宝石の国の月人の王子・エクメアのモデルや正体は?描かれる人間観について考察

今回は、2012年から月刊アフタヌーンで連載が開始され、2017年にアニメ化された市川春子先生作の「宝石の国」について書いていきます!アニメ版「宝石の国」では、主人公であるフォスフォフィライトをはじめとする宝石たちや月人の出自については、軽く触れられたのみで、謎が残ったままでした。今回はそんな月人についてとフォスフォフィライト達の始まりについて考察していきます!

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目次

  1. 宝石の国・月人の王子エクメアのモデルや正体は?描かれる人間観について考察
  2. 宝石の国とは?
  3. 宝石の国:月人の王子エクメアとは?
  4. 宝石の国:月人の王子エクメアの正体は?
  5. 宝石の国の月人とは?その正体について考察!
  6. 宝石の国・月人の王子エクメアのモデルはブッタの可能性が大きい!

宝石の国・月人の王子エクメアのモデルや正体は?描かれる人間観について考察

「宝石の国」の中の人間観やエクメアのモデル、正体について考察していきます。「宝石の国」では、大きく分けて三つの種が登場します。「宝石たち」「月人」「アドミラビリス族」です。これら三つの生命体の起源や関係性が「宝石の国」の原作中では、徐々に明らかにされてきていますが、「宝石の国」のアニメの方では謎が数多く残っています。そのあたりにも触れていきます。

TVアニメ『宝石の国』公式サイト

宝石の国とは?

大昔に「にんげん」という種が存在したといわれる未来の世界が「宝石の国」の舞台となっています。地上には人の形をした不老不死の宝石生命が存在しております。彼らは指導者である「金剛先生」のもと、それぞれの性格や特性を活かした仕事に就き、日々生活しています。

彼らには、月から訪れる「月人」と呼ばれる敵がいます。月人たちは、宝石たちを装飾品とするためにさらっていきます。宝石たちは、不定期で異なる場所に現れる月人に備えるために、毎日見回って警戒し、ひとたび月人が現れたら武器を手に取り戦います。

例えば、主人公であるフォスフォフィライトですが、物語の始めのほうで、「かっこいいから」との理由で月人の見回り・戦闘を担当する戦闘員を志望しましたが、本人の宝石としての硬度が低く別の仕事を割り振られてしまいました。ちなみに、フォスフォフィライトのモデルの宝石の硬度は3.5で靭性は最下級という非常に弱い宝石でした。

物語当初のフォスフォフィライトは、宝石の性質と明るくポジティブな性格で、他の宝石たちからフォスと呼ばれ慕われていました。ですが、フォス自身は大好きな金剛先生の役に立つため月人と戦うことを望んでいましたが、当然、当時のフォスでは任されるはずもなく、フォスは不貞腐れながら、与えられた別の博物誌を書く仕事をやっていました。これを契機としてフォスの物語は動き出すことになります。

フォスは、博物誌の仕事をこなしていく上で様々な出来事に巻き込まれることになります。その中で自らの足や腕を失ったり仲間でさえも失ってしまいます。それらの出来事は、フォスを立派な戦闘員に成長させましたが、同時に天真爛漫さも奪ってしまいました。フォスは無邪気な笑顔を見せることはなくなり、冷静で思慮深く変わっていきました。

フォスは、月人と戦っていく中で月人について観察対象として、興味を持っていくようになります。そこに以前から抱えていた疑問が重なり、謎を解き明かしたいという欲求は強くなっていきます。そしてフォスは、宝石たちと月人たちの起源と戦う理由を突き止めるべく動き始めます。

独自に月人のことを調査し考察していく中で、「宝石の国」の宝石たちの指導者である金剛先生が、敵である月人と何かしらの点で繋がりがあると思い至りるフォス。そしてフォスは真実を知るためにある計画を企てます。その計画というのが、月人の本拠地である月に行くために、わざと捕まるというものでした。戦闘の相棒である「カンゴーム」の協力を得て、フォスは計画を実行に移します。

「宝石の国」の作中で、フォスは今まで知りたがっていた謎である「月人の正体」「月人と金剛先生の関係と正体」「月人がフォスたち宝石を襲う理由」を知ることが出来ました。それを知ったフォスは、エクメアにある提案をしました、それは、金剛先生に月人のために祈ってもらってもろう代わりに、宝石たちを襲うのを辞めてもらうというものでした。

エクメアはその提案を受け入れますが、まだ完全にフォスの計画を完全には信用することが出来ないため、フォスの左目に人工的に作った真珠を埋め込みました。そうして、フォスは地球に返されました。フォスは地球に帰って、「宝石の国」の宝石たちにフォスが月に行き知った話を少しづつしていき、彼らの興味を掻き立てていきます。

