【銀魂】真選組の主要メンバー一覧！組織の目的は？歴史上のモデルとも比較紹介

大人気漫画『銀魂』は架空の並行世界で黒船来航から20年後の世界を描いた作品で、「天人（あまんと）」と呼ばれる異星人が日本に来航し、日本が開国を迫られてしまったという時代背景の元物語が展開します。

そんな異星人と人間が共存する「江戸」の街の治安を守っているのが幕府直属の特別警察「真選組」でした。まず始めに、そんな真選組の登場する『銀魂』の作品情報やあらすじを含めて「真選組」についてご紹介していきます。

『銀魂』は異星人と人間が共存する架空の世界「江戸」を舞台に、依頼を受ければ何でも引き受ける万事屋を営む坂田銀時（さかたぎんとき）を主人公に描かれた作品です。万事屋を営んでいる為、銀時は江戸の街で巻き起こる様々な事件に関わっていく事になります。『銀魂』はそんな銀時を取り巻く、様々な人物達の群像劇です。

『銀魂』の概要です。『銀魂』は空知英秋（そらちひであき）先生によるSFコメディーでアクション漫画です。『銀魂』は「週刊少年ジャンプ」で2004年2号から2018年42号まで連載されました。しかし、最終回のラストで銀時が「ジャンプGIGA」への続投を発表し、『銀魂』の”本当の完結”は「ジャンプGIGA」まで持ち越されました。しかし「ジャンプGIGA」に継続されてからも完結はしませんでした。

延ばしに延ばされていた『銀魂』の最終回が掲載されたのは銀魂公式アプリで2019年6月20日に満を辞して『銀魂』は完結を迎えました。『銀魂』は連載当初人気がなかった事から打ち切りの危機もあった作品です。しかし、連載が続くにつれて『銀魂』の人気は徐々に向上し、完結を迎える頃には「ジャンプ漫画」を代表する作品となり、約15年間という長期間の連載作品となりました。

『銀魂』のあらすじです。「天人」と呼ばれる異星人の来航から20年が経過した江戸時代の末期に、剣道道場の跡取り息子・志村新八（しむらしんぱち）は剣術を生かす事も出来ずにアルバイトによって生計を立てていました。本意ではないアルバイト中のピンチに、木刀を持った侍風の男・坂田銀時が現れます。万事屋を営むという銀時の侍魂に感銘を受けた新八は銀時から侍の極意を学ぶ為、銀時の営む万事屋で働く事になりました。

自堕落な生活を送り、侍とは程遠い姿を見せる銀時に翻弄されながらも懸命に働く新八の元へ宇宙最強と謳われる傭兵部族の夜兎族の少女・神楽（かぐら）と巨大な犬の定春（さだはる）が転がり込んで来ました。大所帯となった万事屋は江戸の街で巻き起こる様々な事件に巻き込まれながら、真選組やかつての銀時の仲間である攘夷志士の桂小太郎（かつらこたろう）などと共に切磋琢磨していきます。

『銀魂』に登場する幕府直属の特別警察が「真選組」です。「天人」が来航し混沌とする江戸の治安を守る為組織された武装警察で、局長の近藤勲（こんどういさお）を筆頭に約100名程の隊員を有しています。結成4年目の真選組は元々、廃刀令で廃れてしまった剣術道場の跡取り息子である近藤が、彼同様に行き場のなかった土方や沖田など門下生達を迎え入れて組織したものが前身となりました。

その後、攘夷戦争が終結し各地で反乱を起こしていた攘夷志士達を取り締まる為に佐々木異三郎と松平片栗虎が攘夷志士と対等に戦う事が出来るゴロツキ達をヘッドハンティングし結成したものが「真選組」でした。「真選組」は幕府に属する部隊である事から、攘夷志士からは憎しみを込めて「幕府の犬」などと呼ばれ、銀時からは「税金泥棒」と呼ばれています。

「真選組」の仕事は攘夷志士の捕縛や将軍の護衛などが主な内容となっています。しかし「真選組」を創設した松平片栗虎からは便利屋紛いの雑用も押し付けられています。「真選組」は主に刀やバズーカ、手榴弾などを武器として携帯しており、犯人逮捕の際には暴行や破壊行動も目立つ為、世間からは「チンピラ警察24時」と例えられて冷えた目で見られています。

