ドラゴンボールの人造人間一覧！16号17号18号や新キャラ・21号も紹介

『ドラゴンボール』は、週刊少年ジャンプで1984年から1995年まで連載されていた漫画作品です。7つ集めると願いが叶うという秘宝「ドラゴンボール」を求め、少年孫悟空が仲間と旅をする冒険物語から始まり、その後は大人に成長した悟空が、宇宙の強敵たちと激しい戦いを繰り広げるバトル漫画へと展開していきました。

『ドラゴンボール』は、連載終了から20年以上たった現在でも、ゲームやアニメ、漫画などのメディア展開が続いており、その人気は世界規模。ジャンプのみならず、日本のアニメ・漫画の看板と言っても過言ではない作品です。2009年には、1989年から1996年に放送されていた『ドラゴンボールZ』のリメイク『ドラゴンボール改』が、2015年から2018年3月までは、新作ストーリーの『ドラゴンボール超』が放送されました。

『ドラゴンボール』の魅力は、なんと言っても主人公の悟空たちと、その前に立ちはだかる強敵たちが繰り広げる、超迫力・超次元の熱いバトル。サイヤ人編のベジータ、フリーザ編のフリーザ、魔人ブウ編の魔人ブウと様々な強敵が登場しています。今回は、そんな『ドラゴンボール』の強敵たちから、人造人間・セル編などに登場する、超科学が産み落とした戦士たち、人造人間を、一覧で紹介します。

人造人間は、レッドリボン軍の科学者ドクター・ゲロが創造した戦士たちです。本来は、レッドリボン軍の世界征服のため、最強の兵隊を造る目的で製造されていました。しかし、悟空によってレッドリボン軍が壊滅させられた後、ドクター・ゲロは目的を悟空に復讐し倒すことに変更し、高い戦闘力と特殊能力を持つ人造人間を製造しはじめます。人造人間には「メカタイプ」「バイオタイプ」「バイオ人造人間」の3種類が存在します。

全てが人工素材で作られた人造人間です。人造人間16号や19号、半分が人間の20号がメカタイプに該当します。気を持たず、悟空たちの気による察知をかい潜ることが可能です。メカタイプ人造人間には反重力装置が搭載されており、気が無くても舞空術のように空を飛ぶことができます。

生身の人間をベースに改造を加えることで作られる人造人間です。人造人間17号や18号がバイオタイプに該当します。ほとんどが生身の人間で作られているため、修行で強くなったり、子どもを産むことも可能です。メカタイプと同じく気を持たず、「エネルギー」という独自の力で空を飛んだり様々な技を使用します。

バイオ人造人間は、コンピューターによる遺伝子や細胞操作によって作られた人造人間で、セルがこれに該当します。セルとは異なりますが、人間の身体をベースにあらゆる細胞を組み込まれた人造人間21号も、このバイオ人造人間にあたります。ドクター・ゲロは時間がかかりすぎることを理由にバイオ人造人間の研究を諦めていましたが、コンピューターが休むことなく作業を続け、結果ついにセルが完成しました。

人造人間８号は、『ドラゴンボール』で登場した、幼少期の悟空がレッドリボン軍の基地マッスルタワーで出会った人造人間です。フランケンシュタインの怪物のような恐ろしい見た目で、とても強い力を持っています。しかし、戦いを嫌う優しい心の持ち主で、レッドリボン軍からは失敗作扱いを受けていました。

そんな優しい性格のためか、悟空とはすぐに仲良しになり、「はっちゃん」という名前をつけられます。その後、レッドリボン軍を裏切り、悟空と協力してマッスルタワーを破壊しました。

人造人間16号は、『ドラゴンボールZ』で登場した、全身が機械で作られたメカタイプの人造人間です。16号は、8号以降の他の人造人間たちと同じく、レッドリボン軍を壊滅させた悟空に復讐するため、あらゆる武器や兵器を搭載した最強の戦士として、ドクター・ゲロによって作り出されました。

悟空抹殺するために作られた16号ですが、その目的以外プログラムされなかったことや、ゲロが亡き息子への情を込めモデルとしてしまったことが原因で、温厚で戦いに消極的な性格になってしまい、「失敗作」としてゲロの研究所で眠らされていました。ゲロの死後、16号は17号・18号によって目覚めさせられましたが、目的である悟空との戦い以外には興味を示さず、小鳥と戯れることを好んでいました。

16号は他人に対しての思いやりが深く、とくに17号・18号は大切に思っており、セルが現れた際には2人を守るためにセルと戦うことを決意します。第1形態のセルと互角に戦った16号ですが、第2形態や完全体のセルには力及ばず敗北。最後は自分の愛する自然と動物を守ってほしいという思いを悟飯に託し、セルによって完全に破壊されました。しかし、16号の死は、悟飯が超サイヤ人2に覚醒するきっかけを作ります。

