【風立ちぬ】本庄の人物像と名言まとめ!堀越二郎との関係や食堂でのエピソードとは?

映画「風立ちぬ」をご存じだろうか。スタジオジブリの制作として「風立ちぬ」は初めて大人の主人公を描いた作品である。その中で堀越二郎という実在の人物を描き、彼のエピソードに堀辰雄の小説「風立ちぬ」のストーリーを取り入れている。主人公のライバルとして登場するイケメンでかっこいい本庄と堀越二郎は飛行機制作に力を注ぐ。「風立ちぬ」の映画の中で語られた名言やかわいいと言われた本庄の食堂でのエピソードにも触れていく。

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目次

  1. 風立ちぬの本庄の人物像は?
  2. 風立ちぬの本庄の名言
  3. 風立ちぬの本庄と堀越二郎との関係
  4. 風立ちぬの本庄の食堂でのエピソード
  5. 風立ちぬの本庄に関する感想や評価
  6. 風立ちぬの本庄の人物像と名言まとめ

風立ちぬの本庄の人物像は?

風立ちぬの作品情報

映画「風立ちぬ」には大きく2人へのオマージュがある。一つは過去には不治の病である結核に向き合う人たちをテーマに描かれた堀辰雄の小説「風立ちぬ」である。そもう一つは「堀越二郎」という零戦の設計技師である。映画「風立ちぬ」のポスターには大きく「生きねば」という言葉が力強く描かれている。「お国のために死ね」という時代を描く作品に「生きる」事の意義を表していると言われている。

堀辰雄の小説「風立ちぬ」の中でポール・ヴァレリーの詩の一節を「風立ちぬ、いざ生きめやも」と訳されている名言がある。原文のフランス語を英語に訳すと「The wind is rising: we must endeavor to live.」となるそうだ。それを日本語に訳すと「生きる意志」を表しているという。日本の言語学者によると堀辰雄のこの名言だと「風が吹いた、死のう」口語訳されてしまうと堀辰雄の誤訳・ご表現を指摘する言葉もあった。

「風立ちぬ」の宮崎駿監督はこの名言を「生きねば」と変える事で本来の意味「生きる意味」に近付けたという解釈もあった。「風立ちぬ」は戦争の中で消えていった学徒動員された学生たちの命を慈しみ、死んで行かなければならない神風特攻隊を美化する風潮に反対して作られたという解釈もある。

風立ちぬの概要

「崖の上のポニョ」の政策を終え、ひと段落していた宮崎駿監督が、本人に言わせると趣味で「デルグラフィックス」に連載した大人向けの漫画が「風立ちぬ」の大元になっている。ジブリで共に頑張っている鈴木敏夫さんから「この作品を映画化しては?」と何度か声をかけられたのであるが「子供向けではない」という理由で宮崎駿監督は、断っていた。

しかし宮崎駿監督が「戦争を反対しても戦闘機や戦艦を好む矛盾をはっきりさせなければ」という思いから「風立ちぬ」は製作されることになった。そしてあれだけ悲惨な戦争があっても、世界中で戦争は絶えない。日本映画の中に、戦争を美化して描いている作品もありそれにも危機感を覚えたという事で、2013年の秋「風たちぬ」は公開された。ボストン・ニューヨーク・サンディエゴ・トロントの映画批評家協会賞を受賞。

映画「風立ちぬ」は、本場のアカデミー賞では長編アニメーション映画賞・ヴェネツィア国際映画祭(金獅子賞)・ゴールデングローブ賞外国語映画賞など、世界的な権威のある映画賞にノミネートもされていた。「風立ちぬ」は字幕での参加であったため、ゴールデングローブ賞のアニメーション映画の部門には選ばれなかった。「吹き替え版があったら風立ちぬが受賞したのではないか」という声も聞かれた。

