パルムの樹はグロいトラウマ映画?あらすじ・結末や感想をネタバレまとめ

トラウマのアニメ映画として名前が挙げられるパルムの樹。パルムの樹にはグロいシーンが多く、見るとトラウマになると言われています。この記事では、パルムの樹は本当にグロいトラウマ映画なのか、映画の作品情報やあらすじ、そして物語の結末までもネタバレを含みながらご紹介していきます。また、実際にパルムの樹を見た人の感想からどのような評価を受けているのかについてもご紹介します。

パルムの樹はグロいトラウマ映画?あらすじ・結末や感想をネタバレまとめのイメージ

目次

  1. パルムの樹はグロいトラウマ映画?
  2. パルムの樹の映画あらすじをネタバレ
  3. パルムの樹の映画結末をネタバレ
  4. パルムの樹の登場人物・声優キャスト
  5. パルムの樹に関する感想やレビュー・評価は?
  6. パルムの樹の映画ネタバレまとめ

パルムの樹はグロいトラウマ映画?

パルムの樹の映画作品情報

2002年3月に東宝配給で公開されたオリジナルアニメ映画。パルムの樹はピノキオをベースにして作られた作品で、木で作られた人形が人間になるための危険な旅を続けながら、様々な人間と出会うことで愛や友情を知り、生きる目的を見つけていくSFファンタジー。元々はテレビアニメとして企画されていた作品のため、背景が重厚なため初見では分かりづらいという意見もありました。

空飛ぶ魚やくらげのように漂う草の色使いや幻想的な世界観と、電気楽器オンド・マルトノが奏でる音楽は評価が高く、パルムの樹は傑作といわれています。その反面、グロテスクな表現が多いことや複雑な背景で分かりづらいということから、パルムの樹の上映当初は酷評が目立っていたようです。

パルムの樹の予告編動画

パルムの樹がトラウマ映画と言われたきっかけのひとつとして、パルムの樹の映画の予告編動画から受けた印象と実際の映画の内容が異なりすぎていたため、と言われています。映画の予告編動画からは、ファミリー向けのファンタジー映画の印象を受けますが、重苦しい雰囲気から始まる映画には残酷でグロテスクなシーンや精神的に心が抉られるシーンがあり、恐怖を感じた親子が上映途中で席を立ったという話が出たほどです。

パルムの樹の監督

パルムの樹の監督を務めたのは、日本のアニメーターで演出家でもある、なかむらたかしでした。16歳でタツノコプロに入社し、ヤッターマンで作画監督デビューします。緻密な描写を得意と、その腕を認めた宮崎駿に声をかけられ風の谷のナウシカの製作にも携わりました。1988年にはAKIRAの作画監督も務め、日本アニメ界の俊才と言われています。

パルムの樹の映画あらすじをネタバレ

ここからは映画パルムの樹のあらすじを、ネタバレを含みながらご紹介していきます。木の人形のパルムは何のために生まれ、なぜ旅に出たのか、ポポとの出会いにより何が変わったのか、そして心を閉ざしていたパルムが覚醒した背景までのあらすじです。

あらすじネタバレ:クルップの樹

天界トート、地上界アルカナ、地底界タマスという3つの世界で構成されている世界。天界トートから卵を盗み逃げる女戦士と追う兵士の姿から物語は始まります。追ってから逃げきることが出来た女戦士ですが、サボテンに似た姿の生き物ボーラに囲まれてしまいます。そこから飛び立つ多数の白い鳥。白い鳥は大きな空飛ぶ魚めがけて飛んでいき、大きな魚は悠々と空を泳ぎ、一本の木の近くを横切りました。

天界と地底界の間にあるアルカナに生えているその樹はクルップと呼ばれ、そこからくみ上げることができる樹液はエネルギーにもなり、太古の文明の記憶も含んでいると言われていました。樹の近くには年老いた植物学者のフォーが住んでおり、フォーがクルップから作った木の人形がクルップの樹のつたに動かないままからまって揺れていました。

あらすじネタバレ:木の人形パルム

人形の名前はパルム。フォーが若かりしとき心を病んでしまった妻のシアンのために作った人形でした。鉱物学者のシアンは、青い幻の樹液であるクロスカーラを求めていました。クロスカーラは太陽のような生命力を宿した樹液で、青く不思議な光を発するものでした。クロスカーラを模して作ったペンダントを大切にし、青色に取り付かれるシアン。シアンに寄り添い美しさや愛することを覚えたパルム。