人造人間17号は、『ドラゴンボールZ』で登場した、ドクター・ゲロによって作り出された人造人間です。ラピスという地球人の青年をベースに作られたバイオタイプの人造人間で、人造人間18号とは双子の姉弟の関係です。17号はゲロによって悟空を抹殺するために作られましたが、改造された恨みから、目覚めてすぐゲロを殺してしまいます。しかし、結局は自分の行動理由として、ゲロの目的であった悟空抹殺を選びました。

17号は、切れ長のツリ目と黒のストレートヘアが特徴の中性的な顔立ちの青年で、首にオレンジのバンダナを撒いています。トランクスのいた未来では、残虐な殺戮者だったようですが、悟空たちの現代では、戦いをゲームと考え1対1のフェアな戦いを好み、空を飛べるにもかかわらず車での移動を楽しむなど、自分が楽しいことを優先する性格で、それを18号から「子供っぽい」などと評価されています。

17号は、「永久エネルギー炉」による無尽蔵のスタミナなどでピッコロと激闘を繰り広げますが、セルが第2形態になるための材料として吸収されてしまいます。セルが倒された時に17号もセルと一緒に死亡しますが、ドラゴンボールの力で復活。『ドラゴンボール超』では精神的にも実力的にも大きく成長した17号が登場し、悟空たちと共闘します。

新17号は、『ドラゴンボールGT』で登場した人造人間です。地獄に落ちたドクター・ゲロと同じく地獄に落ちた宇宙の科学者ドクター・ミューが手を組み、2人の技術を合わせて17号を複製し、本物の17号より強力かつ人間的な感情を持たない残虐非道の戦士として、新17号が作られました。

新17号は、地獄から本物の17号の人間的な心に付け入ってコントロールし、現実と地獄を繋げるトンネルを作り出してかつての悪党たちを次々と地獄からこの世に招き入れます。さらに、本物の17号と合体し「超17号（スーパーじゅうななごう）」に変身。超サイヤ人4の悟空のかめはめ波を吸収して力を増し、ついに悟空を圧倒するほど強力な力をつけました。しかし、悟空と姉である18号のタッグに敗れ、倒されます。

人造人間18号は、『ドラゴンボールZ』で登場した、17号同様にドクター・ゲロによって作られた人造人間です。ラズリという地球人の女性をベースに作られたバイオタイプの人造人間で、17号とは双子の姉の関係です。18号も悟空を抹殺するためにゲロによって作られましたが、ゲロの言うことは聞かず、改造された恨みから起動後にゲロを殺害します。

18号は、17号の姉ということもあり、同じく切れ長のツリ目とストレートヘア（18号は金髪）が特徴的な、クールな顔立ちの女性です。性格もまたクールですが、好戦的な一面もあります。トランクスのいた未来では特に残虐な性格で、地球人類のほとんどを虐殺していますが、悟空の現代においては戦いにあまり興味を持っていませんでした。戦いで服がボロボロになると不機嫌になるなど、オシャレに気を遣う一面もあります。

18号も「永久エネルギー炉」を持ち、圧倒的な戦闘力でZ戦士たちを手玉に取りますが、セルが完全体になるための材料として吸収されてしまいます。しかし、悟飯の攻撃を受けたセルから吐き出され生還。その後クリリンと結婚し、彼との間にマーロンという娘を授かっています。相変わらず凄まじい戦闘力を持っていますが、結婚後は戦うよりもクリリンたちを見守り帰りを待つような立場にいることが多くなりました。

人造人間19号は、『ドラゴンボールZ』で登場した、ドクター・ゲロによって作り出された人造人間です。身体の全てを人工素材で作られたメカタイプの人造人間で、真っ白な肌を持つ太った男性の姿をしています。16号や17号、18号のような「永久エネルギー炉」は搭載しておらず、エネルギーは有限ですが、他人からエネルギーを吸収する能力を持っています。

19号は、それなりのパワーを持ちかつゲロに従順と、それまでの人造人間にあった問題を完璧に克服しており、その意味ではゲロが唯一製作に成功した人造人間と言えます。ゲロの命令を受け悟空を抹殺するために行動し、心臓病もあって悟空を追い詰めますが、助けに入ったベジータにあっさりと破壊されてしまいました。

人造人間20号は、16号や17号など他の人造人間たちの生みの親であるドクター・ゲロが、19号に命令して自身を改造させた人造人間です。身体の半分が人工素材になっている、メカタイプの人造人間になります。19号よりやや優れた戦闘力を持ち、悟空への復讐のため19号とともに戦いを挑みますが、19号が倒され形勢不利となり、助けを求めようと起動した17号らに裏切られ、破壊されてしまいました。

