザー」。生前「矢」を受けてスタンド使いとなった吉良吉廣は、このスタンド能力によって、写真に入り込むことができるようになりました。この「アトム・ハート・ファーザー」の特徴は、他のスタンドとは異なり、スタンド像がないことがあげられます。
その為、スタンドによって相手に物理攻撃を仕掛けられるような強みもありません。攻撃力のみについて言うなら、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するスタンドの中では弱いスタンドに分類されるかもしれませんが、この「アトム・ハート・ファーザー」には、直接攻撃を得意とするようなスタンドには持ちえない強みがある為、東方仗助も空条承太郎も苦戦させられました。
吉良吉廣のスタンド能力の強さ
直接的な攻撃力はほとんどない吉良吉廣のスタンド「アトム・ハート・ファーザー」。しかしこのスタンドには恐ろしい能力があります。それは吉良吉廣が映り込んでいる写真の空間自体を支配してしまうというもの。例えば、吉良吉廣が写真の中に映り込んでいる他の人物を殴って攻撃した場合には、写真の中に写っていた人物本体にもダメージが与えられるのです。実際、吉良吉廣は作中、写真の中で東方仗助に電話を投げつけて攻撃しました。
おまけに吉良吉廣自身は幽霊であるため、写真の中にしか存在しません。現実世界には存在していない為、吉良吉廣に対して直接攻撃を行うことができないのです。しかも、写真に対して攻撃した場合には、写真に写りこんでいる他の人物にもダメージを与えてしまいます。空条承太郎や東方仗助など、直接攻撃をメインとするスタンド能力者からすると非常に相性の悪いスタンド能力となっていますが、弱点がないわけではありません。
吉良吉廣のスタンド能力はあくまで吉良吉廣が映り込んでいる写真の中の空間を支配するというものなので、吉良吉廣自身しか映っていない写真の中では何も支配することができないのです。『ジョジョの奇妙な冒険』本編では、そのことに気付いた東方仗助が吉良吉廣のみを改めて写真に収めることによって、吉良吉廣を無力化。戦いに勝利しました。しかしその後逃げ出してしまったため、別場面で再び対決することとなります。
吉良吉廣のスタンドの名前の由来
『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するスタンド名は、音楽アーティストやその楽曲名が由来となる事が多いと知られています。吉良吉廣のスタンド能力「アトム・ハート・ファーザー」も、ある楽曲名が由来となっています。由来となった楽曲は「Atom Heart Mother」。1970年にピンク・フロイドというバンドが発表した楽曲となっています。邦題は「原子心母」。
ピンク・フロイドというバンドはそれまで難解な音楽を発表することが多かったそうです。しかし「Atom Heart Mother」は比較的理解しやすい楽曲となっており、当時全米55位にランクイン。海外でも人気の作品となりました。ただしメンバーの1人であるロジャーは後に「フロイドの中で嫌いなアルバムの一つ」と語っており、雑誌のインタビューでも痛烈に批判したことが知られています。
このタイトルは心臓にペースメーカーを埋め込んで、生きながらえている妊婦のことを書いた新聞記事の見出しに基づいたもの。楽曲はなんと23分を越える大作となっています。吉良吉廣は吉良吉影の母ではなく父であるため、この楽曲名の「マザー」の部分を「ファーザー」としたのが吉良吉廣のスタンド名となりました。
吉良吉廣の最期
吉良吉廣の最期①絶望する吉良
息子である吉良吉影に執着していた吉良吉廣。すでに幽霊となっていた彼の最期とは一体どのようなものだったのでしょうか?物語の後半では、川尻浩作になりすまして生活していた吉良吉影が、川尻浩作の息子である川尻早人に「川尻浩作ではない」と勘づかれてしまいます。あせった吉良吉影は感情に任せて川尻隼人を爆殺。しかしその後吉良吉廣から岸辺露伴達が川尻家を訪れるいうこと知らされます。
「静かに生きていたい」と願っていた吉良吉影ですが、仮に川尻早人を事故死に見せかけたところで、岸辺露伴達からは怪しまれてしまうということを悟り絶望へと追いやられました。しかしその時、吉良吉廣が持っていた『弓と矢』が反応。吉良吉影を貫きます。既に「キラークイーン」の能力を使いこなしていた吉良吉影でしたが、再度弓に貫かれた吉良吉影は「キラークイーン」の第3の能力「バイツァ・ダスト」新たに手に入れました。
吉良吉廣の最期②吉良の空気弾によって消滅
