8月アウトローのネタバレまとめ!最終回までのあらすじや感想を紹介

『8月アウトロー』は週刊少年マガジンで2017年2.3合併号から同年35号まで連載された、高校野球を題材とした少年漫画です。最新にして最終4巻が2017年10月に発売されています。球数制限など高校球児の肉体的負担についてテーマに盛り込んだ意欲作です。そんな『8月アウトロー』の最終回までのあらすじやキャラクターの魅力、読者の感想などをネタバレ全開で紹介します!ネタバレOKの方はぜひご覧ください。

8月アウトローのネタバレまとめ!最終回までのあらすじや感想を紹介のイメージ

目次

  1. 8月アウトローとは?
  2. 8月アウトロー・作品のテーマ
  3. 8月アウトロー1巻のあらすじを紹介!最初の流れはどんな話?
  4. 8月アウトロー1巻の主要登場人物
  5. 8月アウトロー2巻のあらすじを紹介
  6. 8月アウトロー2巻の主要登場人物
  7. 8月アウトロー3巻のあらすじをネタバレ紹介:
  8. 8月アウトロー3巻の主要登場人物
  9. ネタバレあり!8月アウトロー最新巻あらすじ
  10. 8月アウトローの読者の感想
  11. 8月アウトローは重厚なテーマをバランス良くまとめている作品だった!

8月アウトローとは?

『8月アウトロー』とは週刊少年マガジンで2017年2.3合併号から連載が開始された、高校野球を題材とした少年漫画です。最新4巻が2017年10月に発売されています。残念ながら半年強で打ち切りとなり、同年35号が最終回となってしまいましたが、高い画力と丁寧でアツい心理描写が魅力の作品です。

マガメガ MAGAMEGA | 8月アウトロー

8月アウトロー・作品のテーマ

高校野球と聞くとどういうイメージを思い浮かべるでしょうか?うだるような炎天下で何戦も連続で何百球と投げ続けるピッチャーという過酷な景色を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。昨今では、身体のできていない未成年に対する虐待ではないか、というような見解もよく聞かれます。『8月アウトロー』はそういう高校野球を取り巻く問題に対して、球児の視点で真っ向から切り込んでいった作品と言えるでしょう。

8月アウトロー1巻のあらすじを紹介!最初の流れはどんな話?

8月アウトロー1巻のあらすじをネタバレ紹介:ユーゴー登場

アメリカ在住の主人公、日高悠昂(ひだかゆうごう・通称ユーゴー)は野球のU-14クラスではNo.1と目される実力派ピッチャーでした。しかし、アメリカ野球の”球数制限”に不満を抱いた彼は、日本の高校野球は球数制限がないと聞き、日本の「帝釛(ていこく)高校」へと編入してきます。しかし彼がそこで見たのは、二年前の事件がきっかけで崩壊した元・名門野球部の姿でした。

その事件とは、夏の甲子園で当時のエース・上條夏生が5試合672球を投げた結果肘を壊してしまい、マスコミ等のバッシングにより野球部がほぼ廃部状態に追い込まれたというものでした。皮肉にも、ユーゴーが熱望した”球数制限のない野球”によって起きた崩壊だったのです。

8月アウトロー1巻のあらすじをネタバレ紹介:桜井との勝負

事件当時の1年生は3年生となり、不良のようになって部室にたむろしていました。しかしユーゴーは彼らの情熱が残っていることを期待し、優勝旗を人質にしてまた野球をしてくれるように勝負を挑みます。相手はリーダー格の桜井。事件のあった2年前、捕手として出場していた当事者中の当事者です。当然ユーゴーに激しく反発しますが、ユーゴーが豪速球を見せて勝利。桜井はともかく、観戦していた他の3年生の心を揺さぶります。

8月アウトロー1巻のあらすじをネタバレ紹介:堂蔭戦

実質的な部員は変わらずユーゴーと真面目なキャプテン・鬼木の2人だけの状態でしたが、練習試合が組まれます。相手はこちらも名門、堂蔭高校。主に2軍が相手ですが、主将・東郷と変化球を得意とする柿崎が出場しています。帝釛は投手ユーゴーと捕手鬼木以外は素人7人という状態ですが、ユーゴーが一人も塁に出さないピッチングで試合を優位に運ぶ……というところで2巻に続きます。

8月アウトロー1巻の主要登場人物

日高悠昂(ひだかゆうごう):通称ユーゴー

8月アウトローの主人公です。アメリカ育ちの帰国子女で184cmの長身、誰とでも仲良くなれる性格をしています。何より野球が大好きでポジションはピッチャー。しかし前述の通りアメリカの球数制限を嫌い日本の高校に編入してきます。

