【ブラック・ブレット】天童木更の蓮太郎との関係をネタバレ考察！声優や名言も紹介

『ブラック・ブレット』は、神崎紫電さんによるライトノベルが原作でイラストは鵜飼沙樹さんが担当されました。アニメ版は2014年4月から7月にかけて、原作1〜4巻に相当するエピソードが放映されました。また、原作をベースにした漫画、キャラクターをデフォルメしたギャグ寄りの漫画化もされておりセガのアーケード用対戦型格闘ゲームにも登場しています。

『ブラック・ブレット』は人間を怪物化してしまう寄生生物であるガストレアの出現によって人類が追い込まれた世界を舞台にしています。ガストレアウイルスとガストレアに対抗する力を持った少女たちイニシエーターと、彼女らを指揮するプロモーターによって組織された民間警備会社が主体となり戦いを繰り広げます。主人公の蓮太郎はイニシエーターである藍原延珠と共にガストレアや取り巻く陰謀に向かっていきます。

天童木更はメインヒロインの1人であり、天童民間警備会社の社長です。姫カットのストレートの黒髪が特徴的な美少女です。また、16歳でありながら屈指の巨乳の持ち主であり、延珠からは「おっぱい星人」と言われてからかわれています。

一見クールで冷たい印象を与えますが、実際はイニシエーターと道具と見る者も多い中で、まだ幼い少女である彼女たちを大切にする心優しい女の子です。強烈な性格の多い登場人物の中では天童木更ある1点を除いては常識的でまともな性格ですが、その1点の闇の深さによりインパクトのあるキャラクターとなります。

天童木更は元は天童家の令嬢でしたがある事件をきっかけに天童家を出て、現在は極貧暮らしをしています。天童民間警備会社の社長ではありますが儲かってはいません。後述の名言もこの貧乏さから来ています。また貧乏でありながらも元々通っていたお嬢様学校である美和女学院には自身のプライドもあり通い続けているため、その高い学費のためにより家計が圧迫されています。

東京エリアの3代目統治者、聖天子の補佐官である天童菊之丞は東京エリアの政治経済を裏から支配する天童の当主で天童木更の祖父です。天童式抜刀術の免許皆伝者でもある彼は、蓮太郎のことも救い彼の養父となりました。蓮太郎の原点でもあり、尊敬される一方差別主義者とも言われています。菊之丞自身も天童の身内よりも蓮太郎を唯一人の弟子として認めていましたが、天童木更と共に出た以後は敵対関係となってしまいます。

そんな天童木更の相棒はティナ・スプラウトです。オウルをモデルとしたイニシエーターであるティナは延珠にも負けない強さを持っています。ティナは単独の戦闘力でIP序列98位の強さを誇り「黒い風（サイレントキラー）」の二つ名を持ちます。当初エイン・ランドと組み聖天子を暗殺するという任務を与えられていましたが蓮太郎との出会いで変わります。敗北後は天童木更にスカウトされ、相棒となり戦いに身を投じていきます。

天童木更と蓮太郎は、蓮太郎がガストレア戦争により6歳で両親を失って天童家に引き取られた以来一緒にいる幼馴染です。両親を失った天童木更が天童家を出ることになった時も、彼女について民警となることを選びました。蓮太郎は左目と右腕、さらに右足を失って新人類創造計画の手術を受けていますがそれは天童家に入ってきたガストレアから天童木更を守るためでした。

そんな天童木更と蓮太郎は幼馴染の枠を超え、お互いに想い合っています。普段は蓮太郎に対して高圧的ですがそれは好きという感情の裏返しでありツンデレな性格です。しかし、両親が亡くなったことにより自分だけが幸せになるということに罪悪感を持っているため蓮太郎に想いを告げることができません。またその罪悪感から蓮太郎から求められた際にも拒絶してしまいます。

対する蓮太郎も、天童木更を守ったり一緒に天童家を出て極貧暮らしを送るなど愛がなければできない行動をしています。実際天童木更に恋をしていますが、木更の闇を見て以来自分では幸せにできないと身を引きます。わざと突き放すなど、想いを断ち切ろうとしますが結局できず、自分勝手な行動をしてしまいます。また、延珠やティナも蓮太郎を異性として好いており、その2人の前ではなかなかいい雰囲気にもなれません。

