【葬送のフリーレン】グラナト伯爵はアウラと戦い続けてきた領主！息子や声優は？

グラナト伯爵とは、『葬送のフリーレン』の2巻〜3巻に登場するキャラです。本記事では、グラナト伯爵の人物像や、作中での活躍などをまとめます。アニメの声優についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

葬送のフリーレンは、2020年から連載が始まったファンタジー漫画です。掲載誌は週間少年サンデーで、2024年4月現在も連載中です。山田鐘人さんが原作を務め、アベツカサさんが作画を担当しています。葬送のフリーレンは2023年から2024年にかけてアニメが放送され、大きな話題となりました。

魔王を倒した勇者一行はパーティーを解散し、それぞれ新たな人生を歩み始めます。魔法使いとして活躍したエルフのフリーレンは、仲間と別れて1人で魔法収集の旅に出ました。50年後仲間と再会したフリーレンは、すっかり年老いてしまった勇者ヒンメルを見て驚きます。そして、ヒンメルが死亡したことで、これまで彼を知ろうともしなかったことを後悔します。フリーレンはもっと人を知ろうと決意し、新たな旅に出るのでした。

葬送のフリーレンのグラナト伯爵は、代々グラナト伯爵領を治めてきたグラナト家の当主です。フランメの残した防護結界を頼りに、魔族たちから領地を守ってきました。アウラたちの計略にはまって窮地に立たされますが、偶然やって来たフリーレンたちによって救われます。

葬送のフリーレンのアウラは、魔王直属の配下である七崩賢の1人です。かつてヒンメルたち勇者一行と戦い、敗北しています。しかし、アウラは何とか逃亡を図り、命を落とすことだけは回避しました。ヒンメルに敵わなかったアウラは、ヒンメルが生きている間は力を蓄えながら潜伏を続けます。そして、ヒンメルが死亡すると、脅威は去ったと判断し、再び表舞台に姿を現しました。

グラナト伯爵領の領主であるグラナト伯爵は、アウラが復活したことで、長い間魔族との戦いに悩まされることになります。グラナト伯爵は数多くの英傑をアウラ討伐に向かわせますが、彼らはことごとく討ち取られました。さらに、アウラの「服従させる魔法（アゼリューゼ）」により、不死の軍勢として利用されます。

その中には、グラナト伯爵の息子の姿もありました。グラナト伯爵の息子は勇敢な騎士で、果敢にアウラ勢に攻め込みます。しかし、アウラには敵わず、還らぬ人となりました。グラナト伯爵は息子の仇を討つ意味でも、長い間アウラと戦い続けます。ところが、アウラとの戦いが28年ほど続いた頃、いきなりアウラ側が和睦を申し出てきました。

グラナト伯爵はこれを受け入れ、和睦の使者としてやって来たリュグナーたち魔族を街へ入れます。ただ、グラナト伯爵は本心から和睦を望んでいたわけではありません。グラナト伯爵は息子の仇を取るため、リュグナーたちを油断させて騙し討ちにしようとしていたのです。

グラナト伯爵が和睦の使者を受け入れた頃、フリーレンはフェルンやシュタルクを連れてグラナト伯爵領にやって来ました。フリーレンは街中でリュグナーたち魔族を見かけ、問答無用で攻撃魔法を放とうとします。和睦の使者であるリュグナーたちに手をかけることは許されず、フリーレンは衛兵に捕らえられます。そして、地下牢へと幽閉されました。一方のグラナト伯爵は、リュグナーたちを屋敷へと案内します。

グラナト伯爵は彼らを亡くなった息子の部屋へ招き入れると、息子の仇討ちを果たそうとしました。リュグナーはグラナト伯爵の息子の部屋を観察し、管理が行き届いていることに気づきます。そして、「自分も殺された父親の部屋はそのままにしてある」という嘘の言葉で、グラナト伯爵の同情心を買いました。リュグナーの巧みな話術で戦意を喪失したグラナト伯爵は、仇討ちをやめて彼らを客室へと案内させます。

その頃、リュグナーに付き従っていたドラートは、計画の邪魔になりそうなフリーレンを消そうと地下牢へやって来ました。しかし、フリーレンの力量を見誤り、あっさりと殺されます。このことをグラナト伯爵に報告しようと牢を出たフリーレンでしたが、そこにはドラートに殺された衛兵が倒れていました。このままでは衛兵殺しの犯人にされると思ったフリーレンは、こっそりと逃亡を図ります。

