【SAO】カーディナルの正体と目的を考察！200年間図書館にいる理由とは？　

アリシゼーション編で登場するカーディナルの解説に入る前に、本作ソードアート・オンライン（SAO）の作品情報を紹介します。

川原礫によるライトノベルとそれを原作とした様々なメディアミックス作品群のタイトルとなっている「ソードアート・オンライン（Sword Art Online）」。頭文字を取って「SAO」という略称が公式に使われています。本記事で特集するカーディナルはこのSAOに登場するキャラクターです。

原作小説SAOは発行部数2200万部を超える大ベストセラーとなり、世界13ヶ国以上で翻訳されています。また、メディアミックス作品も記録的な大ヒットを遂げています。例えば世界でのアニメ視聴回数は7億回を超えており、映像ソフトの売上は120万本以上、ゲームについても430万本以上を売り上げています。

それでは、カーディナルが登場するアリシゼーション編のあらすじを紹介していきます。SAO第4部人界編に位置するアリシゼーション編は、原作小説では第9巻から第14巻に収録されています。

アリシゼーション編の舞台は、「死銃事件」から半年後の2026年6月。GGO（ガンゲイル・オンライン）では今日もなお銃撃戦が展開されていました。表向きはベンチャー企業、実態は謎に包まれた組織・ラースに潜入したキリトこと桐ヶ谷和人。菊岡誠二郎の紹介でフルダイブ実験機・ソウル・トランスレーターのテストダイバーとなります。

ある日、死銃事件の犯人の一人から薬物を注射され意識を失うキリト。連れ去られたキリトは、NPCたちの住む仮想世界UW（アンダーワールド）で目を覚まします。現実世界へ戻ろうともがくキリトですが、ログアウトができないという状況下にあって困難を極めます。そこで、UWで知り合った少年ユージオに協力を求め世界の中心地「セントラル・カセドラル」に向かいます。

一方、こちらは現実世界です。薬を打たれ昏睡状態に陥ったキリトは病院に運ばれます。そして意識が戻らないまま何者かに拉致され行方不明となっていました。キリトの行方を求めて、明日香たちはかつてキリトの恋人・神代凛子と接触、彼女の助言に従いラースに潜入します。ラースでは菊岡誠二郎と面会。明日香たちは、彼から人工知能開発計画プロジェクト・アリシゼーションが動き出そうとしていることを聞き出します。

アリシゼーション編で白亜の塔セントラル・カセドラルの牢屋から何とか脱走したキリトとユージオですが、突然現れた整合騎士の攻撃を受け窮地に追い込まれます。その時、「おい、こっちじゃ」と声を掛けて逃げ道を教えてくれた老人がいました。見ると10歳くらいの女の子です。この見た目少女で声と話し言葉はおじいさんという人物こそ、本記事の主役でアリシゼーション編の正体不明なキャラ、カーディナルでした。

笠のような帽子に長い杖を持ったまるで魔法使いのようないで立ちのカーディナル。キリトとユージオを安全な場所まで誘導すると、「ほい」とこちらも女の子らしくない掛け声を発します。すると摩訶不思議、通ってきた道が一瞬で消えてしまいました。

正体不明なカーディナルが居場所としているのは、大量の書物が並ぶ大図書館。UW開闢（かいびゃく）以来の歴史蔵書やSAOのシステム・コマンド関連書物がすべて収められている図書館です。

少女の姿をしたカーディナルは、UWが仮想世界であることや自分自身をメンテナンスする自律型プログラム、カーディナル・システムが自身の正体であることを悟っていました。

キリトとユージオを安全な経路へと誘導し、彼らの旅路を助ける小さな蜘蛛が現れます。シャーロットという名のこの蜘蛛は、実はカーディナルの使い魔でした。アドミニストレータとの最終決戦でこのシャーロットは、人間300人の集合体であるソードゴーレムに果敢に立ち向かっていきました。

ここからは、SAO・アリシゼーション編に登場するカーディナルの正体を探っていきます。UW（アンダーワールド）では、親の性格がそのまま子供に遺伝するような操作が行われていました。例えば暴君として人を踏みつけてのし上がった親からは、支配欲の塊のような子供が生まれてきます。それはSAOの中枢にいる貴族や皇族の面々も同じでした。

