BLEACH草鹿やちるの正体！更木剣八との関係と最後はどうなったか考察

「草鹿やちる」の正体を徹底考察していきますがまずBLEACHの世界観をおさらいします。BLEACHでは3つの世界を描いています。まず人間である主人公黒崎一護が住む「現世」、二つ目に第二の主人公朽木ルキアら死神が住む「霊の世界」、そして3つ目が現世と例の世界の間にある空間「虚園（ウェコムンド）」となります。

その3つの世界を行き来しながらストーリーが展開されていきます。BLEACHの世界観の中心にいるのが「死神」です。もともと主人公の黒崎一護は人間として生活していたのですが、ストーリーが進む中で死神の父とクインシーの母をもつ特異な存在として覚醒していきます。物語の入り口からすでにBLEACHたる世界観が展開されていきます。

そんなBLEACHの世界観から登場人物にもBLEACH独特の世界観が設定されており、BLEACH本編ではひとりづつ、そしてすこしづつ明かされていきます。各キャラクターが主人公をはることができるほどしっかり描かれていることがBLEACHに根強いファンがつく未魅力のひとつです。それではこのBLEACHの世界観の中で明かされなかった謎をひとつ紐解いていくことにしましよう。

BLEACHに登場するキャラクター達にはには謎めいたキャラクターが数多く登場します。「草鹿（くさじし）やちる」というキャラクターもその一人と言えるでしょう。BLEACHファンの中でも、やちるの正体や最後はどうなったのか？について様々憶測や議論を招います。

やちるは身長109cm、体重15.5kg、ピンク色の短い髪が特徴です。しかしその見た目、普段の「剣ちゃーん」というセリフ、そして隊長クラスの上席死神にも敬語を使わないなどの邸内での行動や黒崎一護（主人公）のことを「いっちー」と読んだり、井上織姫を「プルルン」、班目一角のことを「パチンコ玉」など他のキャラクター達をあだ名で読んだりしているところはどう見てもそこら辺にいる幼い女の子です。

BLEACHにはたくさんの女性死神が登場します。その中でもやちるはファンを引き付けるキャラクターと言えます。アニメ版BLEACHの死神図鑑ゴールデンでは、女性死神委員会でお菓子を食べながら参加する姿も愛らしいです。天真爛漫ですがオセロは人一番強いというキャラクターになっています。

やちるの見た目からは想像し難いですが、護廷十三隊の中でも隊員達自らが最強部隊と称し好戦的かつ野蛮な隊員がゴロゴロいる中で十一番隊副隊長を務めています。その実力も入隊試験なしで入隊し、いきなり副隊長につく程です（これもBLEACHの謎ですがまたの機会に考察します）。やちるが登場するシーンの大半は十一番隊隊長の更木剣八（ざらきけんぱち）と共に登場します。

BLEACHで印象的な毎度の描写にもなりますが、やちるが移動するときのほとんどは剣八の肩に乗っかかって移動します。その姿がまたかわいい！あなたもそう感じた一人でしょう！

BLEACHの人物像の中でも謎であるやちるの正体を考察する上で外せないのが「大半が剣八と共に行動している」ということです。やちるの正体を探るにはここに大きなヒントが隠れているのでないか？そう考えまずはここから切り込んでいきます。それではまず剣八との出会いからやちるがどうなったかBLEACH世界観と共に紐解きます。

BLEACHの世界観の「霊の世界」では住む場所の階層があります。「草鹿」とは北流魂街79地区の地名で殺しの場ともいわれている地域です。やちるは剣八とここで出逢いました。その時やちるも剣八も名前を持たない孤独な存在でした。そこでお互いの出身地を性として、剣八は最強の死神が名乗ることのできる名をなのり、やちるには剣八が尊敬する人物の名である「八千流（やちる）」という名を与えました。これが出逢いのエピソードです。

