2018年10月11日公開
2018年10月11日更新
映画イリュージョニストをネタバレ紹介!あらすじや感想まとめ
映画イリュージョニストのあらすじを結末までネタバレ解説します。イリュージョニストとはなのなのか。ネタバレあらすじとして、どんな世界観で展開される物語なのか。少女アリスとなぜ同居することになったのか。最後の置き手紙にはどんな想いが込められていたのか。登場人物と声優さんについても、ネタバレあらすじ通してまとめて知ることができます。さらに多くの生の感想も記事にしました。映画『イリュージョニスト』とは何かを、ネタバレあらすじと感想を通して感じていきましょう。
目次
イリュージョニストをあらすじから結末までネタバレ!映画を見た人の感想は?
映画「イリュージョニスト」は、1950年台のヨーロッパで生きた老手品師の人生の一部分を、どこかノスタルジックな描写で描いたアニメーション映画です。初公開は2010年ですが、日本では2011年に公開され、上場の評価を得る結果となりました。さらには、第83回アカデミー賞長編アニメ賞にノミネートまでされているのです。そんな本作について、当記事ではネタバレを含めてあらすじをお伝えしていきます。
イリュージョニストとは?
どんな意味?
出典: http://labaq.com
イリュージョニスト。直訳すると奇術師です。奇術を行う人という意味ですが、日本では手品師やマジシャンと表現した方がわかりやすいでしょうか。人間の錯覚や思い込みを利用し、様々な技法を用いて不思議なことを起こし、観客を魅了し楽しませる職業です。観客に手品のタネが明かされることはないので、どうやっているんだ? と興味津々になるわけです。
どこでイリュージョニストに会えたのか?
イリュージョニストとは、直訳すると奇術師です。奇術を行う人という意味ですが、日本では手品師やマジシャンと表現した方がわかりやすいでしょうか。人間の錯覚や思い込みを利用し、様々な技法を用いて不思議なことを起こし、観客を魅了し楽しませる職業です。観客に手品のタネが明かされることはないので、どうやっているんだ? と興味津々になるわけです。
イリュージョニスト(映画)のあらすじをネタバレ解説!
映画イリュージョニストは、どんな導入をしたのか。どんなエピソードがあり、どんな物語の展開がされたのか。そんなイリュージョニストのあらすじを書いていきます。ネタバレもありますので、まだ未鑑賞の方はご注意下さい。
1950年代のヨーロッパ
イリュージョニストの舞台となったこの頃のヨーロッパは、その前後の時代と比べても高成長を続けた時代でした。専門家からは黄金時代とも称されるほどです。技術革新も進んでおり、作中の都心から離れた地方にて、電球が光ったことで集まった人々が拍手をするシーンは、その一端をよく表現していました。
旅をしながらの興行
旅をする老手品師タチシェフ。各地を巡って興行をし、その手品を披露することで対価を得、生活をしていました。物語の最初は、人の多い劇場等での興行を中心に、イリュージョニストとしての技術を披露していました。しかし、球速に発展をする都市部では、手品はほとんど注目されませんでした。
アリサとの出会い
イリュージョニストであるタチシェフは、都心部での興行がほとんど振るわなかったあとは、遠く離島へと活動場所を変えました。スコットランドの小さな村、村人が多く集まる酒場で興行をさせてもらうことになったタチシェフは、予想外の村人達の好反応に、気を良くします。その酒場で出会った下働きのアリスも、タチシェフの魔法のような手品に、感動した一人でした。
アリスはタチシェフを、魔法使いだと信じた
貧しい下働きの少女アリスは、魔法のようなタチシェフの手品の技術で、プレゼントをもらいました。喜んで受け取ったアリスは、そのプレゼントが本当に魔法で生み出されたように、アリスには感じられたのです。
同居生活の始まり
イリュージョニストであるタチシェフを、魔法使いと信じたアリスは、旅立ったタチシェフを追いかけました。驚きを隠せず、とまどいも見せるタチシェフでしたが、押しかけてきたアリスを追い払うでもなく、同行を許して行き着いた先で同居を始めるのでした。こうして、10代程度にしか見えず言葉も通じない少女と、老手品師のタチシェフは同居することとなったのです。
押しかけてきたアリスを拒絶できなかった理由
物語の最後の方で察することができるのですが、タチシェフはアリスに娘の面影を重ねていました。そのために、押しかけてきたアリスを拒絶できなかったわけです。娘と一緒に行動しているかのように思えたのかもしれません。
アリスの願いごと
