新出智明先生の正体と初登場回は？ベルモットが変装していたのはいつから？

名探偵コナンに登場する医師・新出智明先生は、毛利蘭が通う帝丹高校の校医で、シェリーこと灰原哀の命を狙う、黒の組織の女幹部・ベルモットが変装していた人物です。以下では、名探偵コナンの準レギュラーでもあった新出智明先生の正体や蘭との関係、初登場及びその他の登場回、ベルモットの変装時期やアニメ声優について紹介します。

青山剛昌先生の「名探偵コナン」は、謎の組織によって体が若返ってしまった高校生探偵・工藤新一が、小学生・江戸川コナンとして数々の事件を解決していく推理漫画です。1994年から週刊少年サンデーで長期連載されており、1996年からアニメ放送、1997年からは劇場版アニメが制作・上映され、性別・世代問わず多くのファンに支持されている人気作品です。

新出智明先生は、新出医院の院長の息子で、年齢は25歳です。毛利蘭が通う帝丹高校の卒業生で、東都医大を主席で卒業した頭脳の持ち主です。エリート出身かつ容姿端麗でありながら、誰に対しても分け隔てなく接する優しさや、正義感の強い性格で、コナンファンからの人気が高いキャラクターです。

現在は、自身の母校である帝丹高校の校医を務めており、蘭を始めとする女子生徒たちから絶大な人気を誇っています。一方、黒の組織の計画を実行するべく、自身に変装して、暗殺まで企てていたベルモットに対して、「本当は悪い人ではない」と解釈するなど、お人よし過ぎる性格が玉にキズでしょう。

名探偵コナン・ベルモット編・最終話で明かされた新出先生の衝撃な正体や、コナンすら見抜けなかったベルモットの変装技術の高さは、多くのコナンファンに衝撃を与える展開となりました。以下では、満月の夜の二元ミステリーで明かされた新出先生の正体や、ベルモット変装中の新出先生の行方、蘭との関係を紹介します。

毛利小五郎かかりつけの病院の医師として初登場した新出智明先生でしたが、アニメ第345話「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二次元ミステリー」にて、新出先生の正体が、変装したベルモットであることが明かされました。ベルモットが新出先生に変装した理由は、黒の組織の元メンバー・シェリー（灰原哀）の暗殺のためでした。

しかし、ベルモットの変装は、変装前の彼女の行動に目を付けていたFBIによって見破られていました。おしのびの女優・クリスとして、新出医院へ足しげく通い詰めていたベルモットの目的は、新出智明先生に変装するために、彼の特徴を掴むためでした。外見だけでなく、声やその人物の性格までも完全にコピーしたように性格に演じ切ってしまうベルモットの変装技術の高さがうかがえます。

ベルモットは、新出先生に成りすますために、お忍びの女優・クリスとして、新出医院へ通い詰めていました。そして、ベルモットの行動に注目したFBIは、新出先生を海外へ避難させ、新出先生の死を偽装しました。新出先生の死を信じ込んだベルモットは、何くわぬ顔で新出先生に変装していました。

コナン第361話以降は、本物の新出智明先生が登場し、帝丹高校の校医として復帰しましたが、ベルモットが変装している間、新出先生が身はどこにいたのか、疑問が投げかけられました。そこで、FBI・ジュリーのセリフから、新出先生は、海外にいたことが明かされます。新出先生に変装する前のベルモットは、おしのびの女優・クリスとして新出医院に通い詰め、密かに新出先生の殺害を計画していました。

しかし、女優・クリスことベルモットの様子を怪しんだFBIの捜査と判断によって、新出智明先生は、FBIの保護を受けて海外へと避難します。同時に、ベルモットに新出先生の死を植え付けるために、FBIの職員による新出先生の死の偽装が行なわれ、事の真相を知らないベルモットは、何食わぬ顔で新出先生に変装し、コナン達の前に姿を現していました。

優しい性格に加え、若くてハンサムな新出智明先生は、帝丹高校の女子生徒から絶大な人気を誇る一方で、蘭との仲の良さもファンに注目されています。作中の動向から、新出先生は、蘭ことが好きではないかとも噂されていますが、本編では、漫画・アニメと共に新出先生が蘭に好意を寄せている描写はありません。しかし、本編では描かれていない、新出先生と蘭の恋の噂はどこから出てきたのでしょう。