剣八はその風貌からも決して幼い女の子が近づいていくような人物ではありません。しかしやちるは違いました。剣八に「どっちから来た！ガキ」尋ねられその時！やちるは無言で剣八の持っていた真っ赤な血に染まった斬魄刀になにひとつ怖がることなく触れていました。（BLEACH名シーンのひとつです。）

BLEACHの連載が終わった今思い起こ返してみるとこの行動が「やちるの正体」に近づく最大の伏線でありました。まさにBLEACHの世界観の深さです。これについては最後に触れることにします。その後二人どうなったのでしょう？

BLEACH全74巻の単行本の中でやちるの戦闘シーンは殆どありません。BLEACHに登場する死神の中でも無類の霊圧を誇る剣八の隣にいても平然としています。やちるは霊圧だけで伝令兵を威圧したり、2ｍはある剣八を「ひょい」とかついだりする姿からとてつもない強さを誇っていることは想像できるのになぜやちるの戦闘シーンが無いのだろう？この疑問もやちるの正体を紐解くヒントになるのでは？ということで考察してみます。

やはりBLEACH全74巻の単行本の中でこれといったやちるの戦闘シーンはありません。BLEACHの戦闘シーンはキャラクターの個性がでるひとコマでもあります。

BLEACHの世界観では戦闘を楽しむ人物像で剣八は描かれています。その剣八の戦闘のとなりで見守るやちるの姿が殆どでした。やちるは最強部隊と称する十一番の副隊長なのに戦闘シーンがないことはやはり疑問です。時には傷ついた剣八を癒したりもしています。私はここで「剣八とやちるは二人一組」だという考えにいたりました。

剣八はBLEACHキャラクター中でも無類の霊圧を保持しています。正しくBLEACH史上最強の死神「更木剣八」の名にふさわしい強さです。その圧倒的な霊圧を抑えて戦闘を楽しむことができるように左目に眼帯をつけています。そんな最強にも近い強さがあるにも関わらず他の隊長のようにBLEACHの代名詞とも言える斬魄刀を卍解させることができません。

あまりにも強いが故に斬魄刀と対峙しなかったのです。BLEACHのキャラクターの中でも異質なキャラクターです。しかしBLEACH最終章の千年血戦編でのジェラルド戦で苦戦を強いられることとなります。いつも一緒だったやちるとはこのBLEACH最終章の千年血戦編では別行動をとるこが多くなります。

BLEACH最終章の千年血戦編で剣八は敵大将「ユーハバッハ」の影武者であった「貴方自身」ジ・ユアセルフロイドロイドにあっさり敗北してしまいます。その後総隊長の山本元柳斎までも失い流魂街が最大の危機を迎えようとしていた時に、剣八の更なる強さを引き出すために初代剣八「卯の花八千流（卯の花烈）」との最後の激闘に挑むことになりました。このストーリー展開もBLEACHファンをがっちり掴むポイントです。

BLEACHキャラクターの中で無類の強さを誇る剣八だったのですが、「無意識に相手に合わせた戦い方をしてしまう」欠点がありました。

この初代剣八との激闘で更木剣八の強さを覚醒させる成功しました。そして初代剣八との激闘の最中にやちるの声が。「野晒（のざらし）だよ」これまで斬魄刀の名を知らなかった剣八がついにその名を知ったのです。この描写はBLEACHそのものが進化した瞬間でありました。いよいよ始解を会得した剣八はその後どうなったのでしょう？

ついに剣八がBLEACHの代名詞、斬魄刀の名を知り覚醒した剣八ですがどうなったのでしょう？やはり強かったです。「夢想家」ザ・ヴィジョナリーグレミィ・トゥーミューとの闘いで始解！勝利しました。この始解のシーンでは久しぶりにやちるのシルエットが描かれています。これはいよいよ確信に迫る描写です。BLEACH史上最強の死神となる最後の関門に突入していくことに心が躍ります。

斬魄刀を始解そしてBLEACHの代名詞の卍解させるためにはその斬魄刀と対峙し屈服させる必要があります。やちる、剣八そして野晒が同じページで描かれました。これはもう「やちる」＝「野晒」の方程式が成立間違いなしです。

