キノの旅のあらすじを紹介!登場キャラクターや名言・名エピソードも紹介

この記事ではキノの旅のあらすじと登場キャラクターや名言・名エピソードを紹介していきます。「キノの旅」とは電撃文庫から発刊されているラノベで、オムニバス形式になっており何巻から読んでもあらすじに関係なく楽しめる小説として有名です。登場キャラクター、キノやシズ達が各国を旅する物語です。アニメ1期・2期と劇場版やゲームもまとめていきます。あまり喜怒哀楽のない登場人物たちが淡々と語るシュールさが人気の秘密でもあり、一般常識と言われている事柄を深く掘り下げたブラックジョークが面白い作品です。

キノの旅のあらすじを紹介!登場キャラクターや名言・名エピソードも紹介のイメージ

目次

  1. キノの旅とは?
  2. キノの旅のあらすじを名エピソードと共に紹介
  3. キノの旅の劇場版のあらすじ
  4. キノの旅の登場キャラクター
  5. キノの旅の名言
  6. キノの旅の主題歌
  7. キノの旅のあらすじに関する感想や評価
  8. キノの旅のあらすじまとめ

キノの旅とは?

旅人のキノが相棒でモトラド(二輪車で空を飛ばないもの)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡る1話完結のファンタジーです。キノは1つの国に3日滞在するルールで各国を訪れます(3日滞在すれば、その国のことはほぼ分かるという先代キノの教えを踏襲)。キノの旅の主人公キノは、「黒く短い髪に精悍な顔」を持つと記載され、出会う人々は少年と思っています。

エルメスと世界中を旅する中で様々な国があり、その価値観・風習、その国で出会った人との交流を描いた作品でそこに寓話の要素を持つため、ライトノベルにおける「寓話的異世界のさきがけ」という評価もあります。本作は1話完結のためどこから何巻からでも読み進める事ができます。

キノの旅の作品情報

第6回電撃文庫大賞に応募され、最終選考に残り応募時点で連鎖短編の形を取っていました。受賞から漏れるが2000年3月に「電撃hp」に掲載され、その後文庫化し、シリーズ累計820万部を超えます。著者の時雨沢恵一はあとがきを先に読むため、ネタバレしない工夫をしており、2006年本人によるパロディ本「学園キノ」が出版されました。

アニメ1作目の概要

2003年4月にアニメ化されwowowノンスクランブルで全13話が放送されました。2007年2月にTOKYO MXで一部放送され現在DVD全6巻が販売されています。主人公・キノ役は前田愛で、最終話さくら役悠木碧(当時"八武崎碧」)両者ともに声優デビュー作となりました。

アニメ2作目の概要

2017年10月、主要キャスト制作スタッフを一新して1期から14年ぶりにアニメ化されました。キャラクターはキノ・シズ・エルメス・陸、その他と変わらず15週年記念で行われた人気投票を参考に1巻~20巻よりピックアップし、制作に著者・時雨沢恵一が参加しました。キャラクターデザインは挿絵の黒星紅白が担当しています。

ゲームの概要

2003年PS2、2009年ニンテンドーDSからゲームが発売されました。ゲーム形式はアドベンチャータイプのボタンを早押しするミニゲームなので、ゲーム要素はなく「音声の出る小説」です。キノの旅のキャラクターが好きな方、小説を読むのが面倒な方向けと言えます。

キノの旅の世界観

「キノの旅」は様々な都市国家が点在する架空の世界で、「球体状の惑星」と作中で語られている。基本的に国は城壁に守られており、歴史や文化・社会体制・法律・価値観・技術水準も千差万別です。友好的な国や戦争している国もあり、中には他国に知られていない国もあります。国外の世界は犯罪が多く、旅人は身を護るためパースエイダー(銃)を持っています。

