2018年11月19日公開
2018年11月19日更新
時をかける少女の千昭の正体や目的をネタバレ解説!未来で待ってるの真相は?
細田守さんが監督を務めた作品「時をかける少女」。アニメのクオリティの高さと、現代を舞台にした意外性のあるストーリーが人気を呼びました。物語のクライマックスで、千昭が真琴に告げた「未来で待ってる」の意味はいったい何だったのでしょうか。この記事では、「時をかける少女」に登場する千昭の正体や目的、声を担当した声優、そして別れ際に告げたセリフについて解説していきます。
目次
時をかける少女の千昭の正体や目的が気になる!
「時をかける少女」においてキーパーソンでもあった千昭。アニメ「時をかける少女」において、彼の正体や、目的はいったいなんだったのでしょう。この記事では、主に「時をかける少女」の千昭にスポットを当てつつ、アニメ「時をかける少女」のあらすじや、原作との違いを解説していきます。「時をかける少女」本編のネタバレを含みますので、「時をかける少女」をまだ見ていない方は、閲覧注意です。
時をかける少女とは?あらすじも紹介!
「時をかける少女」は、小説、実写映画と、アニメの他に様々な媒体で展開された人気作です。ここでは「時をかける少女」の基本情報を紹介していきます。アニメ「時をかける少女」の原作や、本編「時をかける少女」のあらすじを紹介していきます。
時をかける少女の原作小説とは?
筒井康隆さんの小説「時をかける少女」が原作ということですが、主人公がアニメに登場する真琴の叔母・和子であり、時代設定なども異なるため、アニメ「時をかける少女」は原作版「時をかける少女」より先の未来の話になります。しかし、原作版「時をかける少女」の和子もアニメ版「時をかける少女」の真琴も、タイトルの「時をかける少女」の名の通り、時空を行き来することは共通します。
時をかける少女のアニメ映画のあらすじ
明るく活発な「時をかける少女」の主人公・紺野真琴は、ある夏の日に理科準備室入り、転んだのと同時に奇妙な体験をします。同級生の友人である間宮千昭と津田功介にその体験を話しますが、あまり真面目に聞いてはもらえませんでした。真琴は急な下り坂になっている道を自転車で走ります。その時、ブレーキが効かず自転車は速度を上げ、ついには遮断機が下りている踏切へ突っ込んでしまいます。
電車との衝突を覚悟した真琴でしたが、なぜか時間は巻き戻り、気がつけば遮断機の前で転んでいたのでした。その体験を気味悪く思ったためか、真琴は博物館で働く叔母・芳山和子に相談にいきます。すると、和子はその体験は「タイム・リープ」という、過去の時間に飛ぶものであると説明してくれたのでした。自身にタイム・リープの能力があることを知った、時をかける少女・真琴は、早速その力を使いはじめます。
その使い道は、お小遣いをもらう日にちに毎回戻る、カラオケで長時間歌いたいがために時間を何度も巻き戻すなど、思春期の少女らしいものばかりでした。しかし、和子は真琴がいい思いをしている裏で、悪い思いをしている人がいるのではないかと言います。そんな中、真琴は帰宅時に友人の千昭に告白されます。
今までの関係が変わってしまうことに戸惑った真琴は、タイム・リープの能力を使い、千昭からの告白を何度も打ち消してしまいます。ある日、功介のことが好きだという後輩の女の子が現れます。時をかける少女・真琴は彼女の恋を応援してあげようと思い、またしてもタイム・リープの能力を多用します。何とか2人の仲を取り持つことに成功した時、携帯に千昭から連絡が入ります。
千昭は電話越しに、タイム・リープをしているのではないかと真琴に聞きます。なぜ千昭がタイム・リープのことを知っているのか、混乱した真琴は話しをそらします。その時、横をブレーキが故障している真琴の自転車に乗った功介と後輩の女の子が通り過ぎました。タイム・リープの回数には制限があり、真琴はすでに回数分を使い果たしていたのです。2人を乗せた自転車は、猛スピードで遮断機が下りた踏切の中へ突進します。
真琴は2人を乗せた自転車を必死で追いかけますが、タイム・リープの能力を使えない身では何もできません。もう2人を救うことは叶わないかのように思えた時、時間が止まり千昭が現れます。千昭は自身の最後のタイム・リープの能力を使い、功介と後輩の女の子を助けたのです。そして、自分が未来から来た人間であること、タイム・リープの道具はもともと自分の持ち物であったことなどを真琴に話します。
千昭が生きる未来では、過去の人間にタイム・リープの存在を知られてはならないという掟がありました。千昭は学校を退学し、真琴たちの前から姿を消しました。千昭を取り巻く生徒たちは釈然としない様子です。和子のアドバイスにより、前向きになる真琴。そして、千昭が最後のタイム・リープの能力を使ったことで、自身のタイム・リープの能力が巻き戻り、もう一度だけ能力を使えることに気がつきます。
時をかける少女・真琴は、タイム・リープの能力を手に入れた日の理科準備室に行きます。そこで、千昭に今までの出来事を話しました。未来へ帰れることになった千昭は、「未来で待ってる」と真琴に言います。真琴はそれに「走っていく」と返事をするのでした。そして、千昭は留学という名目で高校を去るのです。ここまでが、アニメ「時をかける少女」のおおまかなあらすじになります。
時をかける少女の千昭がかっこいい!声優も紹介!
