【SAO】菊岡誠二郎の正体は何者？黒幕？キリトとの関係や死亡した理由は？

SAOとは「Sword Art Online（ソードアート・オンライン）」の頭文字を取った略称で、川原礫によるライトノベルとそれを原作とした作品群を指しています。本記事で特集する菊岡誠二郎はこの作品群SAOに登場するキャラクターです。

2002年の第9回電撃ゲーム小説大賞への応募作品として誕生したSAO。ところが、作者・川原礫に都合により応募は見送られ、オンライン小説として自身のウエブサイトに掲載。その後、編集者の目に留まり電撃文庫から刊行されることになりました。

原作小説の累計発行部数は2018年8月には2200万部を超え、世界13ヶ国以上で翻訳されています。また、アニメ視聴回数は7億回を超え、映像ソフトの売り上げ累計も120万本以上、さらにはゲームについても累計430万本以上の売上を記録しています。

様々なメディアに展開されているSAO。以下に列記してみます。

• コミックス…2010年9月より、電撃文庫MAGAZINEに中村貯子のコミック作品と南十字星による4コマ漫画「そーどあーと☆おんらいん。」が連載。
• テレビアニメ…2012年7月より第1期が、第2期、第3期も順次制作。
• 新シリーズ漫画…2012年10月よりSAOP（ソードアート・オンライン プログレッシブ）刊行。
• ゲーム…2013年3月、バンダイナムコゲームスが「ソードアート・オンライン インフィニティ・モーメント」が発売。

• スピンオフ作品…2014年12月、時雨沢恵一が「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」を刊行。
• 〃…2016年6月より電撃文庫MAGAZINEに渡瀬草一郎の「ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット」が連載。
• 劇場アニメ…2017年2月「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」公開。

時は今から3年後の西暦2022年。ある電子機器メーカーが仮想空間への接続機器・ナーヴギアを開発したことが発端となり、世界初となる仮想空間体験サービス、VRMMOソードアート・オンライン（SAO）がスタート。約1万人の登録者が思い思いに仮想現実での旅を楽しんでいました。そんな夢幻を打ち破るように現れたのが、ゲーム開発者にして量子物理学者の茅場晶彦でした。

彼は1万人のプレイヤーに向けて次のように宣告しました。まず仮想空間から自由にログアウトすることはできないこと、ログアウトするには浮遊城アインクラッドの最上部第100層のボスを倒さなければならないこと、その戦いで死亡した場合には現実世界でもプレイヤー本人が死亡してしまうことを。

プレイヤーとしてSAOに参加した、主人公の少年キリト（桐ヶ谷和人）。この狂気に満ちたサバイバルゲームで生死を賭け戦うことを決意し、ここから仮想世界をめぐる様々な物語が始まるのでした。

ここからは本記事の主役・菊岡誠二郎の正体について迫って行きます。劇場版アニメでは黒幕説まで飛び出しましたが、黒幕という噂は本当なのでしょうか？アニメでは仮想現実（VR）を使ったナーヴギアでのSAO事件を始めとして数々のSAOサバイバーを狙った事件が発生。黒幕説のある菊岡ですが、キリトの協力を得て首謀者である重村徹大逮捕に向けて動きます。

重村を確保すると彼を連行しようとする菊岡。「私に何をさせるつもりなんだ？」と抵抗する重村に対して菊岡の口から発せられたのは「ようこそ。ラースへ」。このシーンで幕を閉じる劇場版アニメを観たファンの間では、菊岡の正体について様々な憶測が飛び交います。あるものは菊岡黒幕説を唱え、またある者は敵説を語りました。

アニメ・SAOアリシゼーション編では、防衛省の管轄となる海洋研究開発機構、通称ラース（RATH）という組織が登場します。防衛省では、伊豆諸島に展開しているメガフロート、オーシャン・タートルで、軍事利用可能な高適応性人工知能の確立を目指し、AI開発計画「プロジェクト・アリシゼーション」を進めていました。

黒幕と言われる菊岡誠二郎。表向きは総務省の職員を装っていましたが、実はこのプロジェクト・アリシゼーションで陣頭指揮を執る防衛省管轄の自衛隊二等陸佐だったのです。同じアリシゼーション編後半で披露される射撃の腕を見れば、菊岡が自衛官というのも納得です。