そうした遺伝操作の結果誕生したのが、カーディナルの正体を語るときに欠かすことのできない存在、アドミニストレータです。彼女の正体は、SAO世界のトップである公理教会の最高司祭で、SAOの世界を統治するシステムの管理責任者でもありました。

SAOでは人界の最高権力者であるアドミニストレータでしたが、その中核をなす人工フラクトライトを記憶するライトキューブにはキャパ（150年分の記憶容量）による寿命がありました。キャパを超えると人の魂である人工フラクトライトも同時に終焉を迎えてしまうのです。

人界の一大事であるこの問題に頭を悩ませたアドミニストレータ。公理教会で修道女見習いをしていた少女を見て、はたと膝を打ちます。少女に自身の人工フラクトライトを上書きコピーして生き延びようと思いついたのです。さっそく魂と記憶を統合する「シンセサイズの秘儀」が実行されました。

ところがここで、想定していなかった事態が発生。処置が終わった時、そこにはメインプロセスのアドミニストレータ、そしてサブプロセスの少女がいました。つまりUWに2人の最高権力者が誕生してしまったのです。修道女見習いという身分から最高権限を手に入れた少女、彼女こそがカーディナルの正体でした。

次に、SAOのカーディナルの目的を解説します。ある時カーディナルは、窮地に陥ったキリトを救います。実はその行動は、彼女の目的達成に必要なことだったのです。キリトを助けたカーディナルは、彼にある望みを託します。その望みとは、ともにアドミニストレータを倒し、その恐ろしい企みを打ち砕くことでした。

また、SAOのアドミニストレータに閉じ込められてから200年間も孤独に生きてきたカーディナルには、誰かと語り合ったり触れあったりして人のぬくもりを感じたいという欲求が生まれていました。そうした願望もカーディナルがキリト救出に動いた目的の一つでした。

SAOの人界を支配するアドミニストレータは、暗黒界人が人間に残虐な仕打ちをする実験を目論んでいました。それに対してカーディナルは、アドミニストレータの企てが現実のものとなる前に、アンダーワールドの全てを無に還すことを目的に掲げます。キリトはカーディナルの目的に同調しますが、それを実現する手段については十分に検討を要すると慎重な構えを崩しませんでした。

続いてSAOでカーディナルが200年もの間、図書館にいる理由を探ってみましょう。前述のように、UWには2人の最高権力者がおりました。アドミニストレータとカーディナルです。

しかし同じ権力者でも、その役割は明確に規定されていました。すなわちアドミニストレータがメインプロセッサーとしてUWの全てをを管理し、一方でカーディナルはアドミニストレータの判断をチェックし修正する役割を負っていました。そのような関係から自ずと両者は対立し、戦うようになっていきます。

SAOの世界では、アドミニストレータと互角の実力を持つカーディナル。アドミニストレータのフラクトライトが上書きコピーされていたからです。しかし体格では2人には圧倒的な差がありました。アドミニストレータは、魔法の使えない空間で身長差を利用して戦いを有利に進め、カーディナルを確実に追い込んでいきました。

防戦一方のカーディナルは、大きな建物に逃げ込みます。それが大図書館だったのです。それから200年間、カーディナルは図書館から離れられなくなってしまいました。

アドミニストレータは、恐ろしい刃を持つ兵器・ソードゴーレムを製作。殺人を禁じた制約条件により、カーディナルは300人の人間の集合体・ソードゴーレムに攻撃を加えることができません。ソードゴーレムの標的となったキリトとユージオ、そしてアリシゼーション編のヒロイン・アリスに絶体絶命のピンチが訪れます。協力者全員を失うことは避けたいカーディナル、アドミニストレータにある条件を提示します。

それは、自分の命を差し出すから3人を殺さないで欲しいという請願でした。一方、200年以上も図書館に幽閉しているだけで果たせなかったカーディナル殺害ができるのですから、アドミニストレータにとってもそれは願ったりの申し出と言えるものでした。