「時をかける少女」に登場する千昭は、「時をかける少女」の登場人物の中でも特に人気の高いキャラクターです。ここでは、「時をかける少女」の千昭の性格や特徴、千昭の声を担当した声優などの情報を紹介します。
千昭は転校してきた真琴のクラスメイト
「時をかける少女」の千昭は高校2年の春に真琴たちが通う高校に転校してきました。制服を着崩しており、ワイシャツの間には赤いインナーを着用しています。髪の色は明るく、左手首にはリストバンドをつけています。「時をかける少女」の劇中では、真琴や功介と共によく野球をするシーンが登場します。
千昭を演じる声優を紹介!
出典: https://eiga.com
「時をかける少女」で間宮千昭の声を演じたキャストの正体は、俳優の石田卓也さんでした。石田卓也さんは、2005年公開の映画「蝉しぐれ」でキネマ旬報新人男優賞を受賞され、演技力の高さを評価されます。「時をかける少女」では、はじめて声優を務め評判になりました。代表的な出演作に、「リアル鬼ごっこ」「キトキト!」「夜のピクニック」などがあります。
時をかける少女の千昭の正体や目的をネタバレ解説!
ここでは「時をかける少女」の千昭の正体と目的を解説していきます。「時をかける少女」本編のネタバレを含みますので、閲覧はご注意ください。
千昭の正体は未来人だった!
「時をかける少女」の劇中。功介と後輩の女の子を助けた時に明らかになりますが、千昭の正体は未来人でした。未来から、とある目的を達成するために、現代に訪れたのです。目的を達成したら未来に帰るつもりでいましたが、真琴や功介と共に過ごす時間が楽しく、つい長居してしまったのです。
千昭が未来から来た目的とは?
時間が止まっている世界で、正体を明かした千昭は真琴に自分が未来から来た目的を話して聞かせてくれます。千昭は、自身が生まれた未来にはすでに存在しない、ある絵画を見て見たかったというのです。博物館が管理している作品であっても、絵画は湿気や照明などによって日々劣化します。千昭のいた時代では、その絵画は本来の姿がわからないほど劣化していたのだと推測できます。そして、その作品名は「白梅ニ椿菊図」でした。
アニメ版「時をかける少女」和子は「白梅ニ椿菊図」を貧困などの苦しみの時代に描かれたものでありながら、温かみのある絵だと言いました。千昭がこの絵画をどうしても見たかった理由は、自身の境遇と関係あるのかもしれません。自分が生まれた時代も、苦しみの多い時代であった。もしくは、苦しみとは程遠い豊かな物資に恵まれた時代だったため、激動の時代を生き抜いた人の絵を見たかったということかもしれません。
未来で待ってるのセリフの意味とは?
