暗殺教室の千葉龍之介の特技・特徴は？速水凛香との恋愛関係も考察

暗殺教室の舞台となるEクラスとは、進学校で有名な私立椚ヶ丘中学校の三年生が所属する特別クラスです。『特別』と表記しますが決していい意味ではありません。成績不振者、素行不良な生徒が行かされる、他のクラスの生徒からは蔑称で「E(エンド)のE組」と言われる悪い意味で特別なクラスです。

場所も本校舎から徒歩で三十分かかる山にある隔離校舎でクーラーもプールもなく、給食も出ません。だからこそEクラスの生徒関係者以外が来ることなく、暗殺教室の現場として都合がよかったのですが、そんなことはEクラスの関係者には関係ありません。

集会などの用事で本校舎に行けば馬鹿にされ、抵抗をしてもEクラスの生徒が悪いと判断されてしまう差別対象です。Eクラスの生徒たちも、自分たちが落ちこぼれであること、進路から脱落したダメ人間と自分たちの先が見えてしまっている。それらのことにより、未来への希望などないと諦めてしまっています。

そんな進学校の落ちこぼれ達が集まるEクラスに、国から派遣された人物から依頼が来ます。これからEクラスを担当する担任教師を暗殺する任務です。その報酬金額は100億円です。進路が絶たれたEクラスの生徒達には、生涯手に入れることができない法外な金額です。

クラス全員が現金な目になり、一般人でありながらその暗殺任務を請け負うことになったのです。「担任教師の暗殺」これが暗殺教室の最終的な目標になります。

Eクラスが暗殺する対象は担任教師であっても、決して人間ではありません。マッハ20で空を飛び、月の7割を蒸発させて三日月にした謎の超生物です。「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」そう国際機関に宣言して、世界中の軍隊や機関が総力をあげて殺そうとしても殺せないでいるターゲットなのです。

普通の人間の子供。それも進学校の落ちこぼれの自分達に、本当にそのような超生物を暗殺することができるのか。全員が頭の中で考えていることだが、それでも彼らは百億円欲しさに暗殺に試みます。

暗殺教室では日常的に、様々な特技や特徴や知識をフルに活かして、子供らしい自由な発想で暗殺をこなしていく。失敗すればターゲットに『手入れ』されてしまう。生徒はなかなか殺せないことから、「殺せんせー」とターゲットに名前をつけて親しみます。

殺し、手入れをし、互いに暗殺者とターゲットとしての絆を築いていく生徒と担任教師。次第にクラスメイトたちの目に希望の光が宿り、暗殺者としても、人間としても大きく成長していく様子を面白可笑しく、そして涙あり、感動ありで描いて行く単行本全21巻の漫画作品です。今回は暗殺教室の登場人物の一人、Eクラス所属、出席番号15番の男子生徒千葉龍之介を中心にして、速水凛香との恋愛関係も考察していきます。

家族構成は、父親が建築会社社員で母親は事務職です。姉1人に妹2人の6人家族と女姉妹に囲まれて、寡黙で、行動で結果を出す職人タイプの人物像です。画像にある通り彼の大きな特徴といえば、目が見えないほど長く伸びた前髪でしょう。これは、彼が目つきが鋭いのを気にして前髪で覆って隠しているのです。

どれほど目つきが鋭いかは、暗殺教室の作中では全貌が明らかにされていません。アニメやコマに写ることはあるが、スナイプする瞬間にわずかに目が映る程度で、はっきりと目を見ることができないようになっています。

大学卒業後に、髪型で悩んでいる千葉の所に来た速水は様々な髪型を千葉がしてみるなかで、前髪をあげた千葉に見た速水は、両手で彼の視線を遮り「かくして。あんた目力強すぎ」と言っていたほどですので、よっぽどなのでしょう。

出席番号19番の女子生徒です。『やるべきこと』を見定められるクール系女子です。口数は少ないが、目的に向かい解決に向けて学んでいける強さを持っています。

そんなクール系な彼女ですが、実はかわいいものが大好きです。猫喫茶に行ったとき、速水のマックス頬ずりで10分ほど撫でまわし、店員に引きはがされたことがあるようです。口数が少なく、行動に出るタイプだが、年相応に普通の女の子のような一面も時折見ることができます。