すぐさまその条件に合意したアドミニストレータは、3人の殺害を中止するとカーディナルに激しい雷撃を加えました。最期を迎えたカーディナルはキリトに全てを託し、アドミニストレータを倒して彼女の計画を阻止するよう告げて息を引き取りました。

アニメSAO（ソードアート・オンライン）で、カーディナルの声を担当したのは、声優の丹下桜です。

• 本名：丹下 桜（たんげ さくら）
• 性別：女性
• 出生地：愛知県一宮市
• 生年月日：1973年3月24日
• 年齢：46歳（2019年10月現在）
• 職業 声優、歌手、絵本作家
• 事務所 ピクニック

高校卒業後上京し、東京アナウンスアカデミーの声優実践コースに入学。1993年に卒業後、青二塾を経て翌年青二プロダクションから声優デビューしました。

1999年12月青二プロダクションを退所しプライムローズに移籍。2000年4月には声優業を一時休業し、インターネットで音楽活動に取り組みます。2005年、PS2用ゲーム「イース -ナピシュテムの匣」のヒロイン・オルハ役とドラマCD『萌音」の松嶋友萌役で、5年ぶりに声優の仕事に戻ります。その後、2009年ニンテンドーDS用ゲーム「ラブプラス」の小早川凛子役で声優復帰を果たしました。

声優・丹下桜の主なアニメ出演作品を紹介します。

• 1998年 アンドロイド・アナ MAICO 2010（MAICO、スーパーMAICO）
• 　〃　   カードキャプターさくら（- 2000年、木之本桜）
• 2009年 あにゃまる探偵 キルミンずぅ（羽鳥カノン）
• 2012年 名探偵コナン（米原桜子）
• 2013年 ガッチャマン クラウズ（- 2015年、総裁X）
• 2014年 ガールフレンド（仮）（クロエ・ルメール）
• 2018年 カードキャプターさくら クリアカード編（木之本桜）

ここまでSAOのカーディナル特集をお届けしてきましたが、最後に彼女に関する感想や評価を紹介します。

最初に紹介するカーディナルに関する感想や評価は、SAOにはハグが多いという蒼のカリストさんのツイートです。200年間も一人で図書館に閉じ込められていたカーディナル。彼女の人恋しさを表現するには、とりわけ必要なシーンだったのでしょう。

次に紹介するカーディナルに関する感想や評価は、原作小説との違いを感じているNAOKIさんのツイートからです。カーディナルが思っていたよりあっさりと終焉を迎えていたり、ユージオの剣が想像と違っていたりしたそうです。

お気に入りの小説のキャラが、楽しみにしていた映像作品とそれまで抱いていたイメージとの間で大きなギャップがあるというのは、残念ですが誰しも経験することではないでしょうか？

カーディナルに関する感想や評価、最後に紹介するのは、現実世界にもカーディナルみたいなシステムあればいいなあと言う桜狼さんのツイートからです。

自分のサブシステムとして、自身の誤りを正してくれるシステムの事でしょうか？確かにそうしたシステムがあれば、愚かな間違いは防ぐことができるかも知れません。

ここまで、SAO・アリシゼーション編に登場するキャラクター、カーディナルの正体や目的を考察し、200年間図書館にいる理由やアドミニストレータとの関係をお届けしてきました。 

SAOのアリシゼーション編で登場するカーディナル。UWの世界で窮地に陥ったキリトとユージオに救いの手を差しのべたのが、カーディナルその人でした。言葉使いはおじいさん、見た目は10歳くらいの少女。謎に包まれたカーディナルの正体は、人界のトップに君臨するアドミニストレータのサブプロセス。彼女は、アドミニストレータの判断をチェックし修正する役割を担っていました。

そんなカーディナルがアドミニストレータの恐ろしい計画に反旗を翻します。しかし圧倒的なパワーを持つアドミニストレータに追い込まれ、200年もの間、巨大図書館に閉じ込められてしまいました。この記事でカーディナルに興味を持たれた方は、彼女が大活躍するアリシゼーション編を中心に鑑賞してはいかがでしょうか？ご紹介した内容を実際の作品の中で追体験するのも楽しいかも知れません。