人の言葉を話したり理解する動物や戦車などの物質が一部例外として存在しますが、ほとんどの人がそれを受け入れています。

キノの旅 the Beautiful World|作品紹介|電撃文庫公式サイト

キノの旅のあらすじを名エピソードと共に紹介

ここでは「キノの旅」の小説やアニメ1期・2期名エピソードのあらすじを簡単に紹介していきます。原作小説とアニメで若干の違いがあるものの、ほぼ原作に沿ったものです。「キノの旅」をご存知の方は振り返りに、まだアニメや原作を読んでない方はネタバレにご注意ください。

あらすじ①人の痛みが分かる国

その国は立派で整備が行き届いており、レストラン・ホテルも無人で機械だけが働いています。原作「キノの旅」は近代化が進んだイメージでしたが、アニメではレトロな機械の描写でした。不思議に思ったキノは住居エリアへ移動すると、民家に人はいるようだが相当離れて生活しています。3日目にこの国の住人と出会い、「君たちは私の思っていることが分からないのか?」と言われました。

この国は過去にテレパシーのような他人の気持ちが分かる薬が発明され、国民は喜んでそれを飲みました。結果として、心に思ったことが全て相手に筒抜けになってしまい争いが絶えなくなったと住人は説明します。彼は出国するキノに旅の無事を願う柔らかな視線を向け、2人はアイコンタクトで会話を交わしました。

あらすじ②カメラの国

原作小説11巻のプロローグ「カメラの国・b」、エピローグ「カメラの国・a」という非常に短いお話です。この国は科学が発展していない自給自足の生活をしています。キノが出国しようとしていた時、「ご一緒にお願いできませんか」と誘われます。それはカメラで、どうやって手に入れたのかを尋ねると、旅人が死ぬ間際に世話をしてくれた礼にとくれた機械でした。名前は「フィルムワモウナイ」だと住人は言います。

カメラを知らない住人達は、それを機械の名前だと勘違いしたのです。使い方が分からなかったが試行錯誤した結果、丸い方を誰かに向けて小さな窓から絵として見たものを右端にあるテコを右脇に動かし、出てきた出っ張りを押して頭の中に絵を記憶しておくものと考えました。それからキノ達は大撮影会を行いました。

あらすじ③魔法使いの国

ニーミャの住んでいる家は昔「魔法使い」と言われた人の倉庫でした。彼女は叔母に引き取られ、財産を奪って倉庫に住まわせたことがキッカケで多くの知識を得ます。旅人が国を訪れたとの警笛がなり、キノたちが国賓待遇を受けている時に押しかけ、国長に銅像を移動して欲しいと頼むが追い返されます。彼女はキノを倉庫に案内し、飛行機を見せます。翌日、飛行機の解体が決まり、キノの思いつきで飛行機を飛ばす作戦を実行します。

キノは着陸のため銅像を退ける必要があるというと、皆でどけ無事着陸した彼女を国民は「魔法使い」だと言い出します。キノはさっさと出国し、まさかあの機械が飛ぶとは思わなかったと言いました。原作ではキノ視点ですが、アニメはニーミャ視点の物語と大幅に改変されています。また、「キノの旅」でキノがこれまで訪れた国で飛行機のように空を飛ぶ乗り物は見たことがないと話しています。

あらすじ④人を殺すことができる国

キノが道中出会った男は「法律で殺人を禁止されていない国」へ行くと言い、荷物を運ぶのを手伝えと命令するので軽く受け流します。キノは「紳士的な国」と聞いていたのです。入国審査で殺人が許可されている旨を了承し入国すると、以外にも治安が良く普通の国に見えました。翌朝、買い物をし食堂で名物の甘い物を苦労して食べます。翌日、旅の話しを聞きたいと言った老人に移住を勧められます。

キノが出国しようとした時、入国前に会った男が現れ荷物を置いていけと脅し町に不穏な空気が流れます。男が銃を抜くとキノはエルメスの後ろに隠れ、男の腕に矢が刺さりました。男の周りには武器を持った住人が取り囲みます。