風立ちぬのあらすじ

映画「風立ちぬ」は堀辰雄の自伝的小説「風立ちぬ」と堀越二郎という飛行機の設計をしていた青年をテーマに関東大震災から第二次世界大戦の頃までが描かれている。「風立ちぬ」は飛行機に憧れていた少年時代の堀越二郎が夢の中の飛行機の設計家・カプローニ伯爵と出会うところから始まる。成長した堀越二郎は東京帝国大学に進学し、汽車の中で関東大震災に巻き込まれる。

「風たちぬ」の映画の中で乗り合わせた菜穂子とその召使を堀越二郎は連れて逃げたことがきっかけで菜穂子と恋に落ちる。菜穂子との部分は堀辰雄の「風立ちぬ」の主人公の様なロマンティックな恋が描かれるが、現実の堀越二郎はお見合い結婚である。大学では親友のイケメンでかっこいい本庄と共に飛行機の設計に向き合い、留学もする。

空に憧れた「風立ちぬ」の少年の夢は、戦争という現実に巻き込まれていく。「風立ちぬ」映画の冒頭で夢いっぱいでイタリア人のカプローニ伯爵の教えを受けていた夢の飛行機の設計から、戦う飛行機へとの変貌を遂げていく。

本庄の人物像

映画「風たちぬ」の主人公堀越二郎と本庄は東京帝国大学で同級生として出会う。本庄も堀越二郎もイケメンであるが、本庄はニヒリストでかっこよく斜に構える様子が画面からもうかがえる。堀越二郎と本庄はお互いのいい所を認め合い大学時代から親友として、就職も同じ飛行機の設計士の道を選んだ。

堀越二郎の設計の技術は本庄がいたからこそ、伸びたとも言われている。堀越二郎に負けない飛行機に対する情熱を本庄も持っているからこそ、プライベートな面でも支え合う事が出来た。本庄と堀越二郎の人生観などは違いもあるのだが、それでも本庄と堀越二郎はお互いの価値観を認め合ってきた。

本庄はイケメンでかっこいいキャラ

「風たちぬ」の中で本庄の声優を演じたのは、年齢を重ねてもイケメンでかっこいいと言われている俳優の西島秀俊さんである。スタジオジブリの作品はキャラクター設定の時点でイメージする俳優を選ぶと言われている。単に話題作りに俳優を使うのではなく、このキャラクターだったら、この俳優の声という事で外見も、俳優に寄せる事もあると宮崎駿監督が話していたことがある。

西島秀俊さんのイケメンでかっこいいところが、そのまま本庄のキャラクターに生かされているという推察もあった。そういう事情を知らないで見た視聴者からも声を聴いたら本庄はイケメンでかっこいい以外ありえないというつぶやきもあった。もちろん、見た目だけではなく行動力もイケメンでかっこいい本庄の存在はどちらかと言えばイケメンでかっこいいよりもかわいい寄りの堀越二郎と、良い対比になっているという意見もあった。

本庄の学生時代

「風立ちぬ」の中で描かれる本庄は大学時代からイケメンでカッコよく、向上心の高い非の打ち所がない青年だった。そんな本庄は日本の航空技術や海外に比べて航空機の設計のレベルが低いと不満を感じていた。今の日本の遅れた航空技術に本庄は焦りやいら立ちも感じていて、仲間との会話の中でも「マンネリズム」などの西洋の言葉を本庄は好んで使用した。

子の本庄のキャラクターの性格は「風立ちぬ」の設定だけでない。リアルに東京生まれ東京育ちの垢ぬけた大人の雰囲気を持つ本庄と、群馬県の自然いっぱいの中で育った純朴な堀越二郎とは対象的な二人だった。

本庄のモデルは本庄季郎

「風立ちぬ」の作品の中では名前がなく常に本庄と呼ばれていた。実物の本庄の名前は本庄季郎(ほんじょうきろう)1901年東京生まれの航空技術者で1990年に本庄はその生涯を閉じた。「風立ちぬ」の主人公堀越二郎と同じ東京帝国大学工学部出身で、就職は三菱内燃機製造(現在の三菱重工業)に就職をした。「風立ちぬ」の描かれた時代は関東大震災から太平洋戦争までの様子が描かれている。

