【おそ松さん】実松さんの正体は十四松？深すぎる闇や六つ子との関係を考察

実松さんとは、テレビアニメ「おそ松さん」に登場するキャラクターです。実松さんについて詳しく紹介する前に、まずは「おそ松さん」について作品概要やあらすじを紹介します。

「おそ松さん」とは、赤塚不二夫の生誕80周年を記念して製作されたアニメです。赤塚不二夫原作の「おそ松くん」に登場する六つ子達が大人になったストーリーが描かれています。「おそ松さん」の監督は「銀魂」や「貧乏神が!」の監督でも知られる藤田陽一です。またアニメ「銀魂」に携わったスタッフの多くが「おそ松さん」の製作にも関わっているのが特徴的です。

「おそ松さん」は大人になった六つ子のギャグ・コメディです。六つ子は大人になってからも働くことなく実家で暮らし、パチンコをしたり釣りに出かけたりとのんびり過ごしています。たまに就活の話も出てくるのですが、ほとんどが失敗に終わり、誰かが成功すると他の兄弟が邪魔してくる始末です。

ストーリー自体は各話つながっておらず、六つ子と腐れ縁のイヤミやおでん屋をしているチビ太、みんなのアイドルのトト子など、六つ子とその周囲のキャラクター達が毎回一騒動起こします。

実松さんは「おそ松さん」のストーリーの中でも特に「闇が深い」「怖い」と言われています。実松さんがメインで登場したのは、アニメ1期の13話と2期の14話です。なぜそこまで実松さんが怖いといわれているのか、ここでは実松さんのあらすじを紹介します。

実松さんは、上司や同僚、後輩から「ちゃんと仕事をしろ」と言われたり、仕事を押し付けられたりしていました。さらには冤罪で痴漢容疑までかけられてしまいます。実松さんはストレスを抱える毎日でした。実松さんはいつものようにコンビニで買った朝食を食べていると、母親から電話がかかってきます。しかし実松さんは電話に出ませんでした。

実松さんはよく痴漢容疑をかけられるので、電車の中では笑われようとも両手を上げて乗っていました。実松さんは凸凹商事に出社して挨拶をしますが、隣の席の薫子以外はだれも挨拶をしません。お昼になると、薫子から一緒にお昼を食べないかと誘われます。そこに後輩がやって来て「先輩は一人で食べるのが好きなんだ」と勝手なことを言われてしまいました。

社内で昼食を食べようとすると、今度は上司からは「腹は減るんだな」と嫌味を言われてしまいます。実松さんは仕方なく屋上に行き、コンビニで買ってきたメロンパンを食べました。仕事を終えると実松さんは足早に会社を去ろうとします。上司が「やってもらいたい仕事がある」と言って引き止めますが、実松さんは「今日はちょっと…」と言って会社を出てしまいました。

上司はそんな実松さんを見て、「40手前の独身男が何を急ぐ必要があるのか」と呆れていました。実松さんは帰宅途中にスーパーに寄り、タイムセールで安くなったお肉を買って機嫌よく自宅へと帰りました。実松さんが帰宅すると、そこには実松さんと全く同じ顔をした男性が5人いました。実松さんはニートの兄弟達を養うために、一人で働いていたのです。

夜の街で、未成年の女性が成人の日に警察官から補導を受けていました。警察官は実松さんに、「ご同行願いますか?」と尋ねました。実松さんは、その女性が未成年だと知っていながらも手を出そうとした疑いをかけられていたのです。しかし実松さんは、女性から「泊まるところがない」と言われていただけで、実際には手を出していません。

しかし警察官は高圧的に実松さんに名前を聞き、連行していきました。実松さんはある日、会社の車を走らせていました。信号待ちをしている間、実松さんは母からの心配した電話を思い出したり、会社での嫌な出来事を思い出していました。実松さんは会社では、上司から「せめて足を引っ張るのだけやめてくれないかな」と言われてしまいます。