フリーレンの脱走と衛兵の死は、すぐにグラナト伯爵の知るところとなりました。しかし、グラナト伯爵は、フリーレンが衛兵を殺したとは思いませんでした。グラナト伯爵は街中でフリーレンと会ったときに、フリーレンがかなりの手練であることを見抜いていました。そして、あっさりと衛兵に捕まったことから、衛兵殺しの罪の重さを理解していると判断したのです。

そのフリーレンが衛兵を殺したとは考えにくく、グラナト伯爵は姿を消した魔族の1人が衛兵を殺したと推測します。そのことをリュグナーに問い詰めると、リュグナーは計画の失敗を悟って本性を現しました。リュグナーは衛兵たちを一瞬で殺すと、グラナト伯爵にも攻撃を加えます。そして、動けなくなったグラナト伯爵を捕らえ、屋敷の一室に監禁しました。

アウラの本当の目的に関しては、作中でリュグナーが明かしています。グラナト伯爵領は、大魔法使いフランメがかけた防護結界によって守られていました。この結界がある限り、魔物や魔族は領地内へ入ることができません。フランメの防護結界があったからこそ、グラナト伯爵はアウラとの戦いに耐えることができたのです。この結界がある限り、アウラはグラナト伯爵領を完全に手中に収めることはできません。

そこで、アウラは和睦を結ぶふりをして、防護結界を解除させようとしたのです。本来であればリュグナーが自分のことを信用させ、グラナト伯爵自らの手で防護結界を解除するよう仕向ける作戦でした。ところが、ドラートが先走ったせいで計画が破綻し、その作戦は使えなくなります。そこでリュグナーはグラナト伯爵を拷問して、結界の解除法を吐かせようとしました。

それと並行して、結界関連の魔導書がないか屋敷内を探索します。リュグナーたちが魔導書を探している隙に、シュタルクはグラナト伯爵が監禁されている部屋へ忍び込みました。椅子に縛られていたグラナト伯爵を解放しようとしますが、侵入者に気づいたリュグナーたちが戻ってきます。

シュタルクはリュグナーに攻撃しますが、一瞬で取り押さえられます。しかし、これはシュタルクとフェルンの作戦でした。シュタルクが魔族たちの気をひいている間に、魔力を消して近づいたフェルンが窓の外から攻撃したのです。リュグナーが動けなくなった隙に、フェルンとシュタルクはグラナト伯爵を連れて部屋から逃げ出しました。

その後、復活したリュグナーは2人を追跡し、意趣返しとばかりにフェルンに不意打ちします。一方のシュタルクはリーニエの攻撃を受け、それが師匠のアイゼンの技であることに驚きます。リーニエは見ただけで他人の技を真似することができ、昔見たアイゼンの動きを魔法していたのです。シュタルクはアイゼンを模倣するリーニエに歯が立たず、一度倒されます。

しかし、アイゼンから言われた「立っていた奴が勝つ」という教えを思い出し、シュタルクは気力を振り絞って立ち上がりました。そして、わざとリーニエの一撃を腹に受け、必殺技の閃天撃でリーニエを滅ぼします。一方のフェルンは、リュグナーに対して魔法の質量攻撃を行っていました。フェルンはリュグナーより魔力も魔法技術も下ですが、魔法の射出速度だけは勝っていました。

そこで、リュグナーが防御するよりも早く魔法を連射し、リュグナーが反撃する間もなく倒そうとしたのです。リュグナーはリーニエの協力を求めますが、リーニエはシュタルクに倒されてしまいます。リーニエの死に一瞬気がそれたリュグナーは、フェルンのゾルトラークをまともに食らってしまいました。さらにとどめの攻撃を受け、リュグナーも完全に消滅します。

その頃、フリーレンはアウラと戦っていました。フリーレンはアウラの作った不死の軍勢にかかった魔法を解除し、操られていた騎士たちを解放していきます。アウラは服従させる魔法（アゼリューゼ）が解除されたことに驚きますが、それでも自分の勝利を確信していました。アウラはフリーレンの魔力を見て、自分よりも遥かに少ない魔力量だと判断したのです。

そこで、自分の魂とフリーレンの魂を服従の天秤に乗せ、フリーレンを支配下に置こうとしました。ところが、天秤は徐々にフリーレンのほうへと傾いていきます。実はフリーレンは常に魔力を制限しており、アウラに自分の魔力量を誤認させたのです。制限を解いたフリーレンの本来の魔力量は、アウラを遥かに凌いでいました。自分の魔法でフリーレンの支配下に入ってしまったアウラは、フリーレンの「自害しろ」の一言で命を落としました。