航空機の設計などを学んでいた本庄の経歴の中に三菱航空機や三菱重工業などの経歴もある。「風立ちぬ」の映画の世界の中でも日本は取り返しのつかない戦争に足を踏み入れていき、本庄は設計士として「九六式陸上攻撃機」「一式陸上攻撃機」と言った第二次世界大戦で使われた戦争映画にもよく出てくる戦闘機の設計にもかかわった。

「風立ちぬ」の舞台のその先の本庄の人生は敗戦後GHQの指示により、日本人が飛行機を作ることは制限された。その為本庄は民間用の自転車開発に係るなどしていた。そして日本にも平和な時代が戻り、1977年「びっくり日本新記録」という番組の一部として、2019年現在も琵琶湖を舞台に続いている鳥人間コンテストのハングライダーの設計者として本庄は参加した。

第1回大会で本庄の設計したハングライダーは、当時のギネス記録を更新するなど、当時70歳を超えていた本庄の技術の高さは「風立ちぬ」の映画に描かれた頃から衰える事がなかった。本庄の技術の記録は他にもたくさんあるという。

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風立ちぬの本庄の名言

名言①「それでは間に合わない、俺たちは…」

「風立ちぬ」の本庄は、日本の飛行機技術は世界よりも20年遅れているという。その遅れを取り戻すために、生半可な気持ちでは世界に追いつけないというイケメンでかっこいい本庄の情熱的な部分が出た名言である。

名言②「俺たちは20年先のカメを追いかける…」

「風立ちぬ」の中で本庄が語ったこの名言は「アキレスと亀」というゼノンのパラドックスをモチーフに語られている。理解するのが難しい言葉だが日本が遅れている飛行機開発は、世界に追いついたと思った頃、世界はまた新しい一歩をすすめている。この一歩を追いかけるのにまた全力で走っている時間に更にまた亀が新しい一歩をすすめているという内容の本庄の名言である。

「風立ちぬ」の東大卒の本庄の名言は難しいという言葉もあるが、「風立ちぬ」の映画を見る上では「世界の水準になかなかおいつけない」程度に理解すればいい本庄の名言であると言われている。

風立ちぬの本庄と堀越二郎との関係

2人は同僚でライバル

「風立ちぬ」の映画の中で堀越二郎と本庄は大学時代からの親友であり、同じ会社に入社したライバルでもある。食堂ではお互いの食べるものにまでチェックを入れるような仲であるが、お互いの実力をしっているからこそ、ライバル関係が成立する二人である。イケメンでかっこいい本庄とちょっとぼんやりした堀越二郎は、いい関係のライバルとなっている。

共に留学した2人

「風立ちぬ」の中で堀越二郎と本庄はドイツに留学している。「風立ちぬ」の中で話が進んで堀越二郎と本庄は三菱重工業に就職をした。二人の留学は企業の中での留学である。「風立ちぬ」の映画の中でも本庄の名言としても上げられる「貧乏な国が飛行機を持ちたがる」と日本の事を皮肉めいていい「だから俺たちは飛行機を作れる、皮肉だ」と学べる喜びよりも先に立つ「風立ちぬ」の本庄の名言である。

「風立ちぬ」の映画の中で日本の財政が良くないのに戦争のために飛行機を持ちたがる政府に怒りを感じながらも、同じ部屋に泊る堀越二郎が飛行機の勉強をしながら眠ってしまった姿に「風立ちぬ」の堀越二郎がどんなに飛行機が好きなのかを本庄が理解するシーンもある。ドイツで学んだことで本庄は「風立ちぬ」の堀越二郎がこれからの飛行機の進歩のために必要な人物であることを認識する。

不仲だった設定とは?

