ドリフターズの黒王の正体・能力は？キリストという噂を画像などより検証

ドリフターズはファンタジー世界の種族や怪物が住む世界に人類史の偉人や著名人が召喚され戦いを繰り広げる物語です。日本の侍、古代の戦術家、中世の騎士、世界大戦の軍人や参謀といった古今東西の英雄と呼ばれる人物がドリフターズに登場します。

ドリフターズの世界ではドラゴンやエルフ、ドワーフといった種族が多数登場します。人類はその中で上位の存在とされているようで他の種族を侵略支配していました。ある日突然扉の並んだ通路に立ちその扉の中に送られたドリフターズ達の邂逅と騒動から発展していきます。

この現世とは違うドリフターズの世界に召喚される異世界からの来訪者、流れ着いた者という意味で「漂流物」ドリフターズと呼ばれています。ドリフと呼ばれることもありますがそれぞれ背う全の記憶と独自の死生観を持っています。

上の画像のようにドリフターズと呼ばれる英雄たちの正体はは古今東西の「生死不明のまま消息不明となった人物」もしくは「実在したのか諸説ある人物」で構成されています。死の直前にドリフターズとしてこの世界に召喚されており、生前の人格と肉体を維持したまま召喚されています。

下の画像の「紫」と呼ばれる謎の人物に送り込まれるドリフターズは一人の人間として意思を持っているのでコントロールが効かないのですがそれを見越したうえで廃棄物との戦力として送り続けています。紫はドリフターズを使い「差異による万象の変質」を持って廃棄物エンズの殲滅を目的にしています。

ドリフターズは廃棄物と戦うために集められました。しかし、そのことを知らされてこのドリフターズの世界に召喚された者は殆どいませんでした。そのため統率が取れていなかったのですが島津豊久が召喚されることでドリフターズの行動方針が一気に変わりこの世界で「国獲り」を始めました。画像の三人がこの国獲りの中心となります。

同じように現世からこのドリフターズの世界に召喚されているにもかかわらず、彼らは「廃棄物」エンズと呼ばれます。彼らエンズの正体は生きていた時代に怨嗟を持ち非業の死を遂げた人物で構成されています。画像でもわかるようにエンズも様々な時代からドリフターズの世界に召喚されています。

エンズは「EAZY」と呼ばれる下の画像の謎の少女によってこのドリフターズの世界に召喚されているようです。彼らエンズはドリフターズとは大きく異なり超常的な能力を持っています。ドリフターズは肉体的技術はありますが超常的な能力は持っていません。エンズは死んでしまうと同量の塩の塊となり滅びてしまいます。

一方ドリフターズは倒され死んでしまうとそのまま肉体の死を迎えることになるようです。ここもドリフターズとエンズの違いの一つです。エンズ達の能力もそれぞれの現世での最期のの時に関係する者のようです。ドリフターズは現世の時の技術と能力、エンズは現世への憎悪と超常的な能力をそれぞれが持っています。

このドリフターズの世界に召喚された時点ではドリフターズかエンズかの区別がつかない場合があります。死ぬ直前の状況によってはどちらにもなりうることが出来るからです。また、どちらともわからないまま登場する人物もいます。ドリフターズなのかエンズなのか今後に明かされるようです。

このドリフターズの世界では過去に何度となく廃棄物たちによる侵略が行われていました。その中で黒王と呼ばれる人物がいます。ドリフターズやエンズとは違う彼は何者なのでしょう。黒王の正体を考察するために黒王の言動や能力について調べていきます。黒王はこのドリフターズの世界に何を求めているのでしょう。

黒王とはドリフターズの世界の廃棄物と怪物たちを率いて侵略をしている軍勢の指揮官です。その黒王の侵略を邪魔するドリフターズは黒王やエンズにとって邪魔もの以外の何者でもありません。一度は人類を救済しようとした黒王ですが拒絶されたことで人類以外を救済しようとしています。

上の画像で黒王はドリフターズの世界の人を救おうとしたが拒絶されたと言っているので元々はドリフターズだったのかもしれません。それが拒絶されたことで人を滅ぼし人ならざる者たちを救おうとしているようです。このあたりで黒王としての能力に目覚めドリフターズからエンズに変わってしまったのかもしれません。