セルは、『ドラゴンボールZ』で登場した、悟空やベジータなど戦闘力の高い戦士の遺伝子や細胞を組み込むことによって作られた、未来のバイオ人造人間です。ドクター・ゲロは時間的な問題から開発を諦めていましたが、ゲロのコンピューターが研究を続けた結果、未来の世界でセルが完成し、タイムマシンで現代の世界に現れました。

セルは昆虫や爬虫類のような姿をしており、卵から幼虫を経て第1形態に成長。他人の生命エネルギーを吸収することで力を増し、さらに同じ人造人間である17号と18号を吸収することで第2形態、完全体へと変貌します。強敵との戦いを望み、地球の命運を懸けた武闘大会「セルゲーム」を開催し、悟空たちZ戦士と戦いを繰り広げました。

セル第1形態は、2足歩行の昆虫のような見た目をしており、針のついた尻尾が特徴です。初登場時の戦闘力はあまり高くなく、神様と融合したピッコロが楽に勝てる程度でした。しかし、尻尾の針から他人の生命エネルギーを奪い取ることで成長し、次に登場したときにはピッコロをあっさり倒してしまうほどの強さを得ていました。

セル第2形態は、第1形態のセルが17号か18号を吸収することで成長する姿です（作中では17号が吸収されました）。第1形態よりも人間に近い姿になっており、体つきもがっしりたくましく成長していますが、顔はぶ厚いタラコ唇にあごヒゲのような模様と微妙な見た目に。しかし本人は「甘いマスク」と思っているようです。第1形態を遥かにしのぐ戦闘力を有していますが、超ベジータには歯が立たず、あっさり負けてしまいます。

セル完全体は、セルが17号と18号2人の人造人間を吸収し変身する姿です。第2形態ほど筋肉質ではありませんが、引き締まった格闘家の肉体を思わせる人間的な姿に変化し、顔立ちも第2形態とは別人のような端正なものになっています。性格も、それまでの不敵で傲慢なものから、どこか気品を感じさせる冷製で落ち着いたものになっていました。一方で、戦い楽しむ好戦的な一面や、人々の恐怖に引きつる顔を好む残忍な一面も持ちます。

これまでの形態を遥かにしのぐ戦闘力と明晰な頭脳を持ち、ベジータやトランクスを一蹴。さらには本気を出すことなく悟空と互角の勝負を演じ、亀仙人やベジータから「悟空より強い」と評価されるほどの実力を見せます。しかし、怒りによって超サイヤ人2に覚醒した悟飯には圧倒されてしまい、冷静さを欠いたところに強烈な蹴りを叩き込まれ、その衝撃で18号を吐き出し、第2形態に戻されてしまいました。

パーフェクトセルは、自爆したセルが死の淵から復活し、組み込まれたサイヤ人細胞の力で驚異的な成長をとげた姿です。18号無しで完全体の姿に成長し、不意打ちでトランクスを殺害、ベジータも一撃で倒す圧倒的強さを見せつけます。本気のかめはめ波で太陽系ごと悟飯たちを殺そうとし、悟飯と壮絶なかめはめ波の打ち合いを繰り広げますが、最後は仲間たちやあの世の悟空の後押しを受けた悟飯によって消滅させられました。

セルジュニアは、完全体となったセルがZ戦士たちを痛めつけ悟飯の怒りを誘うため生み出した分身です。完全体のセルを3頭身ほどに縮めたような姿で、セルとは違い青色の体色をしています。ベジータがなんとか互角に戦えるほどの戦闘力と、クリリンを一方的に叩きのめすような残虐な性格でZ戦士たちを追い詰め、悟飯が超サイヤ人2に覚醒するための怒りを誘いました。そして、超サイヤ人2になった悟飯によって一瞬で倒されます。

人造人間21号は、2018年に発売されたゲーム『ドラゴンボールファイターズ』に登場した、ゲームオリジナルの人造人間です。21号は18号と同じ女性型の人造人間で、かつて悟空に壊滅させられたレッドリボン軍を再結成し、悟空たちZ戦士のクローン軍団を生み出して世界を混乱に陥れようとします。

21号はドクター・ゲロが秘密裏に作っていた人造人間で、その存在はセルですら知りませんでした。21号は、高い戦闘力と科学者としての頭脳を持ち、クローン戦士を作り出す、ナメック星のドラゴンボールでセルやフリーザなどかつての強敵を復活させるなど、不可解な行動で世界に混乱を起こします。『ドラゴンボールファイターズ』のメインストーリーは、21号率いるクローン戦士たちと悟空たちZ戦士の戦いになります。

21号は、色白の肌にメガネとクールなツリ目が特徴的な、長身の美女です。21号は、善と悪2つの精神（二面性ではなく完全に別の精神）を持っており、善の21号は平和を望み家族に憧れる温厚な性格です。

