金魚王国の崩壊という漫画がすごい！ストーリーや感想・レビューをネタバレ

現在、沸々と人気を上げている金魚王国の崩壊というWEB漫画があります。金魚王国の崩壊は見た目の絵さながらに、主人公の藤代御風と水谷香歩の日常を描いたWEB漫画です。金魚王国の崩壊は日常系のマンガとは異なり、シリアスな展開が多分に含まれ、また、考えさせられる場面も多いことが特徴です。本記事では金魚王国の崩壊のストーリーや読まれた方の感想、レビューをネタバレ含めご紹介します。

金魚王国の崩壊は、同人グループ模造クリスタルによるWeb漫画です。金魚王国の崩壊の漫画連載は2008年7月13日より開始しており、2018年10月現在は10話まで発行されています。なお、金魚王国の崩壊は1～3話、5～8話、10話は藤代御風が主人公の話、4話と9話は水谷香歩が主人公の話となっています。各主人公の話はそれぞれ繋がっており、小学生だった二人は現在中学生です。また二人のつながりは今のところありません。

金魚王国の崩壊の漫画各話表紙は、過去の美術作品の何処かに金魚もしくは海老を忍ばせて描くなどのオマージュが見られます。金魚と海老が金魚王国の崩壊の主人公にきっかけがあるため、このような表紙になったと言われています。金魚は御風の思考を組成したきっかけ、海老は香歩の大好きな生き物です。

金魚王国の崩壊の主人公、藤代御風は夏休みのお祭りで金魚すくいをし、手に入れた金魚を飼い始めます。その時を境に金魚を大切に育てるようになった彼女ですが、金魚に愛情を注ぎすぎた結果、彼女の心には金魚と同じ魚も大切にしなければいけない、という意識が芽生えます。彼女は次第に魚を食べることに罪悪感を覚えついには魚を食べなくなってしまいます。(これが金魚王国の崩壊の始まりです。)

御風は自分のクラスで足を全てもぎ取られたバッタを自慢している男の子を見つけます。男の子はバッタを100円で売ると言ってきます。御風は命はお金より重いと思い男の子から100円でバッタを買いますが、バッタは命を絶っていました。後日、男の子から校舎裏に呼ばれた御風は同じように足をもがれたバッタを数匹見せられ、怒り狂い男の子の四肢をもごうとします。これが先生に見つかりそれ以来彼女は学校に行かなくなりました。

ある平日、御風は思い立ち、夏祭りで獲った金魚を自由にしてあげようと考えます。一人で夏祭りの会場に向かおうとしますが、電車に乗れないなどの困難が立ちはだかり、一人途方に暮れます。結局夜まで外をさまよった結果、警察に見つかり、パトカーで自宅に帰されます。金魚でさえも自由にできないことを思い知った御風は自分の殻に閉じこもるようになります。

金魚王国の崩壊のもう一人の主人公、水谷香歩は海老が大好きな女子小学生。ある時に見た海老の水槽を見て、本気で海老を買いたいと思うようになります。彼女は家のお手伝いをすることでお小遣いを貯めます。毎日毎日お手伝いをし、コツコツお金をため、ついに海老を買いに出かけます。ですが、買ってきてしまったのは死んだ(冷凍された)伊勢エビでした。可哀そうと思った彼女の姉妹は海老のキーホルダーを彼女にプレゼントします。

自分の殻に閉じ籠った御風は学校に行かず引きこもりになってしまいます。途中、ユカちゃんという友達がお見舞いに来てくれます。ユカちゃんは、女子が育てていたヘチマを男子が切ってしまったことを話し、植物であっても生き物だから大切にすべきだと御風に伝えます。御風は心を打たれ、ついに何も食べなくなってしまいます。何日もそのような状態が続き、限界に達した御風は両親が食べていたピザにがっつき、意識を失います。

御風は何とか学校に行きます。御風は登校拒否の中でいかに自分が無力だったかを思い知りました。そんな御風を気にかけた担任の女性教師は御風の悩みに面と向かって答えてくれます。人も動物だからお互い殺しあって生きていると諭します。その話をユカちゃんにしたところ、もっと人について知る必要があるという風になり、二人は図書館へ行きいろんなことを学ぼうという話になります。