その後、フェルンたちと現場に駆けつけたグラナト伯爵は、アウラに支配されていた騎士たちに大きな損傷がないことを知ります。フリーレンが彼らに敬意を払ってくれたことにお礼を言い、息子の亡骸に会えたことに深い感謝の念を抱きます。こうしてアウラたち魔族の脅威は去り、グラナト伯爵領には平和が訪れました。

グラナト伯爵の息子は、アウラとの戦いで10年前に死亡しました。グラナト伯爵が「出来のいい息子」と言っていることから、優秀な青年であったことが伺えます。グラナト伯爵の息子はアウラの魔法により、不死の軍勢の1人として利用され続けてきました。しかし、フリーレンによって服従させる魔法（アゼリューゼ）から解放され、ようやく穏やかな眠りにつくことができました。

勇者一行の魔法使いだったフリーレンは、以前にもグラナト伯爵領を通ったことがあります。そのときもグラナト伯爵領は、アウラたち魔族に苦しめられていました。フリーレンはヒンメルたちとともに、アウラの軍勢を退けます。アウラはそこで死亡することはありませんでしたが、多くの配下を失って身を隠しました。ヒンメルが死亡するまでの数十年間、アウラが現れることはなく、グラナト伯爵領には平穏な時が流れます。

しかし、ヒンメルの死とともにアウラが復活したことで、グラナト伯爵領は再び戦乱に巻き込まれることになりました。その危機を救ったのが、新たな仲間たちとこの地を訪れていたフリーレンでした。フリーレンはアウラの配下の魔族はフェルンとシュタルクに任せ、自分はアウラのもとへ向かいます。前回逃がしてしまったアウラを、今度こそ始末しようとしたのです。

フリーレンは前回の戦いで、アウラの不死の軍勢を攻撃魔法で吹き飛ばしました。それをヒンメルに怒られたため、今回はなるべく傷をつけずに不死の軍勢を無力化します。フリーレンは前回アウラの魔法を見たことで、服従させる魔法（アゼリューゼ）を解除できるようになっていました。そして、魔力量を制限してアウラを騙し、今度こそ完全にアウラを滅ぼしました。

ヒンメルたち勇者一行がアウラの軍勢を退けたのは、グラナト伯爵の祖父の代です。しかし、その話を聞かされていたグラナト伯爵は、勇者一行に恩義を抱いていました。ところが、フリーレンの顔を知らなかったため、街中で魔法を使おうとしたフリーレンを地下牢へ入れてしまいます。

後にフリーレンが勇者一行の魔法使いだと知ったグラナト伯爵は、無礼を働いたことを反省しました。また、今回もグラナト伯爵領を救ってくれたことに、深く感謝します。グラナト伯爵は旅立つフリーレンを門まで見送り、「この恩を決して忘れない」と言って別れました。

フリーレンの弟子のフェルンは、グラナト伯爵領を訪れるのは初めてです。グラナト伯爵領に到着早々フリーレンが捕らえられ、フェルンはこの街で何が起きているかを調べます。そして、魔族と和睦を結ぼうとしていることを知り、地下牢のフリーレンに伝えました。フェルンは魔族の恐ろしさをフリーレンから聞き、どうにかしてこの街の人々を救いたいと思います。

そして、フリーレンの釈放を、グラナト伯爵に直訴することにしました。その途中、脱獄したフリーレンと出会い、魔族はフェルンとシュタルクの2人で倒せばいいと言われてしまいます。覚悟を決めたフェルンはシュタルクとともにグラナト邸に忍び込み、リュグナーたちと戦って勝ちました。フリーレンだけでなく、フェルンもまたグラナト伯爵の恩人の1人です。監禁されていたところを救ってもらったときは、素直に感謝の言葉を口にしました。

葬送のフリーレンのシュタルクは、フリーレンのかつての仲間だったアイゼンの弟子です。戦士として、パーティーの前衛を務めています。シュタルクは優れた戦士ですが臆病で、なかなか腹をくくることができません。フリーレンに魔族を倒すよう言われたときも、土下座をしてフリーレンの助けを請いました。しかし、フリーレンには通用せず、フェルンに引きずられるようにしてグラナト邸へ向かいます。

それでも戦うと決めたら逃げることはせず、震えながらもグラナト伯爵を助けようとしました。グラナト伯爵は震えるシュタルクを見て勇敢だと評し、かつて震えながら出陣した息子を思い出します。グラナト伯爵はシュタルクに逃げるよう言いますが、シュタルクはその言葉を無視して命がけでグラナト伯爵を救います。その後、シュタルクはフリーレンに助けを求めようとしますが、街を出る前にリュグナーたちに見つかってしまいました。