ドリフターズの中で黒王のことを「廃棄物の王」と呼びますが黒王自身をエンズと呼んでいたことはありません。ただエンズ達を率いているだけなのでもしかしたらドリフターズの一人だったのかもしれません。このことを念頭にドリフターズと黒王のことについて考察していきます。

ドリフターズの世界でそもそも黒王とは何者なのでしょう。ドリフターズを憎む理由は何なのでしょうか。ドリフターズの世界で成し遂げようとすることは何なのでしょう。ここから少しづつ考察していきます。黒王の正体はキリストではないのかとの噂についても検証します。

ドリフターズやエンズと違い黒王は下の画像のように擦り切れたローブのようなものを纏った姿で登場します。フードを深くかぶっているため顔の輪郭ですらわからなくなっています。いつも杖を持っていますがその杖には蜻蛉の装飾が色鮮やかに仕上げられています。

黒王は温厚な性格のようで多種族の集合体である黒王軍の兵たちに対等に接しています。そのことで種族の壁を越えて人ならざる者たちからも慕われ敬われる存在となっているようです。

様々な時代から召喚されているドリフターズとエンズですがその中でも黒王はいつの時代から召喚されたのでしょう。そこから謎に包まれています。黒王という名前も人類を滅ぼした後に自身がもたらそうとしている世界「暗黒時代」に由来しています。

黒王は他のエンズたちとは一線を引いている存在のようです。全てを憎悪して超常的な能力を持つ破壊衝動の塊のようなエンズと違い導き救済しようとする黒王はエンズなのでしょうか。ドリフターズなのかエンズなのかも不明な存在の黒王は最大の謎です。

このドリフターズの世界で過去に何度か廃棄物による侵略があったようです。そのたびにドリフターズも集められていたようですが、どのような戦いだったのかは不明です。廃棄物たちは幾度となく滅ぼされていたようですがその度に蘇っていたようです。このことから死んで生き返るというキリストの偉業に結び付けることが出来ます。

黒王の真の目的とは人類以外を救済して「人ならざる者の文明」を作ることとしています。そのために種族の違う者たちに共通の文字を教えたり農耕技術を指導して自給自足ができるように先導しています。これもキリストの人々を導くといった行動の再現のようにも見えます。

黒王は配下のエンズたちに「殺せ、漂流者たちを殺せ。無花果が実る前に立ち枯れにせよ」と命令しています。黒王はドリフターズ一人一人を恐れ警戒しているというよりドリフターズ達が出会い団結してこの世界の均衡を崩す可能性を警戒しているようです。

黒王の目指す世界において世界の均衡を崩しかねないドリフターズ達は危険な存在なのでしょう。ドリフターズの持つ様々な時代の技術の融合が世界のバランスを崩壊させる可能性を危惧しているのでしょう。

ここからドリフターズの最大の敵である黒王の正体について考察していきます。正体が謎に包まれているのでキリスト説やヒトラー説など諸説ありますが今回は黒王はキリストではないかという噂の検証並びに考察を進めていきます。

ドリフターズで描かれる黒王の特徴といえばまず身に付けているローブです。そのために身体の中で描かれているのは両手のみになっています。その両手にはいくつもの傷が残っており過酷な環境で生活してきたことがうかがえます。キリストも元々は大工の息子なので両手の傷という点では共通しています。

2013年5月号の「ヤングキングアワーズ」にドリフターズの休載告知漫画が掲載されましたがこの中で下の画像のように黒王は元の世界では30歳過ぎまで定職無しで実家の大工の仕事を手伝っていたことを語っています。キリストの父親も大工でしたので下の画像のように実家の大工仕事を手伝っていたのかもしれません。

黒王の話し方にも特徴があります。ドリフターズ達やエンズたちとも少し違い言葉に説法をするかのような言い回しをします。中には旧約聖書の一節のような言葉があったりもします。あらゆる命あるものに説き伏せるかのように穏やかに力強く語ります。ここもキリストではないかと思われています。

上の画像のように黒王は杖を持っていますがその杖には蜻蛉の装飾がされています。鮮やかな装飾品ですがいつの時代の人物なのかを特定できるほどの特徴ではありません。この装飾からキリストが持っていたものとは思えませんが、キリストも放浪の旅をしていましたので杖を持っていたであろうと推測され、黒王の正体がキリストではないかと言われても納得できます。