フォスの話を聞いた「宝石の国」の宝石たちの反応は様々なものでした。そこでフォスは賛同してくれた一部の宝石たちを連れていくことにしました。「ダイヤモンド」「ゴーシュナイト」「アメシスト(エイティー・フォー)」「ベニトアイト」「イエローダイヤモンド」「アレキサンドライト」「カンゴーム」「パパラチア」の8名になりました。

ダイヤモンドは変化以前からフォスととても親しくしていたので、フォスも声をかけることが出来たのかもしれません。ちなみに、皆さんも知るところかもしれませんが、宝石においてダイヤモンドは最高硬度であるため、最も優秀な部類に当てはまります。その点からみても、ダイヤモンドがフォスの計画に賛同してくれたことは、フォスにとっては大変心強かったでしょう。

まず、フォスの計画に賛同し月についていった宝石のひとりである「カンゴーム」に話の焦点が当たることになります。「カンゴーム」はこれもでもフォスの力になってくれた頼りになる相棒です。当然月に行けば、月人の代表であるエクメアと会うことになるのですが、そこでエクメアはあることに気づくこととなります。

エクメアはカンゴームが、以前カンゴームと同じ体を共有していたゴーストの欠片によって支配されていることに気づき、それを取り除く施術を行いました。今後は、エクメアとカンゴームの二人を中心に物語が動いていくのかもしれません。

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宝石の国:月人の王子エクメアとは?

月人の指導者「エクメア」

フォスは、月に入る計画に成功するのですが、そこで「エクメア」という月人に出会いました。「エクメア」は、月人たちの中でリーダー的な役割であり、外見は人の青年のような風貌で描かれています。

月に行ったフォスは不思議なことに月人の生活を見て回ることになります。「エクメア」自身は、名前で呼ばれることを嫌がっており、他の月人たちからは「王子」と呼ばれています。ただ、「王子」といっても彼は王族でもないため、この「王子」というのは、敬称のようなものです。

「エクメア」は、月にやってきたフォスに月を案内しながら、フォスが月に来た理由でもある月人の正体や月人と金剛先生の関係、月人が「宝石の国」の宝石たちを襲う理由などを話していきます。フォスがこの事実を知ることで、物語は二度目の大きな展開を見せます。

ちなみに、月人たちはフォスたちの星に来て戦闘をする際は、言葉を発することはありませんし呼吸もしています。月では普通に会話もしますし、呼吸もします。なぜ地球ではそのような振舞いをするかというと、地球の濃い大気が彼ら月人には毒であるためです。

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宝石の国:月人の王子エクメアの正体は?

ここで、今回のメインテーマの一つでもある「月人の代表でもあるエクメア」のモデルについて考察していきます!まず、「エクメア」にモデルが存在するのかという疑問が湧くところです。そこで推測を交えながら、考えていきます。

「エクメア」のモデルは仏陀!?

まずは、「宝石の国」の中のエクメアの月での立ち位置に目を向けてみます。前述しましたが、エクメアは月では王子と呼ばれています。これは敬称であり、実際に王族であるわけではありません。月は高度な技術があり、文明としても進んでいます。

エクメアは王宮で生活していて、他の月人から大変慕われています。一見、不満のない生活をしているように思えますが、エクメア自身は憂いています。エクメアのモデルを考える上で、これれらのことを考慮し想像するとある人物像が浮かんできます。それは、仏教の開祖である仏陀(ガウタマ・シッダールタ)です。ここで、知らない方のために仏陀について書いておきます。

仏教の開祖仏陀

仏陀はインドのある国の王子として、この世に生を受けました。彼は才色兼備であり、生まれ持った地位も相まって将来は約束されたも同然でした。才能も容姿も財産も生まれながらに手にしていた仏陀は、成長するに連れて物思いに耽ることが多くなっていきます。

妻子にも恵まれた彼でしたが、元気がない彼を心配した王は、多くの美女を与え贅の限りを尽くさせましたがそれでも彼の気持ちが高揚することはありませんでした。そうしているうちに彼は全てを捨てて、出家を決意します。6年間の厳しい修行を経て、悟りを開きそこで初めて仏陀となります。そこから彼が死ぬまでの間の教えを弟子たちが書き残したものが、今日まで仏教として伝わっています。

話は戻りますが、この仏陀が周りから励まされるという描写も、に見られます。これらの共通点から、エクメアのモデルとなったのは、仏教の開祖である仏陀なのではないか?と考察しました!仏教の開祖である仏陀でしたら、才色兼備、容姿端麗のエクメアのモデルとしてピッタリだといえるでしょう。

宝石の国の月人とは?その正体について考察!