先程の老人が進み出て「この国は殺人が許されていない」と言いました。この国では殺人をしようとしたものはみんなに殺されてしまう事になる。「禁止されていないことは、許されていることではない」。キノはその光景を見届け出国すると、別の旅人と出会いキノが先程いた国は「紳士的な国」かと尋ねられます。自分の故郷は治安がとても悪かったとも言い、キノはあなたには合うと思いますと答えました。

あらすじ⑤レールの上の三人の男

キノがレールの上を走っていると目の前に誰かがいたので止まります。男の先にはピカピカのレールが続いており、鉄道会社が今後レールを使うかもしれないので、50年仕事をしていると言います。男は自分の話をしたので旅人さんもして欲しいと言い、キノは「仕事をしなくてもいい国」の話をします。男は「無意味な仕事を延々とするなんて頭がどうかしている」と言い、別れ際に旅人さんはどこへ行かれるのかと聞かれます。

しばらく走ると目の前に誰かがいたので止まります。男の先にはレールがなくなっており、鉄道会社にレールが要らなくなったと言われ、50年仕事をしていると言います。自分のことはいいから旅人さんの話をして欲しいと請われ、「仕事をしなくてもいい国」の話をします。「そんな国があるなら自分は仕事をしない」と言い、別れ際に旅人はさんはどこに行かれるのかと聞かれます。

キノがレールのない道を走っていると誰かがいたので止まります。男の先にはレールが続いており、鉄道会社にレールをまた使うかもしれないと言われて、50年仕事をしていると言います。よければ旅の話をして欲しいと言われ「仕事をしなくてもいい国」の話をしかけ、自分は話下手だからと断ります。キノが男と別れる際、旅人さんはどこへ行かれるのかと言いかけて終わるという、アニメの構成が光る印象的な物語でした。

あらすじ⑥ティーの願い

この話はアニメ2期「いろいろな国」の中の1つです。大きな壁と像がある場所にシズたちはいました。道に面したその場所は多くの人だかりができ、自分の願い事を紙に書いて像や壁に貼り付けています。シズ達が眺めていると旅人さんもどうぞ、と紙をもらい「ティーが書くといい」とシズは貰った紙を渡します。陸は「移民を受け入れてくれる国が見つかるように」と提案したが、シズはそんなことより行動だと言って役所へ向かいます。

ティーの願い事は「ここにある皆の願いが叶いますように」と書かれ、その内容に皆が素晴らしいと絶賛してとても高い位置に貼られました。ここに書かれた願い事は我欲を満たそうとするものばかりでした。陸はティーに理由を尋ねると「どうせこんなの役に立たない」と答えを喋ります。そこにシズが帰ってきて移民は無理だったと締めくくります。

あらすじ⑦予言の国

その国に入国したキノは「明後日の日の出とともに世界は終わる」と告げられました。国の住民はその言葉を信じています。大昔に珍しい言葉で書かれた予言書を司祭が解読し、この国で起こった色んな出来事が予言書に書かれていたと気づいたからです。世界は滅びるのだからと、宿代はもちろん行く店の品物は全てタダでした。そしてキノは日の出前に出国します。予言は外れいつも通りの朝が来て、住民は司祭に詰め寄ります。

すると司祭はアレコレ理屈をつけて世界の終わりは30年後だと言いだします。場面の転換の際、予言の書の一説が表示されキノが解釈します。このセリフは「キノの旅」原作にはなく、アニメオリジナルならではの深みのあるセリフでした。

あらすじ⑧嘘つきたちの国

キノ達が入国すると男が駆け寄ってきて「僕の恋人を知らないか」と聞いてきます。男の恋人は5年前に旅に出て、ずっと待っているという。後ろから家政婦の女性が現れます。翌日、カフェで男のことを聞くと「彼は可哀想な男だ」と友人だった男が説明を始めます。この国は過去に横暴な王が治めていて5年前に革命が起きました。男は革命の主要メンバーで恋人と仲が良く、自分が死ぬかもしれないという理由で別れました。