相変わらず、アリスはタチシェフを願い事を叶えてくれる魔法使いだと信じていました。イリュージョニストだとは思っていなかったのです。ある日、アリスは服のおねだりをします。魔法使いなら、願いを叶えてくれると信じて。次には白いハイヒールを欲しがりました。しかし、時代遅れのイリュージョニストのタチシェフは、お金の余裕などありません。
お金の工面
タチシェフは先々のことを考え、アルバイトをしたりと、なんとかお金を工面しようとします。アリスが欲しがった靴も買ってやりました。ですがアリスは、その靴を当然のように自分のものとしたのでした。感謝の言葉すらなく、報われない気持ちを味わうタチシェフには、イリュージョニストらしくない哀愁漂う背中を見せます。
金欠のイリュージョニスト
アルバイトの給料は貰えず、生活費はアルバイト先に忘れ、興行の収入は仲介人に多くの手数料を取られるという搾取をされます。ですが、アリスの願いは続きます。綺麗な衣服を身にまとい、昔の自分のような貧しい子に羨まれるほどになったのです。
排斥されていく演者達
アリスが綺麗になっていく一方、食い扶持がなくなったピエロは、実行には至らなかったものの自殺を図りました。それほど食い詰めたのです。腹話術師は生活苦に陥り、商売道具を売ってしまいました。彼ら芸人は、仕事がなく、時代に取り残されたのでした。宿を去っていく彼らですが、タチシェフにとっても他人事ではなかったのです。
仕事を見つけたイリュージョニスト
イリュージョニストとしての仕事が見つからないタチシェフは、ペンキ塗りの仕事を始めました。その仕事の最中、ちょっとしたマジックを披露します。すると、その姿を目撃した広告店の雇い主は、ショーウィンドウの中で手品の見世物をさせ、商品の販促をすることを思いついたのです。こうして、タチシェフは一応のイリュージョニストの仕事を得たのです。好評でもありました。
構ってもらえないアリス
ショーウィンドウで仕事中のタチシェフは、アリスが訪れても邪険な対応をします。イリュージョニストというより、ただの見世物としての仕事が続くタチシェフは、ショーウィンドウの仕事のあとも、アリスに構うことが出来ませんでした。そんなアリスの心の隙間を、偶然出会った若者が埋めたのでした。
若者とのデートを楽しむアリス
タチシェフが働いている時間、アリスは気になっていた若者と外で遭遇し、ウインドウショッピングを楽しみます。朝には、タチシェフを起こさないようにこっそりと出かけ、若者とデートに出かけたのです。その姿は、恋する大人の女性とも見て取れます。
自分の役目の終わりを悟るタチシェフ
ある日、こっそりいなくなったアリスを、タチシェフは町中で目撃します。アリスはデート中だったのです。その姿を見て、タチシェフは保護者としての役目を終える時がきたのだと悟ります。あるいは、娘の幻想を見ていたことに気がついたのかもしれません。アリスへ置き手紙を残し、また旅に出るのでした。
イリュージョニスト(映画)の結末をネタバレ解説!
タチシェフ結末
手品に使っていた兎を野に返し、自らは一人で新たな旅に出ました。汽車の車内で、娘と思しき幼い女の子の写真に想いを馳せます。
アリスの結末
最後にタチシェフの起き手紙を受けとり、タチシェフが去ったことを悟ります。言葉の通じない彼女でしたが、窓の向こうに視線を向けたアリスは、書かれた内容の意味を理解したのでした。そして、デートをしていた若者と共に、今後の人生を歩み始めます。
テーブルの上の置き手紙
テーブルの上の置き手紙には、英語でこう書かれていました。『magicians do not exist』。意味は、魔法使いはいない、となります。この一文に、タチシェフは複雑な想いを込めたのだろうと推測できます。自分が去ること。自分が魔法使いではないこと。いつまでも願いを聞き続けられるわけではないこと。大人になってほしい。そういった想いすらを込めていたのではないでしょうか。
イリュージョニスト(映画)の登場人物・キャスト一覧
映画イリュージョニストで主演となった二人のキャラクターについてです。名前もほとんど呼ばれていない登場人物ですが、ちゃんと名前はあります。ここでは各キャラについて、少しだけ見直してみましょう。
タチシェフ(CV:ジャン=クロード・ドンダ)
タチシェフは老手品師です。各地を渡り歩くように旅をし、手品の興行を生業としています。この人を人生の一部にクローズアップした作品なので、イリュージョニストというタイトルがついたのでしょう。なお、この声優の方は、タチシェフの他にフランス劇場の支配人の声もやっておられたようです。
アリス(CV:エルダ・ランキン)
離島の酒場で下働きをしていた少女です。老手品師のタチシェフを魔法使いと信じ、旅立つタチシェフにこっそりと同行してしまいます。同居先では、部屋の掃除をしたりと世話をしつつも、タチシェフに魔法をねだり、困らせたりもしました。
イリュージョニスト(映画)を見た人の感想をネタバレ紹介!