絶望していた吉良吉影でしたが、「バイツァ・ダスト」という能力を手に入れたことにより、翌日の朝にはハイテンションになっていました。しかし、早人の活躍によって「バイツァ・ダスト」は解除されてしまい、そのままの状況で吉良吉影は東方仗助たちと交戦することになります。その際にも、吉良吉廣は隼人のポケットに潜み、写真の中の電話を利用して吉良吉影をサポートしていました。
吉良吉廣の指示に従い、戦いを有利に進めていた吉良吉影。しかし交戦中、東方仗助にその存在を感づかれた吉良吉廣は、使用した板電話を奪われてしましました。吉良吉廣の電話を奪った東方仗助は、吉良吉影へと偽の指示を出し吉良吉影の空気弾を吉良吉廣に当たる事に成功します。幽霊となってなお息子を溺愛していた吉良吉廣でしたが、その最期は息子の手によって強制的に成仏させられるという悲しい最期でした。
吉良吉廣の弓と矢でスタンド使いになった人物
息子の攻撃によって強制的に成仏させられるという悲しい最期を迎えた吉良吉廣。しかし吉良吉影に対する愛情は本物で、吉良吉廣は『弓と矢』を使い、杜王町にスタンド使いを増やして東方仗助たちへの̻刺客として差し向けていました。ここからは吉良吉廣の手によってスタンド使いになった人物たちを紹介していきます。
スタンド使いになった人物①大柳賢
まず最初に紹介するのは大柳賢。彼は吉良吉廣の放った矢を頬に受けてスタンド使いになりました。当初はスタンド使いになった自覚がありませんでしたが、岸部露伴にジャンケン勝負を申込んだことにより、その最中に能力に目覚めます。スタンド名は「ボーイ・II・マン」。能力は5回ジャンケンに勝つと相手のスタンド能力を頬に開いた穴から1/3ずつ吸い込むというもの。
スタンドを奪われたものは、体の1部が不自由になるというペナルティも受けることになりました。作中では岸部露伴とジャンケンで勝負。岸部露伴のスタンドである「ヘブンズ・ドアー」の2/3までを奪うなど、岸部露伴を追い詰めました。しかし最後には純粋な運でジャンケンに敗北。2/3まで奪った「ヘブンズ・ドアー」も取り戻されてしまいました。
その後ヘブンズ・ドアーで再起不能にされそうになりますが、精神への干渉を拒否した大柳賢は自殺を決意。道路に飛び出しましたが、岸部露伴によって助けたことにより完全敗北を認めました。岸部露伴とのジャンケン勝負は、ジャンケンをしているにしては動きが大きかったことも話題に。ファンの中には「ジャンケンしてるだけなのにアクション漫画みたいだ」と感じた方もいらっしゃるようです。
スタンド使いになった人物②支倉未起隆
次に紹介するのは支倉未起隆という人物。しかしこの人物については、吉良吉廣の手によってスタンド使いとなったかどうか、未だファンの間で議論されています。それというのも、吉良吉廣は支倉未起隆をスタンド使いにするため矢を放ちましたが、矢は支倉未起隆に刺さらなかったのです。ほんの少し掠めたため、「それがきっかけでスタンド能力に目覚めたのでは?」と指摘する声もありますが、未だ真偽は不明。
支倉未起隆のスタンド能力は「アース・ウインド・アンド・ファイヤー」。どんなものにでも姿を変えられる能力です。自分よりもはるかに小さいサイコロに化ける事も可能で、作中では東方仗助に頼まれ岸部露伴とのサイコロ勝負のイカサマに協力させられました。しかし支倉未起隆は自称宇宙人であり、この能力はスタンド能力ではなく、宇宙人の特殊能力だとしています。
『ジョジョの奇妙な冒険』コミックス第44巻には「スタンドを見る事が出来る」と記述がある為、スタンド使いとみなすファンも多いようですが、サイレンが苦手で聞くと全身に蕁麻疹が出るなど、通常の人間とは異なる部分もある為、「本当に宇宙人なのでは?」と未だ議論されています。
スタンド使いになった人物③噴上裕也
続いて紹介するのは噴上裕也という人物です。噴上裕也は暴走族の1人。自分のことを「ミケランジェロの彫刻のように美しい」と言い放つナルシストですが、実際外見が整っているからなのか3人の女性を侍らせていました。バイクで事故を起こし、重傷を負った際に矢で貫かれスタンド使いとなったようです。スタンド名は「ハイウェイスター」。
標的が興味を持つである幻覚を作り上げておびき寄せ、好奇心でその部屋に入り込んだ者の匂いを記憶し、どこまでも追跡するという能力を持っています。追跡の最高速度は時速60キロ。当初は東方仗助と対立し、敗北しました。その後東方仗助が友人を救おうとする姿に心を打たれ改心。エニグマ戦では捨て身の覚悟で東方仗助と広瀬康一を手助けしました。