男と友人は逃げようとした王一家を乗せた車に爆弾を投げ込んで吹き飛ばしました。遺体の1つは恋人で、彼女はお忍びで城下に来ていた王女だと知ります。それ以来、男は頭がおかしくなり医者が「あなたの恋人は旅に出たが、必ず帰ってくる」という言葉を信じ、森に住み始めました。3年前に行き倒れた女性に家政婦をしてもらっているが、男の症状は改善せず一生現れない恋人を死ぬまで待つだろうと言いました。

キノは家政婦の馬車がぬかるみにはまっているのを助けます。お礼だと言って家に招かれ、男がエンジンの音がしたと出ていくと真相を語り始めます。革命が起きる前、スパイの情報で男と接触をしているうちに本当に愛が芽生えました。男に別れを切り出され、身代わりが死にます。男が病んで世話人が必要と聞き戻ると「彼女が帰ってくるまでよろしく」と言われ、男は今でも私を待っていて傍にいられるので幸せだと言いました。

男は「違ったよ、いつ彼女は帰ってくるんだろう。忘れられるのが怖いんだ」と言い、家政婦は「忘れてなんかない」と答えます。キノが出国すると男はエンジンの音がすると言って門番を押し倒して寄って来ます。「これでいいんだ、私は幸せだ」と告げ、キノは男が正気であると察知しエルメスは「この国の人達はみんな嘘つきだね」と言いました。

あらすじ⑨平和な国

キノ達がある国へ向かう途中、死体と不自然な穴が大量にあるのを目撃します。入国審査官によると今は平和で観光なら歴史博物館を勧められました。街中で軍事演習が行われており、博物館に着くと女性館長が国の生い立ち・戦争勃発から被害の大きさを逐一説明し、15年前に戦争も終結したと話します。翌日キノはホヴィー(浮遊車両)に乗って移動し、館長がこれから隣国と"戦争"するが誰も死なないと言います。

目下にタタタ人の集落があり、目印となるラインが引かれると両軍が一斉に攻撃をして殺害した数が多い方が勝利するものでした。さらにその翌日、博物館を訪れたキノ達は館長が夫と4人の息子を戦争で亡くしたことを聞かされます。敵対国でも同様の立場の女性が提案したのがタタタ人を敵とみなす"戦争"でした。キノは「ボクにはわかりません。今のあなた方が間違っているのか、昔の人達が正しかったのか」と答えました。

館長はキノに自分が子どもを産み、そのぬくもりを感じたときに分かると言いました。キノが出国すると道に旅人の荷物が落ちており、タタタ人に取り囲まれ自分たちの恨みのために殺すと宣言されます。襲いかかってきた1人を殺すと彼らは逃げていき、アニメではキノが動揺している姿が強調されていました。また、一方的な犠牲者に見えたタタタ人も同じようなことをしています。

あらすじ⑩城壁のない国

3巻1話発刊15周年記念「人気の国」第11位、アニメ化されていないがキノ最大のピンチの話です。キノ達は遊牧民たちの国で歓迎され滞在します。大人たちは常にパイプを吸い、子どもたちから大人しか吸えないと聞かされます。キノが外に出ると1人の男が話しかけ去り、翌日も同じことを繰り返します。出立前に食後にお茶を勧められたがキノが断ると女性が棍棒で殴り、キノはテントの柱を撃ち難を逃れます。

キノを救ったのは話しかけてきた男・ラウハーで、この村では旅人を品定めし無能なら殺し有能なら草中毒にさせて仲間にするのです。彼は元旅人で村の女性と結婚させられたが、彼女は子どもを産めないため殺されてしまいキノを後妻にする予定だったと言います。キノが逃げる過程で草に火がつき、村の大人たちは禁断症状でいずれ死ぬから、ラウハーがせめて苦しまないようにと射殺します。