SAO事件の後、菊岡誠二郎は、黒縁メガネの30代の男クリスハイトという名前のアバターを使い、妖精の住むファンタジー世界を舞台としたALO（アルヴヘイム・オンライン）に潜入。このあたりにも黒幕という噂が絶えない理由がありそうです。

SAOⅡの第11話「強さの意味」で登場した菊岡誠二郎は、黒幕では？と彼の正体に不信感を募らせていたリズベット（篠崎里香）に対し次のように答えました。「昔は総務省のSAO事件対策チームの一員だったんだ。といっても対策らしい対策なんて何もできない名ばかりの組織だったが」と。

SAO事件で菊岡誠二郎は、総務省の通信ネットワーク内仮想空間管理課の職員として登場し、容疑者の事情聴取を担当します。しかし、黒幕とまで言われた彼の本来の任務は、VRMMO仮想世界の監視や調査を行うことにありました。

原作小説の第3巻では、総務省SAO事件対策本部に黒縁眼鏡をかけた男性が登場します。この男性は、SAO事件の被害者に受け入れ先の病院を手配したり、プレイヤーのモニタリングをしていました。その後、キリトが持つ有益情報と引き換えにアスナの居場所を教えたこのメガネの男性こそ、菊岡誠二郎のアバター、クリスハイトでした。

ここからは、菊岡誠二郎と主人キリトとの関係を追っていきます。SAOトッププレイヤーだったキリト。菊岡誠二郎はこのキリトに協力を要請しています。

それは、銃撃戦が繰り広げられるGGO（ガンゲイル・オンライン）やALO（アルヴヘイム・オンライン）に止まらず、人工的に作られた人間の魂・フラクトライトたちによる仮想世界UW（アンダーワールド）においても同様でした。

協力関係にある菊岡誠二郎とキリトですが、決して仕事の同僚でもなければ、ましてや友達でもありませんでした。

SAO事件後、どうしてもアスナに会う必要のあったキリトに対し、有用な情報を全て提供するのならアスナの居場所を教えても良いと、菊岡誠二郎が持ちかけたことから始まった利害関係に基づく間柄でした。

高適応性人工知能技術を開発する防衛省の海洋研究開発機構・ラース。その技術はアメリカの国家安全保障政策にも影響を与えるまでになっていました。案の定、アメリカ国家安全保障局（NSA）が動き始めます。

UW（アンダーワールド）では、NSAが送り込んだ刺客との間で大規模な紛争が勃発、攻撃の手はオーシャン・タートにも及びました。菊岡誠二郎は、UWに滞在するキリトたちを救出するためメインコントロール部に向かう途中、NSAの攻撃を受けて負傷します。ところがその後、菊岡誠二郎が死亡したと報じられたのです。

ところが、菊岡誠二郎は負傷したものの命に別状はありませんでした。菊岡死亡報道を流した真意は、国内の財閥系商社などの妨害勢力を牽制することや、秘密裏に開発を進めていた人工フラクトライト、アリス（A.L.I.C.E.）公表に最大限のインパクトを与えることにありました。

いつものスーツ姿からは想像のつかない変装ファッションで現れた菊岡誠二郎は、「これが最善手だよ」とラース主席研究員の比嘉健に語っていました。

アニメSAO（ソードアート・オンライン）で菊岡誠二郎の声を演じたのは、の声優の森川 智之（もりかわ としゆき）です。

• 愛称：モリモリ、帝王
• 性別：男性
• 出生地：東京都品川区
• 生年月日：1967年1月26日
• 年齢：52歳（2019年10月現在）
• 身長：172 cm
• 職業：声優、ナレーター、歌手、タレント
• 事務所：アクセルワン

声優を志した森川智之は勝田声優学院に入学。学院では発声（腹式呼吸と滑舌）の講師を任されるまでになります。卒業後は、外国人向け日本語教材のナレーションで声優デビューを果たします。テレビアニメでのデビューは、1989年「ダッシュ!四駆郎」の加藤隼役。

アニメでは、クールな二枚目役や同じくクールで美形の悪役、兄貴的な雰囲気を持った脇役が多いようです。代表作としては、「FINAL FANTASY VII」の美形悪役・セフィロスが有名です。2015年の第9回声優アワードで助演男優賞を、2019年の第13回声優アワードでは外国映画・ドラマ賞を受賞しています。