スタンド使いになった人物④猫草
続いて紹介するのは猫草です。元々は川尻家で飼われていた「タマ」という名前の飼い猫でした。しかし川尻しのぶが棚を倒してしまった時に下敷きとなり仮死状態に。死亡したと勘違いされ、庭に埋葬されてしまいました。しかし埋葬後スタンドの影響で植物に意思が乗り移り、下の画像のような姿で復活します。スタンド名は「ストレイ・キャット」。
空気を操る能力を持っており、空気を固めて「空気弾」を放ったり、クッション材のようにして攻撃を防ぐなど、かなり使い勝手の良い能力となっています。物語終盤では吉良吉影のスタンドである「キラークイーン」の腹部シャッター内に取り込まれ、吉良吉影の強力な武器として扱われました。
吉良吉廣の最期となった空気弾による攻撃はこのストレイ・キャットの能力によるものです。最終的には虹村億泰のスタンド能力により解放されました。吉良吉影が最期を迎えた後には、虹村億泰の父と意気投合。友人となったようです。
スタンド使いになった人物⑤乙雅三
次に紹介するのは乙雅三という人物。半焼した岸部露伴の家の、修繕工事の見積もりに来た一級建築士として登場しました。スタンド使いとしての自覚は一切なかったものの「背中を見られたらおしまい」という恐怖感を抱いており、岸部露伴の家を訪れた際にも、絶対に背中を見せないよう警戒していました。その恐怖心の根源になったのは自身のスタンドの能力に関係していたことが後に明かされています。
スタンドの名前は「チープ・トリック」。完全自律型のスタンドで、宿主の背中に取り憑いて能力を発動します。チープ・トリックは宿主にの背中に取り憑いた時点で活動を開始。周囲の動物や人間に話しかけ、ありとあらゆる手段で宿主の背中を見せようとします。宿主が背中を見られると、背中を見た人物へと取り憑き先を変更し、取り憑いた人間を次の宿主と認定。
チープ・トリックが新たな宿主に取り憑くと、元の宿主は背中から出血した上、チープ・トリックに精気を吸い取られて死亡。乙雅三も岸部露伴に背中を見られたことにより、最期を迎えてしまいました。恐ろしいスタンドですが、最期には岸部露伴のヘブンズ・ドアに「地獄へ行く」と書かれた状態で「振り返ってはいけない小道」の幽霊たちに取り込まれてしまいました。
スタンド使いになった人物⑥宮本輝之輔
最後に紹介するのは宮本輝之輔です。この人物は作中では名前が不明のままで、ファンからは「エニグマの少年」と呼ばれていました。しかし後に関連書式で宮本輝之輔ということが明らかにされています。宮本輝之輔は他人が恐怖する姿を観察するのが趣味という少年。広瀬康一や東方仗助の母である朋子をスタンド能力で人質にし、東方仗助を追い詰めました。
スタンド名は「エニグマ」。能力はありとあらゆるものを紙にすることができるというものです。また、紙に変化させたものは折り目を開くことで再び実体化させることも可能。また宮本輝之輔自身も紙になることが可能です。攻撃性は低いスタンドですが、紙に変化させたものに対してはは、紙を破くなどすることによりダメージを与えることができるので、使いようによっては恐ろしいスタンドでもあります。
作中では東方仗助と対立。しかし最後には東方仗助のスタンド能力によりシュレッダーの紙くずと融合させられることに。紙くずと融合した後は本となり、杜王町の図書館に寄贈されてしまいました。宮本輝之輔が閉じ込められた「エニグマ」という本は、読んでいると声が聞こえたり、視られているような感覚に陥るらしく、杜王町の七不思議となったことが作中で語られています。
吉良吉廣の声優
息子の攻撃を受けて強制成仏させられるという壮絶な最期を迎えた吉良吉廣。悪役でありながらもファンからは愛されるキャラとして知られています。ここからはそんな吉良吉廣の声を担当した声優について紹介します。
吉良吉廣の声優①千葉繫
まず紹介するのは、アニメ版『ジョジョの奇妙な冒険』で吉良吉廣の声を担当した千葉繁さんです。千葉繁さんは1954年2月4日生まれの熊本県出身。声優兼俳優、タレント、ナレーター、音響監督として活動されています。
声優として数多くの作品に出演されており、アテレコ現場ではアドリブに執念を燃やしていることでも有名。特に『北斗の拳』でのやられ役の最期を演じた際には、だんだんと断末魔からかけ離れたセリフとなっていった為にスタッフからNGを出されてしまったという逸話が有名です。
既に触れている通り出演作は多数。中でも『北斗の拳』の次回予告・やられ役や『幽☆遊☆白書』の桑原和樹役、『ハイスクール奇面組』での一堂零役が有名。2019年には『鬼滅の刃』の我妻善逸の師匠、桑島慈悟郎役を演じたことが話題となりました。
