【青ブタ】梓川かえでは梓川咲太のかわいい妹！いじめられた悲しい過去とは？

青ブタに登場する梓川かえでについて紹介していきます。担当している声優や悲しい過去、花楓との関係などについて解説する前に、青ブタの作品情報をあらすじと概要から見ていきましょう。

青ブタは、青春ブタ野郎シリーズとも言われており、鴨志田一原作の小説です。2019年に9巻までが出ており、累計150万部を突破しています。2018年にはアニメ化され2019年には映画化までされた大人気作品です。『青春ブタ野郎は〇〇の夢を見ない』というタイトルが巻ごとに付けられている特徴もあります。

また、作者の鴨志田一は『さくら荘のペットな彼女』の原作者としても有名で、青ブタシリーズは特に前作を知っている人からは、発売前にも関わらず大きな期待をされていました。そういった背景からか、イラストを担当したのは『さくら荘のペットな彼女』と同じ溝口ケージです。

青ブタシリーズのあらすじを紹介していきます。主人公梓川咲太は、同じ高校の先輩であり女優としても活躍する桜島麻衣を図書館で見かけます。彼女はなぜかバニーガールの姿をしていますが、他の図書館の利用者には彼女が見えないようでした。彼女は最近ネットで話題になっている『思春期症候群』だったのでした。

青ブタシリーズには、思春期症候群と呼ばれる病気の様なものが登場します。この思春期症候群が物語のキーポイントとなっています。その名の通りに思春期になると訪れる症状であり、誰かと体が入れ替わったり、他の人の心の声が聞こえたりと、その症状は様々です。青ブタシリーズでは、ネットを中心に都市伝説として有名になっています。

主人公の梓川咲太やヒロイン桜島麻衣、その他の登場人物は様々な思春期症候群にかかりますが、梓川咲太がこれらを解決して思春期症候群を乗り越えさせます。結果として、全員が少しずつ大人になって行くのでした。思春期症候群を乗り越えた者のほとんどが大人として成長するので、作中では精神科医から思春期症候群は一種の中二病の様なものとして認識されています。

青ブタシリーズに登場するメインキャラクターを紹介します。青ブタシリーズは、思春期症候群を発症した人物が新キャラとして登場したり、今まで登場したキャラが新しい思春期症候群にかかることで物語が進みます。その中でもメインのキャラクターたちをここで紹介していきます。

梓川咲太は、物語の主人公です。自身もいくつかの思春期症候群にかかっていますが、周りの人の思春期症候群を治すために奮闘します。妹の花楓をいじめから守れなかったことや思春期症候群を発症させてしまったことで、強い罪悪感を抱いています。また、場の空気を読む力に非常に長けていますが、誰にでも優しいわけではない性格もプラスされ、敢えて空気を読まないこともしばしばあります。

青ブタシリーズのメインヒロインです。高校生にして日本でトップレベルの女優として活躍していましたが、誰からも認識されないという思春期症候群を発症してしまいます。咲太の提案で、学校中のみんなの前で咲太が告白するという方法で、この症状から脱出します。以降咲太と付き合い、彼の心の支えとなっていきます。

物語のヒロインの1人です。咲太を『青春ブタ野郎』と命名した人物でもあり、非常に重要なキャラとなっています。咲太には友人が少ないのですが、そんな数少ない友人の1人です。両親は忙しすぎるため、半年は家で一人で生活をしており、それらが原因で『誰かに認めてもらいたい』という自分と、それを嫌うもう一人の自分が現れる思春期症候群を発症してしまいましたが、咲太たちによって無事解決されました。

青ブタに登場する梓川かえでは梓川咲太の妹です。本来は、咲太の妹は『花楓』でしたが、解離性障害によって別人格を生み出してしまいます。この別人格が梓川かえでです。梓川かえでは花楓の別人格でしたが兄である咲太が花楓としてではなく、かえでとして生活することを提案して、以降梓川かえでとして生活するようになります。

