涼宮ハルヒの憂鬱のエンドレスエイトとは？内容や評価・感想をネタバレ考察

アニメ涼宮ハルヒの憂鬱には、放送後に物議を醸し出した『エンドレスエイト』というストーリーがあります。今回は、エンドレスエイトとはどんな内容だったのかネタバレを含めて紹介しながら、内容を考察しつつ、様々な評価を紹介していきます。まずは涼宮ハルヒの憂鬱の作品情報を原作とアニメから見ていきましょう。

涼宮ハルヒの憂鬱とは、通称『涼宮ハルヒシリーズ』と呼ばれるライトノベルのことです。原作は谷川流が担当しています。2003年から刊行されていますが、2020年現在は連載がストップしています。涼宮ハルヒの憂鬱は、原作が2000万部を突破している大人気作品ではありますが、原作がストップしており完結するのがいつになるのかを不安視する声も上がっています。

アニメ涼宮ハルヒの憂鬱とは、原作を元にしており原作が忠実に再現されています。2006年に1度放送されており、この時には原作の順番でも物語の時系列でもなく、順番を滅茶苦茶にして放送していました。その後、2009年に、物語の時系列順に再度放送をしています。深夜アニメの代表作とも言われています。

涼宮ハルヒの憂鬱は原作もアニメも大人気の作品であることがわかりました。涼宮ハルヒの憂鬱のグッズやDVDの売上は非常に良く物議を醸す様子はありません。それでは、物議を醸すことになったエンドレスエイトとはどんな話だったのか見ていきましょう。

そもそも、涼宮ハルヒの憂鬱に登場する『エンドレスエイト』とは、簡単に説明すると8月のとある期間を永遠にループしているという物語です。キョン達は最初の頃は気が付かなかったのですが、何度目かのループの時におかしいと気が付きます。そこからどうにかしてループを終わらせようとするのですが、結局はどうにもならず、ループは終わらずに8月31日が過ぎてしまい、ループのスタートである8月17日に戻ってしまうのでした。

要点だけを見てみるとどこもおかしくない物語なのですが、なんとこのエンドレスエイトは、涼宮ハルヒの憂鬱というアニメタイトルで8話連続で放送されたのです。つまり、8週連続エンドレスエイトが放送されました。これには視聴者から怒りの声が上がり、ネット上では様々な議論が繰り広げられていました。

例えば、エンドレスエイトのエイトにちなんで8回連続で放送したという支持する意見がある一方で、この後に続く原作をアニメ化すればいいのにアニメ化しないのは残念だという反対の意見も多く見られました。これらのネット上での議論があちこちでなされ、様々なネット掲示板が炎上していました。中には、この様にネット上で議論されることこそ、制作サイドの思惑なのではないかという独自の考察を打ち出す人もいました。

この様なネット炎上を受けてか、アニメ涼宮ハルヒの憂鬱1期の監督を務めていた山本寛が、アメリカで開催されていたイベント『ボルチモア・アニメエキスポ09』で謝罪をしました。山本寛は、アニメ涼宮ハルヒの憂鬱2期では制作に携わっていませんでしたが、1期の時点ですでに8週連続で同じ内容を放送する考案が出ていたようで、責任を感じていたようです。そのため、公の場でしっかりと謝罪をしています。

製作スタッフによると、全ての記憶を持ち合わせている長門有希の気持ちを味わえるようにしたかったようで、その部分を評価する声も多く上がっています。また、ストーリーは同じ内容ですが、実は表情や着ている洋服などが毎回違っており、担当する声優もアドリブで毎回セリフを微妙に変えたりしていたようです。それぞれの微妙な違いを見つけるのも楽しみ方の1つと言えます。

涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトとは、原作では5巻に当たる『涼宮ハルヒの暴走』に収録されています。原作でもアニメと同様に夏休みをループする物語となっています。

そもそもループする原因となったのは、ハルヒがこの夏休みにやり残したことがあると感じたからです。そのやり残したことを心残りだと感じてしまい、その心残りを解消したいと思ってしまいます。その結果として8月の後半をループすることになってしまったのでした。

涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトでは、キョンたちが様々なイベントに参加します。最初は8月17日に行われるプールです。何気なくテレビを見ていたキョンの携帯にハルヒから電話がかかってきます。午後からプールに行くことを告げられます。それからハルヒは夏休みの計画をSOS団のメンバーに告げます。

ハルヒの強引な取り決めはいつものことでそれからSOS団のメンバーは、多忙な夏休みを過ごすことになるのでした。イベントはプールが最初なので、どのループでもプールは必ず発生します。しかし、その他のイベントはループによって発生したりしなかったりします。

