【はねバド！】芹ヶ谷薫子は羽咲綾乃の因縁のライバル？実力やアニメ版声優は？

芹ヶ谷薫子について紹介する前に、芹ヶ谷薫子が活躍するはねバドについても簡単に紹介していきます。

はねバドは2013年～2019年にかけて、講談社の発行する漫画雑誌「good!アフタヌーン」にて連載されていたバトミントンを題材とした漫画です。初期は緩い雰囲気もある作品だったものの、中盤から徐々に本格的なバトミントン漫画として描かれていき、その絵柄の変化も相まって話題を集めた作品になっています。高い人気を集めた本作は、小説化、アニメ化も行われています。

北小町高校でバトミントン部のコーチをする事になった立花健太郎ですが、その練習の厳しさから部員はどんどん辞めてしまい、さらに部長の新垣なぎさも自身のスランプからくるストレスで反抗的な態度を取っていました。バトミントン部は大会に出場する人数も足らなくなってしまう危機的状況に追い込まれます。そんな折、立花健太郎が出会う事になったのが羽咲綾乃です。

羽咲綾乃がバトミントン経験者である事に気づいた立花健太郎はバトミントン部に彼女を誘いますが彩乃からは断固拒否をされてしまいます。周囲の後押しもあって半ば強引にバトミントン部に参加するようになった彩乃ですが、練習試合で、留学生コニーと出会った事で再びバトミントン部に正式に入部する事になります。

バトミントンを再開した彩乃が練習試合で再会する事になるのが芹ヶ谷薫子です。芹ヶ谷薫子は北小町高校が練習試合を行う事になる港南高校の1年生で、170cm近くある女子にしては高身長でパワーもあるタイプのプレイヤーです。桃色の髪にリボンを巻いたツインテールをしているのが特徴で、彩乃の事を強くライバル視しています。基本的には自意識過剰で高慢なお嬢様であり、「ですわ」が口癖です。

思い込みの激しい性格であると同時に自覚があるタイプの性格の悪さをしており、友達ごっこが大の苦手で理解者である友人である笹下を除けば人を見下すような面がある一方で思慮深い一面も持ち合わせたはねバドにおけるツンデレのような枠のキャラクターで、特に過去の因縁もあって羽咲綾乃に対しては複雑な感情を抱いている一面が強く描かれているかわいいキャラクターでもあります。

再びバトミントンを始めた羽咲綾乃の前に壁として立ちはだかる事になるのが芹ヶ谷薫子ですが、そこには過去に大きな因縁がある事が描かれています。

芹ヶ谷薫子は基本的に高い実力を誇り中学時代も基本的には負けなしの実力を誇っています。しかしそんな芹ヶ谷薫子に初めて土をつけた存在が羽咲綾乃なのです。共にバトミントンで高い実力を誇る事から大会で勝ち上がるので中学時代から何度も対戦している2人ですが、芹ヶ谷薫子にとっては初めて自分に敗北を味あわせた相手なのでライバル視すると同時に羽咲綾乃の才能に嫉妬と畏怖を抱えている一面もあります。

ただ恐怖を覚えその圧倒的な才能を見せつけられても諦めないのが芹ヶ谷薫子です。データを集め、様々な技を駆使して戦うスタイルを磨いていく事を辞めず、再三に渡って羽咲綾乃と対戦する事になるのです。この諦めない姿勢が作中屈指のメンタルの持ち主と言われる所以にもなっており、かわいいと言われる要因にもなっています。

上記のエピソードだけであれば芹ヶ谷薫子が一方的に過去の因縁を持っているだけになりますが、羽咲綾乃にとっても芹ヶ谷薫子は過去に因縁を持つ相手です。羽咲綾乃にとっても初めて敗北を味あわせたのが芹ヶ谷薫子であり、また母親が自分の元を去る事になった過去の要因もこの敗北が原因だと考えている事もあって、かなり苦手意識を持っています。