心だけでなく体も病にかかり、シアンは若くして亡くなります。シアンが亡くなった後、パルムも動かなくなりました。パルムが動くのは、大きな魚アカモンガラが近くを浮遊するときだけでした。白い鳥とともにアカモンガラが近くを浮遊してきたとき、パルムは動き出しました。ツタにからまった手足をばたつかせ、アカモンガラに近づこうとクルップの樹を登るパルム。

落雷に当たりながら、木のくぼみにはまった足も無理やり引きちぎりながらも、アカモンガラにだけ焦点を合わせ狂ったように追い求めます。魂無く動く姿は、病んだシアンと同じ動きを見せ、何かに操られている人形そのものでした。アカモンガラが去ると、クルップの樹から力なく落ち、壊れ動かなくなるパルム。

あらすじネタバレ:コーラムと卵

パルムを直し、お酒を飲みながら昔を思い出しながらまどろむフォー。パルムの声で目を覚ますと、見知らぬ女戦士をシアンと呼ぶパルムの姿が。フォーの問いかけに青い顔の女戦士はコーラムと名乗り、トートの卵をパルムに、青く光る樹液クロスカーラをフォーに渡し、卵を地底界タマスに届けて欲しいと伝えます。パルムには魂が戻り、コーラムをシオンと呼び優しく話ながら体を寄せていました。

クロスカーラに心を奪われていたフォーが気づくとコーラムの姿は消えており、パルムもまた動かない人形に戻っていました。フォーはコーラムの意思を受け取り、パルムに卵とクロスカーラを取り付けます。しかしクロスカーラの光を見た追手の手にかかり、フォーは深手を負い、パルムはただの人形だと思われ放置されます。

追手が消えたあと、フォーはパルムにコーラムの意思を受け取り地底へ行って卵を届けてやれといいます。そしてシオンが連れて行きたがっていたシアンの故郷へ行けと言葉を残します。卵、クロスカーラ、フォーの言葉によりパルムが再び動き出します。そして残された地底へ行けという言葉に動かされ、魂が戻らないまま旅に出ます。

あらすじネタバレ:ポポの歌声

ここからのあらすじは、ポポとの出会いです。シアンが大事にしていた青いペンダントを付け旅に出たパルムですが、子どもを売る奴隷商人に捕まり、フラミンゴという町まで運ばれます。そこで青い顔の地底人シャタを頭とした、少年窃盗団に助けられます。片言しか話せず行動も遅いパルムですが、人間の子どもと間違われ、仲間になります。しかし盗みに入った家でパルムは青いペンダントを落としてしまいます。

ペンダントを拾ったのは雑貨商を営むガラの娘ポポ。ガラは昔人気者のダンサーで、商売もうまくやっていました。しかし昔の美貌や栄光に囚われ歳を重ねた現実を受け止めることができず、苛立ちを娘のポポにぶつけていました。母の愛に飢えていたポポは口答えせず受けとめ、悲しさを心に閉ざした口数の少ない女の子でした。

少年窃盗団内ではパルムが人形だとばれてしまい、売られそうになり内輪揉めにより、アジトが爆発。パルムをかばう窃盗団の双子ムーとブーの手助けにより逃げ出し、ガラが持つ船にこっそり乗り込みます。川を移動するその船にはポポも乗っており、音楽を奏で始めます。音楽を聴いたパルムの体内ではクロスカーナの流れる音とともに、昔のシアンとの思い出がよみがえります。

ポポをシアンと呼び、笑みを浮かべながらにじり寄るパルム。パルムを不気味に感じ後ずさりするポポ。シアンと呼びながら膝に頭を置き、歌ってと手を掴むパルムに対し、大事な楽器で殴ってしまうポポですが人形のパルムは痛がりもしません。恐怖で怯えるポポを救ったのは母親でした。母親の一撃により、顔を見上げたままパルムは動かなくなります。

あらすじネタバレ:覚醒したパルム

トートの卵を狙う地底兵が再度パルムの前に現れ、連れ去ります。シアンの名を叫びながら逃げ出そうと暴れるパルム。連れ去られる中、パルムはシアンが死んだことを思い出します。必要とされない思いからクルップの樹に戻ってしまったパルムに、コーラムが語り掛けます。シアンはパルムの心の中に生きている、そして愛された思い出があるのね、と。コーラムの言葉を受け止めたパルムの目に光が戻ります。