そんな実松さんには唯一優しくしてくれる薫子という女性がいました。しかし、薫子とも上手くコミュニケーションが取れず、更に後輩からは冷たい言葉を投げかけられてしまいます。大きなストレスを感じていた実松さんは、クラクションの音で一気に現実に戻ります。信号は青になっていました。急いで実松さんは車を発進させますが、次に目が覚めると自分の名前を呼ぶおそ松がいました。

六つ子が、まるで実松さんのことを一緒に育ってきた兄弟のように接してくるのです。実松さんは混乱しましたが、時間が経つにつれてそれが当たり前だと思うようになってきます。そして現実の方を「悪い夢を見ていたのかもしれない」と認識しだします。

実松さんが放送されると、ストーリーが怖いということだけでなく、その正体は十四松なのではないかと話題になりました。なぜ十四松なのかというと、まず声優が十四松を担当している小野大輔だったからです。さらに実松さんの妄想では、実松さん以外の兄弟達が5人登場しました。妄想の兄弟達は十四松以外の六つ子の声優達が担当しています。

また、以前から「闇が深い」や「怖い」といわれていた十四松の深層心理の世界なのではないかとも考察されています。六つ子の中でも何を考えているかイマイチ分からず、闇が深い十四松が一番実松さんの可能性が高いという考察が多いようです。

実松さんの考察の中には、十四松だけが生き残った未来の世界を描いているのではないかという考察があります。実際に実松さんは、本来「おそ松さん」に登場している六つ子よりも老けています。生まれた時からたくさんの兄弟達と一緒に育った実松さんは、なんらかの理由で一人だけ生き延びてしまい、寂しい心を埋めるためにかつての兄弟達との暮らしを妄想しているという考察です。

実松さんの考察には、十四松説以外の考察もあります。六つ子の存在自体が実松さんの妄想だったのではないかという考察です。2期では実松さんは交通事故で生死をさまようことになります。臨死体験では他の六つ子達と一緒にニート生活を満喫するシーンがありました。これは、闇が深い実松さんの深層心理が作り出した設定なのではないかといわれています。

つまり現実逃避したいがために、実松さんが無意識に作り出した兄弟達が六つ子だったというわけです。ちなみに2期の実松さんに登場した六つ子の中には、十四松もいました。

2期の実松さんでは、実松さんが交通事故で臨死体験している間に六つ子に出会っているので、死後の世界なのではないかとも考察されています。実松さんは突然目の前に現れた六つ子に最初こそは驚いていたものの、一緒に過ごしていくうちに「ずっとこの兄弟達と暮らしてきた」と思い始め、現実世界と臨死体験中の世界を混同してしまいます。

また、実松さんが現実で目を覚ます日が近づいてくると、六つ子達はどんどん神妙な様子になってきます。そして最後には、実松さんをまるで六つ子が見送っているかのような描写がされています。この事から、実は六つ子の世界は死後の世界なのではないかと考察されています。

「実松さん」で徳松を演じているのは、おそ松役でもある櫻井孝宏です。櫻井孝宏はインテンションに所属しており、声優、ナレーターとして活動しています。2011年には第6回声優アワードで海外ファン賞を受賞するなど、国内だけでなく国外でも人気のある声優です。

櫻井孝宏の出演作品には、「名探偵コナン」の比護隆佑役、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の松雪集役、「モブサイコ100」の霊幻新隆役などがあります。

「実松さん」で捨松を演じているのは、カラ松役でもある中村悠一です。中村悠一はシグマ・セブンに所属しており、声優やナレーターとして活動しています。デビュー当時はナレーターとしての仕事が主でしたが、近年では多数のアニメ作品にも出演されています。

中村悠一の出演作品には、「おおきく振りかぶって」の阿部隆也役、「FAIRY TAIL」のグレイ・フルバスター役、「月刊少女野崎くん」の野崎梅太郎役、「曇天に笑う」の曇天火役、「ハイキュー!!」の黒尾鉄朗役などがあります。