その苦手意識は芹ヶ谷薫子の事を「去り際薫子」と呼んで接触を避ける程で、極力関わりを持ちたくない相手です。ただ芹ヶ谷薫子と羽咲綾乃は根幹の部分で似通っている思想を持っており、境遇にも共通点がある事から1番の理解者にもなっており、羽咲綾乃が豹変した際にも、芹ヶ谷薫子は驚く事をしなかったなど水と油のような関係でありながら理解し合える関係にもなっています。

ただはねバド作中の中でお互いのライバル関係にも少しずつ変化が見られ、作中途中で羽咲綾乃が後ろ髪を結ぶようになる際、使用されているハンカチは芹ヶ谷薫子がプレゼントしたものだったりします。ただこのプレゼントも試合に負けたら涙を拭くようにと渡すなど皮肉が込められているのが2人の関係性らしいエピソードになっています。

中学時代から高い実力を誇っていた芹ヶ谷薫子ですが、その成績は中学県大会で優勝し、全中に出場した経験を持っている程に高いです。パワーも強いですが、そのプレイスタイルはどちらかと言えばデータと分析に基づいて相手の虚をつくコントロール重視のプレイヤーであり、メンタルも非常に強いので修正力も高くなっています。相手を見下すような言動も多い羽咲綾乃も芹ヶ谷薫子の事は強いと認めています。

ただバトミントンに対しての思いが強すぎるあまり、中学時代、羽咲綾乃に勝った際にも、自身が風邪を引いており、それを羽咲綾乃にも移す事で公平に対戦しようとするなど狂気的な一面も持ち合わせています。この時、芹ヶ谷薫子は羽咲綾乃を監禁したと言っても過言ではない状態だった事も、羽咲綾乃が芹ヶ谷薫子に苦手意識を持つ過去の1つの理由になっています。

作中での描写でも、高校インターハイで1年生ながら優勝候補に名前が挙げられる程であり、1年生にして既に超高校級の実力を持っている事が明らかになっています。シングルスでは最終的に彩乃に3回戦で破れてしまうものの、同じ1年生コンビである笹下と組んだダブルスでは準々決勝までコマを進めるなど、シングルス、ダブルス共に高い成績を収めています。

ただ作中では羽咲綾乃にも余裕で勝てるような格上の相手の登場や、芹ヶ谷薫子と似たようなプレイスタイルを持ち、より上位の成績を収めている志波姫唯華などもいる事、インターハイの個人戦でも負けた相手が主人公である羽咲綾乃であるという点もあって対比が難しくその実力が分かりにくいキャラクターとも言われています。

はねバドは2018年にアニメ化され、主人公である羽咲綾乃と過去に因縁を持つ芹ヶ谷薫子も登場しています。芹ヶ谷薫子の声優を務めたのが下田麻美さんです。下田麻美さんは2003年にデビューした声優さんで、同時に女優、アーティストとしてもマルチに活躍している声優さんです。高校在学中に声優養成所の特待生となり、地元の鳥取と東京を週1で往復する生活を送りながら声優としての活動を開始しました。

声優以外にも様々な活動に積極的に取り組んでおり、VOCALOIDの鏡音リン・レンの音声データの中の人など声優としても一風変わった経歴も持ち合わせています。余談ですが、はねバドで芹ヶ谷薫子役を演じるまでスポーツアニメへの出演経験はありませんでした。

下田麻美さんが声優としてこれまで出演した作品としてはデビュー作となったゲームがアニメ化した「THE IDOLM@STER」の双海亜美/双海真美役、「今日の5の2」の小泉チカ役、「生徒会役員共」の津田コトミ役、「インフィニティット・ストラトス」の凰鈴音役、「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」の猿渡銀兵衛春臣役、「Caligula -カリギュラ-」のアリア役などを務めています。

またデビュー作がゲームであった事からゲームへの出演も多く、「タユタマ」の河合アメリ役、「コズミックブレイク」のリリレイン役、及びクリムローゼ役、「白猫プロジェクト」のデビットの契約者ロザリー役、「グランブルーファンタジー」のカイラナ役、「プリンセスコネクト」の織原茉莉/マツリ役なども務めています。