例えば、盆踊りに行ったループがあれば行かなかったループもあります。また、盆踊りに行っても金魚すくいはしなかったループもあります。その他のイベントとしては、手持ち花火をしたり、本物の打ち上げ花火を見たり、アルバイトやバッティングセンターに行ったり、虫取合戦をしたり天体観測をしたりなどが挙げられます。

涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトは、前述したように8話もループしたアニメです。どのループも最初は8月17日がスタートです。一見すると8話全てのアニメが同じ内容に見えますが、実は少しずつ違います。また、毎回監督が違うのも特徴的です。ループなの代表的な違いとしては、水着や浴衣の柄が違ったり、キョンと古泉のやりとりが微妙に違っている点が挙げられます。

前述したようにエンドレスエイトは、8話もループした物語です。リアルタイムのアニメで換算すると8週間分なので2ヶ月分です。DVDやブルーレイで換算するならば、1話が25分だとしても全話見るのに3時間以上もかかる計算になります。しかし、このループを疑似体験できる視聴者にも、カタルシスを感じることができるという考察もできます。

カタルシスとは、物語を通じて色んな感覚を得ることでストレスなどを解放するということです。物語を見ることによって何かしらの感覚を得ます。その感覚は本来自分が体験しないと得ることができない感覚なのですが、日ごろの生活によって自分が感じている感覚を経験として覚えているからこそ、『見た』だけで感覚を感じることが出来るのです。

つまり、エンドレスエイトを疑似体験することによって、同じことの繰り返しの日々であるうっぷんなどを発散出来ると考える人がいるのです。実際に観るのは嫌だけどなんとなくすっきりしたという声も上がっているようです。

涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトとは、長門有希の視点を疑似体験しているという評価もあります。長門有希とは簡単に言えば何でもできる宇宙人です。彼女はこの永遠のループにも気が付き、全ループの記憶を持っていました。物語の途中ではキョンや古泉が、「ループの全ての記憶を長門が持っている」ことに気が付きます。

キョンたちの考察は当たっていました。長門は全ての記憶を持っていたのです。そのループは5万回を超えていました。8月17日から8月31日までの15日間をこれだけの回数繰り返すということは600年以上の時間に相当します。作中でもキョンがこれを計算して、長門がこれだけの長い時間を一人で記憶だけ持って繰り返してきたことに絶望するシーンがあります。

このエンドレスエイトは、そんな長門有希の視点を疑似体験しているとも言えます。実際にそう考察する人が数多くいます。うんざりする程の繰り返しで会話やすることも覚えてしまっているのは、5万回も繰り返している長門の体験そのものだと言えます。その結果として、ネット上でのエンドレスエイトの評価が良い意見には、長門の視点を疑似体験できたからという理由が多く見られます。

エンドレスエイトのネタバレ1つ目は、『忙しい夏休み』です。エンドレスエイトは、夏休みの中盤から終盤にかけての15日間をハルヒが組んだ計画に沿って行動するため、ハードなスケジュールとなったことがスタートです。最初は市民プールでした。その帰りにみんなで喫茶店でお茶しながら今後の計画を立てていきます。まずはやりたいことをリストアップし、それらを残りの14日で網羅するというものです。

前述したようにスタートがプールなのでどんなループでもプールは必須イベントです。また、どのループでもこの時は、元気で自分本位なハルヒをいつもの光景だと微笑んで見守っています。怒涛の夏休みイベント消化スケジュールがあったとしても、それはそれで悪くないと感じているキョンたちなのです。

エンドレスエイトのネタバレ2つ目は、『キョンの気づき』です。何度目かのループでキョンは、強い「既視感」を感じます。後になって分かるのですが、これは古泉も感じていました。既視感とはデジャヴの様なものです。前に一度見たり経験したことがあるような感覚のことを既視感と言います。

最初は既視感も軽いもので、気のせいだろうと考えていたキョンでしたが、ハルヒが次に言うことが予測できたり、前にも同じような光景を目にしたと感じ、軽い既視感から強い既視感へと変わり、前回のループでの出来事が急に頭に入って来るようになります。

エンドレスエイトのネタバレ3つ目は、『ループの発覚』です。キョン同様に古泉も何度も既視感に見舞われていました。しかし、古泉も「疲れているから」と思い込み、気のせいだと考えていました。ところが古泉は、キョンが自分同様に既視感に見舞われているのに気が付き、何かがおかしいと感じます。そこで未来人である朝比奈ミクルに時空を移動してもらうように頼みます。