映画「風立ちぬ」の堀越二郎と本庄は親友という設定である。しかし宮崎駿監督は「風立ちぬ」の裏設定として堀越二郎と本庄は不仲だったという裏設定があることを語っている。映画「風立ちぬ」の中では同級生として描かれているが、堀越二郎は1903年6月生まれ、本庄は1901年8月生まれで本庄が年上である。「風立ちぬ」の時代背景の中で堀越二郎や本庄は戦闘機の開発を余儀なくされる。

「風立ちぬ」の中で親友であってもお互い仕事の流儀や設計に対する考え方は異なる部分も多く、堀越二郎と本庄はお互いの仕事に口を出さないようになった。戦争が始まった頃堀越二郎は病気で設計の仕事から離れることになってしまった。負けない戦闘機を作るために「風立ちぬ」の中で本庄は堀越二郎の設計図に手を加えることになった事などが描かれる。

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風立ちぬの本庄の食堂でのエピソード

食堂のサバの味噌煮

映画「風立ちぬ」の堀越二郎と本庄の関係は食堂での食事シーンにも見どころがある。堀越二郎が食堂でサバの味噌煮を食べていると、本庄がやって来た。堀越二郎が食堂で選ぶのはサバの味噌煮ばかりである。それを見た本庄は「マンネリだ、たまには食堂の肉豆腐を食べろ」と食堂の中で堀越二郎を叱りながら大学の講義への不満もつぶやいていた。

「風立ちぬ」の映画の中でイケメンでかっこいい本庄であっても戦前の時代ではモダンな食堂の食べ物は肉豆腐なのが微笑ましいという意見もあるエピソードである。

サバからの発見

しかしサバの味噌煮も捨てたものではない。「風立ちぬ」の主人公堀越二郎は、サバの味噌煮をみてサバという魚の骨の構造に気が付く。「風立ちぬ」の中で堀越二郎が追い続けている飛行機の設計のヒントをサバの骨がくれたのである。この発見はアメリカの飛行機の翼の構造であり、「風立ちぬ」の中で堀越二郎の飛行機の設計をさらに推し進めた。

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風立ちぬの本庄に関する感想や評価

スタジオジブリの映画はテレビ放映のたびに数字が取れる作品である。「風立ちぬ」も例外ではない。ライバルキャラが人気になることも多い。「風立ちぬ」の本庄も主人公のライバルであるが、イケメンでかっこいいと評判である。他のジブリ作品と同様に美味しそうな料理が「風立ちぬ」にも出てくる意外に本庄の出るシーンに多いのでチェックするという意見もあった。

「風立ちぬ」の映画の中でかっこいいキャラの本庄であるが、食堂での会話が萌えるという感想もある。「風立ちぬ」のこのシーンの時代はまだ戦前である。欧米の人に負けない肉を食べるというシーンであるが、肉豆腐なのである。「風立ちぬ」の本庄はこれまでのイケメンでかっこいいから、可愛いという「風立ちぬ」を見た人の感想も加わった。

「風立ちぬ」で本庄と堀越二郎が戦闘機を作り始めた頃の日本は、戦闘機を作るためにお寺の鐘まで溶かして使われた時代である。木で作った脚立も「風立ちぬ」の時代には貴重なものだったと言われている。大人の男二人で乗って飛行機を作り上げる「風立ちぬ」の頃は人間の命よりも戦争の道具が大事にされていた哀しい時代である。

風立ちぬの本庄の人物像と名言まとめ

「風立ちぬ」は宮崎駿監督が手掛けた初めての大人を主人公にした作品である。「風立ちぬ」は関東大震災から第二次世界大戦という日本が軍国主義から、敗戦によって大きく変わった頃を描いている。「風立ちぬ」の時代背景には戦争という愚かな行為に巻き込まれた若者たちが夢半ばで死んでゆく。「風立ちぬ」の堀越二郎の妻になった菜穂子も結核で亡くなるがその死の意味は大きく違う。

「風立ちぬ」の中で堀越二郎が、親友でありライバルの本庄と目指した空を飛ぶ飛行機は、誰かの命を奪うための物ではない。しかし戦争という渦の中で戦うための飛行機を作らなければならない時代。作らなければ非国民と呼ばれたそれが「風立ちぬ」の時代だった。本庄が記録を残した平和の時代の鳥人間コンテストは「風立ちぬ」の二人の夢を乗せているという意見もある。「風立ちぬ」気になったら見てはいかがだろうか。

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