キノは近隣の国で解毒方法を探そうと提案したが、彼は残された子どもたちに大人が何をしたのかを教える為残ると言いました。キノが去った後、彼は子どもたちに意思を伝えられないまま殺されました。そして子どもたちは族長が隠し持っていた草を吸い「半月ほど後。」という文章で物語は終わります。

あらすじ⑪英雄たちの国

5巻4・5話「人気の国」10位と22位でアニメ化されていない話です。7人の狙撃手に襲われ、キノは最近入手しフルートと名づけたライフル銃で1人目を狙撃し、助けに来た男を撃ち殺します。男たちは発煙筒やグレネードで応戦したが、キノは放射物を描く弾丸を撃ち落とします。1人の男が両手を挙げて近づき爆弾の入った袋をキノに投げつけます。キノは1・2発目で男の体を3発目に袋を撃って、身を翻し全力で逃げました。

残った男たちは血痕を頼りに追跡し、建物の一室に入るとフルートが落ちていました(ワイヤーで仕掛けをしてあった)。さらに奥へ進むと仲間の首があり、男は泣きながら首を持ち上げると仕掛けが作動して爆弾が爆発します。1人が即死、1人はキノが殺し瀕死である最後の男に襲った理由を聞くと「自分達の国を守れず英雄になれなかった」と言い、第5話で帰還しなかった英雄達であることに気づきます。

あらすじ⑫迷惑な国

何か困っているキノは平原の木にハンモックを吊るし、いい考えが思いつくまで寝ることにします。エルメスが何かが近づいて来ると言い現れたのは動く国でした。キノは5~10日滞在を希望し、役人はこの国は動力炉のエネルギーが余ることを防ぐために移動しているなどを説明しました。役人に最上階へ案内され国が進んだ印の巨大なキャタピラ跡があり、傷つけるのは心苦しいがこればかりは仕方がないと言います。

生徒が卒業記念に描いた壁画を見ていると、急にサイレンが鳴り役人が外交するというのでキノはついていきます。役人が一面にモニターがある大きな部屋で通せんぼをする国に「横切らせてください」と言い、相手側の国は大砲を撃って反発しました。いろいろやり取りがあったがキノは聞かなかったことにします。どんな人間や国も他人に迷惑かけながら存在しているという物語でした。

あらすじ⑬コロシアム

シズ初登場のストーリー、アニメ1期でキノは怒りを2期は原作に忠実に描かれています。入国手続きをするとコロシアムで戦い、勝利すれば国のルールが作れるが拒否すると一生奴隷にされます。キノとシズは順調に勝ち、エルメスは兵士から聞いたこの国の昔話をします。キノは特殊な弾丸を精製し、決勝戦で対決します。キノの大胆さとシズの弾丸を刀で弾く技がぶつかります。

キノは最後に1人ぐらい派手に殺すと言い切り、追い詰められたシズは負けを認めます。掛け声とともに撃つと後ろにいた王に当たり、キノが新しいルール「市民が戦い生き残ったものがこの国の王だ」と宣言します。国外でキノを見つけたシズは父を殺してくれて感謝すると言い、次の国まで同行しないかと誘うと「知らない男の人について行くな」と言われていると返します。陸がシズに耳打ちをして納得しました。

あらすじ⑭船の国

シズは大陸に渡るため船の国に入国し、指導者との話し合いで民衆と生活することにします。長老に案内人・ティーを紹介され、不快な音を聞いたことから船の構造図と浸水場所を教えてもらい、この船は数日で沈むと判断します。長老は意思を持たず、シズは刀を手に指導者に詰め寄ると「運命だ」と言い切られます。シズが前に進むと黒装束の用心棒が現れ戦闘開始。お互い「驚いた」と言って戦いが止まります。