新出先生と蘭の恋の噂は、OVAオリジナルアニメ「名探偵コナン 10年後の異邦人」を観た一部のファンから広まったものでした。「10年後の異邦人」は、現時点から10年後の世界を舞台にした物語で、元の姿に戻れず高校生となった江戸川コナン（工藤新一）の日常が描かれました。同時に、新一の帰りを待ち続ける蘭の苦悩や恋の噂がささやかれる新出先生との関係もクローズアップされ、ファンの注目を一心に集めました。

OVA版では、新一との関係を諦め、新出先生からのプロポ―スに心を揺るがす蘭でしたが、高校生になったコナンの駆けつけたことにより、再び、新一の帰りを待つことを決意します。その直後、舞台は現在へ戻り、風邪を引いて寝込んだコナンの夢オチという形で物語は幕を閉じます。本編での蘭と新出先生は、生徒と教師の関係ですが、近い将来に起こりうる2人の恋愛関係を期待させるストーリーでしょう。

現在は、全く登場しなくなった新出智明先生ですが、初登場回以降は、物語の鍵を握る重要人物として準レギュラーとして登場していました。以下では、新出智明先生の初登場回のあらすじと、ベルモットの変装時期を含めたその他の登場回を紹介します。

新出智明先生が初登場を果たした「暗闇の中の死角」は、新出先生の父親で、新出医院の院長である新出義輝先生の感電死を描いた回です。お酒の飲み過ぎによる体調不良で、かかりつけ医の新出義輝先生の検査結果を聞きに訪れた毛利小五郎とその一行は、院長の提案によりその日の夕食を新出家で共にすることとなりました。そして、智明先生を交えた和やかな一時を過ごす中、入浴中の院長が浴室で感電死する不可解な事件が発生します。

捜査の結果、事件の犯人は、院長の後妻である陽子であることが判明します。しかし、院長殺害の引き金を引てしまった人物に対する考慮から、小五郎（コナン）たちは、陽子に偽証を提案し、自首することを促します。一方、陽子が仕掛けたトリックに疑問を抱く智明先生は、陽子に対する不当な取り調べに正義感を顕わにするも、後に事件の真相を知ると考えを改めました。

一方、事件現場に居合わせた蘭も、新出智明先生を気にする素振りを見せており、コナン（新一）は動揺します。しかし、蘭の目的は、智明先生に対する好意ではなく、彼が来ていたセーターでした。コナンと新一のために手編みのセーターを送ろうと考えていた蘭は、その参考として智明先生からセーターを貸してほしかったことや、コナン（新一）の勘違いであることが判明しました。

新出先生が登場する回には、黒の組織との関係を匂わせるストーリーが多くみられ、緊迫した空気が張り詰めていたでしょう。以下では、新出先生の他の登場回を紹介します。

帝丹高校学園祭当日に起こった毒殺事件を描いた「第三の選択＆黒衣の騎士」では、新出智明先生は、帝丹高校の校医として登場し、「シャッフルロマンス」の演技指導を頼まれます。高校時代は、バスケ部に所属していた新出先生でしたが、学生時代に何度が主役を演じた経験から、負傷した園子の代役として黒衣の騎士役に抜擢され、劇は最大の見せ場に差し掛かります。

観客一同が静かに見守る中、黒衣の騎士が台本には無い不可解な動きをはじめ、客席では自殺を装った毒殺事件が発生します。事件は、灰原の解毒薬によって元の姿に戻った工藤新一（コナン）の推理によって解決れました。しかし、文化祭当日にいた新出先生の正体が、本物かベルモットの変装なのか、現在も明らかとされていません。

スキー場に向かうコナン達がバスジャックに遭遇する緊迫の回を描いた「謎めいた乗客」は、黒の組織の主要メンバーが登場する豪華な顔ぶれの回として知られています。コナンと灰原が乗るバスには、FBIのジョディとと行動を共にする新出先生の姿もあり、犯人に狙われたコナンを体を張って助けるなど、持ち前の正義感が発揮されました。

一方、黒の組織の気配を敏感に感じ取れる灰原は、新出先生の正体が、ベルモットの変装であることを見抜き、恐怖を覚える場面が描かれました。また、その場にいないはずのベルモットが、コナンやジョディに対する心の描写が描かれたことも、バスに乗車した新出智明先生の正体が、ベルモットの変装だったことを裏付けているでしょう。