かえでと花楓にはいくつかの違いがあります。例えば、かえでは右利きですが花楓は左利きです。花楓の頃の記憶は、いじめと解離性障害によって封印されています。一方の花楓は、かえでだった頃の記憶は無いもののかえでが残していたノートを参考にして、かえでだった頃に起こったことを想像することができます。

青ブタに登場する梓川かえでは過去にいじめられていたことがあります。過去に受けたいじめは梓川かえでの精神を壊して解離性障害を引き起こす原因となりました。花楓は、見た目がかわいいのでひがむ人も多くいました。しかし、花楓に対するいじめは、面と向かっていじめるのではなくSNSで陰口を叩いていじめるというものでした。

結果として梓川かえでは不登校になり、それどころか家から出ることができない引きこもりにまで発展してしまいました。過去に受けた傷は大きく兄以外誰も理解しようとしませんでした。誰からも信用されず、思春期症候群でできた傷も自分で付けた傷だと言われてしまうのでした。彼女の心身状態は限界まで来ていました。

実は梓川かえでは解離性障害だけではなく、思春期症候群も併発していたのです。花楓がいじめられたのはSNSでのいじめだったため、SNSでの書き込みを見るとそれがトラウマとなって、自分の体に傷跡などができる思春期症候群を発症してしまいました。それを見た咲太はすぐに思春期症候群だと気が付きましたが、周りの大人たちには理解されず、自傷行為だと決めつけられてしまったのでした。

これらのことも原因となり、学校を休みがちになっていき、最終的には不登校になってしまいました。その後、学校に行くことだけではなく、家から出ることにも恐怖を抱くようになり、とうとう引きこもりの女の子になってしまったのでした。

青ブタに登場する梓川かえでは、過去に受けたいじめが原因で解離性障害になってしまい、その結果別人格が誕生してしまいます。本来は花楓という人格しかなかったのですが、過去の傷を誰も理解してくれず一人で悩んだ結果、梓川かえでという別人格を生み出すことになってしまったのでした。

花楓とは別人格の梓川かえでは当初、兄である咲太ですらも受け入れることは出来ませんでした。その理由は、梓川かえでが花楓の人格や記憶を奥底に封印してしまっていたからです。しかし梓川かえではこれからは忘れてはいけないと考え、ノートに一日の記録をつけることにするのでした。そんなかえでのことを咲太は徐々に認めるようになるのでした。

ノートの表紙には、『梓川花楓』と書き、あくまでも自分は別人格であることを認識していました。そんなかえでの行動を目撃した咲太は、梓川かえでとしてノートを書くべきだと提案します。初めて自分を受け入れてくれたと思った梓川かえでは、兄の理想の妹になるために尽力するようになるのでした。

花楓が解離性障害を引き起こし、かえでの人格が目覚めた時、かえでには全ての記憶がありませんでした。前述したようにかえでと花楓は同じ人物でありながら別人格を持っています。兄である咲太は花楓とかえでを明らかに別人として扱っています。この様な解離性障害になる人は現実にも存在し、誰にでも起こりうる可能性がある障害でもあります。

そもそも解離性障害とは、誰しもが持っている『自分は自分である』という意識が薄れてしまう症状のことを指します。本来は誰もが『自分の中にある感覚は全て現実である』と感じながら生活をしています。しかし、稀にこの感覚が薄れてしまうことがあります。それは例えば精神的に強いストレスを感じた時などによく起こります。この様な状態は誰にでもあり得る状態なので、特に大きな障害や病気だということではありません。

例えば、体に強い衝撃を受けて激痛を感じると気絶をしてしまうケースがあります。これも体が『これ以上強い刺激を受けたら大変』だと判断して、気絶することで『現実味』を軽減しているのです。一種の防衛本能です。この状態を『解離』と呼びますが、稀にこの解離の度合いが大きすぎて生活に支障をきたすケースがあります。

梓川かえではこの解離の度合いが大きすぎて生まれた花楓の別人格なのです。いじめや周りの大人から理解されないことで、自分自身であることから逃げ出した結果、全ての記憶を失くして全く別の人格を生み出してしまったのです。作中では、咲太が花楓を医者に連れていき、そこで解離性障害だと診断が下されます。その翌日、花楓は全ての記憶を失ってかえでとして目を覚まします。

