漂流ネットカフェのネタバレあらすじ・最終回まとめ！感想や衝撃の結末を考察

この「漂流ネットカフェ」は単行本は全7巻となっており、作者は有名な「悪の華」も描いている押見 修造先生です。漂流ネットカフェは、最終回まで全く展開が予想できず、思わぬ結末に様々な感想が出ます。結末が予想できないあらすじと衝撃の最終回の結末をネタバレします。漂流ネットカフェの最終回の結末まで見た視聴者の感想も公開しています。ネタバレの中にも過激な表現がありますので、ご覧になる方はご注意ください。

土岐は世間体ではもうすぐ子供が生まれてきて、何不自由なく幸せな生活を送っているサラリーマンと見られています。だが、実際は会社に行けば結婚してからつまらない人間になったと言われ、家に帰ればヒステリックな嫁にわめかれてしまう日々を送っていたのです。そんな日常に嫌気がさしていたある日、嫁と喧嘩してしまいます。翌日、家に帰らずに通りすがったネットカフェに立ち寄ります。

偶然にもそこで土岐の初恋の人だった遠野 果穂に再会します。久々の再会にドキドキしている中、通信不具合や店内に人たち全員の携帯が鳴り響き、いきなり停電が起きてしまいます。街全体で停電し復旧の目処が立たず、外は豪雨に見舞われてます。身動き取れないので、土岐は遠野とネットカフェに泊まることにします。一夜明けた翌朝、二人は外に出ます。

しかし、そこはネットカフェがあった東京とは思えない何もない湿地帯が広がっていたのです。ネットカフェにいた人たちが建物ごと見知らぬ地に空間移動されていたのです。この状況を何とかしようと数人で調査に行くことになります。そのメンバーは「土岐」、「遠野」、危なそうな男の「寺沢」、ギャルの「ミク」、中年サラリーマンの「里村」、里村の部下「松田」、大学生の「アツシ」の７名です。

その道中で、ヒル（血を吸う生物）に襲われたり、口論になるが先を進み続けます。何も見つけられずイライラした松田は部下の松田に八つ当たりをすると、松田は持っていたカッターで上司の里村の首をさしてしまいます。おかしくなった松田はミクを脅し、性的暴行し始めます。皆がパニックになるなかアツシがスタンガンを持ち、性的行為に加担しますが寺沢がミクを助けます。しかし、今度は寺沢が犯し始めます。

土岐たちは助け出そうとするも敵わず、遠野も巻き込まれそうになるが遠野と土岐で寺沢を説得します。寺沢はここでのことを話したら殺すと脅し、死んだ里村をその場に置いて、残りの全員でネットカフェに引き返します。辿り着く頃には夜になり、驚くことにネットカフェは灯りが灯っていたのです。電気は非常用の発電機で発電し、冷房も効いています。土岐は皆を集め、残った食料と飲み物で力を合わせて生き延びるよう呼びかけます。

しかし、寺沢が食料と飲み物は自分が管理すると脅してきたのです。それから3日が経ち、幸いにも雨が降ったので水は確保でき、食料も奇妙な生物を焼いて生き延びます。1週間が経った時には、マヒしてきたのか、みんなダラダラしていた。寺沢は遠野に触れるのを見た、土岐は怒鳴って遠野を守り、寺沢はその場から立ち去ります。そして、「蛭田」がネットに繋がったと騒ぎ出します。

ただ、どのリンクを押しても変なページに飛び、ネット書き込みできるだけなのです。土岐はこれを手がかりに、ここ東京でも異世界でもない、どこでもない場所なのではと考えを述べます。それを聞いて「マッケンロー」達は何かを期待して土岐に協力すると誓います。一方、寺沢はミクをまた襲っていて、松田は気が狂い孤独に自問自答を繰り返します。ネットが繋がったことにより、帰ったら殺人者になる松田は不安で不眠症になります。

そこに寺沢は遠野と土岐が居なくなれば問題はなくなるとそそのかしたのです。土岐はミクの友達の「まこ」に呼び出され、寺沢の性行為を甘んじているミクの姿を目にしたことを告げられます。7人で行った探索で何があったのか土岐はまこに打ち明けます。そして、松田がネットの書き込みに土岐が里村殺害とミクを犯したと書き込み出します。騒ぎになり、問い詰められる土岐に対しミクも土岐にやられたと公言したのです。