御風は図書館で人間の良い印象を持つためにいくつか本を選びます。ですが選んだ本が悪く、人間に対して悪い印象を持ってしまいます。御風は嫌気がさし、何も考えないよう人間としてではなく動物として生きることを決意しします。その日、夢の中で金魚やゴリラ人間となった人と会話を通して、自分が動物として生きることをやめ、"しっかり"生きると誓うようになります。

御風の靴が隠される事件が起きました。これを正義感の強いユカちゃんに見つかり、ユカちゃんは一人で復讐すると誓います。復讐に反対だった御風に新しい友達ができます。新しい友達からユカちゃんが自分の悪口を言っていることを知ります。悶々とし家に帰ると、ネコ人間を見つけます。ネコ人間は人間関係に疲れたと言っており部屋に閉じこもっていました。御風はネコ人間見て自分を鼓舞しユカちゃんとのことを忘れようとします。

翌日、御風が学校に行くとユカちゃん達が自分の悪口を言っているところを目撃します。御風はショックを受けますが、自分を鼓舞し負けなよう気を強く持ちます。翌日、学校にいくと女子のものが一つずつ盗まれたという事件が起きていました。犯人からの手紙を見つけ、関係の無い女子が犯人扱いにされてしまいます。最後、ユカちゃんから「かたきはうったよ」と言われ御風は失意に打ちひしがれます。

香歩は中学生になり、部活に入る時期になります。生物部の顧問の先生が部員がいないことを嘆いており、香歩は生物部に入ることを決めます。そこには生き物がすきな男子の姿もありました。先生を説得し、動物を飼うことになった二人は生き物を捕まえては部室に運んでいましたが、目当ての海老が捕まらず次第に生き物で埋まっていきます。

生き物が増え過ぎていることを心配した先生は、二人がちゃんと世話をできるかを確認します。二人は土日も学校に通って頑張って世話を続けますが、なかなかうまくいきません。ついに飼う生き物の数を減らして、生物部の活動自体を縮小させます。そこで世話をすることの難しさや大切さを学びます。

中学生になった御風はユカちゃんからまだ離れられずにいます。部活が別々になったことをきっかけに御風はユカちゃんから離れようと決意します。御風は陸上部に、ユカちゃんは文芸部に入ります。御風がユカちゃんを冷たくあしらった結果、ユカちゃんは一人教室で泣いているのを御風は目撃します。そのような感じで日々を過ごしてきましたが、ある時、陸上部の顧問の先生がミーティングに参加できませんでした。

先生は文芸部を掛け持ちしており、御風が文芸部を見に行ったところユカちゃんと先生が話しているところを目撃します。その手元には昔御風がユカちゃんに渡した絵がありました。ユカちゃんは御風の絵を先生に見せ、御風を文芸部に入れようとしていたのです。また、ユカちゃんは御風になぜ自分を避けるのかを問い詰めます。ユカちゃんは心優しい御風を信じており、この思いに心打たれた御風はユカちゃんを避けることを止めます。

御風の考えていることや行動に理解を示す意見が多くあり、また、金魚王国の崩壊の今後の展開について新話を求める声も多いと言えます。

金魚王国の崩壊は連載開始から10年ほど経過しています。ですが、いまだに金魚王国の崩壊に関する感想やレビューのツイートはなされており、衰えることのない人気のコンテンツであるといえます。

話は暗いものが多いのですが、御風たちの行動に共感する声が多く寄せられています。このように金魚王国の崩壊のレビューや感想のサイトでは御風や香歩の発言に対するコメントも多く寄せられています。なお、各サイトを読んでいただく際は各話に関する内容も含まれる可能性があるためネタバレに注意ください。

金魚王国の崩壊、レビューや感想のサイトも含めぜひ一度読んでみることをお勧めします。ストーリーでも紹介(ネタバレ含む)した通り主人公は子供なのですが、その発言や考え一つ一つとってして大人が考えさせられるものだと言えます。また、常に子供の中で問題視されるいじめなどの問題に対しても子供目線で描かれている部分があり、お子さんをお持ちの親御さんは金魚王国の崩壊を一度見ていただく価値はあるといえます。