朝比奈は未来に帰れなくなっており8月17日から31日までを永遠にループしていることが発覚したのです。原理は不明ですが、自分たちだけが本来の時空の流れから切り離されたのだと考えた古泉は、夜中にキョンと長門と朝比奈を呼び出してループしていることを打ち明けたのでした。

エンドレスエイトのネタバレ4つ目は、『記憶を持つ長門』です。古泉に呼び出されたキョンはループの話を信じられませんでした。しかし、時空を超越した存在である長門有希は全ての記憶を持っており、毎回ループで同じことをしているというわけではないが、大筋は一緒であることを打ち明けます。長門の記憶が証明となり、5万回以上も同じことを繰り返していたという絶望を味わうことになるのでした。

エンドレスエイトのネタバレ考察・評価の1つ目のテーマは、『何もしない古泉』です。永遠にも感じるループが発覚しますが、古泉は特に何かをするということはしません。ループに気が付きそれをみんなで共有したのも古泉です。しかし、ループを解決するということは、ハルヒに対して何かをするということになります。古泉は機関に所属しており、過剰な接触は禁止されています。

また、ハルヒを変えられる存在はキョンしかいないとも考えています。そのため、古泉は特に何かをするわけではなく、キョンが解決してくれるのを待つだけなのです。古泉が解決のためにできることは、キョンに対してアドバイスをするくらいです。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の2つ目のテーマは、『特に何もしない一同』です。ループが発覚してからというもの、一同が特に何かをしているような描写はありません。アニメでは少なくとも15498回目にはループが発覚しています。原作や漫画では8000回以上もループに気が付いていることも判明しています。しかし、一同はループしていることが分かっても特に何かをしていたわけではないのです。

何もしないのには理由があります。例えば前述したように古泉は所属している機関の関係があるため、自分が積極的に動くことは禁止されています。何かができる立場ではなかったのです。また、キョンは夏休みの宿題が終わっていません。ループを終わらせてしまうと宿題をしていないことが大問題となってしまいます。キョンとしても積極的にループを解消するよりももう一度ループを繰り返した方がいいと考えてしまうのです。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の3つ目は、『キョンは本当に何もしていないのか？』について考察していきます。前述したように、キョンは宿題を全くやっていません。そしてループを解消させる正解はとにかく宿題を終わらせることです。しかし、凡人ではないハルヒは夏休みの宿題をたったの3日で終わらせているため、夏休みの後半まで宿題が残っている人の気持ちを考えられなかったのです。

ハルヒ本人が気が付かないことが回答であるがため、ループの間はこの回答にかすりもしないままイベントが消化され続けることになります。そんな中で正解にたどり着けたのは偶然であると考察できます。また、作中においてもキョンが「先に二週間を過ごしていた自分たちにヒントを貰った」と語っており、既視感が実はヒントであったという希望的な解釈をしています。

このことからも分かるように、キョンは何かを積極的に行動していたわけではありません。更に作中ではキョンが「勿論それでハルヒが満足してる筈がないと思ってはいたが、だからと言って何か手を打つ訳でもなく」と語っており、何かをしているわけではないことを自覚している描写が描かれています。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の4つ目は、『朝比奈の行動』について考察していきます。キョンや古泉が行動しなかったりできないでいることは分かりましたが、未来人である朝比奈はどうだったのか見ていきましょう。朝比奈は、未来に帰れなくなっています。つまり、未来人ではなくただの一般人と同じ人種になってしまいました。朝比奈は何かしなかったのではなく出来なかったものだと考察できます。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の5つ目は、ループ解消の必要性について見ていきます。そもそもループを解消させようと積極的に行動をしていない長門や古泉にとってループそのものは大した問題ではありません。作中において古泉はハルヒが常識的な楽しみ方を覚えていると発言しており、その楽しみ方が続く限り世界を滅ぼすようなこともないだろうとも言っています。

しかし、ハルヒと他のメンバーとの間に熱量の差が出始め、そのストレスが原因でハルヒが暴走すると、古泉の言っている『平和』はなくなります。それは小泉の機関にとっても長門の機関にとっても大問題であり、そうならないためには、ループを終わらせる必要性があったのです。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の6つ目は、キョンの幸運によってループから脱出できたことについて解説していきます。前述したように、ループが解消されたのは偶然による奇跡です。キョンは強運の持ち主であり、その幸運によって偶然ループが解消されたと考えるのが自然です。