一般的に『解離性障害』は、その時の痛みやストレスから逃れるための防衛本能です。そのために過去の傷を思い出したくないと脳が判断して、記憶を失う状態はよくあります。しかし、今自分が居る場所や近しい人物の名前などを失うことはないようです。

つまり、このことから考察されることは、梓川かえでが発症した思春期症候群が、解離性障害に近い症状を生み出す現象である可能性が高いです。簡単に言ってしまえば、別人格を出す思春期症候群を発症してしまったということです。

青ブタに登場する梓川かえでのかわいい魅力の1つ目は、誰に対しても丁寧な口調だという点です。一般的な丁寧語はしっかりとした大人の対応が出来ているように感じるのですが、梓川かえでが使う丁寧語は、どこか幼さを感じさせます。必死にお兄ちゃんに近づこうとする背伸びをした中学生のようで、聞いていてかわいいという印象を受けるファンが多くいたようです。

青ブタに登場する梓川かえでのかわいい魅力の2つ目は、兄のベッドにもぐりこむ姿です。梓川かえでの朝の日課は兄を起こすことです。しかし、実際には起こすのではなく、兄のベッドにもぐりこんで、兄が目覚めるのを待っているのでした。この姿が健気でかわいいと大好評です。

青ブタに登場する梓川かえでのかわいい魅力の3つ目は、かわいいパンダのパジャマ姿です。梓川かえでのパジャマはかわいいパンダのパジャマです。梓川かえではパンダが大好きなので、パジャマまでパンダで揃えています。

このパジャマはフードが付いており、フードにはパンダの耳までついています。つまり、フードを被れば、完全にパンダになりきることができるのです。実際にフードをすっぽり被っているシーンは多々存在し、そのどれもがかわいい描写となっています。

青ブタに登場する梓川かえでのかわいい魅力の4つ目は、梓川かえでが持つ不思議な雰囲気です。過去にトラウマがあって別人格として形成された梓川かえでは、その存在そのものが不思議なのですが、他にも不思議な行動を起こします。例えば、毎朝咲太を起こすのは自分の義務だと思い込んでいる部分などが挙げられます。この様な行動は不思議なのですが、そこがまたかわいいポイントとなっています。

また、朝咲太を起こす行為を猫と張り合ったり、兄に制服姿を見せる時に、もったいつけて制服姿を机などで隠す仕草も、どことなく不思議さを感じさせます。天然というわけではない別の不思議さが魅力となっています。

青ブタに登場する梓川かえでは、かえでクエストというものを掲げます。これは、花楓が過去にいじめられていたことから克服するための目標を、梓川かえでが自らに課した課題のようなものです。過去の傷を乗り越えて不登校を克服するのが最大の目標です。

最初の方は、お兄ちゃんと散歩するという課題だったりお兄ちゃんとデートするという課題など、咲太と一緒にクリアするものが多かったのですが、中にはお兄ちゃん以外の人と電話で話すという課題などもしっかりとあり、自分の中でどうしなければならないのか、過去とどう折り合いをつけるのかをしっかりと考えてクエストを作っているのが分かります。

梓川かえでが作ったかえでクエストには、最大の難関がありました。それは、外に出るという課題です。思春期症候群によって作られた恐怖は大きなトラウマとなっており、梓川かえでは外に出るのが困難な状況となっています。この傷を克服するために取った梓川かえでの行動が、小さなクエストをいくつもこなすというものです。

例えば靴を履くというクエストや服を着替えるというクエストで克服しようとしていたのです。しかしやはり外に出るのは難しかったのでした。そこで咲太は梓川かえでに目をつぶらせて騙した状態で玄関の外まで連れ出すことに成功します。この様にして、梓川かえでと共に兄咲太はクエストを少しずつクリアしていくのでした。

梓川かえでには悲しい願いがあります。その願いとは花楓の人格を再び呼び覚ます願いです。もちろんかえでの人格は消えてしまうのですが、それは元通りに戻ったということを意味し、少しずつその現実が近づいていることを梓川かえでは気が付いていました。その前に兄と共に目標を達成し、兄に悲しい想いや後悔をさせないようにと考えたのです。