樹から人形に戻ったパルムは、ポポに話しかけ謝罪します。ポポをシアンと重ねていたこと、シアンは死んだ人だということ、そしてポポが奏でた音楽がシアンが歌っていた曲だということを。覚醒したパルムは、トートの卵をソーマに送り届けることで人間にしてもらえるかもしれないと聞き、今度は自分の意思で人間になるための旅に出る決意をしました。

パルムの樹の映画結末をネタバレ

映画パルムの樹の結末はどうなったのでしょうか。パルムは幸せな結末を迎えることができたのでしょうか。ここからは物語の鍵となっていたトートの卵とコーラムの魂の関係と、地底界を統率しているソーマの存在とその最期について、順にパルムの樹の結末をネタバレしていきます。

結末ネタバレ:トートの卵

ポポと一緒にソーマに向かうことを決意したパルム。パルムにシャタの母親コーラムの存在を感じるシャタ、双子のムーとプーとともに地底からソーマを目指します。しかし、地底に住むタマス人に捕らえられトートの卵を無理やり取ろうと、研究所に運ばれます。シャタたちは、タマス人からソーマとトートの卵に関する話を聞きます。

地底に長く存在する支配者で多くの知識を持つ巨大なクルップの樹のソーマは寿命のため、新たな支配者ラーラを生み出しますが、魂が無く動かないため地底人に命じてトートの卵を取りにいかせます。延命のために地他者の生命力を奪うソーマ。さらにソーマがラーラに魂が宿ったときに地底世界をリセットすることが分かり、事態は一変。トートの卵をソーマに渡さずソーマを倒すという流れに変わっていました。

結末ネタバレ:コーラムの魂

しかし、パルムから卵と取り出そうとしていた施設が爆発。施設に向かったシャタの前には、研究者の血を浴びたパルムが立っており、シャタに助けを求めました。あまりの惨状に驚くシャタ。そしてパルムのお腹から浮かびでたコーラムの幻影を見ます。シャタはパルムのお腹にあるカプセルの中身は、トートの魂ではなく、父親の愛に飢えて狂ったコーラムの魂だと確信。

卵を持ち帰りソーマへ届ける事で父に褒められたいというコーラムの強い遺志が、パルムを動かしていることを知ったシャタはパルムにソーマに向かうことを止めるように言います。しかし、パルムは人間になってポポと一緒に居たいという強く請う様な願いを伝え、その言葉に心を動かされたポポと2人ソーマへと向かいます。

ソーマへと近づくにつれパルムの中のコーラムの魂が荒れ狂います。パルムの魂が弱まるにつれ、体中からクルップの枝が伸び体が動かなくなります。ポポは必死に枝をはがそうとしますが、荒ぶる枝によって傷ついていきます。このままではポポの身に危険が及ぶと察したパルムは、人間に戻ることをあきらめ別れを決意し、意識を閉じます。パルムの体はコーラムの魂に乗っ取られ、無数の枝で巨大なコーラムを形作りました。

巨大なコーラムは狂った魂のまま、ソーマへと向かいます。ポポはパルムを助けるため、巨大なコーラムに登り、パルムの魂に話しかけるように声をかけ続けます。人間に戻れなくても心がともにあればいい。ポポの願いがパルムに通じたとき、パルムの魂は目覚め、シオンのペンダントをポポに渡しました。そしてパルムは父親の愛を求め悲しんでいるコーラムの魂に向き合い、優しく話かけシオンの子守歌を歌います。

結末ネタバレ:ソーマの最期

ポポはシャタに助けられ、ソーマの真下にたどり着きます。ソーマの下には無表情でオルゴールを鳴らしながら座っている子供、ラーラがいました。何も自分にはないと嘆いていたコーラムは、パルムの歌う子守歌から何かを思い出し、パルムに笑顔を向けます。コーラムの巨体がソーマの元にたどり着いた時、巨体は崩れ手にカプセルを持ったパルムが姿を現しました。

カプセルから光が飛び出し、ラーラの体内へと入ります。破壊のための闇の結晶が湧き出て取り込まれるシャタたち。しかし、ラーラに入ったコーラムの魂が破壊を抑え、シャタと話したあと、魂はラーラから出ていきました。シャタたちを覆っていた黒い結晶は消え、代わりにソーマの体内から現れます。ソーマの体は崩れ、ラーラごと消えてしまいました。

