花にけだものの全巻ネタバレ感想！原作漫画最終回の結末はハッピーエンド？

2012年、全国書店員が選んだおすすめコミックにランクインし注目を浴びた『花にけだもの』。本作は、純粋で素直な女の子・熊倉久実と学校1のプレイボーイ・柿木園豹と恋愛模様について描かれた青春ラブストーリーとなっています。今回は『花にけだもの』のあらすじやネタバレ、最終回とその結末や感想など紹介していきたいと思います。

作者・杉山美和子の代表作でもある『花にけだもの』。ストーリーや最終回などの結末が気になるところですが、まずはそんな『花にけだもの』の基本的な情報について紹介します。

『花にけだもの』は、累計発行部数200万部を突破した大人気少女漫画作品です。2012年には“全国書店員が選んだおすすめコミック”にて10位にランクインし、脚光を浴びました。

『花にけだもの』の作者は、小学館から発行される漫画雑誌『ちゃおDX』にて、2002年にデビューを果たした杉山美和子です。デビュー作は『スイート・スイート・スイート』。その後は天文部で展開される青春作品『4月の君、スピカ。 』やヒロインと男子3人の共同生活を描いた『シェアキスラブ』などを手掛けています。

『花にけだもの』は、小学館から発行される漫画雑誌『Sho-Comi』にて連載されていました。2010年から連載が開始した『花にけだもの』は2012年11月号で最終回を迎え、単行本は10巻まで刊行されています。

杉山美和子が『Sho-Comi』にて初連載作品となったのは、“スクールリング”と“ジンクス”について描かれた恋愛漫画作品『嘘つきくすりゆび』。次に連載されることになったのが『花にけだもの』です。そんな『花にけだもの』の前作となる『嘘つきくすりゆび』で登場する“蓮高”は『花にけだもの』の舞台にもなっており、“スクールリング”のジンクスも受け継がれています。

『花にけだもの』完結後、2018年には続編ともいえる『花にけだもの 〜ヰタセクスアリス〜』が刊行されました。『花にけだもの 〜ヰタセクスアリス〜』では『花にけだもの』に登場する男性陣、柿木園豹、日吉竜生、和泉千隼に焦点を当て、『花にけだもの』とはまた少し違う“オトナ”な恋愛模様が描かれています。

2012年にはノベライズ化もされた『花にけだもの』は、2017年には実写テレビドラマ化。主人公の熊倉久実は『ニシノユキヒコの恋と冒険』などに出演する中村ゆりかが務めました。他にも、国民的人気アイドルグループ・AKB48に所属する入山杏奈も出演し、話題になりました。

様々なメディアで注目され、話題となった『花にけだもの』。ここからは『花にけだもの』に登場するキャラクターについて紹介していきたいと思います。

『花にけだもの』の主人公は、小動物のように小さな見た目をしている熊倉久実。純粋無垢な久実は、転校先の蓮高で柿木園豹に出会い、豹がプレイボーイだということも知らずに恋に落ちてしまいます。

『花にけだもの』の主人公である熊倉久実が恋に落ちる相手・柿木園豹。誰もが憧れるような存在であり、学校1のプレイボーイです。いつも女の子に囲まれている豹ですが、恋愛感情を持ったことがないとのこと。そんな豹は、久実と出会ったことで変化していき…。

『花にけだもの』にて、なかなか友達ができなかった久実の初めての友達となったのが日吉竜生です。実家は保育園であり、よく手伝いしているようす。そんな竜生はなんでもできてしまうタイプのようで、頭脳明晰、運動神経は抜群。様々な機関から声がかかるほどの天才とのこと。

3人の姉を持つ、クールで無口な和泉千隼。竜生とは幼馴染の関係で、竜生の保育園の手伝いをすることもしばしば。そんな千隼は、とあることをきっかけに『花にけだもの』の主人公・久実に惹かれていきます。

ミステリアスで謎の多い美少女・大神カンナ。とあるウワサから誰もカンナに近寄らずにいましたが、『花にけだもの』の主人公である久実だけが積極的に話しかけ、いつしか意気投合をするほどの仲に。

ここまで『花にけだもの』の基本情報や登場人物について紹介しました。ここからは『花にけだもの』の第1巻から最終回までのあらすじやネタバレ、そして結末まで紹介していきたいと思います。未読の方は注意してください。

蓮高へと転校してきた熊倉久実。そこで初めて出会ったのは、まるで王子様のように優しくてかっこいい柿木園豹でした。初めての地で不安だらけだった久実は、豹に出会ったことで安心したようす。久実は豹と友達になりたいと申し出るも、豹からは“友達じゃ足りない”と言われ、ファーストキスを奪われてしまう事態に。それでも、豹のことを好きになっていた久実は、初めての彼氏ができたのだと嬉しそうなのでした。

しかしその翌日。豹は学校中の女子生徒を彼女にするような超がつくほどのプレイボーイと判明します。そんな女たらしな豹にファーストキスを奪われた久実は、ショックを受けつつも、それでもなお豹のことが好きな様子。果たして、久実の“初恋”の行方は…？

