【地獄少女】御景ゆずきの正体とは？三鼎のヒロインの閻魔あいとの関わりを解説

【地獄少女】とは、地獄少女プロジェクト原作・わたなべひろし原案のアニメなのですが、【地獄少女】のストーリーに過激な内容が含まれていることから、当初アニメ企画が採用されませんでした。その後、講談社『なかよし』にて漫画化されることが決まり、永遠幸作画で2005年11月号から漫画作品として連載が始まり人気作品となりました。

『なかよし』での連載が話題となりアニメ企画の話が再浮上し、スタジオディーンによりアニメ制作されました。そして【地獄少女】はシリーズ化され第4期までも放送される人気アニメとなりました。また講談社『なかよし』の連載も7年間の長きに渡り人気を得た作品となっています。

• 第1期【地獄少女】2005年10月4日~2006年4月4日(全26話)
• 第2期【地獄少女 二籠】2006年10月7日~2007年4月7日(全26話)
• 第3期【地獄少女 三鼎】2008年10月4日~2009年4月4日(全26話)
• 第4期【地獄少女 宵伽】2017年7月15日~同年9月30日（全6話+過去作セレクション6話）

アニメ版【地獄少女】は第1期~第3期に至るまでは、各シリーズ終了後半年から1年ほどで新シリーズが放送されていましたが、2009年4月の第3期放送終了後8年の歳月を経て、2017年7月アニメ版【地獄少女】第4期が復活しました。前作終了後、何の音沙汰もなかったファンにとっては堪らぬ朗報で、瞬く間にネットで話題となりました。

また【地獄少女】は実写化もされるほどの人気を見せ、関東・静岡ローカルを中心とした日本テレビ系列で放送されました。そして【地獄少女】の人気はこれに収まらず、あらゆる文庫から小説【地獄少女】シリーズが出版され、ニンテンドー及びPS２からゲームソフトが発売されました。他にもパチンコメーカーからは「CR地獄」がリリースされています。

【地獄少女】の作品コンセプトは、テレビ番組で大人気だった時代劇「必殺シリーズ」の「法で裁けぬ晴らせぬ怨みを依頼者から引き受け、成敗する」というものです（制作側談）。【地獄少女】のナレーションからもその番組の影響がうかがえます。しかし【地獄少女】では、ことわざ『人を呪わば穴二つ』の言葉通り、成敗した代償として、依頼者の死後、本人もその報いを受けるオリジナリティを出しています。

第1期放送の【地獄少女】は勧善懲悪（かんぜんちょうあく）の物語構成で依頼者の標的は「悪人」でした。視聴率も4.8％と深夜のアニメとしては異例の高視聴率を記録しました。第2期では演出が変わり、様々な理由による「地獄流し」の描写が描かれています。また、前作には見られなかった「ギャグ展開」も見られるようになりました。

『御景ゆずき』が登場する第3期の【地獄少女・三鼎（みつがなえ）】からは誤解から生じた逆恨みや、理不尽な感情での「地獄流し」の描写が描かれ、とてもヘビーな内容になっています。そのため、制作側から「番組中、一部過激な表現が含まれています。保護者の方は児童・幼児にご配慮ください」という警告テロップを表示していました。

「午前零時にだけアクセスできるサイト「地獄通信」に晴らせぬ怨みを書き込めば、地獄少女が現れて、怨む相手を地獄に流してくれる」と、世間では真しやかに囁かれていました。しかし、怨みを持った者が「地獄通信」に書き込めば地獄少女が現れて呪いを実行してくれるというのは本当のことだったのです。そして、その「地獄少女」こそが本作の主人公閻魔あいだったのです。

依頼を受けた閻魔あいは「藁人形」を契約書として渡し、「藁人形の首の赤い糸が解ければ契約が成立。怨む相手は地獄へ行くが、代償として依頼者の死後、本人も地獄行きになる」ことを告げます。依頼者は葛藤の中で決断をくだし、契約が執行された時には、三藁が現れ、生きている間中罰を与えられ、最後には地獄少女による「地獄流し」が決行されます。

この「地獄流し」ですが、怨みの内容によって異なり、この世から分岐するときイリュージョン（時空）によって恐怖を与えら、地獄に流されます。そして地獄流しの執行後、閻魔あいの手により、標的者は手漕ぎ船に乗せられ、巨大な鳥居をくぐって地獄へとながされます。

「三藁」の正体は、契約の際に手渡された藁人形の赤い紐を解くことで現れる「一目連、骨女、輸入道」という閻魔あいの配下である妖怪たちのことです。一目連はナルシストな青年で、沢山の「目」を持ち覗き見る能力に長けています。骨女は妖艶な美女ですが、その正体は骸骨です。また妖怪の中では人情派で依頼者に肩入れしやすい性格です。