芹ヶ谷薫子はツインテールで口調が「ですわ」と特徴的なキャラクター性を持っています。それだけならちょっと嫌われそうなキャラクター性ですが、芹ヶ谷薫子がかわいいと言われるのはそんな見た目に対して、中身は非常に努力家で、羽咲綾乃とは別ベクトルでバトミントンに対しての熱量が高い事にあります。裏で努力している姿なども描かれているのがそのかわいい魅力を高めているキャラクターです。

お嬢様口調で話しながらも負けず嫌いで努力を惜しまないというギャップを持ち、さらには必要とあらば羽咲綾乃に発破をかけたり、心配したりとただ一方的に敵視するだけではない一面も持ち合わせています。見た目のイメージと反したこれらのポイントが芹ヶ谷薫子がかわいいと言われるポイントに繋がっています。

またこれは副次効果ですが、元々芹ヶ谷薫子が登場した頃のはねバド！はまだ羽咲綾乃が変化する前の緩い雰囲気を持っていた頃という事もあり、ツインテールやフリルを好むなどのその後のスポ根路線に登場するスポーツ然としたキャラクターが持たない要素を多く持っている事も芹ヶ谷薫子の魅力として見られる事が多くなっています。

芹ヶ谷薫子には作中でもファンがいるのも大きなポイントです。はねバド初期の頃には親衛隊らしい男子も登場するなどそのかわいい魅力に惹かれているキャラクターも登場するなど、愛されている事が分かりやすいキャラクターになっています。単純に見た目もかわいいというのもありますが、それ以上の魅力があるからこその描かれ方と言えます。実際読者にもその見た目や姿勢に共感を覚え芹ヶ谷薫子のファンだとする声もあります。

ここからは既にはねバド！を視聴した人の芹ヶ谷薫子に関する感想を紹介していきます。芹ヶ谷薫子は内面を見てその魅力に気づけるキャラクターとして高い人気を誇り、自らの非凡さを認めてなお努力している姿がたまらなく良いという声が非常に多いキャラクターです。天才気質の強いキャラクターも多いはねバド！だからこそこのように努力で実力をつけている芹ヶ谷薫子が好きという声も見られます。

はねバド！という作品において、羽咲綾乃の前に立ちはだかる敵キャラクターには芹ヶ谷薫子よりも強いキャラクターも複数登場しています。しかしライバルと言えるキャラクターは芹ヶ谷薫子だけであり、それがまた芹ヶ谷薫子の魅力を引き出しているという声も多いです。またライバルというポジションを貫き、仲間になるような展開がなかったのも良かったとする声が多くなっています。

両者の過去が明確に描かれる関係性にある芹ヶ谷薫子と羽咲綾乃だからこそアニメで描かれた2人の試合は白熱して面白かったとする感想が多くなっています。はねバド！の試合の迫力を体現した試合としても人気が高い2人の試合は、展開を抜きにしても見て欲しいという声が多い名試合です。

同時にこの試合は羽咲綾乃のそれまでの思いが爆発し、ファンの間で闇落ちしたと言われる程のキャラクター性を見せている事からもそれまでの過去も相まって芹ヶ谷薫子に対しての羽咲綾乃の対応がはねバドの見所とするファンもいます。

はねバド！の芹ヶ谷薫子ははねバド！主人公の羽咲綾乃と両者にとって深い因縁を過去に持つライバルとして登場するキャラクターです。その特徴的でインパクトのある見た目とは裏腹に高い実力を持ち、努力でその実力を積み重ねてきた事が垣間見えるキャラクターとしてはねバド！のキャラクターの中でも非常に人気のあるキャラクターの1人になっています。

特にアニメでも描かれている羽咲綾乃と芹ヶ谷薫子の試合は、はねバド！を象徴するような迫力と緊迫感のある試合展開で人気が高い名試合になっています。まだはねバドを見た事がないという人は芹ヶ谷薫子と、芹ヶ谷薫子と羽咲綾乃の関係性に注目しながらぜひ1度視聴してみてはいかがでしょうか？