「真選組」は万事屋を営んでいる銀時とは腐れ縁でトラブルに巻き込まれている事が多くあります。特に銀時と「真選組」副長の土方十四郎（ひじかたとうしろう）とは反りが合わず、顔を合わせば口論になる犬猿の仲ですが、大きな戦いでは共闘する事もあり、付かず離れずの腐れ縁コンビとなっています。

歴史上の「新撰組」と同名で『銀魂』に登場する武装警察の「真選組」には作中によく登場する主要メンバーが存在します。次はそんな「真選組」の中でも主要メンバーである隊員についてご紹介していきます。

「真選組」の主要メンバー1人目は局長の近藤勲です。近藤勲は天然ボケで鈍臭い一面がありますが、「真選組」の隊員からは絶大な人望を集めている人物です。「真選組」結成後にゴロツキの隊員達をまとめ上げ、現在の地位まで引っ張ってきた人物でもあり、普段の姿からは想像できない統率力を見せるシーンが時々描かれています。

沖田に「人の良い所を見つけるのは得意だが、悪い所を見つけるのは苦手」と言われる程お人好しな性格で、男気溢れる人物です。新八の姉であるお妙（おたえ）がビジネスで近藤のフォローをした事をきっかけに近藤はお妙に惚れてしまい、お妙の悪質なストーカーとなりました。

「真選組」の主要メンバー2人目は副長の土方十四郎です。土方十四郎は冷静沈着でクールな印象が強く、「鬼の副長」と呼ばれ隊員達からは恐れられています。しかし局長の近藤に対する信頼は厚く、そんな姿から隊員達からも好かれている存在です。

土方は銀時のライバル的存在で顔を合わせる度に喧嘩をする様は「小学生のよう」と例えられる程幼稚なものでした。そして極度の「マヨラー」でマヨネーズをこよなく愛し、食べ物には基本的に物が見えなくなる程山盛りのマヨネーズをかけて食べています。クールで二枚目な容姿から土方は女性にモテますが、ストイックな性格の土方はキャバクラなどは好まず、恋愛にはウブだと言われています。

「真選組」の主要メンバー3人目は沖田総悟（おきたそうご）です。沖田は「真選組」の一番隊隊長を務め、「真選組」の中でも屈指の強さを誇る人物です。中々他人に心を開かない性格ですが、幼くして両親を亡くした沖田は唯一の家族である姉のミツバの事は心から大切にしていました。

沖田は「真選組」副長の土方の命を常に狙っており、人を痛めつける事に喜びを感じるドSな性格をしています。色素の薄い髪と瞳で幼い顔立ちの沖田ですが、隊員の中でも特に好戦的で腹黒な人物です。さらに極短時間で現実と仮想を問わずして女性を自分の意のままに服従し下僕に調教できるという特技を持っています。

歴史上の「新撰組」と同名で『銀魂』の作中で幕府直属の武装警察として登場する「真選組」ですが、「真選組」が組織された目的はどのようなものだったのでしょうか？次はそんな「真選組」の目的について詳しくご紹介していきます。

「真選組」は前述したように江戸の治安を守る目的で組織された特殊警察です。松平片栗虎などによって各地で反乱を起こし、幕府が手を焼いていた攘夷志士達に対抗すべく、腕っ節のゴロツキを集めた武装組織です。しかし、選りすぐりの精鋭という訳ではない彼らは結成当初は派閥争いなどで、深刻な状況に陥った時期もあったようです。

刀傷沙汰にまで発展してしまうようん争いが起きてしまう組織でしたが、主要メンバーなどの統率力の高いメンバーの力によって徐々に強固な組織へと進化していきました。「真選組」は攘夷志士の捕縛の他にも将軍の護衛など幕府の仕事もこなし、さらには「真選組」創設者の松平片栗虎に押し付けられた雑用などもこなしています。

「真選組」は将軍暗殺篇の終盤で「徳川喜々」が将軍へ就任した事で傘下である見回り組を担う一橋派にとって不要な組織となっていました。茂々を防御する事ができなかった不名誉によって局長の近藤と創設者の松平片栗虎には斬首刑が言い渡され、さらには「真選組」は解体が命じられました。そんな無謀な命令には「真選組」は従う事なく、近藤や桂、万事屋のメンバーの働きもあり斬首刑は免れました。

しかし喜々政権の倒幕を企てている反乱因子として「真選組」は有名となり、革命の象徴とされました。この事から「真選組」は江戸に残留する事を危険と判断し、桂の助言もあり江戸を一度離れる事になりました。倒幕に向けて各地方で反乱因子を集めながら組織をより強固なものへ成長させていた矢先にアルタナ解放軍が地球に襲来します。