パルムはクルップの樹に戻る決意をし、ポポにシオンの故郷に行こうといいます。そしてずっとポポを見守ってることを伝えました。ソーマの消滅によりアルカナの大地は緑にあふれ、クルップの樹も力強くそびえ立ちます。

パルムの樹の登場人物・声優キャスト

パルム/平松晶子

植物学者フォーの手で、クルップの樹から作られた人形。心を病んだシアンのために作られ、シアンに愛された日々を過ごしました。その反動でシアンが病死すると動かなくなり、巨大な浮遊魚以外反応もしめさず何も話さなくなります。シアンの面影を重ねたコーラムに卵を地底に運ぶことを託されたことで、旅をはじめます。

パルムを演じた声優は平松晶子です。賢プロダクション所属で、めぞん一刻のようこ役でデビューしました。演技力の高さと幅の広いキャラクターを演じる能力は定評があります。逮捕しちゃうぞの小早川美幸やSLAM DUNKの赤木晴子、とある魔術の禁書目録Ⅱの前方のヴェントも演じています。

ポポ/豊口めぐみ

女商人であるダルマ屋ガラのひとり娘。過去の栄華に囚われている母親に虐められながらも、母親の愛を求めていました。パルムが落としたシアンのペンダントを拾い、さらにシアンが歌っていた子守歌をリュートで奏でていたことでパルムと出会います。パルムの思いやコーラムの悲しみに気づくことができる優しい性格で、感受性が強い。

ポポを演じた声優は豊口めぐみです。81プロデュース所属で、活発な少女役から妖艶な女性役まで幅広く多くのキャラを演じています。鋼の錬金術師のウィンリィ・ロックベル、BLACK LAGOONのレヴィ、転生したらスライムだった件の大賢者役も演じています。

シャタ/阪口大助

アルカナの街フラミンゴで少年窃盗団を率いている青い顔の少年でコーラムの息子。母親が残した剣と同じ紋章がついた短剣をパルムが持っていたことで、母親を探す目的のためパルムの旅に同行します。賢く剣の腕もたち思いやりもある真面目な青年。パルムやポポの危機を何度も救います。

シャタを演じた声優は坂口大助です。青二プロダクション所属で、弟役の少年からクールな青年まで幅の広いキャラを演じています。ガンダム好きから声優を目指し、19歳で機動戦士Vガンダムの主役、ウッソ・エヴィンを演じたことも有名です。あたしンちの立花ユズヒコや血界戦線のレオナルド・ウォッチ役も演じています。

パルムの樹に関する感想やレビュー・評価は?

パルムの樹はグロいシーンが多くトラウマになると言われていますが、本当にグロいシーンが多くてトラウマと感じる映画だったのか、実際にパルムの樹を見た人の感想をご紹介していきます。

パルムが感情を覚えて人間らしくなっていく様子がとても不気味だったという感想です。パルムは人間の良い感情も悪い感情も純粋に吸収していくのですが、感情を覚えていくごとにパルムの顔が歪むシーンが増えていきます。歪んだ顔に人形の動きが加わると不気味さが増し、トラウマになったという意見もありました。争いにより血が流れるシーンと感情が欠けているパルムの組み合わせが、グロいという感想もあります。

パルムの樹の映画を幼い時に見てトラウマになっているという感想も多く、ほのぼのとした絵柄に反して映画序盤からグロテスクな表現が多かったことがトラウマになった、と言われています。

パルムの樹の感情表現や綺麗な絵、世界観、そしてグロさ全てを評価している感想です。世界観やキャラデザインもファンタジー要素が入りこんでいて、見ごたえがあるという意見もありました。子どもの頃に見て怖くてトラウマになった人も、大人になってパルムの樹を再度見直すと、人間が抱える闇に向き合い克服する姿と優しい結末に感動するという評価が多くありました。

パルムの樹の映画ネタバレまとめ

パルムの樹はグロいトラウマ映画なのかについて、あらすじや結末をネタバレを含めてご紹介しました。実際にパルムの樹を見た人の感想を見ると、予告編動画からほのぼのとしたファンタジーアニメを期待して見た人が、予想と反してグロテスクな表現と心を抉る心理描写が多い作品だったためにトラウマになったと感じた人が多いようです。しかし、大人になり改めて見た人たちから、世界観と物語の結末を高く評価されています。

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