輸入道は三藁のリーダーで、和装姿にハットを被る風韻を漂わす爺さんですが、その正体は車輪なのです。閻魔あいが地獄流しを決行するとき、馬車の車輪となり閻魔あいを運んで行きます。

『御景ゆずき』は、アニメ【地獄少女】の第3期である【三鼎（みつがなえ）】から登場するヒロインですが、本作の主人公である閻魔あいが、この世の怨みの連鎖を自らの手で断ち切り、閻魔あいの魂は地獄へと消えていくはずでした。しかし、閻魔あいの魂の一部が、ごく普通の生活をしていた『御景ゆずき』に憑依してしまったのです。

御景ゆずきは【地獄少女・三鼎】から登場するヒロインでもあり、キーパーソンでもあります。【三鼎】のヒロイン御景ゆずきは、市立賽河原第四中学校3年生に通っており、学校では高杉秋恵やスリーアミーゴズ（江上そら・尾藤望・椎名珠代）と行動を共にすることが多いです。

性格はおっとりとしているのですが、【三鼎】の物語終盤では閻魔あいに攻撃的になることも暫しあります。また、両親とは離れて暮らしており、団地で一人暮らしをしています。

【三鼎】のヒロイン御景ゆずきと高杉秋恵とは小学生の頃からの付き合いで「親友」といえる存在です。しかし真山梓という女性が、高杉秋恵の父親に対する怨みを持ち、高杉秋恵の父・憲久本人ではなく、娘である高杉秋恵に「地獄流し」を行うよう依頼していました。そして六文灯籠の日、高杉秋恵は御景ゆずきの目の前で消えていったのです。

一方、娘が消えてしまい、娘である高杉秋恵が人生の全てであった父・憲久は仕事を辞め高杉秋恵の行方を調べ尽くすのです。必死で探す父・憲久はようやく「真山梓」の存在を突き止め、娘・高杉秋恵と同じ思いをさせるため「地獄通信」にアクセスして来ました。

驚いたことに高杉秋恵の父・憲久の前に現われたのは【地獄少女】となった御景ゆずきでした。そしてあろうことか、自分の前で消えた親友・高杉秋恵の父に肩入れをしてしまうのです。

その後、高杉秋恵の父・憲久は「地獄流し」の依頼を断るのですが、理由がわからない御景ゆずきは真山梓の「地獄流し」を執行することを決意します。この行為は『私情を挟んだ』掟を破る行為とみなされ「お前に裁く権利は与えていない。地獄少女に心は要らん」といわれ、人面蜘蛛と高杉秋恵にお仕置きを受けることになります。

しかし、そのお仕置きも閻魔あいが代わりに引き受けました。閻魔あいが御景ゆずきの代わりに引き受けた「お仕置き」それは、一生地獄少女として「地獄流し」をしていかねばならない、とても残酷なものでした。

ですが、高杉秋恵の父・憲久が「地獄流し」を取りやめた理由が「真山梓が父親を看病するため」と知った御景ゆずきは、かつては自分も幼少期に、親を救おうとしていた境遇だったことを思い出し、真山梓への「地獄流し」の願い下げに納得するのでした。

【地獄少女・三鼎】から登場しているヒロイン御景ゆずきは、親友である高杉秋恵の「地獄流し」を目の当たりにしてから「地獄通信」に関与せずに受験勉強に打ち込んでいきます。そして無事、高校に合格するも受験番号が他人と被っていたり、クラスメイトからも孤立する状態になったりしています。一体、御景ゆずきに何が起こったのか？御景ゆずきの正体に迫っていきます。

【三鼎】のヒロイン御景ゆずきの正体を考察していく中で、鍵となったのは高校合格発表日のことでした。御景ゆずきの受験番号と、他人の受験番号が被ってしまっていたり、担任が内申書を紛失させてしまったりと、徐々に事実が明かされ始めます。そして、仲良しのアミーゴズの姿も消えてしまうのです。

そんな時、自分の存在を理解していた柴田つぐみに「地獄通信」の話を聞かされ拒絶するのですが、柴田つぐみに廃墟となった団地（現在一人で暮らしている場所）に連れて行かれ、そこに在った自分自身の亡骸を見たことにより、記憶が蘇ってきたのです。

次に御景ゆずきの正体を考察していくと「中学生なのに一人暮らし?」と不思議な点が思い当たります。何故一人暮らしをしているのか？御景ゆずきの正体を紐解く鍵になると考え、調べていきました。それは、まだ御景ゆずきが両親と暮らしていた幼い日のことでした。

ゆずきの父・一彦はバスの運転手をしていたのですが、事故を起こしてしまうのです。その事故はバスの整備不良によるブレーキ不具合から起こった事故でした。この事故により、ゆずきは父を失うことになり、更にはバス会社から責任までも押し付けられることになりました。