イリュージョニストを観た方々の感想は、どんなものがあるでしょうか。ここからは、いくつかのご感想を紹介します。共感できるもの。できないもの。人それぞれに様々な思いがあるでしょう。
この流れる話は、気持ちよく人間社会、人と人の関係をシンプルに感じさせてくれる。
日本って本当に貧しい社会になってしまってるなって改めて感じさせてくれる。
こちらの方は、他の作品とは違うという感想をお持ちになられたようです。確かに、イリュージョニストは他のアニメーション作品とは違いのある作風です。複雑な人間関係の描写はありませんし、セリフはほとんどありません。それでも、登場する人々が何を思っているかは、ちゃんと伝わってきます。その理由は、ご感想にもあった通り、人と人との関係がシンプルだからです。
出典: https://arine.jp
このご感想で考えさせられたのは、物語から得られる本当に必要とする価値観についてです。もちろん、人によって求める価値は違いますので、一概には言えません。ですが、このイリュージョニストという映画には、それまで意識しなかった価値があります。それに気がついた時、同じようなご感想を持つことになるのではないでしょうか。
アニメーション映画といえば、どんでん返しの末、裕福になったり、良い出会いや助けがあったりする物語が多いです。そういったわかりやすいハッピーエンドを迎える作品は少なくはありません。ありふれてすらいます。ですが、イリュージョニストは、そういった作品とは違う印象を鑑賞者に残しています。次のご感想を御覧ください。
ディズニーのような奇跡が起きることもなく、どこまでいっても現実的な世界。
近代化の波に埋もれていく文化や若さと老いの対比がとてもシンプルで切ないです。
映画イリュージョニストでは、苦境に陥るタチシェフにも同業者にも、救いの出来事は起こらないのです。ただただ現実的で、今の時代では見受けられない描写が続きます。そこには大きく2種類の人々がいます。近代化に対応する人々と出来なかった芸人達。タチシェフとアリスもその対比で表現されていました。そういった描写に切なさのようなものを感じ取る人も、少なくはなかったようです。
台詞がすくないですが、切ないアニメでした。とってもよかったです。
涙した感動作と題して、切なさに感銘を受けられた方もいらっしゃいました。セリフがほとんどありませんので、目で追ってキャラクター達の感情や考えを知ることになります。ですから、観る人によって受け取り方は変わってきます。観る人によっては、涙するほどの作品だったということです。ご感想からは、どこで泣かれたかわかりませんが、察するに置き手紙のシーンでしょうか。
勢いでもう一本見た!!!
— ふうが (@fuga0568) September 29, 2015
イリュージョニスト(仏アニメ映画)
ラスト切ない、、、あの置き手紙はずるいよ、、
ベルヴィルランデブーと同じ監督の映画だけど相変わらず絵がものすごく綺麗で、映画全体がノスタルジックな雰囲気で良き pic.twitter.com/vX392MRWNh
最後の別れの置き手紙は、とても印象的な描写でした。その手紙の内容に触れる感想は、少なからずありました。多くの方はこの手紙で、この映画の感想を決められたのではないでしょうか。悲しい結末と考える方もいれば、正しい結果になったと考える方もいました。
この絵のタッチが好き過ぎて購入!本当に素晴らしい映像美です!
個性的なキャラクターたくさん出てきます!
しかしストーリー展開が切なすぎて想像していたようなファンタジーなラストではなく…
悲しすぎるストーリーと評される方がいらっしゃいました。想像されていた奇跡的なファンタジーが起きなかったことも原因でしょうが、最後の別れを『悲しい』と感じられたようです。共に暮らした2人は、別々の道を歩み始めますので、そのお気持ちはよくわかります。
絵が綺麗ですし、ストーリも、新旧・老若の哀愁がありながらもハッピーエンドな感じで、とても良かったです。
一方で『ハッピーエンドな感じ』と評された方もいらっしゃいました。タチシェフとアリスは、元々は赤の他人で、手品師なのに魔法使いと勘違いされていただけの関係だったのです。そんな状況から、進むべき道を見つけ、あるべき姿に戻ったことを、ハッピーエンドと捉えることもできます。このように、観る人によって、感想は違ったのです。その理由の一つとしては、セリフが少なかったことがあげられます。
このアニメすごく良いです。オシャレな大人の雰囲気に飲まれました。セリフがほとんどないのも良いです。想像力を掻き立てるしこのストーリーにぴったりです。静かで優しい気分になれます。
感想が別れていることからも察せられますが、セリフの少なさは賛否両論でした。ですが、セリフのなさを称賛する方は少なからずいました。その理由が、想像力を掻き立てられるというからです。本作の世界観や雰囲気にも合っていますので、そういったストーリーにマッチした部分も評価されたようです。
私のせいとは思うけど、何も感じなかった。
ただただ綺麗な絵が続くというだけ。
世界的に評価された映画だけあって、全体的には好意的な評価が多かったです。ですが、低評価をされている方もいました。その事実から考えられることは、感想は人によって大きく違いますし、受ける印象も違います。そして万人受けする作品ではないということです。
イリュージョニスト(映画)を是非ご覧あれ!
イリュージョニストのあらすじを結末までネタバレ解説しました。作品をご覧になった方も、これからご覧になられる方も、ご感想はいかがでしたでしょうか? あらすじからも分かる通り、決して難しい内容の物語ではありませんが、視聴後の感想は人によって様々なのではないでしょうか。まだご覧になられていない方は、あらすじだけでなく、是非実際に鑑賞してみて下さい。