黒装束を脱いで現れたのはキノでした。指導者が進路を変更し、シズとキノが追い詰めると「次はお前だ」といって崩れます。船の国を陸地につけ指導者は逃げたと告げるが民衆は船の国に帰り、シズはティーに国に戻るといいと言うと「わたしに戻るところなんてない」と言ってシズの腹をナイフで刺しました。ティーは旅人夫婦が捨てた子どもでした。シズはティーに「これから一緒に助け合っていこう」と言います。

あらすじ⑮塔の国

4巻第11話、キノ達が訪れた国は塔をひたすら高く建て続けていました。昔からやっているが理由は知らないらしい。そして、ついに塔は崩れ、住民達は崩壊した歴史的瞬間に立ち会えたことを喜び、新たに塔の建設に取り掛かります。しかし、それを嫌がりキノに国外へ連れ出してくれと頼む男が現れます。塔を建てるのが嫌ならレンガに彫刻を彫ってみてはとキノが提案します。男は嬉々として仲間の元へ戻って行きました。

アニメではキノの提案に男の顔は固まったままであり、キノはそのまま出発します。この話は劇場版アニメ「何かをするために」の単体DVD化の際、収録されました。

あらすじ⑯歌姫のいる国

貧民街の少年エリアスは無職になり、金持ちの娘・サラの誘拐に加担します。キノは身代金を受け渡し、アタッシュケースが爆発して犯人達は全員死亡します。キノが監禁場所に行くが、入れ違いでエリアス達が死亡した仲間の姿を見てしまいます。サラを守ると決意を固め、必死の逃走にキノも仕留め損ねます。逃走の最中にサラが自分は歌姫として歌を歌い、モデルの子がメディアに出て2人で1人だと励まし合っていたと話しました。

しかし、モデルの子は死んでしまい、それが理由で見捨てられたのだと語ります。ついに2人を追い詰めたキノはサラが歌姫(入国時に聞いた歌の主)と気づきました。キノは関係者の前で、この袋に首が入っていると言って燃える建物の中に放り投げました。馬車の商人達が出国、そこにはエリアスとサラの姿がありました。

あらすじ⑰大人の国

ある日少女の住む国にキノという旅人が訪れ、両親が経営する宿屋に案内します。彼女は廃材からモトラドを直したり旅の話を聞いて交流を深めていきます。少女が「大人になるための手術」の話をキノにすると、乱暴だなと答え大人になること・仕事について彼の考え方を聞きました。少女は手術をせずに大人になる方法はないかと両親に聞いて大騒ぎになり、彼らは旅人は国の方針に口を出すなと注意します。

「失敗作」を作ってしまったという理由で少女を始末しようとし、キノは彼女を庇って死んでしまいます。少年の声が話しかけてきて、その通りにモトラドを走らせ国の外の花畑で倒れ、ようやく声の正体がモトラドだと気づきました。そして、モトラドをエルメス、自分の名前はキノと言いました。

あらすじ⑱優しい国

旅人の間でも悪評高い国へ入国したキノは、前評判と違い大歓迎されます。安いホテルを探していると言うとサクラが案内をし、翌日、ガンスミスの店に行き、銃の整備でカノンを出すと驚いた顔をして受け取りました。博物館・結婚式・劇などどこに行っても皆は親切でした。カノンを受け取りに行くと師匠のことを聞かれ、キノは知らないと答えます。彼は森の人を受け取って欲しいと手渡しました。

3日目の朝、キノはもう何日か滞在したいと言うが拒否されます。出国後の野宿の場所を念入りに教えてくれ、母親とサクラから弁当を貰って、大勢の住民に見守られ出発します。教えてもらった場所へ行き、夜になると火山の爆発で国が飲まれているのを見ます。弁当に手紙が入っており、自分達が旅人に不遜な態度を取ってきたことでこの国が滅びても悪い印象しか持たれない。そこに現れた旅人がキノでした。