黒王の能力は生命の増幅です。この能力は生命の細胞を活性化させ増幅することが出来ます。ドリフターズの世界に住む怪物などにも有効で傷に触れることで瞬く間に治癒してしまいます。この能力を黒王軍の一兵卒にも等しく使うことで畏敬の念を抱かせています。手を触れるだけで奇跡を起こすことでもキリストの可能性が上がります。

また穀物などにもこの能力は効果があります。一握りの穀物を溢れんばかりの量に増殖させてしまいます。ここまでくると能力というより奇跡を起こすことが本当の能力なのかもしれません。奇跡こそがキリストの偉業と酷似します。

また黒王はこの生命の増幅を敵に使用すると対象の細胞を増幅暴走させ腫瘍を作り苦痛を与えます。下の画像は自陣に現れたドリフターズの世界のドラゴンの六大竜の一角の青銅竜にこの能力を使用し身体に腫瘍を作り苦痛を与えることで配下に加えるという実力を示しました。

何故黒王はこの能力を使いドリフターズを一掃しないのでしょう。これだけの能力ならドリフターズが何人来ようと倒してしまえるはずです。エンズ達や黒王軍などを編成しなくてもだれも逆らうことは出来ないはずです。そのあたりにも謎があります。

黒王はこの生命の増幅を使うことで黒王軍の食料などが賄われています。ただ、この能力には代償が伴います。自らの生命を引き換えにして発動させるため黒王がこの能力を使った後に黒王の身体から塩の結晶のようなものが落ちる描写があります。

奇跡を起こすには代償が必要だからこそ黒王は自身の目的を成就するために自らは戦わずにエンズ達を使い黒王軍を編成しているのでしょう。それがわかっているからこそ怪物と言われるオークやゴブリンたちに農耕技術を教え、黒王自身が消滅した後も暮らせるようにしているのかもしれません。

黒王の正体がキリストではないかという噂の一つが黒王の掌には何かで刺し貫かれたような跡が残っていることです。キリストもゴルゴダの丘で磔にされた時掌を杭で打ち付けられています。この傷も黒王キリスト説の噂の一つです。

ただ少し気になるのが黒王の掌には傷跡のようなものがありますが下の画像を見ると黒王の手の甲には傷跡が見られないことです。打ちぬかれていた痕ということなら手の甲にも痕が残っているはずですがその痕がありません。ここで黒王キリスト説に疑問が生じます。

このドリフターズの世界で黒王軍の行動が始まると下の画像のように月を中心に紫色の目のような模様が空に浮かび上がります。これも黒王の能力の一端だとすればこのあたりで黒王キリスト説に疑問が生じます。黒王軍のマークになっているこの目は何を示唆しているのでしょうか。ドリフターズにはこの目が見えるのでしょうか。

ここまでドリフターズの世界と黒王について考察しましたがどれも黒王の正体を決定できるまでには至りませんでした。ドリフターズとの直接戦闘することがあればその時に正体がわかるかもしれません。ドリフターズの今後の展開が待たれます。

この上の画像を見るとキリスト説に疑問が生じます。黒王は戦術として「デサント」を使用しますがこの戦い方は世界大戦などの近代戦術の一つなのです。この戦術を知っている時点でキリストとは離れてしまいます。ドリフターズの中でもこの戦術を知っているのはごく少数のはずです。このことからも黒王の正体の謎を深めていきます。

ドリフターズの中で黒王は最大の敵のはずですがこのドリフターズの単行本の巻末に掲載される「あとがきゆかいいまんが黒王様御乱心」といったおまけ漫画によく登場します。上の画像のようにドリフターズの中で恐怖の対象である黒王をギャグ漫画に出してしまうことでただの敵キャラではないことをアピールしています。

ドリフターズの世界と黒王の正体について考察しましたが全ては謎に包まれたままになってしまいました。黒王の正体はキリストなのでしょうか？それとも別の噂の人物なのでしょうか？今後に語られるであろうことが山積していますがその謎を考えながら読んでいくのがこのドリフターズの楽しみ方の一つでしょう。