女たらしで恋愛感情を知らない豹に恋した久実。ある日、転校してきて初めてできた友達・日吉竜生が学校を休んだことを知り、心配になった久実は竜生の家を訪れます。そこで出会ったのは、竜生の幼馴染・和泉千隼。千隼は久実がピンチになるとなぜか現れ、いつも助けてくれるのでした。

一方の豹は、久実に出会ってから何か変化が訪れたようす。学校行事には全く参加してこなかった豹が文化祭に参加するとのこと。さらに豹は、学校の女子200人中199人からもらったという“スクールリング”を返して回っていたのでした。そして、文化祭の目玉である“リング交換式”に一緒に出てほしいと、久実に頼んでしました。

しかし交換式が始まっても、豹は姿を現しません。そんな、ステージ上で不安に襲われていた久実の前に現れたのは千隼でした。またしても千隼に救われることになった久実ですが…。

“好きな人とスクールリングを交換すると永遠に結ばれる”というジンクスがある蓮高での文化祭では、擬似結婚式ともいえる“スクールリング交換式”が恒例行事となっていました。そんな交換式で千隼とスクールリングを交換し“学校の公認カップル”となってしまった久実ですが、本当は豹と交換する予定だったということをなかなか言い出せず、友達の大神カンナや竜生にも嘘をつき続けていました。

交換式に姿を現さなかった豹ですが、久実はそんな豹を今でもなお思い続けているようす。久実は千隼に背中を押され、もう1度豹に想いを伝えようと動き始めるのでした。しかし千隼自身も久実のことが気になり始めており…。

豹にもう1度想いを伝え、無事両想いになった久実と豹。修学旅行も近づいている時期であり、豹と一緒にいろんな場所へ行きたいと思っていた久実にピンチが訪れます。蓮高では、修学旅行前にある試験で平均70点以下を取った生徒は、修学旅行に参加できないとのこと。名門校である蓮高では、授業についていくので精一杯だった久実。

試験に集中するため、しばらく会わないことができないと豹に伝えるのでした。トラブルもありながら、どうにか平均70点以上を取ることができた久実は、無事修学旅行に行けることに。ところが当日になってみるとまたしても問題が。修学旅行中、トラブルメーカーである豹には先生が付きっきりでいるとのこと。それでも、豹は先生の目をかいくぐり、久実の元へとやってくるのでした。そんな幸せいっぱいの2人ですが…。

修学旅行へやってきた久実たち。久実の最初の友達である竜生は、久実の友達でもあるカンナに告白しようと考えているようす。そんな微笑ましい話をしていた久実と竜生へ、とあるウワサが。そのウワサとは“豹とカンナが過去に付き合っていた”というもの。本人たちからそんな話を聞いたことがなかった久実と竜生はショックを受けているようす。それでも竜生はカンナに告白すると決意。

竜生のまっすぐな気持ちに動かされたのか、竜生はカンナからOKをもらったのでした。一方で久実もウワサを気にせずに修学旅行を楽しんでいました。しかし修学旅行からの帰り道、1人間違えて船から降りてしまった久実は、島に取り残されてしまう事態に。しかし豹が助けに来てくれ、一緒に一晩過ごすことになりました。そこで豹は嘘も秘密もつきたくないからと、久実に過去について話し始めます。

豹からカンナと付き合っていたことを聞いた久実。ショックを受けて思い悩んでいましたが、相談相手であった千隼からは“恋愛の相談はしないでほしい”と頼まれ、1人悶々としていました。そんなある日、千隼の姉とバッタリ出会い、悩んでいたことを話してスッキリしたようすの久実は、豹だけでなく竜生やカンナたちも誘い、みんなでクリスマスを過ごそうと決めたのでした。

竜生やカンナを誘うことはできた久実ですが、肝心の豹とはなかなか連絡がつながらず。不安に思っていた久実ですが、偶然見かけたのは豹がアルバイトをしている姿。豹は久実にクリスマスプレゼントを渡すためにアルバイトをいくつも始めていたため、忙しい日々を送っていたのでした。そんなとき、豹がアルバイト中に事故にあったとの連絡。急いでかけつけるも腕の骨折だけで済んでおり、安心した久実。

そんな中、どこか様子のおかしいカンナ。カンナは豹のことを好きな気持ちが残っていたようで、それに気づいたカンナ自身もショックを受けているようす。しかし、そんなカンナを見た竜生は、そんなところもひっくるめてカンナが好きだと伝えたのでした。一方で豹は、誰を傷つけても久実さえいればいいと言い始め…。

なんとかクリスマスパーティーを開くことができ、楽しんだようすの久実たち。ところが久実はその帰り道、豹にもらったスクールリングを豹へと返します。久実は豹が“久実のためなら誰かを傷つけてもいい”と言うのを聞いて、今のままではダメだと感じたようす。友達に戻りたいと切り出し、2人は別れることになるのでした。そんな帰り道、海へやってきた久実の元へ千隼が現れます。