サクラの手紙は「私が持っていても仕方がない、私達のこと忘れないで」と書いてありました。

Thumbキノの旅のティーの生い立ちと成長まとめ!シズとの関係や声優・名言も紹介 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

キノの旅の劇場版のあらすじ

劇場版①the Beautiful World 病気の国

キノはある近代的な国に入国し、そこで両親に病気の娘・イナーシャに旅の話を聞かせてあげて欲しいと頼まれます。キノは彼女からローブ宛の手紙を預かり、彼の住む村まで来るとある真実を明かされます。この村の人達は全員、病気の研究のために人体実験されて生存者はおらず、彼が書いた手紙は村担当者の中尉が書いたものでした。

劇場版②何かをするためにーlife goes on.ー

キノのコートのことを火薬屋に教えてもらい、初代キノの故郷にいる母親に会いに行きます。母親に殺されそうになり意識が朦朧とする中で撃ち殺してしまい、現れた老人に「このことで泣かなくてよくなった」と言われます。しかし、キノが母親だと思っていたのは通りかかる旅人を殺す殺人鬼で、国外に住んでいるため裁けずに困った住民が師匠に相談に来ており、キノは知らされていなかったのです。

キノの旅の登場キャラクター

ここでは「キノの旅」に登場する主要キャラクターを簡単に紹介します。「キノの旅」はここで紹介する4人以外のキャラクターたち、キノの師匠と相棒、旅の途中でシズの仲間になるティー、キノが訪れた国の人・物(戦車)など幅広く登場します。

キャラクター①キノ

「キノの旅」の主人公で、年齢は10代半ばの短い黒髪に精悍な顔を持ち、よく性別を間違えられるがれっきとした女の子(一人称がボク)です。3丁のパースエイダー(銃)を携帯し射撃の達人です。エルメスに乗って世界中を旅しており、淡々とした口調であまり感情を見せない反面、かなりの食いしん坊で貧乏性のためチャッカリしたキャラクターとして描写されています。

キャラクター②シズ

「キノの旅」1巻「コロシアム」に登場したレギュラーキャラクターです。とある理由から祖国を出て放浪する青年で、緑のセーターに日本刀を帯刀し、安住の地を探しています。弾丸を刀で跳ね飛ばすほどの達人で困っている人を放っておけない穏やかな性格ですが、時に強引な手段を取ることもあります。今の所どの国にも馴染めず、旅を続けています。

キャラクター③エルメス

キノの相棒で喋るモトラド、ブラフ・シューペリアSS100という実在のオートバイがモデルです。喋る以外は普通の二輪車で人懐っこい性格です。元はスクラップで先代キノに整備され現在に至る。博識で科学知識や計算速度が早く、独自のモトラド哲学を持っている。変な慣用句や諺を使ってはキノにツッコミを入れられています。

キャラクター④陸

シズと友に旅をする白い犬で笑ったような顔をしているが、「生まれつき」だと言い切っています。シズが主人公の話で語り手になることが多く、「シズ様の忠実なる下僕」と名乗っています。丁寧な口調ですが割とシビアで、シズを助けた事もありキノには好意的な反面、エルメスとは犬猿の仲です。

また、「キノの旅」に登場するキャラクターは多いですが、キノを女の子と一目で見破ったのは珍しいことです。陸のモデルは作者の友人の飼い犬・サモエドからきています。

Thumbキノの旅のシズはもう一人の旅人!兄弟やアニメ・小説の違いや登場エピソードを紹介 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

キノの旅の名言

名言①「あなたを幸せにするのは・・・」

この名言は14巻で「あなたは常にあなたと共にある」という文章が添えられています。自分にとって当たり前のことでも、他人はそうとは限らない。それがどんなに些末なことでも、という気づきを与える言葉でした。