天童木更の声優は堀江由衣さんが担当されています。二面性のある天童木更は難しい役柄になりますが、堀江さんはそんな難しいキャラクターを得意としています。透明感のある、美しい声質が特長と言われ、数々の主役級のキャラクターを演じている有名な声優である堀江さんについてご紹介していきます。

1976年9月20日生まれ、東京都出身の堀江さんは短大1年の頃、声優専門誌『ボイスアニメージュ』創刊号のオーディション参加募集広告を見て、アーツビジョンの特待生新人オーディションを受験します。結果、3000人以上の受験者の中から見事に5名の特待生の1人に選抜されました。翌年SME・声優オーディションで、ナムコ賞を受賞します。

さらにその翌年ゲーム『ボイスファンタジア 失われたボイスパワー』のナスティ役で声優デビューを果たします。その後『To Heart』のマルチ役で人気を得始め、『ラブひな』のヒロイン・成瀬川なる役で大ブレイクすることとなります。2007年、長年所属していた、アーツビジョンを脱退した後フリーランスを経験し、現在はヴィムスに所属しています。

堀江由衣さんは多くのキャラクターを演じていますが、その中でも有名な役柄をご紹介します。元気な女の子のキャラクターとしては『とらドラ!』の櫛枝実乃梨、『ペルソナ4』の里中千枝を演じています。その一方、天童木更のような二面性のある『化物語』の羽川翼や、男の子である『リトルバスターズ!』の直枝理樹といった幅広い役柄を演じています。

また、堀江由衣さんは声優だけでなく歌手としても活躍されています。同じく声優の田村ゆかりさんと結成されたユニットである「やまとなでしこ」から歌手としての活動を始めています。2002年にはファーストツアーライブ『堀江由衣 First Live Tour』を開催、『Animelo Summer Live』などにも出演され歌手としても評価されています。またラジオ番組も持ち、広く活躍されています。

天童木更の名言1つ目は「どうして私にもセールを教えてくれなかったの！もう駄目、ビフテキ食べたい……」です。上記のような貧困さから出てくる名言ですが、元お嬢様であり、美味しい食べ物の味も知ってしまっているため、より悲壮感が漂います。報酬よりもタイムセールを優先した蓮太郎に文句を言うシーンですが、天童木更自身もタイムセールを活用しているため論点がずれる言い合いとなりました。

お嬢様学校に通うことで蓮太郎以上に貧困な生活を送る天童木更にとってはタイムセールに行けるかどうかが死活問題なのです。蓮太郎の相棒である延珠もお金はあるのですが、彼女から借りると法外な利息を要求されるため頼ることができません。そんな２人のタイムセールへの執念がまた報酬を受け取ることを忘れ、さらなる貧困生活へと導いてしまうのです。

天童木更の名言2つ目は「ねぇ見て里見くん、見て里見くんッ。私やったわよ。やっとお父様たちの仇の一人を倒したの。 すごいでしょ！ねぇ見てッ！ 勝てるわ里見くんッ。いまの私ならすべての天童を殺せるわ！」です。このセリフで後のネタバレにもある天童木更の隠し持っていた闇が明らかになりました。

天童木更自身の圧倒的な強さを示したのちに蓮太郎に向かって投げたこの言葉に、蓮太郎も驚愕することとなります。その闇の深さは最終回のネタバレ部分で後述しますが、普段の優しく明るい部分から一転した凄惨なことを行える残虐さを現した場面でのこの罪悪感のないセリフは蓮太郎だけでなく視聴者も驚かせました。

天童式抜刀術の免許皆伝の剣鬼である天童木更は刀が触れもしない10m先の物まで切断できる抜刀術を持っています。その強さは相棒であるティナも圧倒しています。ティナが現れるまでは社長として事務職を担っていましたが、ティナと組んでから第三次関東戦に参加し序列も9200位から戦いが終わった後は3500位と大きく上げています。