「亀田」が皆を落ち着かせ、土岐はそんなことする奴じゃないと考え直します。そこに寺沢が松田がやったと証言し、裏切られた松田は拘束されてしまいます。その後、恐怖と性欲が高まり絡み合う男女に我慢できなくなったアツシとリュウジはレイプしようとするが、寺沢とミクに止められてしまいます。ミクはアツシとリュウジに性処理し、寺沢とミクへの服従を誓わせたのです。

それから雨が降り出し、水を集める土岐と遠野にマッケンローたちがこの世界のおかしな点について話し始めます。マッケンローたちはこの世界は遠野が鍵を握ってると考え、死体にハエが一匹も現れないこと、都合よく魚や食料が手に入ること、飲み水に困らない感覚で雨が降ること、ネットが繋がってること、非常用電源が異常に持ち続けていることを二人に伝えます。

そして、土岐も含め二人は他の人たちと違い異質に感じていて二人の再会に何か元の世界に帰れるきっかけがあるのではと告げます。土岐と遠野はネットカフェの部屋に戻り、互いに過去の話をします。学生の頃、停電した際に暗闇の中、遠野は土岐の鼻先を舐めるイタズラを再現します。そして熱が出ていた遠野は眠りについてしまいます。土岐のブースにまこがやってきて、抱いてくれとまこは言います。

抱いてくれないなら死ぬと言い捨て走り出したまこを土岐は慌てて追いかけ、まこに何があったのか話を聞き出します。寺沢はミクの体を使い、蛭田たちを味方にしてたのです。まこは土岐に抱かれに行くか男全員からレイプされるかと脅されていたのです。その隙にマッケンロー達が遠野のカバンをあさって携帯を盗み出すのです。マッケンロー達は現場に居合わせた寺沢を抑え、仲間の一人の「しし丸」を逃します。

逃げ延びて携帯を確認すると、待ち受けに不思議なことに今の土岐の姿と中学生の頃の遠野が並んで写っていたのです。そして、電波が繋がり110番に電話するがデータフォルダの中のムービーが再生されるのです。そのムービーは中学生の頃の遠野が転校したときの自己紹介している動画だったのです。だが、遠野の中学生の頃にはムービーを取れる携帯など存在しないと疑問を抱きます。

もう1つ動画があり、それは思い出話をしている土岐と遠野の姿があったのです。ずっと帰れなくてもいいから遠野のそばに居たい。こうなることを夢見ていたと叫んでいる土岐と喜ぶ遠野の姿が写っていたのです。それを見て2人が帰る鍵だと確信します。一方その頃、ネットカフェは寺沢達が本を燃やし、キャンプファイアーをしてたのです。ミクは裸になり、男達に見せびらかします。

蛭田はそれに耐えかねてミクを助けようとしますが寺沢にボコボコにされ、火の中で焼き殺されてしまいます。クミも寺沢に殺されそうになり、土岐とまこは助けに行くが返り討ちにされてしまいます。ボコボコにされる土岐を助けるため遠野は包丁を自分の首に当て、私が死んだらこの世界は消滅してみんな死ぬと寺沢を脅します。信じない寺沢を必死にマッケンローが止めに入ります。

そして、遠野が首を切ろうとした瞬間、爆音のチャイムと共に突風が起き吹き飛ばされてしまいます。土岐が目を覚ますと亀田、しし丸が例の携帯のムービーを見せてきます。自分の記憶か問いただされる土岐は動揺していたが、そこに幼い女の子が土岐の袖を掴んできたのです。女の子は土岐のことをパパと呼びますが、土岐は女の子を無視して遠野の元に行こうとします。だが、大量のヒルが女の子を襲われます。

土岐は女の子の顔を見て叫ぶと大量のヒルは去っていったのです。そして、吹き飛ばされた土岐はネットカフェに向かいます。土岐は遠野と生きていくと決意したことを話し、それに対してしし丸がここは遠野ではなく土岐の世界ですと断言します。そして、謎の女の子はあなたの生まれてくる子供と考えを告げると、女の子はパパを現実に引き戻してきたと話し出したのです。ネットカフェに戻ると、死人多数の酷い光景がなっていたのです。