敵に囲まれてピンチに陥っていた銀時の前に、江戸を去ったはずの「真選組」が姿を現しました。かつてのライバルである銀時を救い、政権倒幕の為に水面下で活動していた「真選組」はアルタナ解放軍と地球の大戦争に加担し、重要な活躍をしています。しかし解放軍は夜兎族などの傭兵部隊をさらに地球へ送り込んできました。戦場の核である歌舞伎町を目指して進軍しようとしている傭兵部隊を食い止めようと「真選組」は邁進します。

かなりの強敵に苦戦を強いられる「真選組」ですが、武力を成長させていた「真選組」も素晴らしい働きを見せました。政権倒幕を達成し、歴史で例えるならば「明治維新」のような革命の立役者として「真選組」は期待されており、戦乱の世と化してしまったら江戸の街が再び平和な生活を送れるようになるまで「真選組」の活躍は期待されています。

『銀魂』の幕府の武装組織として登場し、政権交代後は倒幕を目論む革命軍となった「真選組」ですが、そのモデルは歴史上で有名な「新撰組」であると言われています。次は「真選組」のモデルとなった歴史上の「新撰組」について詳しくご紹介していきます。

歴史上の「新撰組」は江戸時代末期の幕末と呼ばれる時代に京都で発足された反幕府勢力達を取り締まる武装組織です。歴史上の「新撰組」は反幕府勢力を取り締まる警察活動に従事した後は旧幕府軍として明治政府を樹立した新政府軍と戊辰戦争で戦いました。しかしこの戊辰戦争で明治新政府軍が勝利し、敗北した「新撰組」は戊辰戦争が終戦を迎えると共に組織の解体を余儀なくされました。

歴史上の人物である近藤勇（こんどういさみ）は江戸時代末期の武士で「新撰組」の局長を務めました。しかし、近藤勇は後に幕臣に取り立てられてしまいました。勇と言うのは通称で、諱は昌宣だと言われています。新政府に甲州勝沼で行われた柏尾戦争で敗北し、近藤勇は敗走を余儀なくされました。その後、大久保大和と名前を改めていましたが、流山で新政府軍に捕縛されました。

近藤勇は大久保大和名を語り、貫き通そうとしましたが伊藤甲子太郎の率いていた御陵衛士だった人物が近藤勇を知っていた事で看破され、土佐藩の命によって35歳で斬首されました。その後、近藤勇の首は京都の三条河原で梟首された後に行方が分かっていません。

歴史上の人物である土方歳三（ひじかたとしぞう）は幕末期の幕臣で、「新撰組」の副長を務めました。諱は義豊で、雅号は豊玉と言われています。「新撰組」の”鬼の副長”と呼ばれていた土方は隊士達から恐れられる存在でした。戊辰戦争では旧幕軍側の指揮官として活躍し、「蝦夷共和国」では軍事治安部門の責任者に任命され幹部という立場で、軍の采配を振るう軍才を発揮していました。

その後、土方は戊辰戦争の最後の戦場となった箱館の五稜郭での防衛戦で馬上で指揮を取っていましたが、敵の流れ弾が腹部に命中した事で35歳で死亡しました。土方の死については降伏を強く反対していたとされる反乱因子の土方を組織から取り除く為に味方の手によって暗殺されたと言う話も残っており、真偽は分かっていません。

歴史上の人物である沖田総司（おきたそうじ）は幕末の武士で「新撰組」の一番隊組長と撃剣師範を務めました。本姓は藤原で諱は春政ですが後に房良（かねよし）に変更しています。幼名は宗次郎と言われています。沖田は9歳の頃に天然理心流の道場である試衛館へ入門し、近藤や土方と同門の門下生となりました。そして若くして試衛館塾頭を務める程の腕前を有していたそうです。

しかし沖田は徐々に体調を崩していきました。歴史上で有名な話ではありますが、沖田は肺結核を患っていました。発症時期に関しては諸説ありますが、「新撰組」としての活動は慶応3年以降第一線に出る事は無くなっています。そして近藤の斬首から2ヶ月後の慶応4年に肺結核によって病死し、沖田は近藤勇の死を知らないまま亡くなったと言われています。生年が定かではない沖田は享年について24歳、25歳、27歳と3説があります。