ガストレアの体も一瞬にして切り刻む強さですが、天童木更と蓮太郎の師である曽祖父には「悲しいほどに腐りきった剣」であり、いつかその身を滅ぼす可能性があると言われています。また、彼女の刀は天童家に伝わる妖刀の「殺人刀・雪影」であり、資格のあるものが使用すればその真価を発揮し味方となりますが、そうでない者が使うと破滅の道を歩んでしまいます。それは闇を抱える木更には毒となる可能性もあるのでした。

そんな圧倒的な強さの一方、致命的な弱点も抱えています。天童木更には腎臓の持病があり、人工透析を定期的に行っている影響で長時間の戦闘ができないのです。その持病は先天性のものではなく、両親が殺された際に患ったものです。また、治療すれば完治できるのですが両親を殺された時の気持ちを忘れないように敢えて治療はしていません。

天童木更の精神的な強さは弱さと紙一重の部分ではありますが、復讐のためには手段を選ばずその信念もぶれない部分があります。両親を天童家に殺された天童木更はその復讐のために生きてきました。その信念の強さは、天童式抜刀術からオリジナルの抜刀術を生み出すまでになるのです。

また、蓮太郎の通う勾田高校の生徒会長である司馬未織とは犬猿の仲です。未織は巨大兵器会社である司馬重工の社長令嬢であり、蓮太郎のことを気に入っており装備を無償で提供する代わりに広報活動などを要求しているのです。そんな未織に、蓮太郎の取られるのではないかという思いもあり彼女にライバル心を抱いているのです。また、彼女たちの喧嘩は口喧嘩と言った可愛いものではなく撃ち合い・斬り合いなのです。

ネタバレになりますが、天童木更はアニメの最終回でその精神面の強さを見せつけることとなります。肉親の一人である、天童和光を迷うことなく殺したのです。和光は天童家ということもあり若くしてエリートコースを歩んできました。ガストレア大戦末期に製作された32号モノリスの発注を取りまとめる立場であった彼は、バラニウムに混ぜ物をすることで費用を抑え浮いたお金を着服していたのです。

モノリスの強度は落ちていき、それにより多くのガストレアの侵入を許しました。その結果、第三次関東会戦が始まってしまうのです。天童木更は異母兄のそんな行いを突き止めたのでした。和光は彼女を葬ろうとしますが、復讐を誓い生きてきた彼女には敵いません。あっけなく足を切り落とされます。命乞いをする和光に天童木更は両親の死、そして天童家に入り込んだガストレアについての真相を聞き出したのちに惨殺します。

その後、後を追ってきた蓮太郎に名言に載せたセリフを言うのでした。その間天童木更は笑っており、言い終えたおとは蓮太郎に飛びついています。そこに罪悪感は皆無でした。そんな彼女に対し、蓮太郎は「俺は敵にになるかもしれない」と言います。しかし、復讐心に囚われるあまり幻覚を見るほどに病んでいる天童木更にそんな言葉は届きません。

天童木更自身も自分の行いが悪であるということは理解しているのです。狂気じみた言動ではありますが、冷静さもある中で行っています。そのため、いくら好きな人からの言葉であっても復讐のためだけに生きてきた彼女は簡単にその信念を曲げられないのでした。自分は悪側の人間であると蓮太郎に言い、対立することとなります。

天童木更は美少女であり、戦闘能力も高く、さらにはツンデレというヒロインとしては最高の属性を持っています。そのためかわいい、嫁にしたいという声も多くあります。元お嬢様にも関わらず貧乏暮らしをしていてタイムセールを活用する部分にも親近感を感じさせます。貧乏感の出た名言も可愛いものでした。

また、可愛いと同時に怖いという声も上がっています。ガストレアは生物であり本能のままに人を襲っています。化け物という怖さはもちろんありますが、本当に怖いのは理性のある人間です。天童木更は信念を持って復讐を進行していきます。病んではいますが理性は保っているのです。そして笑いながら復讐していくところにガストレア以上に怖いという声もありました。

天童木更についてネタバレしていきましたがいかがでしょうか。原作は7巻まで出ており、アニメ最終回での木更闇落ち以降の話も出ています。アニメ以降の内容が気になる方はぜひ原作もご覧ください。