2018年05月23日公開
2018年05月23日更新
タッチという漫画タイトルの意味は?最終回・あらすじやおすすめの名言も紹介
タッチというタイトルの漫画は週刊少年サンデーで連載されていました。高校野球と恋愛をテーマにした漫画で、テレビアニメ化もされ、岩崎良美さんが歌うオープニングの「タッチ」は爆発的なヒットはしなかったものの、現在でも高校野球の応援歌として人気があり、数多くカバーもされました。タッチというタイトルには意味があり、それが衝撃的だと話題になっています。タッチというタイトルの意味と最終回のあらすじや名言を紹介します。
目次
野球漫画タッチの紹介
高校野球をテーマにした漫画「タッチ」はあだち充先生が原作です。高校野球と恋愛をテーマに描かれた漫画は野球漫画という分類ですが、野球に対して興味が薄い人達にも広く受け入れられたのは全てのものに共通したテーマ性が作品全体に表れている為と言われています。あだち充先生は今まで隔週連載や原作者を立てて連載をしていたので、あだち先生にとって「タッチ」が初のオリジナル週間連載になりました。
タッチの漫画に出てくる上杉達也と上杉和也の関係はあだち先生と兄の漫画家あだち勉先生の関係を反映しているという見方もあります。タッチの序盤では賢弟愚兄の物語として始まりますが、ストーリーが進むにつれて弟への遠慮から隠していた兄の才能が開花していくという物語へ変わっていきます。タッチは1970年代まで主流だった野球漫画のスポ根ものの定石を否定したり、パロディ化するような面も見られます。
野球漫画タッチに登場するキャラクターの紹介
野球漫画タッチに登場するキャラクター①上杉達也
上杉達也はタッチの主人公で、上杉和也の双子の兄です。原作の中で明青学園中等部から明青学園高等部に進学しています。性格はものぐさでいい加減、面倒臭がりでもあり、飄々としていて掴み所がありません。愛想はありませんが、人から親しみを持たれている事もあり、常に周りには男友達がいます。人付き合いが悪い原田正平も達也の事を親友と認めています。軟弱に見えますが、南と和也が絡むと頑固になり譲りません。
心根は優しく人と争ったり人を傷つけるのを嫌っていて、繊細で人の気持ちに敏感で、考えすぎる性質であり、プレッシャーにも弱いです。幼い頃から和也と幼なじみの南の兄として振舞い、「南が喜ぶ顔を見ること」と「和也が褒められること」自分の事以上に嬉しいと感じ、二人の為なら喜んで引き立て役になります。弟に良い所をとられた出がらしと言われていますが、潜在能力が高い本物の天才です。
野球漫画タッチに登場するキャラクター②上杉和也
タッチの主人公、上杉達也の双子の弟である上杉和也は周りからは天才と評価されていますが、本物の天才である達也とは対照的で努力家で負けず嫌いです。才能と努力では無敵の弟と達也は言っています。優しい性格ですが、内に秘めた情熱や意志は強く、野球に関してはストイックで妥協を許さず、自分にも他人にも厳しい面があります。成績優秀、スポーツ万能、野球部のエースでもあるため、非常にモテます。
小学生時代に「母校が甲子園に行く」という夢を抱いた南の為に野球部に入部し、練習に励んで優れたピッチャーになりました。野球部のエースとしてチームを何度も勝利に導き、高等部では1年生でありながら明青野球部のエースとして活躍しています。小さい頃から南が達也に想いを寄せている事に気付いていて、達也が和也と南をくっつけようとする程、南の気持ちが達也に傾いてしまう事にジェラシーを感じています。
野球漫画タッチに登場するキャラクター③浅倉南
タッチに登場する上杉達也、上杉和也の隣に住んでいる幼なじみの浅倉南は野球部のマネージャーで、新体操部のエースです。野球部のマネージャーのみでしたが、新体操部キャプテンが負傷してしまい、代理として競技会までという約束で新体操部に入部しましたが、その競技会で3位に入賞してしまいます。期待の新星として世間から注目を浴びてしまい、2年生までマネージャーと兼任していました。
幼少期に母が亡くなり、父が経営する「南風」を手伝い、家事をこなすようになりました。特に料理は上手で、達也と和也のお弁当を作る事もあります。野球部の合宿では人数分の食事を作った事もあります。周囲の男の子から好意を寄せられている事を自覚していますが、達也がほかの女の子と話しているのをみると嫉妬する描写が多くみられます。
野球漫画タッチの幼なじみトライアングルの紹介
達也は南と和也をとても大事にしていて、二人をくっつけようとします。しかし、南は昔から達也が好きで、南を好きな和也は彼女の気持ちに気付いています。南の気持ちが達也に傾いていくのを見て焦った和也は南への愛情表現がエスカレートしていきます。甲子園予選の決勝戦で勝利したら南の父に婚約を申し込むと言いました。南に関して達也にも譲らないと宣言していましたが、和也の死が後まで達也と南の関係に暗い影を落とします。
野球漫画タッチというタイトルの意味とは?