フォスは、アニメ「宝石の国」の中でアドミラビリス族という海底に住む種族から、あるひとつの言い伝えを聞かされました。おそらく、アドミラビリス族のモデルとなったのは、ウミウシのように思えます。

それは、かつて「にんげん」という生物が存在していて、海中で「肉」、「骨」、「魂」の三つに分かれて、それぞれが別の種族となって復活したというものでした。それぞれ「肉」が「アドミラビリス族」、「骨」が「宝石たち」、「魂」が「月人」だというものでした。

エクメア説明によると、月人とは「にんげん」が滅びて「魂」に形が変わった姿だというのです。月人は他人から祈ってもらわなければ、一生、月を彷徨い続けてしまうのです。それは、月人にとっては望むものではなく、分解されたいと思っています。なぜなら、月人は宝石たちとは異なり、食事、排せつ、睡眠などが必要です。その生活を続けていくことが苦痛と感じているためです。

エクメアが月人が「宝石の国」の宝石たちを襲う理由についても触れています。それは、宝石たちの考える自分たちの襲われる理由とは、大きく異なっていました。宝石たちの解釈では、月人は宝石たちを襲ってアクセサリーにしようとしている、というものでした。

本当の目的は、月人たちは宝石たちを襲うことによって金剛先生を刺激し月人を成仏させることでした。つまり、一見「宝石の国」の宝石たちを指導者として守っているように見えていますが、実際は金剛先生が地球にいるために、「宝石の国」の宝石たちは襲われるのです。なんとも皮肉な話だと話題になっています。

宝石の国・月人の王子エクメアのモデルはブッタの可能性が大きい!

「宝石の国」の指導者である「金剛先生」の正体が、にんげんによって作られた機械でした。作られた目的は、祈りによって月人を成仏させるためでした。ちなみに、「金剛先生」の正式名称は「金剛大慈悲晶地蔵菩薩」といって、いかにも仏教を連想させる感じの名前となっています。モデルが仏像にあるようにも思えます。ですが、何らかの不具合で祈りの機能が機能していないようです。

月人は祈ってもらうことが出来ないため、成仏が出来ません。月人は成仏したいと思っているため、どうにかして金剛先生を機能させる必要があります。全く祈ることをしない金剛先生に、エクメアは金剛先生に祈らせるために様々な手段を用いました。その一つが、「宝石の国」の宝石たちを襲うことでした。

月人は「宝石の国」の宝石たちをさらって、裁断機にかけて月の表面にまきました。まいた宝石たちを輝かして、地球にいる金剛先生に見せつけることで、動揺させて祈るようにさせることが目的です。

フォスだけでなく他の宝石たちが、金剛先生の正体や月人が宝石たちを襲う理由を知った時の対応も気になりますし、その事実を金剛先生は知っているのかというところも気になるところだといわれています。もし仮に、その事実を知っているのであれば、それは宝石たちに対する明らかな裏切りだといえるでしょう。それを宝石たちに隠す理由もあるはずです。

宝石たちが慕っている金剛先生が、宝石たちのために一体どういう対応をとるのでしょう?今回は、「エクメア」のモデルや正体や宝石たちや月人の起源、金剛先生の正体に迫りながら、「宝石の国」の人間観について考察してみました。考察ではありますが、作中のキャラクターの多くのモデルが仏教関係からきているように思えます。このような事実からも「エクメア」のモデルが仏陀であることの裏付けといえるでしょう。

「宝石の国」で興味をそそられる点は、何と言っても地球が舞台であるという点でしょう。そして、地球が舞台ならかつて「にんげん」が滅びたのかということも、今後明らかになってくるかもしれないと考えると面白いといわれています。多くの伏線が回収されたため、今後は物語が佳境を迎えることは間違いないでしょう!

「宝石の国」は、伏線が多いので色々と今後の展開を創造しながら読み進めていくと、また別の面白さが見いだせる作品だといわれています。またそういった面でも、今後の展開が気になると話題になっています。終わりが創造できないアニメほど面白いものはないといわれています。月人をはじめとして、フォスたち宝石たちは一体どのようなエンドを迎えるのでしょうか?

二期のアニメ化も待ち遠しい気持ちもファンの間ではあるようですし、原作の続きも大変気になると話題になっています。今後の考察にも熱が入るといわれています!仏教関連の知識がある方はキャラクターのモデルの考察などもしてみると、面白さが広まりそうだともいわれています。もしまだ見ていない方がいましたら、是非観ていただきたい作品です。

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