シュタルクはリーニエと戦いになり、アイゼンの技を使うリーニエに苦戦します。しかし、捨て身の戦法でリーニエを倒し、満身創痍ながらグラナト伯爵領の平和に大きく貢献しました。グラナト伯爵はシュタルクに助けてもらった際、自分に対してタメ口をきくのは重罪だと言いました。

しかし、これはシュタルクを逃がすための方便で、本気で言ったわけではありません。ところがシュタルクはこの言葉を真に受け、斧を持って現れた庭師を見て気を失います。その後も庭師に会うたびに気絶しており、グラナト伯爵の言葉がトラウマになったようです。

葬送のフリーレンのアウラは、長年に渡ってグラナト伯爵領を苦しめた魔族です。七崩賢の1人で、服従の天秤を使って不死の軍勢を増やしてきました。アウラはヒンメルに一度追い詰められており、ヒンメルのことを恐れていたようです。しかし、フリーレンのことはそれほど脅威とは思っておらず、油断したせいであっさりと討ち取られました。アウラが死亡したことでグラナト伯爵領は救済され、グラナト伯爵も息子を弔うことができました。

葬送のフリーレンのリュグナーは、長い間アウラに付き従ってきた魔族の1人です。リュグナーは和睦の使者として、グラナト伯爵を信用させる役割を担っていました。人間の習性をよく理解しているリュグナーは、グラナト伯爵の扱いにも長けていました。息子への復讐心を爆発させるグラナト伯爵にも、冷静に諭して戦いを避けています。しかし、部下のドラートの失敗のせいで計画が狂うと、魔族らしく力でねじ伏せようとしました。

グラナト伯爵はリュグナーに立ち向かおうとしますが、リュグナーには手も足も出ませんでした。そして、リュグナーによって監禁されたところを、シュタルクとフェルンによって助けられます。リュグナーは逃げたグラナト伯爵を探すよりも先に、フェルンとシュタルクを追いました。そして、フェルンのゾルトラークにより、最後を迎えます。

葬送のフリーレンのグラナト伯爵の声優は、咲野俊介さんです。咲野俊介さんは1965年5月20日生まれの声優で、大沢事務所に所属しています。初めは劇団青年座で役者の仕事をしていましたが、数年後に声優としての活動を始めました。

咲野俊介さんの声優としての出演作品や担当キャラは、『MAJOR』の茂野英殻、『残響のテロル』の柴崎健次郎、『攻殻機動隊 ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』のイシカワなどです。近年では、『Fate/strange Fake -Whispers of Dawn-」のランガル、『呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変』の園田茂、『俺だけレベルアップな件』の諸菱明成などを演じています。
 

葬送のフリーレンのグラナト伯爵は、情に厚い性格をしています。そのため、情に訴えるような言葉に弱く、リュグナーにも騙されてしまいました。また、領主としての責任感が強く、自分の命よりも領地民の命を優先します。

貴族でありながらシュタルクたちのタメ口を許すなど、気さくな性格でもあります。さらに、リュグナー相手に真正面から戦いを挑んだことから、度胸のある性格であることもわかります。リュグナー伯爵は人々のことを思いやれる、優しくて強い理想的な領主だといえるでしょう。

葬送のフリーレンの、グラナト伯爵の名前について見ていきましょう。葬送のフリーレンのキャラの名前は、ドイツ語から取られています。グラナト伯爵の「グラナト」は、ドイツ語表記では「Granat」と書きます。Granatは日本語に訳すと、宝石の「ガーネット」という意味になります。

葬送のフリーレンのグラナト伯爵には、「かっこいい」「ビジュアルが好き」という感想が寄せられています。グラナト伯爵はそれほど若くありませんが、中年としての渋い魅力があるようです。

葬送のフリーレンのアニメでは、グラナト伯爵の声優に対する感想もありました。アニメではグラナト伯爵がフェルンたちに助けられた際、絞り出すような声でアウラの悪行を語りました。この感情のこもった声優の演技が素晴らしいと、高く評価されています。

葬送のフリーレンのグラナト伯爵は、厳しそうに見えて実は心優しい人物です。たまに垣間見える優しさに、魅力を感じる人もいました。また、グラナト伯爵が息子を想うときの、優しげな眼差しも人気があります。

葬送のフリーレンのグラナト伯爵の活躍や、アニメの声優についてまとめました。グラナト伯爵はアウラとの戦いで息子を亡くし、ずっと復讐の念を抱いてい生きてきました。しかし、フリーレンによってアウラが討伐されたことで、ようやく心穏やかに暮らせるようになりました。グラナト伯爵の活躍が見たい人は、ぜひ葬送のフリーレンの断頭台のアウラ編を振り返ってみてください。