そもそもハルヒは宿題をとっくに終わらせているので、『宿題が夏休み中に終わらせなければならない課題』だという概念がありません。そのため、ハルヒの心の中に引っ掛かっていることに対してのヒントが少なく、それを引き当てることができたのは、全くの偶然であり、強運だったからだと言えるわけです。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の7つ目は、長門は行動していなかったのかどうかを考察していきます。長門はメンバーの中で唯一、全てのループの記憶を正確に持っている人物です。しかし、そんな長門が特に何も行動をしなかったのは、あくまでも自分が『観察者』であるからです。

自分から行動をすることによってループから抜け出せたり、何かが変わってしまうことは、長門が所属する機関の意に反することになるのです。だから長門は微妙な表情の変化ややることや買うお面を変えることで、キョンたちにヒントを与えていたのだと推測できます。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の8つ目は、ループ世界は自壊が前提だったという考察です。ループの原因はハルヒですが、『キョンが宿題をやっていないこと』が『ハルヒの心残り』であることを考えると、キョン自身がループの要因とも考えられます。そして解決するための鍵もキョンです。

ハルヒ（キョン）が引き起こしたループの目的は、その心残りを解決したいということなので、つまりはキョンの宿題を終わらせるということに帰結します。それはキョンがたとえ何もしていなくても、結局はハルヒが解決したいと望むのでいずれはループ現象が収束することを意味しています。つまり、もともとループは自壊が前提であったと推測できるのです。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の9つ目は、夏休みの宿題についてです。ループの解決の鍵となるのはこの夏休みの宿題です。実はこの宿題は所々でヒントが出ていました。例えば、ハルヒが喫茶店で夏休み中にやるイベントリストの中に何度か『その他』という項目があります。このその他に宿題が含まれているとも考察することができます。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の10個目は、目的と意味についてです。ループの目的はキョンが夏休みの宿題をしていないから、その宿題を終わらせるという目的があります。しかしながらそれは建前であり、もっと大きな意味があります。それは長門への嫌がらせです。

長門は唯一全ての記憶を持っています。つまり、何度もループをすればするほどに、どんなに完璧な長門でも頭がおかしくなってしまいます。その結果が、劇場版の『消失』に繋がるのです。つまり、エンドレスエイトは、次の話の『消失』に繋がる大事な布石としての意味があるのです。

エンドレスエイトのネタバレ考察や評価の11個目は、毎回ループごとに服装などが違ったということです。前述したように、8話続いたエンドレスエイトは、毎回同じではなく少しずつ違います。それは服装であったり、長門が買うお面であったり、BGMであったりと様々です。そんな違いを見つけながら見るのもエンドレスエイトを楽しむ方法と言えます。

涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトの海外の反応を紹介します。海外の反応は実に様々で、怒るファンもいればそのループを楽しむファンもいました。日本でも同様ですが、ダラダラと続けているという感想が多い日本と違い、海外では長門の視線で楽しむことができたという声が多く上がっていました。

涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトでは、ループの終結を望む声が多く上がっていました。ループ終結の声は日本でも上がっていましたが、海外では日本とは微妙に違いました。それは、日本では早く先を見たいという声なのに対して、海外では長門が可愛そうだからという理由の違いがありました。

エンドレスエイトに関する感想や評価の1つ目は、8月17日になるとエンドレスエイトの始まりの日だと言う人が多いということです。ネット上では8月17日になるとエンドレスエイトの始まりの日として、今日からループが始まると言う人が数多くいます。それだけ印象深いシーンだったことが推測できます。

エンドレスエイトに関する感想や評価の2つ目は、エンドレスエイトはきつかったという意見です。特にリアルタイムで見ていた人は、本当に地獄だったという声が多く上がっています。しかし一方で、録画して一気見をした人はそこまできつくなかったという声も上がっており、エンドレスエイトを見るならば録画して一気に観る方がいいようです。

エンドレスエイトに関する感想や評価の3つ目は、ハルヒが面白いという感想です。エンドレスエイトもしっかりと消失の伏線となっており、何だかんだ言いながらもハルヒは面白いという感想が多く上がっています。また、続編を望む声も多く上がっています。

いかがでしたか？今回は、涼宮ハルヒの憂鬱に登場するエンドレスエイトについて紹介、解説してきました。エンドレスエイトを見るならば、一気に観てしまう方が気持ちが楽になることもわかり、その要因やメンバーが中々行動しない理由も明らかになりました。今回の記事を参考にしてエンドレスエイトをもう一度見てみてください。