必要以上に人前で感情を見せないため、両親でも彼が何を考えているかわからないと悩み、さらに本校舎のクラスでも孤立していた様子です。そんな彼のE組転入理由は、教師とのコミュニケーション不足により、授業から遅れたため成績が低下します。得意の数学でも学年順位64位となっておりました。

殺センセーが現れてからは成績が上昇します。妨害工作にもめげずに二学期の後期テストでは数学だけで4位に。総合点のクラス順位では429点の7位、学年順位は9位という高い成績を収めています。

特に長距離スナイプに関して成熟してからは、殺せんせー以外の標的に対して百発百中です。通常の弾丸よりも射撃難易度が高い球状の弾丸を小さな動く的に命中させるなど、高い精度を誇っています。

標的を目的の場所に誘導したり、標的を目的の場所で狙撃をして暗殺するなど、暗殺教室ではなくてはならない人物です。特技の射撃の腕前に使われる空間把握能力は、彼の得意科目の数学でも活かされるようになり、数学と射撃の二つの成績の底上げにもなっています。

千葉の特徴は、自分のやるべきことを成し、周囲に弱音を漏らすことなく仕事をすることです。そんな彼は周囲から安定しているように見えるのでしょう。そのためクラスでは頼られる存在の立ち位置です。特に千葉の特技であるスナイプに関しては全面の信頼を寄せられています。

彼ならなんとかしてくれるだろうという期待、しかしそれは千葉にとっては重しになってしまうことがあり、暗殺教室の物語の中盤ではその重圧によりスナイプが失敗に終わってしまうこともあります。しかし殺せんせーの『手入れ』によりその重圧も、自分が失敗してもクラスメイト達がいることに気づいてからは跳ね除け、暗殺教室で重要な戦力へと成長していきます。

Ｅクラスの狙撃手として活躍する千葉と同じく、速水も暗殺教室にて職人気質な狙撃手として才能を開花させます。そのため二人セットで特技のスナイプをするシーンが暗殺教室の作中で何度も描かれています。

暗殺教室の作中に実行される数々の暗殺作戦に、二人は何度もスナイパーとして活躍します。

狙撃手として二名で動くことが多くとも、暗殺教室の連載中にはっきりと好意的に行動するシーンは稀有です。寡黙が特徴の二人の間には言葉はわずかです。一番はっきりと描かれたのは、暗殺教室の物語の終盤にあったバレンタインデーイベントになります。

特技の射撃にて、千葉が粒チョコを弾丸にして的に命中させます。互いに実力を測る距離感にあり、速水の口からは「尊敬してる　これからもよろしくね」と粒チョコを渡されるなどのこともありました。狙撃手として信頼し合える仲なのは間違いないでしょう。

暗殺教室の作品中では、二人して屋台の射的に本気を出してしまい、射的屋を出入り禁止になってしまう一場面もあります。この辺りを鑑みるにあたり、特技のスナイプ以外でも二人の気はあうようです。

暗殺教室終了後でも彼らの人生は続いて行きます。『暗殺教室イラストファンブック卒業アルバムの時間』では、建築士の道に進んだ千葉が就職に失敗した所に速水が来て、就職以外の道を提案する描写がありました。

速水は言います。「あんたは一本目の刃を磨きなよ。髪の奥から深く静かに世界を見るのが似合っている。二本目の刃は…私がやるから」そうして千葉龍之介設計事務所を設立し、千葉を所長にして、速水を受け付けや接客担当にして、二人三脚で切り盛りしていきます。公私ともに信頼でき、尊敬しあえる。助け合い、仕事を成し遂げていく。そんな二人には、彼らだけの独特の距離感があり、推し量ることは難しいでしょう。

しかし、言葉にしなくても二人の間には、強い絆があることがはっきりとわかります。しかし仲間意識が強すぎて、恋人に発展することがなかなかに遅そうでもあります。もしかすると、仲間意識からいつの間にか恋人を超えた関係に、二人すら気づかない間になっている可能性もあります。

二人の性格からすると周囲からやきもきするような関係としてだらだら続くはずはありません。どちらかか、もしくは両方同時かが、相手へ仲間以上の感情を抱いているとわかれば、すっぱりと言葉にして告げることでしょう。

ここで紹介した内容以外でも、暗殺教室では小さなコマの後ろの方で、千葉と速水が一緒に行動しているシーンが写っているコマがいくつかあります。気になった方は、漫画を購入して探してみましょう！