タッチというタイトルに意味がある事をご存知でしょうか?タッチはその前に連載されていた「みゆき」「ナイン」を踏襲する三文字の単語で、野球用語という着想から「バトンタッチ」の意味を込める事を考え付きました。バトンタッチの意味は弟の夢を兄が引き継いでいくという意味を表しているので、和也の死は連載開始前から決まっていた事でした。
当時の編集部はあだち先生を信頼していて、達也、南、和也の三角関係がいつまでも続くと疑っていませんでした。あだち先生の担当編集者が和也が死ぬといくら報告しても取り合ってもらえず、原稿の入稿翌日から二日間連絡を断たれるという非常事態になりました。あだち先生は担当編集から人気のあるキャラだから殺すなと言われていましたが、死なないように描かされる事を嫌がり、あだち先生は原稿を置いて行方を眩ませました。
タッチというタイトルの意味を知ったファンの間では衝撃が走りました。あだち先生にインタビューでどうして和也を殺したのかと直球の質問がされましたが、あだち先生は初めから和也を殺すつもりだったと直球で返しました。その場でタッチのタイトルの意味が「バトンタッチ」であると話して更に衝撃が走りました。ファンの間でこの話には衝撃が走り、初めから決められていた事に驚いていました。
編集部の方でも和也が死にそうな空気を察知して、「死んだら載せない」と担当編集者を脅して、死ぬ事を知っていた担当編集者ですが「死ぬわけない」と嘘をついたというエピソードもあります。タッチのタイトルに込められた意味を知って呆然とする人や、初めから決められていた事に鳥肌を立てる人もいました。和也が初めから死ぬ事が決められていた事実にショックを受ける人も大勢いました。
野球漫画タッチの最終回までのあらすじ①和也の死
タッチのあらすじの紹介です。タッチに登場する上杉達也と上杉和也は双子の兄弟です。スポーツ万能で勉強も出来る弟、和也に対して何事にもいい加減な兄の達也と隣に住む幼なじみ浅倉南の3人は小さい時から一緒に育ってきました。成長した3人はお互いに意識し始め、微妙な三角関係を維持しながら高校に進学します。南の「甲子園に連れてって」という夢を叶える為に和也は1年生ながら野球部のエースとして活躍し始めます。
出典: https://pixls.jp
しかし、地区予選決勝戦の朝、和也は交通事故に遭い、亡くなります。タッチのタイトルの意味通り、ここで和也から達也へバドンタッチされます。達也は南の夢を叶えるという和也の夢を引き継ぐ為、野球部に入部します。しかし、和也とバッテリーを組んでいたキャッチャーの松平孝太郎から嫌われてしまい、相手にしてもらえません。南とチームメイト達の働きかけで達也と孝太郎はバッテリーを組むことになりました。
野球漫画タッチの最終回までのあらすじ②新監督就任
2年生になり、達也は勢南高校の西村と須見工の新田と知り合い、ライバル意識を持ちました。彼らとは野球だけでなく、浅倉南に恋心を抱く恋のライバルでもあり、4人の間で四角関係が出来ます。3年生となった達也達明青野球部の監督が病気で入院し、新しい監督がきました。明青野球部OBの柏葉英一郎に監督代行を任せたはずでしたが、英一郎は海外出張中で、恨みを持つ柏葉英二郎が英一郎の電話をとり、英一郎に成りすまします。
英一郎の振りをした英二郎は野球部の監督代行として部員達の指導をして、野球部員全員を疲労させて選手生命を断ち、恨みを晴らそうしました。ですが、英二郎のしごきにもめげず、野球部から部員は一人も去りません。とうとう夏の甲子園の地方予選を迎えました。達也はライバルである新田に勝ち、南を甲子園につれていく強い意志を持っていた為、英二郎のしごきにも屈する事はありませんでした。
野球漫画タッチの最終回までのあらすじ③甲子園出場
高校生活最後の夏を迎えた達也と南にとって最後のチャンスです。地方大会初戦で英二郎は控え選手を先発ピッチャーに起用して明星学園野球部を陥れようとしますが、野球部の結束は固く、失点を打撃でカバーして1回戦突破しました。甲子園出場をかけた決勝戦で、ライバルである新田と対戦します。試合は延長戦に突入し、明青は1点勝ち越して裏の守りにつきます。
新田は前打席でホームランを打っており、観客も須見工の監督も新田を敬遠すると思っていましたが、達也は自分の力を最大限に引き出してくれるのは新田しかいないと考え、敬遠はせず、勝負に出ました。新田はファウルで粘り、観客は息をのんで勝負の行方を見守りました。最後は新田の三振に終わり、達也と南は無事に甲子園行きを決めます。ここまでが最終回までのあらすじです。