そして海へと投げ捨てた久実のスクールリングを見つけ出した千隼は「久実と恋愛がしたい」と、久実へ告白します。それでも久実は、今は恋愛はしないと告げるのでした。そんな中、マラソン大会が近づいていた蓮高。そこで千隼は1位になったら1日デートしてほしいと久実に頼みます。そのウワサを聞いた豹は何か思いついたようで…。

マラソン大会当日。1位になったらデートしてほしいと久実に伝えた千隼ですが、一方で竜生も1位になったらキスしてほしいとカンナに頼んでいました。そんな2人の勝負の行方が話題となる中、マラソン大会がスタート。始めから全力で走り始める千隼と竜生ですが、そんな2人を追い抜いていく人物が。その人物とは、豹でした。誰もが豹が1位を取ると思っていた中、急に立ち止まる豹。

豹は女子の集団を追い抜いたとき、久実が足を怪我していたことに気づいていたのでした。そんな豹は、1位になることを諦め、久実の元へ走って戻ってきてくれました。豹の優しさに心が揺れる久実。結局、マラソン大会で1位を取ったのは千隼で、約束通りデートすることに。行きたい場所について思い当たらないという久実に、自分が行きたいところへ行っていいかと尋ねる千隼。しかし行先は全て久実の好みそうな場所でした。

そんな千隼の気遣いを感じた久実は嬉しそうに笑うのでした。一方竜生は気持ちのないキスには意味がないと気づいたようで、途中からマラソン大会で1位を取ろうとするのをやめたとのこと。そんな竜生の元へやってきたカンナは、マラソン大会の中で豹への想いにけじめをつけることができたようすで、自分から竜生へキスし、改めて告白をしたのでした。

デートを楽しんだ千隼と久実。千隼はその帰り道、告白の返事はいらないけど自分が久実のことを想っていることを覚えていて欲しいと告げます。優しすぎるくらいの気持ちをもらった久実。そんなことがあった後のこと。マラソン大会で怪我を負った久実と久実を助けた豹は棄権者扱いとなっており、罰として図書館の掃除をすることに。2人きりで掃除をしていた途中、千隼から電話がかかってきた久実。

それに気づいた豹は電話に出ないでほしいと後ろから久実を抱きしめます。豹は変わらず久実のことが好きなようで、自分のことを憎んでもいいから過去にしないでと迫るのでした。そこへ現れた千隼はただ事ではないと察し、豹に掴みかかります。取っ組み合いを始めた2人。そこで久実はケンカはやめてほしいと怒鳴ります。そんな姿を見たことがない2人はあっけにとられながらも落ち着いたようす。

そして2人に、答えについては少し待って欲しいと告げる久実。それから時間が経ち、2年生になった久実たち。たくさん悩んだ末に答えが出た久実は、まず千隼の元を訪れ、改めて千隼の告白を断るのでした。それでも笑顔で話し終えることのできた久実と千隼。そして久実は豹にも気持ちを伝えに行こうと家を訪れたのですが、部屋はすっかりもぬけの殻となっており…。

『花にけだもの』の第9巻までのあらすじ、ネタバレについて紹介しました。ここからは気になる最終回や結末について紹介します。姿を消してしまった豹はどこへ行ってしまったのか、果たして最終回の結末ではハッピーエンドを迎えることができるのでしょうか。未読の方や最終回の結末などを知りたくない方は注意してください。

いなくなった豹を捜しに、豹の実家へとやってきた久実。そこで無事に豹と再会することができた久実は、豹に改めて好きだと告げます。ついに、もう1度恋人同士に戻ることができたのでした。そして時間が経ち、蓮高を卒業する時期になった久実たち。

久実は静岡の大学、豹は東京の大学、千隼はモデルデビューと、みんながバラバラの道へ進むことに。しかし、久実の元へみんなからメッセージが届き、どこへ行っても1人ではないと改めて実感するのでした。以上が『花にけだもの』の最終回や結末のネタバレになります。

プレイボーイな柿木園豹と純粋無垢な熊倉久実の恋愛模様が描かれている『花にけだもの』のあらすじから最終回の結末まで紹介しました。ここからはそんな『花にけだもの』を読んだ人々の感想や評判について紹介していきたいと思います。

思わずキュンとするような場面やハラハラする展開が魅力的な『花にけだもの』ですが、プレイボーイだった豹が、純粋でまっすぐな久実に出会ってから変化していく姿が最高という感想が多く見受けられました。

また『花にけだもの』に登場する魅力的な男性キャラクター、柿木園豹、和泉千隼、日吉竜生の3人はタイプが大きく異なっているため、この中から“推し”キャラクターを選ぶのも1つの楽しみとなっているようです。

そんな魅力溢れる『花にけだもの』ですが、読後に“こんな恋愛がしたい”と思う人も多いようで、このような感想も多く見受けられました。

杉山美和子による大人気青春漫画作品『花にけだもの』のあらすじや最終回の結末のネタバレ、感想や評判について紹介しました。ノベライズやドラマ版も人気の『花にけだもの』ですが、ぜひ原点となる漫画版『花にけだもの』にも注目してみてください。