遺された母・小夜子とゆずきは事故の自害者や遺族からも責められ、挙句、近所からは迫害される目に遭うのです。母・小夜子は周囲からの迫害に耐えれず、病気に伏し、ゆずき自身も学校でいじめに遭い、登校拒否になっていきました。ゆずきの母は親戚を頼りにしましたが、親戚たちも被害を被るのは避けたくて断ります。

その上、病気だった母を診療所は診察を拒否する事態となり、病状はますます悪化していきます。母の体調を気遣うゆずきは、助けを求めに出掛けるのですが、まだ幼いゆずきにはどうすればいいのか分からず、途方に暮れていると幼少期の「高杉秋恵」が飴を差し出してくれたのです。この時はまだお互いが将来を知る由もありませんでした。

ゆずきと母はアパートを出て神社の祠に籠っていたのですが、そこで病気の母が亡くなってしまったのです。ゆずきは一生懸命桜の花びらで母・小夜子の遺体を埋葬し、自宅だったアパートに戻ります。アパートに戻ったゆずきは、生前父からプレゼントされたクマのぬいぐるみを抱きしめたまま、力尽きていました。

しかし、御景ゆずきの魂は、祠の隙間から見えた中学生に強い憧れを抱いたことで「中学3年生」の姿となり、この世に留まり続けたのでした。

【三鼎】のヒロイン御景ゆずきの死因を調べたところ、小学生という幼い頃に両親を亡くし、食事も儘ならぬ状態になり、孤独と絶望の中で力尽きて死亡したのです。そして、自分の悲惨な生い立ちや、死亡した原因を思い出したことで「地獄通信」が現世で必要とされる理由を確認したのです。その後、御景ゆずきは「地獄少女」としての運命を受け入れました。

【三鼎】のヒロイン御景ゆずきは、幼少期に誰にも看取られず、誰にも助けられないままひっそりと死に追い込まれていたことが判明。そんな不毛な死を遂げた御景ゆずきの魂は現世を彷徨い続け漂っていました。御景ゆずきの遺体を見た閻魔あいは「あなたはわたしよ」といいながら涙を流し、口移しで御景ゆずきに過去を吹込みました。

その行為を見ていた御景ゆずきは、この世で自分だけが不幸でもないし、孤独でもなかったことを知りました。そして閻魔あいが自分の身代わりに「地獄少女」となったことで【三鼎の「地獄少女」御景ゆずき】は解放され成仏していきました。

【地獄少女・三鼎】に登場するヒロイン「御景ゆずき」と「地獄少女」である閻魔あいがどこで出会い、どこで知り合ったのか？そして何故「御景ゆずき」に憑依したのかを考察していきます。

本作【地獄少女】の主人公である『閻魔あい』は漆喰の黒髪でお姫様カットのヘアスタイル。とても物静かな少女です。普段は黒いセーラー服を着用しているのですが、「地獄通信」にアクセスしてきた依頼主の怨みに共感・共鳴すると黒地に花と蝶の舞う振り袖姿になり「地獄少女」と化します。

「地獄少女」として生きている閻魔あいもの正体も、昔は生きている「人間」でした。しかし、閻魔あいが背負う過酷な過去と大罪が「地獄少女」として生きていかねばならぬ運命を課したのでした。また、閻魔あいが「地獄流し」を執行するときの「闇に惑いし哀れな影よ。人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の魂。いっぺん、死んでみる？」は有名なセリフとなりました。

それはある日の出来事でした。御景ゆずきのクラスメイト「平石逸子」が教師に叱責されたことに不服を持ち、訴えることに協力を要請されました。御景ゆずきと親友の高杉秋恵は悩みながらも平石逸子の協力をすることになります。

夕方自宅に戻った御景ゆずきが、お風呂に入っていた時のことです。「冷たい……開いて」という囁きが聞こえ、何かに抱きしめられ、まるで何かの幻覚に襲われた体験をしました。実はこの時、閻魔あいが現れていて、御景ゆずきの背中には蝶の烙印が残されていたのです。

しかし、考えを改めた高杉秋恵に「協力は出来ない」という主旨を告げられた平石逸子は御景ゆずきに向かい「ゆずきは逃げたりしないよね？」と協力を強く求めます。教師への怒りが収まらない平石逸子はとうとう「地獄通信」にアクセスしてしまい、藁人形を受け取ります。

御景ゆずきは「夢」を見ていたのだと錯覚を起こしていたのですが、この行為の一部始終を、御景ゆずきの中に入っていた「閻魔あい」は見ていたのです。そして平石逸子の行為に気が付き、御景ゆずきが止めに入ろうとするのですが、間に合わなかったのです。

平石逸子が赤い紐を解いた瞬間、御景ゆずきの中で何かが変わっていったのです。それは御景ゆずきの背中に押された烙印から「閻魔あい」が入り込み、完全に御景ゆずきに憑依した瞬間だったのです。