捜査一家のマドンナ・佐藤美和子刑事のお見合い騒動を描いた「本庁の刑事恋物語4」でも、ベルモット扮する新出智明先生は、大活躍を見せます。母親に泣きつかれて、仕方なくお見合いを受けることになった佐藤刑事の姿を見ようと、コナン・蘭たちはお見合い会場へ向かいます。その時、偶然、通りかかった新出先生の案内で会場に辿り着いたコナンは、佐藤刑事の状況を察すると、新出先生と共に一計を図ります。

一方、見合い相手で同僚・白鳥警部との賭けに負けた佐藤刑事は、高木刑事との恋を諦め、白鳥警部との結婚を承諾します。その矢先、障子越しでは、新出先生扮する高木刑事とコナンの策によって、白鳥刑事の目論見は失敗に終わります。同時に、新出先生の機転によって、佐藤刑事と高木刑事は、関係を深めていきました。

若い女性の幽霊が出ると噂されるアパートでの怪奇現象に迫った「幽霊屋敷の真実（前編）」では、ストーリー序盤のみの登場となりました。今回は、新出医院の医師として、体調不良に陥った蘭の診察に当たる新出智明先生の姿が描かれました。その直後、病院を訪れていた患者・音無芳一の話から、一連の事件へと繋がっていきます。

阿笠博士に匿われていた灰原と黒の組織の危険が手に汗を握る展開となった「4台のポルシェ」では、名探偵コナンの主要人物・灰原哀の診察をするシーンが描かれました。風邪で体調を崩した灰原哀を心配した阿笠博士は、ダメ元で新出先生に連絡を入れ、後に阿笠博士の家で診察を行ないました。しかし、訪れた新出先生は、本物ではなく、変装したベルモットでした。

コナンファン衝撃の展開を見せた登場回「満月の夜の二元ミステリー」は、灰原哀（シェリー）の暗殺を目論むベルモットと、彼女を追うFBI捜査官・ジョディの心理戦を描いた回です。灰原の居場所を突き止めたベルモットは行動に出るも、彼女の企てを見抜いたジョディに先を越され、2人は対峙します。これまで本物だと信じられていた新出先生の正体に、多くのファンが釘付けとなったストーリー展開となりました。

ベルモットの変装の発覚後の登場回となった「帝丹高校学校怪談」からは、本物の新出先生が再登場を果たします。帝丹高校の心理現象を解明を蘭から依頼されたコナン達は、偶然、新出先生と遭遇します。ベルモットによる変装を知っているコナンは、新出先生に警戒心を示すも、先生の顔を引っ張ったことで本物であることを確証します。

黒の組織の目的のために、変装だけでなく、新出先生の暗殺すら計画していたベルモットは、新出先生にとって一番危険な人物です。しかし、ベルモットの変装を知る生徒たちの話を聞いたうえで、ベルモットが本当に悪い人物なのかと疑問を投げかけるお人よし過ぎる一面が見られました。また、ベルモットの変装や身の危険について、FBIから事前に聞かされ、海外に避難していたことが判明した、新出先生ファン必見の回です。

ベルモットの変装時期は、コナンの推理によって帝丹高校文化祭あたりだと推測されましたが、ベルモット変装だった場合に生じる矛盾点の多さから、現在も謎に包まれています。以下では、ベルモット編で張られた伏線を元に、新出智明先生にベルモットが変装していた時期を考察しました。

新出先生とベルモットの変装を見分ける方法は、眼鏡のフレームの本数に隠されており、本物の新出先生は2本、変装中のベルモットは1本に区別されて描かれています。また、新出先生の登場回での眼鏡のフレームに着目すると、初登場回と黒衣の騎士、帝丹高校の学校怪談では２本、バスジャック事件～二次元ミステリー事件までは1本に描かれ、ベルモットの変装時期を示した伏線だと考えられています。

しかし、新出先生の眼鏡のフレームの違いは、原作のみに登場した伏線の1つで、アニメ版名探偵コナンでは、全ての回において、新出先生のフレームは2本に統一されています。

ジョディが所持する写真の中には、白い枠とズレが生じたものがあり、それらはベルモットの部屋にあった写真を複写したことを示す伏線だと考察されます。一方で、ジョディの写真には、白い枠の無いオリジナルも存在し、解毒剤で一時的に元の姿に戻った工藤新一や服部平次、顔半分が隠された新出智明先生と思われるモデルが映されていました。