歴史上の「新撰組」と同名の『銀魂』に登場する「真選組」は作中で度々スポットライトを浴びて取り上げられていました。次はそんな「真選組」が活躍した『銀魂』の登場回についてご紹介していきます。

「真選組」が活躍した登場回1つ目は第101話から第105話の「真選組動乱篇」です。「真選組」副長の土方は妖刀と言われている刀を屯所へ持ち帰ってしまい、その道中で浪士の集団に絡まれてしまいました。土方は早速手に入れた新しい刀で試し斬りをしようとしますが、妖刀の刀を手にした途端に土方は呪いによって弱くなってしまいました。

「真選組」のエピソードの中でも特に人気の高いのがこの「真選組動乱篇」でした。土方はもちろんの事、近藤や沖田もとてもかっこよく「真選組」のバトルシーンは『銀魂』の中でも屈指の”神回”と呼ばれているエピソードになっています。

「真選組」が活躍した登場回2つ目は第300話から第307話の「将軍暗殺篇」です。”将軍暗殺計画”の噂が流れた事で将軍は徹底して自身の守りを固めました。将軍の護衛が任務の「真選組」も例外ではなく、将軍の護衛の為任務に就きます。しかし、この”将軍暗殺計画”の裏で、反乱因子である高杉晋助と神楽の兄である夜兎族の神威が動いていました。

この「将軍暗殺篇」から『銀魂』の最終回に向けての舵が切られたとも言われており、今まで登場人物が死ぬ事のなかった『銀魂』の中で非常にインパクトの強いエピソードとなりました。『銀魂』の持ち味であるギャグ要素はほとんどないエピソードですが、物語が面白く、感動したファンも多いエピソードとなりました。

「真選組」が活躍した登場回3つ目は第308話から第316話の「さらば真選組篇」です。「将軍暗殺篇」で将軍が暗殺されてしまった事で護衛に当たっていた「真選組」は責任を問われる事となりました。そしてその責任を取る為、局長である近藤は連行されてしまいます。そんな矢先にスナックで飲んでいた土方と銀時は佐々木達見廻組と喜々と鉢合わせてしまいます。

そこで揉め事を起こしてしまった銀時は連行されそうになりますが、身代わりとなり居合わせた桂が捕縛されました。桂も近藤と同じ場所へ投獄された事によって、攘夷志士と「真選組」が手を組み、共闘して近藤と桂の奪還へ向かう事になりました。

かつての敵だった「真選組」と「万事屋」、「桂一派」が共闘するという展開は少年漫画の王道展開でありながら『銀魂』ファンにとって堪らないものがあるようで、エピソードの中でも特に人気の高いものとなっています。そして近藤を救おうとする「真選組」の深い絆に心打たれる人も多いようです。

こちらは『銀魂』の作中で「真選組」が復帰した展開で思わず泣いてしまったという方の投稿です。「真選組」のメンバーは近藤を始め全員好きだそうで、『銀魂』には登場するキャラクター全てが魅力的な為、登場キャラクター全てが好きというファンも多いようです。

こちらは「真選組」の副長である土方の誕生日を祝っている方の投稿です。「真選組」のメンバーの中でも土方は特に人気が高く、天然ボケでマヨラーというお茶目な一面もありながら、隊士の為となると目の色を変えて戦う姿に心打たれるファンも多いようです。

こちらは「真選組」の人気エピソードである「真選組動乱篇」を見て泣いてしまったという方の投稿です。「真選組動乱篇」では副長の土方の活躍が目覚ましく、鴨との切ない展開も涙を誘うとファンの中で話題となっています。それを踏まえて、「真選組」が解散を強いられた「さらば真選組編」では辛い思いをしたファンも多いようです。

『銀魂』に登場する「真選組」に関するまとめいかがだったでしょうか？幕府直属の部隊として組織され、江戸の治安を守る傍ら、将軍の護衛という重要な任務も任されている「真選組」は局長の近藤や副長の土方、一番隊組長の沖田など個性的なメンバーで構成されています。その行動の荒々しさから江戸の人々からは疎まれる存在ながら、彼ら無くしては江戸の平和は守られませんでした。

異星人の「天人」の襲来を受け、混沌化している江戸の街は様々な争い事や事件が後を絶ちません。そんな江戸の街を舞台に「真選組」や主人公の坂田銀時が営む「万事屋」は自身の信じる志の元に、心許せる仲間と道を同じくして共に突き進んでいました。