野球漫画タッチの最終回あらすじ
タッチの最終回のあらすじの紹介です。甲子園出場を決めた明星学園の立役者は野球部のエースである上杉達也です。達也は和也の意志を引き継いで、南の夢を見事叶えました。浅倉南はピンチヒッターで入ったはずの新体操部で全国に知られる選手になっていました。新体操の国体が甲子園初日がとなってしまいました。南はプレッシャーに押し潰されそうになり、とうとう会場から逃げ出してしまいました。
逃げていた南の視界に映ったテレビ売り場で甲子園の入場が行われていました。明青野球部の入場シーンで達也の姿がない事に気付きました。驚いた南の前に甲子園にいるはずの達也が立っていました。達也は南に自分の想いを告げ、二人はお互いの気持ちを確認し合いました。その後、達也は自分の意志で成し遂げた甲子園優勝の盾が達也と和也の部屋に飾られていました。ここまでがタッチの最終回のあらすじです。
野球漫画タッチの名言紹介①達也の告白
タッチの名言と言えば、最終回の達也から南への告白でしょう。最終回の告白シーンのセリフはタッチを知らない人でもセリフだけは知っているという人は多くいます。世間で有名になるぐらい、印象に残るセリフです。甲子園や野球よりも南が大切だと気付き、甲子園の初日をすっぽかして南の元へ来ました。川辺で南に告白し、想いを通わせた二人は絵にはされていませんが、キスをした描写がありました。
野球漫画タッチの名言紹介②優しくキスするんじゃないかって
ボクシングの試合に負けて落ち込んだ達也は部屋に閉じこもっています。南が励ましに部屋に来て「必ず勝って」という自分の言葉を果たせなかった事に達也が悔しがっていると知りました。南はそれについて謝りますが、謝られたらみじめになると言う達也に、どうすればいいのと問う南に、達也は優しくキスするんじゃないかって答えました。すると、南は言われた通り、達也にキスをしたのです。
野球漫画タッチの名言紹介③キスの後の話
達也の言葉を素直に聞いて南からキスをした次の日、南に「なんでキスなんかしたんだよ?」と聞いた達也に「南のファースト・キスなんだぞ、ありがたく思え」と茶化すような口調で言いました。南の小悪魔っぷりが輝く名言、名シーンです。南は自分のファースト・キスの相手が達也だったから普通でいられると答えていて、南の達也への想いが見え隠れするシーンでもあります。
野球漫画タッチの名シーン紹介①死んでるんだぜ
タッチの名言といえば、和也の死でしょう。達也の言葉を聞いたことがあるという人は大勢いるでしょう。それぐらい、有名で、哀しい名シーンです。人気もあった主役級のキャラクターである和也の交通事故死に衝撃が走りました。達也と南の会話と、泣き叫ぶのではなく、静かに話す二人の空気感がとても哀しくて胸が痛いと読んでいる人に涙を誘いました。タッチのアニメでもこのシーンで泣いた人は多くいたでしょう。
野球漫画タッチの名シーン紹介②新田との勝負
甲子園出場をかけた決勝戦、須見工との試合で、延長戦を迎えた明青野球部は1点勝ち越して裏の守りに入ります。前打席でホームランを打った新田を敬遠すべきと達也は言い、守備陣が戻っていきますが、キャッチャーの孝太郎は守備位置の指示確認を始め、孝太郎の意志を汲んだチームメイトは笑顔で答えます。達也が新田と勝負したいと知っていた孝太郎達は敬遠ではなく、新田との勝負を選んだのです。
甲子園出場をかけた大事な場面で、チームメイト達は嫌な顔をせず、達也に勝負の場を作ったのです。ピッチャーにとってキャッチャーは女房と言われています。それぐらいピッチャーとキャッチャーはお互いを信頼し、意志の疎通が出来ているのです。孝太郎は達也の想いを汲んで、彼に勝負の場を作りました。達也を信じる孝太郎を始めとしたチームメイト達の固い結束力がよくわかる名シーンです。
野球漫画タッチのタイトルの意味と最終回のあらすじを紹介しました
タッチのタイトルの意味と最終回のあらすじなどについて紹介しました。タッチのタイトルの意味を知ったファンの間でとても衝撃が走る内容でした。人気もあった和也の死が連載開始前から決まっていたと暴露したあだち先生に驚き、呆然とした人もいますし、哀しむ人もいたでしょう。和也の死はとても話題になりましたし、三角関係を一新させてしまうあだち先生の度胸に称賛するファンも大勢いたでしょう。