遠野を必死に探す土岐の前に包丁を土岐に向ける寺沢と隣に遠野が現れます。寺沢はお前が遠野を手にしたら永遠にここから出られない、大人になれよと告げます。土岐は寺沢の言葉を無視して遠野にキスします。それを見て寺沢はその場から離れみんなの前で自殺したのです。その後、部屋で愛し合う土岐と遠野の元にあの女の子が現れ、帰るよう説得します。自分の子供ではないと否定する土岐に女の子は着信中の携帯を渡します。

妻のゆきえからの着信です。出ない土岐に変わって亀田がスピーカーにして通話ボタンを押します。すると、なぜか電話の向こうから土岐とゆきえの会話が聞こえてくるのです。女の子はパパが二人いると困惑してしまいます。しし丸がパラレルワールドだと言い、土岐が遠野と出会ったことで「現実の自分」と「妄想の自分」に自身を引き裂いて、その場にいた人間全てを道連れにしたと解説します。

土岐は皆から責められ殺されそうになった時、パソコンのモニターが光り出したのです。そこには死んだはずの蛭田の書き込みと写真が添付されていた。そっちの世界はパラレルワールドだが死んだ後、元の世界に残っていた自分と1つになり記憶も統合されたと言います。写真には死んだ蛭田と佐藤の元気な姿が写っていたのです。まこがミクに自分を殺してと頼み、ミクも後を追って自殺します。

すると、まこからネットに書き込みがきて戻れた方向をされます。生き残っていた皆があと追っていき、残ったのは土岐、遠野、女の子の3人です。女の子は1月6日が誕生日だと告げて消えたのです。土岐は女の子から渡された携帯のロックナンバーに0106と入れてロックを解除します。そして、私はあなたの中で生きてきた空想の遠野 果穂だと告げ、外に出ると中学校が現れていたのです。

校舎へ入ると遠野の姿は中学時代に変わっていたのです。遠野は何からも逃げてきた自分自身だということに気づき、遠野は微笑みながらさよならと言葉を残し消えてしまいます。すると、土岐は自宅で涙を流しながら妻の隣で目を覚まします。土岐の手には女子中学生のリボンが握られていたのです。それから現実に戻り時は過ぎて、子供と妻と3人で歩く土岐はあのネットカフェを見つけます。

妻にすぐ戻るからと先に行かせ、ネットカフェを覗いてみます。だが、店員の佐藤の姿は無かったです。外へ出て1人の女性とすれ違うと、その人は遠野だったのです。土岐は妻に電話をかけ、あの日握っていたリボンをどうしたのか確認しますが、捨てられていたのです。何か吹っ切れた土岐は遠野に声をかける事なく、愛する家族の元へ戻ります。

漂流ネットカフェを読んだ読者の感想は、「表現が過激すぎる」「漂流ネットカフェの最終回の辻褄が合わなくてモヤモヤ」「漂流ネットカフェはサイコホラーな漫画」「気持ち悪い」などのあまり納得のいかない声が多いです。パラレルワールドなどSF要素が入ったことにより、最終回であやふやになってしまったのです。かなり過激な描写に途中で読むのをやめてしまう方も多いです。

 ただし、漂流ネットカフェを読んだ方の中には最終回で過去と決別できた結末や人間の欲など汚い部分の表現を好む感想もあります。この漂流ネットカフェを見ることで、法がなくなったら人間は何をしでかすかわからない恐ろしさ、そのようなリアルで生々しいのが好きな方は満足いく漫画です。そこに漂流ネットカフェの魅力が詰まっています。

「漂流ネットカフェ」のネタバレと感想を見てきましたが、結果的に大人になりきれず遠野 果穂への未練を残していた土岐が作り出した世界に自分から望んで漂流したと言えます。遠野は土岐の未練から生まれた幻想だったので、そもそも現実で遠野はネットカフェにいなかったと考察できます。最終回で目覚めた時、ネットカフェではなく自宅で目覚めています。

そこから、最初から全て夢だったのではとも考えてしまいます。ですが、ネットカフェで佐藤がいるか店員に確認する事と娘の生まれる日が1月6日なのを知っていたことから夢だった考えにくいです。結論としては、最終回の結末の展開で一概にどこからが幻だったかは作者にしかわからず、断言できないです。サスペンス、ミステリー好きな方におすすめの作品となっています。ドラマ化もされているので、そちらもご覧ください。