鬼木利一(おにきりいち)通称オニギリ先輩

ユーゴーが編入した日本の帝釛高校野球部のキャプテンです。丸刈り頭で性格は真面目で温厚、野球への情熱はユーゴーを越えて作中一。しかし実力はさほどでもなく、そんな彼がなぜ名門校のキャプテンをしているのか、という疑問が最序盤ストーリーの取っ掛かりとなります。

桜井千尋(さくらいちひろ)

3年生のリーダー格でボサボサ頭であごひげを蓄えたワイルドな風貌をしています。怪物と呼ばれた強打者で、2年前は1年ながら捕手レギュラーでした。甲子園事件の当事者として最も悔恨の思いが深く、ユーゴーに強く反発します。

8月アウトロー2巻のあらすじを紹介

8月アウトロー2巻のあらすじをネタバレ紹介:堂蔭戦

堂蔭高校戦はユーゴーの快投で優位に進みますが、ユーゴーが足に打球を受けて負傷してしまいます。三振を取るピッチングは難しくなり、絶体絶命……!というところで、ユーゴーの負傷を押しての”楽しむ”ピッチングに魅入られた、3年生の榊がチームに戻ってきます。それに呼応し駿河も帰還。打たせて取るピッチングで堂蔭戦をノーヒットノーランで勝利します。

堂蔭高校監督・石動がユーゴーをスカウトするも、ユーゴーは最初から最後まで投げきるために帝釛に来たときっぱり拒絶します。石動はまた2年前を繰り返すつもりかと批判しますが、鬼木や榊・駿河はユーゴーと2年前の夏を越えてみせる、と宣言します。ここでこの作品のテーマが再びクローズアップされます。

8月アウトロー2巻のあらすじをネタバレ紹介:3年生の帰還

堂蔭高校との練習試合の後、榊と駿河の後押しもあり筧と真壁の2人の3年生がチームに戻ってきます。野球部員の3年生は桜井を含めてあと4人、桜井は自身が残りの3人の枷になっていることを察して突き放します。3人もその心情を察し、桜井とまた野球がやりたいという思いでチームに戻ることになります。不器用な男たちの心情描写が見どころです。

8月アウトロー2巻のあらすじをネタバレ紹介:央大亀ヶ丘戦

八雲・鳥野・権堂の3人が復帰した帝釛は央大亀ヶ丘高校との練習試合に臨みます。ユーゴーは3日間で変化球を覚えるべく堂蔭の柿崎に教えを請います。そして試合当日、1回表亀ヶ丘の攻撃を八雲の好守にも支えられ三者凡退で抑えたところで3巻に続きます。

8月アウトロー2巻の主要登場人物

榊晴一郎(さかきせいいちろう)

糸目の関西人で、ポジションはセカンドです。鬼木以外の3年生の中では最初にチームに帰還し、それをきっかけに他の3年生たちも戻ってくるようになりました。洞察力が高くよく気がつくタイプのようで、チームのまとめ役的な存在と言えるでしょう。

八雲始(やくもはじめ)

小柄ながら端正な顔立ちをした3年生。博多出身でたまに博多弁が出ます。ポジションはサード、3年生の中では桜井に次ぐ実力者で2年前の事件時もベンチに登録されていました。自他ともに厳しい性格をしているようです。

8月アウトロー3巻のあらすじをネタバレ紹介:

8月アウトロー3巻のあらすじをネタバレ紹介:央大亀ヶ丘戦

帝釛は真壁の犠牲フライで1点を先制。しかし亀ヶ丘のピッチャー・近衛は打たれることで真価を発揮するタイプでした。粘り強いピッチングを攻めあぐねるうち、本来は補欠である捕手・鬼木が帝釛の”穴”であると亀ヶ丘ベンチに気づかれてしまいます。鬼木に野次を飛ばす観客。その人物は帝釛OBの長谷川で、続々と他のOBも観戦に現れます。

8月アウトロー3巻のあらすじをネタバレ紹介:OBたちと雨

二年前の事件の当事者上條も姿を現します。帝釛は近衛の疲労をついて真壁・ユーゴーの二者連続HRで3-0としたところで、降雨のため試合が中断となります。審判は練習試合ということで試合終了を提案しますが、桜井に試合を見せたいユーゴーたちが食い下がり、亀ヶ丘の監督もそれを了承します。そこへ、上條に呼び出された桜井が到着します。

8月アウトロー3巻のあらすじをネタバレ紹介:桜井復帰

雨が上がり試合再開。亀ヶ丘のピッチャーは6回から久勢に交代。その久勢に2ランHRを打たれ3-2。観戦席の桜井は上條と言葉を交わすことで事件の後悔から開放され、ついにチームに復帰します。すぐ捕手の座を渡そうとする鬼木に、桜井がそれでいいのかと問いかけます。鬼木は1イニングを経て、”チームが勝ち、自身が甲子園に出るための交代”という意識を明らかにし、桜井もそれを受け入れ交代。というところで最終巻に続きます。