吉良吉廣の声優②島田敏
吉良吉廣の声を担当した声優として、続いて紹介するのは島田敏さんです。島田敏さんはゲーム版『ジョジョの奇妙な冒険』で吉良吉廣の声を演じました。島田敏さんは1954年11月20日生まれの新潟県出身。声優兼俳優、更に日本俳優連合常務理事として活動されています。音域が非常に広く、少年役や老人の声を演じる声優としても有名。
1970年代から声優として活動している為、多くのファンを抱えており、過去自転車を盗難されて警察に被害届を出す際、職業について「声優」と答えると「エルドランシリーズの島田敏さんですか!」と驚かれたというエピソードも。ちなみに、その後自転車は無事手元へ戻ってきたそうです。
千葉繁さんと同じく多数の作品に出演されています。2010年には『ちびまる子ちゃん』のさくら友蔵役を、声優・青野武さんから引き継ぎ、2代目さくら友蔵となりました。他の出演作で有名なものは『銀魂』の平賀源外役や2018年版『ゲゲゲの鬼太郎』の子泣きじじい役、ぬりかべ役等。2020年には『波よ、聞いてくれ』の宝田嘉樹役に抜擢されています。
吉良吉廣に関する感想や評価
作業BGMにしてる四部で写真の親父が「姿が変わっても親子の絆で分かった」的なこと言ってて、ジョジョの親子の血ってすげえよなあの気持ちになる(そらトリッシュも消されるわい)
— すかい「文章」ギオン (@FtrongTheDebudo) May 15, 2019
ここからは吉良吉廣に関する感想や評価について紹介します。まず最初に紹介する感想は「姿が変わった息子を『親子の絆で分かった』というのがすごい」という感想です。自身の犯行を恐れた吉良吉影は、物語の中盤で顔や名前を変えました。しかし父親である吉良吉廣はそれにすぐ気づきました。そのことに対してファンからは「親子の血といえすごい」「吉良吉廣の愛情が深すぎる」という感想があがっています。
からの、先週のジョジョ視聴!
— かみねこ:)黒猫色の月子疾走 (@kmyneco_a_55) September 22, 2016
吉良父の声、意外とドスが効いてるやん
次に紹介する感想は「声が、思っていたよりもドスが効いてる」というものです。原作では写真の幽霊ということもあり、一部のファンから「怖い」と言われることもあった吉良吉廣。しかしアニメ版の声優が千葉繁ということもあり、「声優のおかげで怖くなくなって見やすくなった」というファンも。また「今までの千葉さんよりもドスが効いてる」という声も上がっています。
基本ジョジョのラスボスって一人で戦うんだけど吉良だけは猫草や写真の親父と組んで戦ってて、もし一人だとあそこまで仗助を追い詰められなかったのではと思うとやはりとても強い人間だったけどサラリーマンの域は出ていないというかなんというか(?)
— だんたまん (@DNTMN) July 10, 2016
最後に紹介するのは「吉良吉廣のサポートがなければ、吉良吉影はあそこまで戦えなかっただろう」という感想です。実の息子の攻撃を受けて強制成仏という最期を迎えた吉良吉廣ですが、その愛情とサポートの正確さは本物。東方仗助も吉良吉廣と吉良吉影のタッグに苦しめられました。吉良吉影が強力なボスとなりえたのは、ひょっとすると吉良吉廣のおかげなのかもしれません。
吉良吉廣についてまとめ
今回の記事では吉良吉廣について、スタンド能力やその最期、そして彼の声を担当した声優について紹介しました。吉良吉廣は息子である吉良吉影を溺愛しており、吉良吉影の行った凶行を諫めるどころかサポートまでして回りました。ファンから「諸悪の根源は吉良吉廣なのでは?」と指摘されることも少なくありません。しかし吉良吉廣の息子に対する愛情はファンの誰もが認めており、どこか憎めないという声も。
また、アニメ版では声優の千葉繁さんが声を担当したこともあり「原作で読んだときは怖かったけど、アニメ版で声を聴いてから好きになった」といった感想もあげられています。愛する息子の攻撃を受けて成仏させられてしまったという哀れな最期を迎えましたが、ファンの一部からは物語から退場した後も愛され続けたキャラクターでもあります。
反対に、「仗助に倒された時はスカっとした」という感想も少なくはありませんが、それは吉良吉廣が物語で立派な悪役として活躍した証拠でもあります。もしこの記事で吉良吉廣の存在が気になったのであれば、是非吉良吉影の活躍や、声優、その最期に注目してみて下さい。どこか憎めないとされる吉良吉廣の魅力が見えてくるかもしれません。