梓川かえでは思春期症候群が終わると同時にいなくなり、閉じ込められていた花楓の人格が目を覚まします。それは、梓川かえでが目標を達成しても同じです。梓川かえでが消えるのは最早時間の問題でした。時が来て自分が消えるよりも目標を達成することで自分が消える方がいいと考えてかえでクエストを作ったのです。

とうとう目標を達成したかえでの中には、梓川かえでという人格は消えてしまい、花楓の人格が目を覚まします。全ては元通りになり、咲太は嬉しいはずなのですが、梓川かえでという存在が消えてしまったことに戸惑いを隠せずにいます。梓川かえでの日記を読むと、咲太がどれだけかえでを救っていたのかが分かります。そのことに少しずつ前向きになれた咲太だったのでした。

梓川かえでの人格は消えてしまい、花楓の中にはかえでとしての記憶はもちろんありません。しかしそこには二度と記憶を失わないようにとかえでが残したノートがあります。そのノートにはかえでがどれ程兄咲太のことを慕っていたのかが綴られています。花楓はこれから花楓としてだけでなくかえでとして兄と共に生きようと決意するのでした。

青ブタに登場する梓川かえでの声を担当している声優は、久保ユリカです。声優久保ユリカは、奈良県出身の中堅声優です。元々はファッションモデルやグラビアアイドルとして活躍していましたが、ラブライブの小泉花陽役で声優デビューします。これがきっかけで声優としての活動を本格化させます。また、2012年頃からはファッションモデルとしての仕事も増えていきました。

更に、声優やモデルだけではなくラブライブという作品の特徴上、歌手としての活動もしています。もともとアニメが好きな性格で、モデルをしていた中学時代から声優という仕事に憧れていました。モデル時代から声優としての仕事を希望しており、その夢が叶ったのがラブライブでした。

そんな声優久保ユリカの主な出演作品を紹介していきます。前述したように久保ユリカはラブライブで声優デビューしています。ラブライブの他には、大家さんは思春期！に登場する里中チエ役やりゅうおうのおしごとに登場する水越澪役、ダンまちに登場するロキなど主役級をこなす一方で、動物の声までできる幅広く活躍する声優です。

また、声優久保ユリカの活躍はアニメだけに留まらず、ゲームでも活躍しています。代表作としては、『アイドル事変』の飯塚桜子役や『神様と運命革命のパラドクス』の東條ネルエル役などが挙げられます。有名なゲームに多数出演しているため、ゲーム好きな人ならば一度は聞いたことがある声だと言えます。

梓川かえでに関する感想や評価の1つ目は、かえでが消えちゃうのは悲しいという感想です。物語上仕方がないことなのですが、やはり消えないで欲しいという気持ちが強いようです。それ程に思い入れが強いキャラだという感想が多く上がっています。築き上げてきた2年間もの想いがあっという間に消えてしまうと思うと虚しくなるという感想もあります。

梓川かえでに関する感想や評価の2つ目は、かえでがかわいいという感想です。朝自分のところにも起こしに来てほしいという声まであります。かえでの人気は非常に高く、もうあの性格の子に会えないのかと思うと悲しいと、かえでが消えた回ではネットが悲しみの海に飲まれた程です。

梓川かえでに関する感想や評価の3つ目は、かえでが好きだという感想です。青ブタの中で一番好きなのはかえでだという人は多くいます。花楓がメインヒロインですが、人気があるのはかえでの方です。消えてしまうからこそ、この人気なのかもしれないと考察する人もいます。

いかがでしたか？青ブタの梓川かえでの過去や担当している声優などについて紹介、解説してきました。梓川かえでは悲しい過去を持ち、解離性障害に苦しみながらも、自らにクエストを課して障害を乗り越えたことが分かりました。今回の記事を参考にして、梓川かえでの魅力を再発見してもう一度青ブタシリーズを見てみてください。新しい発見があるはずです。