反対に、悪の21号は全ての人間をエサとしか考えない狡猾な悪女です。21号の中ではこの2つの精神が反発しあっていますが、最終的には善の精神が悪の精神に飲み込まれてしまい、完全に悟空たちの敵として立ちはだかります。

21号は、セルと同じく生物工学の技術で作られたバイオロイド戦士です。ただし、幼体から作られたセルとは違い、21号は、ある優秀な頭脳を持つ研究者の身体をベースに、あらゆる戦士の細胞を組み込み作られました。どのような戦士の細胞が組み込まれているかは明言されていませんが、魔人ブウのような相手をお菓子にする力と善悪の精神を持つことから、ブウの細胞は組み込まれていると思われます。

21号のベースになったある科学者とは、16号のモデルになった人物の母親であることが、ゲーム中で語られます。その16号はドクター・ゲロが自分の息子をモデルに作った人造人間。つまり、21号とは、ドクター・ゲロの妻をベースに作られた人造人間なのです。母親の記憶があるためか、21号は16号を復活させ側に置いています。しかし、夫のドクター・ゲロに対しては、善の21号も悪の21号もそれほど思い入れは無いようです。

1992年に公開された、劇場版ドラゴンボール『ドラゴンボールZ極限バトル!三大超サイヤ人』では本編で未登場だった13号・14号・15号の3体の人造人間が登場します。映画では、『ドラゴンボールZ』の人造人間編で、ドクター・ゲロが17号と18号に殺されてしまった後、ドクター・ゲロの遺志を受け継いだ3体の人造人間と、悟空たちZ戦士の戦いが描かれています。

人造人間13号は、劇場版に登場する人造人間3体の中では最強の力を持つ人造人間です。他の2体より人間らしい外見を持ち理性的な性格ですが、悟空抹殺のためには手段を選びません。超サイヤ人状態の悟空と互角以上の戦いを繰り広げるほどの実力を持ち、さらに最後には破壊された14号と15号を吸収して合体13号に変身し、悟空やベジータ、トランクスを苦しめます。最終的には元気玉の力を得た悟空によって倒されました。

人造人間14号は、3体の中で最も大柄な人造人間です。13号と比べると表情に乏しく、言葉もほとんど発しません。Z戦士たちとの戦いではトランクスと戦い追い詰めますが、最後は相討ちでトランクスに敗れました。その後、破壊された14号は13号に吸収され、合体13号の一部になっています。

人造人間15号は、3体の中では最も小柄な人造人間です。14号と同じく無口ですが、不快感を顔に出すなど表情の変化を見せたり、おしゃれに気を遣うなど、比較的人間らしい一面を持っています。ドクター・ゲロのコンピューターと繋がってZ戦士たちのデータを分析し、14号との連携攻撃でZ戦士たちを圧倒しますが、最後はベジータと相討ちになり、合体13号のパーツとして吸収されました。

人造人間8号や16号の前に作られた人造人間1号や10号も、設定上は存在しますが本編には登場していません。人造人間1号から7号は、レッドリボン軍が世界征服を成し遂げるための兵士としてドクター・ゲロに作られましたが、性格のコントロールに問題があったため処分されています。この「性格のコントロール」が人造人間製作の課題となり、17号や18号のような、悪の性質をもともと持つ人間を改造する方針に変更されました。

9号から12号も同じような理由で処分されていますが、2010年から2013年まで韓国で運営されていたゲーム『ドラゴンボールオンライン』において、レッドリボン軍のレッド総帥がサイボーグ化した存在として、人造人間9号が登場しました。『ドラゴンボールオンライン』にはその他にも19号を強化した19000号なども登場していますが、歴史改変が行われたというゲーム設定を受けたもののため、本編とは繋がりがありません。

以上、『ドラゴンボール』に登場する人造人間を一覧形式で紹介しました。悟空の友達8号（はっちゃん）、最強の人造人間セル、そして新キャラの21号まで、人造人間たちは1人として似た者のいない、個性派のツワモノ揃いです。

『ドラゴンボール超』で17号や18号のその後が見られたり、ゲームに21号が登場したように、人造人間は発展性のある設定であると言えます。今後『ドラゴンボール』が展開していく中で、人造人間たちが再びクローズアップされ、この一覧にない21号以降の人造人間や、1号など処分された設定の人造人間が登場することもあるかもしれません。

最強の人造人間であるセルも、『ドラゴンボール超』でフリーザが復活し新たな活躍を見せたように、なんらかの形で復活し、再び悟空たちの前に現れる可能性は十分にあります。新しい人造人間は登場するのか?そしてセルの出番は訪れるのか?『ドラゴンボール超』は放送終了しましたが、『ドラゴンボール』自体は今後も展開が続いていく作品です。人造人間まわりにも注目してみると、また違った面白さを発見できるでしょう。