アニメ版【地獄少女・三鼎】で登場するヒロイン「御景ゆずき」の声優にキャストされたのは、声優界で絶大な人気を誇る「しゅがりん」こと佐藤聡美さんです。佐藤聡美さんは今回の「御景ゆずき」に対してネタバレ前は「普通の中学生なのに一人暮らしをしている」ことが「普通じゃない」と思ったそうです。

声優・佐藤聡美さんは1986年5月8日に宮城県の仙台市で生まれました。身長は153㎝・血液型はO型です。佐藤聡美さんは青二プロダクションに所属していて、職業はもちろん「声優」ですが、声優の他にもナレーターでもあり、歌手でもあり、活躍の場は多岐に渡っています。

声優・佐藤聡美さんは仙台の地元、常盤木学園高等学校を卒業後、東京アナウンス学院を経て声優の道に進みました。また、プライベートでは2017年7月には同業の声優である寺島拓篤さんとの結婚を発表され、人気を誇る声優同士の結婚とあって話題になりました。

声優・佐藤聡美さんは2007年『かみちゃまかりん』でデビューします。その後【地獄少女・三鼎】のヒロイン御景ゆずき役・2009年『けいおん!』のメインキャラクター田中井律役で一騎に声優界のスターダムに駆け上がります。佐藤聡美さんが担当する声優キャラクターは比較的、物静かで穏和な性格が多いです。

そして声優・佐藤聡美さんに「尊敬している声優さんは？」と質問したら「桑島法子さんと中尾隆聖」さん答えたそうです。また、好きな動物の中には馬や柴犬、猫のマンチカンの他に「アルパカ」が含まれています。そして、好きなアーティストは、AKB48、いきものがたり、MAN WITH A MISSIONと答えています。

人気声優・佐藤聡美さんがこれまでに出演してきた作品をいくつか抜粋して紹介していきます。たくさんのキャラクターを演じられているのですが、キャラクターによって声色が違い、どれも同じ声優・佐藤聡美さんだとは驚きます。さすが、人気声優を誇れるだけの実力の持ち主です。

• 2007年『かみちゃまかりん』ミッチリアン３役
• 2008年【地獄少女・三鼎】御景ゆずき役
• 2009年『アスラクライン』志津間哀音役
• 2009年『あにゃまる探偵キルミンずぅ』御子神リム役
• 2010年「俺の妹がこんなに可愛いわけがない』田村麻奈実役
• 2011年『SKET DANCE』高橋千秋（キャプテン）役
• 2012年『氷菓』千反田える役
• 2013年『きんいろモザイク』烏丸さくら役

• 2014年『ご注文はうさぎですか?』宇治松千夜役
• 2014年『ガールフレンド』椎名心実役
• 2015年『暗殺教室』神崎有希子役
• 2016年『少女たちは荒野を目指す』結城うぐいす役
• 2017年『終末名にしてますか?忙しいですか？救ってもらっていいですか?』アルマリア・デュフナー役
• 2018年『ポプテピピック』ピピ役
• 2019年『フルーツバスケット』花島咲
• 2019年『高校生の無駄づかい』染谷リリィ役

上記の歌は2015年より藤商事が販売した【CR地獄少女 弐】です。【地獄少女】の主要キャラクターが登場するほか、CRオリジナルのストーリーや本作を元にした演出も残されています。また【地獄少女】御景ゆずきがフィーチャーされ、御景ゆずき主体の演出もされています。

アニメ【地獄少女・三鼎】の感想で多く寄せられていたのが、話が進むにつれて、御景ゆずきの悲しい生い立ちが分かり、涙が止まらないという声でした。まだ親がいなくては生きていけない年齢で、両親が亡くなっている事実は、想定外の出来事でした。

次に多く寄せられていた感想は、各シリーズが26話（第1期から第3期まで）あり、話の内容に深みがあり面白かったという事です。全編通して伏線が散りばめられ、ストーリーの内容によっては涙が止まらなかった！との声も上がっていました。

御景ゆずき自身が幼少期に亡くなっていた事実、その亡くなっていた原因を知った方から「涙が止まらなかった」という感想もたくさん頂き、閻魔あいの本当のやさしさも見れて良かったとの言葉も数多くありました。

今回紹介して来ましたアニメ【地獄少女】の三鼎ヒロイン・御景ゆずきの正体と、閻魔あいとの関わりを解説、そして感想や評価のまとめはいかがでしたか？【地獄少女】は単に「ホラーアニメ」の枠ではなく、ストーリーの中には人情味もたくさん含まれています。【地獄少女】は人間の業を、因果応報を考えさせられる作品です。まだ【地獄少女】をご覧になられてない方、興味を持たれた方、ぜひこの機会にご覧ください。