ジョディが所持していた写真の撮影時期及び場所は、帝丹高校の文化祭当日、演劇の舞台裏を撮影したと推測されます。そして、学園祭の様子を映したオリジナルの写真は、文化祭回に登場した新出先生の正体を示す伏線が張られています。

写真の撮影者について、多くはベルモットが撮ったものと推測される一方で、彼女の部屋に貼ってあった写真のモデルは、シェリー・蘭・コナンです。これら3人の写真は、彼女にとって重要人物にあたり、それ以外の写真を撮る目的が見当たりません。一方、ジョディが撮影者だと考察した場合、生徒たち及びジョディの発言から、文化祭前にも帝丹高校に来ていた可能性が高く、写真の撮影者であると断定できるでしょう。

ベルモットの変装時期についてコナンの推理によると、「新出先生が校医として赴任したあたり」と曖昧な見解を示しており、文化祭の時の新出先生の正体はベルモットだったと断定はしていません。そして、文化祭当日の新出先生がベルモットの場合、眼鏡のフレームの本数、灰原が気付けなかった組織臭のように、ベルモットを示す伏線と矛盾することが指摘されます。

一方、文化祭の新出智明先生が本人だと考察すると、正体がベルモットと考察した場合に指摘される矛盾は解消されます。そして、学園祭の時の新出智明先生が本人だった場合、ベルモットとの入れ替わりの時期は、学園祭後に起こった、FBIによる新出先生の事故死の偽装及び海外避難の直後だと推測されます。

新出智明先生のアニメ声優は、堀秀行さんが担当し、黒の組織・ジン役の声優の弟として知られています。以下では、新出先生の担当声優・堀秀行さんのプロフィールと主な出演作品を紹介します。

新出智明先生を演じた堀秀行さんは、東京都出身の声優・ナレーター・俳優で、父親は俳優の堀雄二さん、母親は元宝塚歌劇団、兄・弟もそれぞれ俳優・声優として活動する芸能一家で育ちました。板前から芸能界へ転身し、ヒーロー役から悪役まで幅広い役柄を演じています。

堀秀行さんの兄で俳優・声優の堀之紀さんは、名探偵コナン・黒の組織の幹部・ジン役を担当しています。弟・秀行さんは、新出智明先生を担当しましたが、一時期、ベルモットが変装したいた人物であったことから、黒の組織繋がりの兄弟共演となりました。

少年漫画を原作とするアニメ作品に多数出演する堀秀行さんの出演作品は、「タイガーマスク二世」亜久竜夫（タイガーマスク）役、「聖闘士星矢」フェニックス一輝役、「魁!!男塾」剣桃太郎役、「キン肉マン」ウォーズマン（2代目）役で知られています。また、漫画・アニメ共に高い人気を誇る「ワンピース」のバーソロニュー・くま役も担当しています。

ベルモットの変装時期について、現在も考察がなされている、名探偵コナンの新出智明先生に関する感想や評価を紹介します。

新出智明先生に変装したベルモットとFBI・ジョディの心理戦を描いた名探偵コナン・ベルモット編は、2枚目の写真に描かれた白い枠のズレにように、注意深く観察しないと見逃がしがちな伏線の張り方で、多くのファンを圧倒させました。このように、一度読んだだけでは気づくことのできない伏線探しも、名探偵コナンの魅力でしょう。

名探偵コナン・ベルモット編の最大の謎とも言える新出先生のベルモット変装時期について、これまでの登場回に張られた伏線を頼りに、様々な考察がなされる一方、いまだ解明されていない謎を秘めています。ベルモットの変装時期は、コナンの推理によって、文化祭当日時点と判明していますが、新出先生の正体がベルモットだった場合の矛盾点の多さから、現在も多くの議論が飛び交っています。

新出智明先生の担当声優・堀秀行さんとジンの担当声優・堀之紀さんは、実の兄弟であり、名探偵コナンでは黒の組織・変装したベルモットと幹部のジンという共通の繋がりがあります。そして、コナンファンの間では、アニメ声優陣にも謎の解明に繋がる伏線を張っているのではと考察されており、名探偵コナンの奥深さを感じさせます。

名探偵コナン・新出智明先生の正体や、ベルモットの変装目的、蘭との関係、初登場回及びその他の登場回、新出先生にベルモットが変装した時期やアニメ声優について紹介しました。新出智明先生のベルモット変装時期は、コナンによって伏線が回収されましたが、これまでに張られた伏線との矛盾から、現在も多くの謎を秘めています。