声優・森川智之の主なアニメ出演作品と役名を紹介します。

• 1993年 SLAM DUNK（水戸洋平、清田信長、桑田登紀）
• 1995年 黄金勇者ゴルドラン（ワルター・ワルザックほか）
• 1996年 クレヨンしんちゃん（- 2019年、野原ひろしほか）
• 1998年 遊☆戯☆王（城之内克也）
• 2000年 ONE PIECE（はっちゃん、エネル）
• 2001年 犬夜叉（- 2010年、奈落、人見蔭刀）
• 　〃　  X -エックス-（蒼軌征一狼）

2002年 キン肉マンII世（- 2006年、テリー・ザ・キッドほか）
2004年 BLEACH（黒崎一心、椿鬼、東仙要）
2006年 ふたりはプリキュア Splash Star（ゴーヤーン）
2011年 トリコ（次郎）
2013年 島耕作のアジア立志伝（- 2014年、島耕作）
2017年 ブラッククローバー（- 2019年、ユリウス・ノヴァクロノ）
2018年 BANANA FISH（ブランカ）

最後に菊岡誠二郎のキャラについて見ていきましょう。アリシゼーション編前半で「死亡」という衝撃的な最期を遂げた菊岡誠二郎。事実とは異なりましたが、今後菊岡がどの段階で姿を現し何をするのか気になるキャラであることには違いありません。

総務省の職員という肩書きで、常にスーツ姿でビシッと決めている菊岡誠二郎ですが、悪趣味なものが好きという性癖の持ち主でもあります。かつてキリトの病室に活力をつけると称して大量のゲテモノグッズを持ち込んでいました。アニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション」後半でも、お堅い官僚を演じる傍ら、ゲテモノ好きの一面も描かれることでしょう。

ここまでアニメ・SAOソードアート・オンラインの菊岡誠二郎を特集してきましたが、最後に彼に関する感想や評価を紹介します。

菊岡誠二郎に関する感想や評価、最初に紹介するのは彼の親を想像してしまった河童星人さんのツイートです。誠二郎という少し古風な名前を付けたところから役人か大企業幹部に的を絞ります。さらに広範にわたる菊岡のネットワークを考慮し、省のトップ・事務次官より少し下の役職と想像を逞しくしていました。

菊岡誠二郎に関する感想や評価、続いて紹介するのは、彼がただの役人じゃないというくろさんのツイートです。劇場版アニメのラストで正体が判明する菊岡ですが、その前の拳銃でロック破壊するシーンで普通の総務省の役人が拳銃使えるわけないと気づいたそうです。

菊岡誠二郎に関する感想や評価、最後に紹介するのは、SAOの世界が現実になると恐怖だという”おにし”さんのツイートです。2018年に発表された日本国の新防衛大綱・骨子案を見て、菊岡のアリシ計画を具現化したような内容に驚いたそうです。アニメの世界ならスゴイ！という話でも現実味を帯びると恐怖を感じてしまうようです。

ここまで、SAOに登場する菊岡誠二郎に焦点を当て、黒幕とも噂される彼の正体や、主人公キリトとの関係に死亡した理由、さらにはアニメで菊岡誠二郎を演じる声優の情報までまとめてお届けしてきました。

電撃ゲーム小説大賞の応募作品として書き下ろされた、川原礫の小説SAO。この記事で紹介した菊岡誠二郎は、表向きは総務省の職員を装いつつも、その正体は防衛省のAI開発計画「プロジェクト・アリシゼーション」で陣頭指揮を執る自衛官。黒縁メガネをかけて変装し、クリスハイトという名前のアバターを使ってALOに潜入。SAO事件では、総務省の仮想空間管理課の職員として容疑者の事情聴取を担当します。

さらにGGOやALOなどでは、SAOトッププレイヤーのキリトに協力を要請。また、ラース襲撃事件で死亡を装った背景には、極秘裏に開発を進めてきたアリス公表に最大限のインパクトを与えるという大義がありました。この記事で菊岡誠二郎に興味を持った方は、アリシゼーション編中心にご覧になってはいかがでしょう。本記事の内容を追体験できるかも知れません。