しかしここでまできて別の疑問が生じてしまいました。もしこの方程式が成立したのならば始解をした後のやちるはどうなった？剣八は卍解まで会得するのか？やちるの正体がすぐここまで来ています。ラストスパートでBLEACHを読み解いていきます。

いよいよBLEACH最終章の最終局面に突入します。始解を会得した剣八は次々と聖十字騎士団を倒していきます。そして最終局面「奇跡」ジェラルド・ヴァルキリーとの激戦！野晒の刃ころびによるダメージに苦戦する剣八でありました。もともと斬魄刀の力には頼らず戦ってきた剣八が斬魄刀と共に戦うことに慣れるまで時間がかかります。

ヴァルキリーの攻撃に倒れた時です。これまで行方不明になっていた「やちる」が剣八の前にあられました。そしてやちるが剣八に語りかけるのでした。BLEACHでは重要な場面の時に回想シーンが混ぜ込まれる描き方をするため、このシーンが最大のポイントとなっていることがここで分かります。

BLEACH単行本全74巻をいくら読み返してもやちるがどうなったのか？これ以上のヒントは出てきません。別の視点から考えてみると「剣八はすでにやちるの正体に気づいていた！」ことも考えられます。二人の出逢いからお互いを特別な存在と感じていることから、剣八はあえて野晒と対峙しようとしなかったのです。屈服という条件は剣八にとっても嫌な行為だったに違いありません。

BLEACHアニメオリジナルストーリーに「斬魄刀異聞編」があります。斬魄刀が実体化して持ち主と過ごしています。本編との連動はないものの私には伏線に思えて仕方ありません。今回の考察はここまでとなりますが、引き続きやちるの今後を探していきます。唯一、常時具現化する斬魄刀という異色の肩書を引っ提げ姿を見せてくれることを願います。

剣八の卍解シーンの前の回想シーンがやちるの正体に繋がる最も重要なシーンです。この回想シーンでやちるは自信が存在しているのは剣八のおかげ！と感謝しています。そしてシーンの最後に「剣八がやちるを使うことで切れないものはない！」という言葉をかけその力の名を卍解と伝えています。これこそが正体の真相と考察します。

二人のこの会話と二人の出逢ったシーンを呼び起こしてみてください。やちるのセリフにあった「周りには獣に近い連中ばかり。」そのセリフと剣八の卍解した姿にとても近いものがあります。今思えばやはりやちると剣八が出逢った時、「やちる」を助けたあとの剣八のセリフとやちるの返答が「やちるの正体」を裏付ける決定打となりました。

剣八の「どっちから来た！ガキ」そしてやちるの「無言で斬魄刀に触れる」。これは正しく「ここだよ！剣ちゃん」と言っています。これまでを整理します。出逢いのシーン、いつも剣八の戦いを見守っていた、戦闘には参加しなかった、しばらく姿がなかったのに剣八の始解で現れ、卍解で姿を消した。

ここから導きだされる「草鹿やちる」の正体はスバリ！最強の十一番隊隊長「更木剣八」の斬魄刀！その答えにたどり着きました。これがBLEACHファンがBLEACHから離れないストーリーのすごさです。名前もない赤子のときに剣八と出逢い名前をもらってやちるは救われたと言っています。

その恩を返すために剣八最大の危機に現れ、本当の名前を教えたのだと私は考えています。「最後に剣ちゃんと一緒に戦いたい！」そんな思いが込められていると感じてなりません。「草鹿やちる」として生きているときはもちろん剣八が野晒の名を知る由もないので、始解するはずはなかったのです。これまでのストーリーがすべて繋がります。BLEACH世界観の真骨頂です。

BLEACH本編では最後まで「やちるの正体」の真相は明かされませんでした。それゆえに私のようなBLEACHファンの心を擽るのです。BLEACHファンとして真相がどうあれ「草鹿やちる」と「更木剣八」は二人で一組であって欲しい。これがBLEACHのロマンと考える方もいるようです。