名言②「世界は美しくなんかない・・・」

このセリフはキノが旅をするキッカケとなった人物やエルメスとの出会い、人の痛みが分かる国、レギュラーキャラクターのシズとその過去の話しなど、悲しいこと・理不尽なことを常識としてまかり通る国があり、それ故に愛おしいと感じると言ったものです。

名言③「・・・それでも行くかな?・・・」

「優しい国」でエルメスが問いかけた言葉にキノは「そこまで言われるなんてどんな国なのか興味ある、少しはよくなっているかもしれない。噂通りだったら出国して文句を言おう」といいました。旅は自由に楽しむため、自分がしたいからする、なんでも面白がる方が生産性が高いといった名言です。

名言④「止めるのは、いつだって・・・」

エルメスがキノに「旅を続けていると酷いことがたくさんある。師匠の元に帰れるし、キノの腕なら誰かに雇われることもできる。どうして旅を続けているの?」と尋ねました。キノは帰る家があり、仕事につける能力もあるが、外の世界を見て回る好奇心を満たすことを選びました。

名言⑤「守られていると・・・」

"守られている"ということはいうことは"力がある"ということではないのですよ。師匠の名言です。絶滅危惧として守られた猿が町に住む人間に好き放題しますが、法律があるため裁けません。しかし、旅人である師匠はホテルのオーナーが大事にしている写真を破壊した猿を撃ち殺しました。

名言⑥「国は、大きければ・・・」

「国は大きければいいものではないよ。問題はそこに住む人達が満ち足りていて、幸せに暮らしているかどうかだ」シズは元王子というキャラクター設定で、国を追われ父が祖父を殺し、母は自殺した過去を背負っています。元王族らしいセリフです。

キノの旅の主題歌

OP「all the way」

2003年6月18日にポニーキャニオンから発売された下川みくにの9作目のシングルです。また、2007年12月19日発売のReprise~下川みくにアニソンベスト~のDisc2に収録されています。

ED「the Beautiful World」

作詞・時雨沢恵一で前田愛が歌っています。検索してみましたが、あまり詳しく記載されていません。アニメ1期のED曲です。

劇場版1作目①「はじまりの日」

劇場版第1作のOP曲はPS2の「キノの旅-the beautiful Workd-」で聞くことができます。登場するキャラクターがモノクロで原作のイメージを忠実に再現しています。

劇場版2作目②「Bird」

2007年3月14日に発売された下川みくに13作目のシングルで、発売元はポニーキャニオンです。初回版のみDVDとセットで劇場版「キノの旅」のプロモーションムービーが収録されています。

キノの旅のあらすじに関する感想や評価

ここでは「キノの旅」のあらすじに関する感想や評判をまとめていきます。アニメは原作と変更されている部分もあります。また、アニメ1期と2期のキャラクターデザインの差がありすぎて初見の人は戸惑うかもしれません。

原作「キノの旅」22巻が発売されて喜ぶファンの声です。現在フォトという名のキャラクターも登場しており、コアなファンはニコ生に著者が参加されることをチェックされています。

かなりハジけた話が多い師匠と弟子のストーリーはファンがとても多く、2人の旅の終わりを寂しいけどそこが良いとおっしゃっています。

「キノの旅」は最近、書店で見かけることが減ったラノベです。幼い時に映画やゲームを楽しんだと懐かしむファンの声です。キャラクターデザイン・挿絵担当は黒星紅白で、ストーリーや世界観とマッチしたイラストです。

左が1期、右が2期のキノです。中性的なイメージのキャラクターデザインが特徴で、初めてボクっ娘にハマったキャラクターだと言われるファンの方も大勢いらっしゃいます。

キノの旅のあらすじまとめ

ここでは「キノの旅」原作とアニメのあらすじを簡単にまとめてきました。多少、違いはあるものの1話完結のストーリーで、いろんな国の法律やそこに住む人たちの行動が本末転倒なものもあります。また、どこからでも何巻からでも読めるので、恋愛ものでないラノベに興味を持った方はぜひ手にとってみてください。

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