「実松さん」で菊松を演じているのは、チョロ松役でもある神谷浩史です。神谷浩史は青二プロダクションに所属しており、声優や歌手、ナレーターとして活動しています。第2回声優アワードで賞を受賞して以降、何度も賞を受賞するほどの実力者です。

神谷浩史の出演作品には、「夏目友人帳」の夏目貴志役、「物語シリーズ」の阿良々木暦役、「進撃の巨人」のリヴァイ役、「WORKING!!」の相馬博臣役、「黒子のバスケ」の赤司征十郎役などがあります。

「実松さん」で平松を演じているのは、一松役でもある福山潤です。福山潤はBLACK SHIPに所属しており、声優やナレーター、歌手として活動しています。声優として活動するだけでなく、立花慎之介と一緒にBLACK SHIP株式会社を立ち上げて代表取締役を担うなど幅広く活躍しています。

福山潤の出演作品には、「巌窟王」のアルベール・ド・モルセール子爵役、「コードギアス反逆のルルーシュ」のルルーシュ役、「デュラララ!!シリーズ」の岸谷新羅役、「WORKING!!」の小鳥遊宗太役、「青の祓魔師」の奥村雪男役などがあります。

「実松さん」で実松を演じているのは、十四松役でもある小野大輔です。小野大輔はフリーで声優や歌手、ナレーターとして活動しています。元々テレビ番組やラジオ番組の製作スタッフをしていましたが、ラジオドラマに出演したことをきっかけに声優に興味を持ち、声優としてデビューしました。

小野大輔の出演作品には、「涼宮ハルヒの憂鬱」の古泉一樹役、「黒執事」のセバスチャン・ミカエリス役、「デュラララ!!シリーズ」の平和島静雄役、「WORKING!!」の佐藤潤役、「黒子のバスケ」の緑間真太郎役、「進撃の巨人」のエルヴィン・スミス役などがあります。

「実松さん」で門松を演じているのは、トド松役でもある入野自由です。入野自由は、ジャンクションに所属しており、声優や俳優、歌手として活動しています。4歳の頃に劇団ひまわりに所属し、元々子役として活動していました。その後「逮捕しちゃうぞ」で声優としてデビューしました。

入野自由の出演作品には、「千と千尋の神隠し」のハク役、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の宿海仁太役、「ハイキュー!!」の菅原孝支役、「聲の形」の石田将也役、「ツバサシリーズ」の小狼役などがあります。

実松さんはストーリーを見るだけでも闇が深いのですが、その名前も「真実」の「実」なのではないかと怖がっている方もいました。六つ子が理想で、実松さんが真実だとしたら本当に怖い設定だといわれています。

実松さん自体が闇が深くて怖いという感想が多い中、そのストーリーの演出も怖いという方がいました。こちらの方は、いつもとは違う違和感を感じるのに淡々と物語が進むので怖いと感じているようです。

2期の実松さんを観た方の多くは、死後の世界なのではないかと考察しており、怖いという意見が多数ありました。死後の世界だとすると、通常の「おそ松さん」の話も闇が深いのではないかと感じる方も多いようです。

闇が深く怖いという評判の多い実松さんですが、デフォルメ化しなかったときの六つ子達を描いているのではないかという考察もありました。1期の実松さんのストーリーを見ると、妄想に夢みるオタクの闇を表しているようにも見えるともいわれています。

「闇が深い」「怖い」という感想が多い実松さんは、様々な考察がされていますが、その正体ははっきりと明らかになっていません。考察の中には「おそ松さん」のキャラクターの中でも、まれに計り知れない怖さを感じさせる十四松が正体なのではないかという考察もありました。見るたびにたくさんの考察ができる話なので、ぜひ実松さんが登場する1期の13話と2期の14話を見直してみて下さい。