8月アウトロー3巻の主要登場人物

上條夏生(かみじょうなつお)

2年前の事件の当事者中の当事者、肘を壊してしまった本人です。包容力のある、人格的に大きな人物として描かれています。桜井が事件当時のワガママを悔やむと、自分もそうだった、と桜井を縛りから開放するように声をかけます。桜井が野球を続けることを優しく後押しする偉大な先輩です。

近衛親太郎(このえしんたろう)

央大亀ヶ丘の2年生ピッチャー。被弾を恐れ四球が先行しがちな難点がありますが、打たれて開き直ることによって粘り強いピッチングを可能とする技巧派です。以前は中継ぎでしたが、開き直りを早くするために先発に転向となりました。敵側ですが彼の精神的成長も見どころです。

久勢洋佑(くぜようすけ)

央大亀ヶ丘の3年生で主力選手。おおらかで掴みどころのない性格をしています。八雲の中学時代のチームメイトで博多出身、博多弁で喋ります。ショートで出場しますが彼が後半から鉄壁の抑えピッチャーとして立ちはだかります。打者としても強力で、彼の2ランHRで帝釛は1点差まで詰め寄られます。

ネタバレあり!8月アウトロー最新巻あらすじ

8月アウトロー最新巻のあらすじをネタバレ紹介:女房役・桜井

央大亀ヶ丘戦、桜井は9回表からキャッチャーとして守備に付きます。巧みな配球と最新の捕球術でリードし、暴走しがちなユーゴーを精神的にも導きます。亀ヶ丘最後のバッター、久勢を打ち取りゲームセット。帝釛の勝利で幕を閉じます。

8月アウトロー最新巻のあらすじをネタバレ紹介:テーマへの回答1

亀ヶ丘戦の後、OBがコーチとして協力してくれるようになり甲子園へ向けて練習するユーゴーたち。情熱はあっても具体的な戦略のないユーゴーを桜井は論理的に導きます。しかし帝釛には野球部が活動することを問題視する教師たちがいました。野球部の今後を決める会議が行われ、桜井たちは勝利よりも身体の無事を優先するという条件で活動を認めてもらいます。この作品のテーマに対しひとまずの回答が提示される結果となります。

8月アウトロー最新巻のあらすじをネタバレ紹介:テーマへの回答2

無事を優先するためにユーゴーはフォークを封印することになります。それに異を唱えたOB長谷川を説得するために桜井は新変化球、”ナチュラルシュート”の可能性を提示。真壁・駿河・八雲との勝負をもって長谷川を納得させます。”無事でさえいれば勝てるチーム”、これが桜井とユーゴーが出した回答でした。そして時間は流れ、7月。3年生最後の夏を迎えます。

8月アウトロー最新巻あらすじ(ネタバレあり)最終回・甲子園にて

甲子園予選は準決勝で堂蔭高校と激突。延長12回表、堂蔭に3-2とリードされるもユーゴーは4番東郷を高校生新記録の剛速球で三振に取ります。その裏、代打鬼木のヒットでまず同点に追いつき、鳥野がサヨナラのホームを狙うというところで最終回へ。1年の時間が経過し、2年生となったユーゴーが甲子園のマウンドに立っています。昨年も甲子園に出場したことが明かされ、ユーゴーが初球を投げたところで物語は幕を閉じます。

8月アウトローの読者の感想

8月アウトロー・新連載時の感想

8月アウトロー、新連載が始まったときの読者の感想をご紹介します。ユーゴーの情熱的ながら素直な後輩キャラが好評を博しているようです。

8月アウトロー・最終回の感想

続いて、残念ながら最終回を迎えたときの読者の感想も紹介します。打ち切りを惜しむ感想が多く見られ、それほどファンに愛されていた作品だったことがわかります。

8月アウトローは重厚なテーマをバランス良くまとめている作品だった!

『8月アウトロー』は重厚なテーマに真っ向から切り込んでいった意欲作であると言えます。ただ、そのテーマを深く掘り下げる前に最終回を迎えてしまったのが残念でなりません。しかしながら、最近の世論にただ迎合や反発をするわけでなく、情熱的なユーゴーと理性的な桜井のやり取りを介して両取りの解決点を読者に対して示していく、作者のバランス感覚が見事でした。

高校球児たちの心理描写はリアリティがあり、画力も高く迫力と躍動感のあるコマ割り・レイアウトも魅力的です。全4巻と揃えやすいのでこの機会にぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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