「時をかける少女」の劇中で、泣いて別れを惜しむ真琴に千昭は「未来で待ってる」と告げます。真琴はその言葉に対し、「走っていく」と返答するのです。ここでは「時をかける少女」の劇中で、千昭が口にした「未来で待ってる」にはどのような意味が込められていたのか考察していきます。いくつか考えられるものを挙げます。
まず一つ目は、「白梅ニ椿菊図」を千昭がいる未来まで残し、この絵画を通じて未来で会おうという約束をしたということかもしれません。千昭が学校から去った後、真琴は功介にやりたいことが見つかったと言っています。それは、千昭がどうしても見たいと望んだ「白梅ニ椿菊図」を未来に残すことを模索することだったのかもしれません。
二つ目は、真琴への気遣いです。真琴は千昭にもう二度と会えないことで泣きわめきます。「未来で待ってる」は、また会えるかもしれないから泣かないでという千昭の気遣いだったのかもしれません。最後の1回になったタイム・リープの道具を使って未来に帰った千昭は、また同じ道具を手にして真琴に会いに行くことも可能です。
しかし、タイム・リープの存在を過去の人間に知られることは、「時をかける少女」の千昭がいる未来ではルールに反します。「時をかける少女」の劇中では明確な罰則はわかりませんが、千昭はルール違反の代償としてタイム・リープをすることを禁じられる可能性もあります。
過去を変えてしまうと、未来にも多少なりとも影響は出ます。そんな問題が簡単に許されるとも考えにくいです。そうなると、アニメ「時をかける少女」のその後は、千昭と真琴は二度と会えないということも有り得ます。「時をかける少女」のクライマックスで千昭が言った「未来で待ってる」のセリフは、その場の辛気臭い雰囲気をなくすものだったのかもしれません。
三つ目は、真琴の時代の技術でタイム・リープができる道具が開発され、真琴自ら千昭に会いに行くというものです。「時をかける少女」の真琴のいる時代は、おそらく現代でしょう。そうなると、タイム・リープの道具が開発されるのは、夢物語のように感じてしまう「時をかける少女」視聴者も多くいました。
四つ目は、「目の前の未来から逃げずに前向きに生きろ」という千昭の遠回しのメッセージだったというものです。「時をかける少女」の劇中で、真琴は自身の進路に悩んでいる描写がありました。それは、まだ見ぬ未来への不安から目をそらしているとも受け取れます。
千昭は自分も未来を見据えて前向きに生きるから、真琴もそうあってほしいと伝えたかったのかもしれません。そして真琴の返答も、その意味をくみ取ってのものだったとも考えられます。ここで挙げた考察の中では、もっとも哲学的な見解です。
また、実は千昭は未来に帰っていないという見解を示す「時をかける少女」視聴者もいます。千昭は、留学するということで真琴たちの高校を去りました。「未来で待ってる」とは、現代に残り本当に留学に行き、帰国したらまた会おうという意味で告げた可能性もあります。以上が、「時をかける少女」の「未来で待ってる」のセリフの考察になります。
時をかける少女の千昭は何年後の未来から来たのか考察!
アニメ「時をかける少女」の本編では、千昭がいつの時代から来たのか明確な情報はありませんでした。ここでは「時をかける少女」の千昭が何年後の未来から来たのかを、劇中「時をかける少女」の千昭の発言をもとに考察していきます。「時をかける少女」をまだ見ていない方は、閲覧注意です。
千昭のいた時代はどんな時代?
「時をかける少女」の千昭は、自分がいた未来についても説明してくれます。「時をかける少女」の劇中で千昭は自身がいた未来を、自転車もない。空が狭い。人口が少ない。野球はすでに存在しない。そして、川が地面を流れていない。科学技術が進み、自転車は必要ない世界。空が狭いのは、高層ビルが多く立ち並ぶ世界ということだと推測できます。人口は減り、野球も人々の記憶から忘れ去られています。
100年程度でここまでの変化があるとは考えにくいため、「時をかける少女」の千昭がいた未来はもっと先だと推測できます。もっとも有力な情報は、川についてのものです。川が地面を流れていない。つまり、地上の水が干上がってしまっているということかもしれません。そうなると、「時をかける少女」の真琴たちが住まう現代から、数十億年経っている可能性もあります。
時をかける少女の千昭の正体や目的ネタバレ解説まとめ!
アニメ「時をかける少女」の千昭の正体や、目的について解説してきました。「時をかける少女」のその後の話に関する予想は、憶測の範疇を出ませんが、様々な可能性が考えられます。再度アニメ「時をかける少女」を試聴したり、実写版「時をかける少女」や原作版「時をかける少女」に触れることで、新たな発見や見解を得ることができるかもしれません。